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ギリシャ
安全対策基礎データ

更新日 2024年01月23日

1 一般犯罪発生状況
 ギリシャ共和国(以下、ギリシャ)は、欧州では比較的治安の良好な国と言われてきましたが、経済状況の悪化や失業率の増加等から、労働組合等によるデモやストライキが多発しているほか、不法移民等による犯罪も発生しており、注意が必要です。
 特に、都市部の地下鉄、観光地では、スリなどの被害が多発しています。在留邦人や旅慣れた旅行者も被害に遭っており、最大限の注意が必要です。日本人旅行者は多額の現金等を所持している上に警戒心が薄いことが比較的多いと見られているため、犯罪者の標的になっており、新型コロナウイルス前の2019年の日本人の被害は120件に上っています。2020年、2021年はコロナ禍により日本人旅行者数が減少したため被害件数は減少しましたが、新型コロナウイルスの規制が緩和された2022年からは、旅行者の増加に伴い被害件数も再び増加傾向にあるため、注意が必要です。
 特に多く発生している犯行手口は以下のとおりです。
○地下鉄や駅構内において複数人で取り囲み、持っているバッグや背負ったリュック等から財布等を抜き取る。
○衣服に液体をかけたり、声をかけたりして注意をそらし、バッグ等を盗む。
○公園やレストラン、カフェ等で荷物から目を離した隙にバッグ等を盗む。

2 ギリシャ到着時の注意点
 アテネ空港から市内への交通手段はタクシー、バスおよび地下鉄がありますが、深夜にスーツケース等を持ったままホテルを探し歩くことは危険です。不測の事態に巻き込まれないよう、深夜到着便を利用する場合には、次の点について検討することを強くおすすめします。
○ホテルは事前に予約しておく。
○ホテルを予約していない場合、到着日は、空港に隣接するホテル等で休憩・宿泊する。
○空港からタクシーを利用し、予約したホテルまで直行する。
○ホテルの送迎サービス等を予約しておく。

3 犯罪多発地域
 ギリシャでは主に都市部で犯罪が多く発生しており、アテネ市内では特に以下の地域で日本人の被害が集中しています。
○地下鉄・駅:最も被害が多く、スリに最大限の注意が必要です。
○シンタグマ広場:液体をかけたり、声をかけて気をそらせ荷物を盗む手口が多発しています。
○国鉄アテネ駅周辺
○ピレウス港周辺
 
 詳細については、在ギリシャ日本国大使館作成の安全対策資料をご参照ください。
●「アテネ安全マップ」
 https://www.gr.emb-japan.go.jp/pdf/athens_points.pdf

●「ギリシャ邦人被害要注意ランキング2022」
 https://www.gr.emb-japan.go.jp/files/sec_ranking.pdf  

4 犯罪被害に遭わないための注意点等
○外出する際は、ブランド物のバッグ等を含め華美な服装は控え、周囲に溶け込んだ服装を心掛ける。
○荷物から目を離さず、特に人混みでは必ず荷物を胸の前にしっかりと保持する(特にリュックサックを背負っている際に、気づかない間に開けられて財布等を盗まれる被害が多い)。
○多額の現金を持ち歩かない。
○危険とされる地域には立ち寄らない。
○深夜や早朝は不要不急の外出を避け、大勢で騒いでいる場所には興味本位で近づかない。
○緊急時に備え、在ギリシャ日本国大使館、最寄りの警察署や病院等の連絡先や所在地のメモを携帯する。

5 テロ・誘拐等
(1)ギリシャ国内には反体制派組織やアナキスト組織等が複数存在しており、現在でも簡易爆弾等を使用したテロ攻撃を行っています。
これらの組織は一般市民へ危害を加えることを直接の目的とはしていませんが、事件に巻き込まれないために、次の点に注意してください。
○深夜や早朝には不要不急の外出を避ける。
○大規模デモは一部が暴徒化することが多いため、近付いたり写真を撮ったりしない。
○警察官が誘導や封鎖措置をしている場合には、その指示に従う。
(2)爆破事件
 必ずしもテロと評価されるものではありませんが、アテネ市等の都市部を中心に爆破事件が散見されます。2023年も、実際にATM、各種店舗および雑居ビルが爆破される事件が発生していますので、その場に居合わせた場合には、警察官の指示に従い、速やかにその場を離れてください。
(3)詳細については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_158.html )をご確認ください。

※在ギリシャ日本国大使館作成の「ギリシャ治安情報(アテネ発現地最新情報)」
 https://www.gr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/security.html

※在留邦人向け安全の手引き
在ギリシャ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.gr.emb-japan.go.jp/pdf/anzentebiki.pdf )もご参照ください。

(手続きや規則の詳細や最新の情報は、駐日ギリシャ大使館(電話03-3403-0871)にお問い合わせください)

1 査証
(1)日本とギリシャの間には査証免除取決めが締結されているため、観光や知人訪問などを目的とした3か月以内の短期滞在の場合は、査証を取得する必要はありません。
(2)ギリシャが加盟しているシェンゲン協定に関して、同域内において査証を必要としない短期滞在については、「あらゆる180日の期間内で最大90日間を超えない」範囲でのみ認めると規定されています。このため、無査証で滞在できる期間は最大「90日」となり、過去180日の期間内での滞在日数もすべて滞在日数として算入されます。
(3)査証免除の適用を受けるためには、有効期間が出国予定日から3か月以上残っており、かつ、10年以内に発行された渡航文書(パスポート)を所持する必要があります。
※ 外務省ホームページ『欧州諸国を訪問する方へ』(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page4_000122.html
(4)シェンゲン領域内の移動に際しては、入国審査の有無にかかわらず、日本国旅券を常に携行する必要があります。シェンゲン領域内において、旅券を紛失(盗難を含む)した場合には、速やかに旅券を紛失した場所(国)において、現地警察などへの届出および最寄りの在外公館にて旅券(または帰国のための渡航書)の発給手続きをするように留意してください。
(5)シェンゲン領域外から域内に入る場合、最初に入域する国において入国審査が行われ、その後のシェンゲン領域内において、原則入国審査は行われません。
 シェンゲン領域内における日本人を含む第三国国民の取扱いは複雑かつ流動的なので、渡航前に確認することが重要です。シェンゲン協定の詳細等については駐日欧州連合代表部(電話:03-5422-6001、ホームページ:http://www.euinjapan.jp/ )、ギリシャの措置に関する情報は駐日ギリシャ大使館にお問い合わせください。

2 出入国審査
 シェンゲン協定加盟国(乗り換え地も含む)からギリシャに入国した場合には入国審査は行われませんが、それ以外の国から直接入国した場合は、入国ゲートが異なり、通常の入国審査を受ける必要があります。出国の際も、同様の扱いです。なお、出入国カード記入の必要はありません。

3 現金等の持込み・持出し申告
 10,000ユーロ相当額以上の現金等(小切手、有価証券含む)の持込み、持出しについては、申告が必要です。

4 通関
 通関は自己申告制となっていますが、抜き打ち検査も行われています。
 鉢植え植物は通関できません。また動物を持ち込む場合は、入国の際に出発国当局が発行した検疫証明書の提出が必要です。

1 在留届
 ギリシャに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、在ギリシャ日本国大使館に在留届を提出してください。また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をおすすめしますが、郵送によっても届出を行うことができますので、大使館宛てに送付してください。

2 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、ギリシャで事件や事故、自然災害等が発生し、在ギリシャ日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受取先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

3 写真、ビデオ撮影について
 空港、港湾、軍事施設等の特定の地区では、写真やビデオの撮影は厳に禁止されており、撮影した場合には当局に逮捕、拘束されることもありますので注意が必要です。職務執行中の警察官の姿を撮影していたところ、警察に連行され記録を消去するよう命じられたケースも発生しています。その他、博物館、美術館の内部では一部撮影が許可制になっていますので、入館前に、係員に確認してください(撮影が可能な場合であっても、多くの場合フラッシュは使用できません。)。また、修道院や教会の内部や修道士の写真を撮るときも同様の配慮が必要です。

4 遺跡等における注意事項
 遺跡等の観光の際に、建造物に触れたり、専用歩道以外の区域に立ち入ったりしないでください。また、遺跡内の遺物や敷地内の石等を持ち出した場合には重い刑罰が科されますので、絶対に持ち出さないでください。

5 違法薬物
 ギリシャでも大きな社会問題となっています。違法薬物やこれに類似したものの持込み、入手や使用に対しては重い刑罰が科されます。

6 就労許可
 ギリシャ政府発行の許可証(労働可の滞在許可証)を持たずに就労していることが発覚した場合、処罰された上に国外追放され、ギリシャへの再入国が禁止される場合もあります。レストランやマーケットでのアルバイトなどを安易に引き受けないでください。

7 骨董品などの国外への持出し
 骨董品(古物)の中には、国外への持出し(あるいは日本国内への持込み)が制限されているものがあります。購入する際にはよく確認してください。

8 アテネ周辺の公共交通網利用に際しての注意
(1)公共交通機関
 アテネの公共交通機関(トロリーバス、ブルーバス、トラム、地下鉄等)では、乗車券読み取り式の自動改札を採用しています。バスは、車内の出入口に読み取り機が設置されているので、乗車時に乗車券を読み取り機にかざしてください。車内検札が行われた際に乗車券を所持していなかったり、有効時間を超過していたりする場合は高額な罰金が科されます。
なお、ストライキが頻繁に発生していますので、当地の報道等最新の情報を入手するよう心掛けてください。
(2)タクシー
 タクシーはメーター制ですが、中にはメーターを作動させずに法外な料金を要求する「ぼったくりタクシー」があります。タクシー利用の際には、確実にメーターが作動しているか確認するよう心掛け、レシートは必ず受領するようにしてください。万が一、法外な料金を請求された場合には、車両ナンバーを控え、タクシー協会や警察に届け出てください。
なお、空港からアテネ市内中心地までタクシーを利用する場合は40ユーロ、深夜(0:00~5:00)は55ユーロの定額制となっています(2024年1月現在)。

9 旅行制限地域について
 ギリシャには、外国人の旅行が禁止または制限されている地域はありませんが、ギリシャ正教において聖なる山とされるアトス山への女性の入山は禁止されています。また、男性でも同山に入山を希望する場合には、あらかじめ入山の予約を取る必要があります(申込先:アトス山巡礼事務所(テサロニキ市)、電話 2310-25-2578)。

10 デモ等の大衆示威行為
 ギリシャではデモやストライキが頻繁に発生します。大規模なデモの場合には、市内の交通が遮断され、一時的に交通が麻痺することもあります。平和的なデモであっても一部が暴徒化し、警察部隊との衝突に発展することもあります。不測の事態に巻き込まれないためにも、デモや集会には絶対に近づいたり写真撮影したりせず、速やかにその場を離れてください。

11 ハーグ条約
 ギリシャは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で、子どもを元の居住国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が元の居住国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

1 風俗・習慣等
 ギリシャ正教に対する信仰は敬虔であり、宗教はギリシャ人の日常生活にとって極めて重要なものとなっています。修道院見学の際、女性はスカートを着用する必要があり、ショートパンツの男性は入場を拒否される場合があります。

2 気候
 ギリシャは地中海性気候に属し、年間を通じて温かいイメージがありますが、日本と同様に四季があります。春先は、松、杉等の花粉によるアレルギー症状に注意が必要です。夏季には強い日差しが照りつけることから、遺跡など遮蔽物がない場所では、特に日射病に注意する必要があります。

3 医療事情
(1)アテネなど国内主要都市部周辺の衛生状態は良好であり、国内の主要な私立医療機関は信頼できる一定のレベルにあります。
(2)「世界の医療事情」において、ギリシャ国内の衛生・医療事情や現地医療機関の情報を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/greece.html

4 病気
 注意を要するギリシャ特有の風土病や感染病はありませんが、必要な予防接種等については、次の厚生労働省検疫所ホームページをご参照ください。
 https://www.forth.go.jp/index.html

5 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

6 新型コロナウイルス感染症対策
 ギリシャにおける新型コロナウイルス感染症は、落ち着きを取り戻しつつも、依然として新型コロナウイルスの感染対策を行っています。在ギリシャ日本国大使館のホームページ「ギリシャ治安情報(アテネ発現地最新情報)」(https://www.gr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/security.html )に最新の情報を掲載していますのでご確認ください。また、ギリシャの出入国規制等に関しては、駐日ギリシャ大使館(電話03-3403-0871)にお問い合わせください。

7 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

◎警察:電話100(日本の110番に相当)
◎観光警察(ツーリストポリス):電話1571
◎EU共通緊急電話:電話112
◎救急車:電話166
◎消防署:電話199
◎病院案内・薬局情報:電話14944
◎電話の故障(OTE):電話13888(個人宅)、13818(事務所)
《主な警察署》
◎アッティカ県、テサロニキ、セレス、ピエリア、ペラ地域の警察署案内:電話1033112(英語可)
◎アテネ空港警察署:電話210-353-6919
◎ハランドリ警察署:電話210-689-9780
◎アクロポリス警察署(シンタグマ、プラカ、アクロポリス周辺):電話210-920-0703
◎シンタグマ警察署(コロナキ、リカビトス周辺):電話210-725-7001
◎オモニア警察署:電話210-520-2290
◎在ギリシャ日本国大使館:
代表電話(市外局番210)670-9900
 国外からは (国番号30)210-670-9900
領事部(市外局番210)670-9910または9911
  国外からは (国番号30)210-670-9910または9911

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2853
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466
○外務省海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地公館連絡先)
○在ギリシャ日本国大使館
  住所:46, Ethnikis Antistasseos Str., 152 31 Halandri Athens
  電話:(市外局番210) 670-9900
   国外からは(国番号30)210- 670-9900
  電話:(市外局番210) 670-9910、9911(領事部)
   国外からは(国番号30)210- 670-9910、9911
  FAX:(市外局番210)670-9980
   国外からは(国番号30)210-670-9980
  ホームページ:https://www.gr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

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