イタリア | Italy > 安全対策基礎データ

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

● 犯罪発生状況、防犯対策


1.犯罪発生状況
 イタリア政府は,犯罪組織(マフィア)の取締りの強化,不法移民問題の解消などを中心とした総合的な治安対策に取り組んでおり,2014年のイタリア内務省の統計によると約280万件と,前年と比較すると2.74%の減少がみられました。しかし,スリが約18万件(前年比8.12%増),ひったくりが約2万件(前年比4.53%減)となっており,イタリア滞在中これらの犯罪に対する用心と予防が必要です。
 ローマ,ミラノ,フィレンツェ,ナポリ等の観光地における日本人観光客等の犯罪被害は依然として多く,置き引きやひったくり,スリのほか,警察官を名乗る外国人が,偽札や違法薬物の捜査等と称し,所持品検査を装い,現金やクレジットカードを窃取する事件も相次いでいます。また,イタリア南部を本拠地とする,マフィアといわれる強固な犯罪組織が売春,賭博,企業・商業に対する恐喝を繰り返しており,政府による対策も強化されています。

2.日本人の被害事例等
(1)ひったくり
 オートバイの2人組や自転車が,追い越しざまに歩行者のバッグを奪い取る被害事例があります。そのため外出時には,バッグなどの手荷物を持たないことが望まれますが,携行する際は車道側の手で持たないようにする,また,手荷物は身体の前で持つようにするなどの心掛けが肝要です。また,オートバイなどが接近してきた場合には,一旦,立ち止まるなどして注視し,通り過ぎるのを確認してから,歩き始めるなどの用心が必要です。特にナポリやシチリア等の南イタリアで多発しています。

(2)スリ
 浮浪者風の子供の集団が,新聞紙等を広げて近寄り,気をそらせたすきに,バッグや衣服のポケット等から貴重品を抜き取る被害事例があります。このような子供たちを路上で見かけたら直ちにその場を離れ,万一,取り囲まれた場合には,大声をあげてその場から直ちに逃げるよう心掛けてください。
 また,地下鉄車内においては,乳飲み子を抱いた女性を含む浮浪者風のグループや子供たちのグループ等に押されている間に貴重品を抜き取られるなどの被害報告もあり,地下鉄やバスに乗車する際には貴重品に細心の注意を払うよう心掛けてください。

(3)置き引き
 荷物への注意がそれるタイミングに盗まれ易く,標的にされれば付きまとわれます。犯行は,目の前で故意に物や小銭を落としたり,アイスクリーム等を衣服につける,話しかける等して,被害者の注意を引き付けているすきに,被害者の荷物が盗まれるケース,また,列車内や停車駅で荷物を盗まれるケース(詳細は,以下の(6)列車泥棒をご参照ください)などの被害事例があります。
 特に,空港,駅,ホテル,レストラン等,不特定多数の人が集まるところでは,細心の注意が必要です。

(4)車上盗
 高速道路のドライブインや市内の路上等,場所を問わずに,駐車中の車の窓やドアが壊され,車中に放置された物を盗まれるケースや,車ごと盗まれるケースがあります。また,レンタカーを返却する際に,話しかける等して,注意を引きつけているうちに,助手席や後部座席の荷物が盗まれるケースもあります。車外から容易に見える場所に荷物を放置しない,ドアをロックする,貴重品は常に身につけるなどの対策を心掛けてください。

(5)ニセ警官
 旅行者風の男が近づき,道を尋ねてきたり,両替を依頼してきたりします。その男が去った直後,警官風の男が突然現れ,「今の男と何を話していた?彼は麻薬(又は偽札)の売人だ。麻薬(又は偽札)を受け取っていないかどうか検査する。」と言って,財布を出させ,巧みに高額紙幣やクレジットカードを抜き取ってから持ち主に返します。また,クレジットカードを検査機のようなものにあてて暗証番号を入力させる場合もあります。警官が本物かどうか疑わしい場合には,身分証明書の提示を求めたり,それが真正なものかを周囲の人や別の警官に確認を求めたりするなど,安易に信用しないよう注意してください。

(6)列車泥棒
 列車の発車間際に,1人が外から窓を叩いたり,荷物を棚に持ち上げるのを手伝ったりして被害者の注意を引き付けているすきに,車内にいる仲間が貴重品の入った手荷物を盗むケースや,夜行列車においては,持ち主が睡眠中に荷物を盗まれるケースもあります。また,特急列車ユーロスター内においては,入口付近の荷物置場を利用する乗客が荷物を盗まれる(途中の停車駅で盗まれるなど)ケースがあります。荷物はできるだけ手元に置いておくよう心掛けてください。

(7)暴力バー
 観光地等で,外国からの旅行者を装った男に英語で話しかけられ,バー等に誘われて飲食した後で,店から脅迫的に高額料金の支払いを要求されるという被害事例があります。一般的に女性コンパニオンがいるバーでは,料金はかなり高くなりますが,もし,請求額に納得しない場合は,現場から警察(113番)に電話して介入を求めることも必要です。
 被害に遭遇した場合には,まず,警察に通報し,被害届を提出してください。また,クレジットカードにより支払を行った場合は,サインを悪用され,二重,三重に引き落とされることもありますので,未然防止のためにカード会社に連絡するようお勧めします。
 良く知らないバーには,興味本位で入店しない方が無難です。

(8)睡眠薬強盗
 犯人が外国人旅行者を装い親しげに近寄り,飲み物をおごる等して信用させ,すきを見て睡眠薬入りの飲食物を勧め,被害者が眠っている間に貴重品を奪い取り逃走する被害事例があります。被害者のほとんどが18~30才の単独旅行の男性です。
 路上で見知らぬ人物から声をかけられたり,話しかけられたりしたときには,安易に信用することのないよう,常時警戒心を崩さず,見知らぬ人物から差し出された飲食物は,絶対に口にしないよう注意してください。

(9)預金の不正引き出し
 銀行のキャッシュカードを使用して預金を引き出した旅行者や在留者がカード情報や暗証番号を読み取られ,預金を不正に引き出される被害事例があります。この種の犯罪は,何者かがキャッシュディスペンサーに小型の機械を取り付けてカード情報を読み取り,クローンカードを作成するとともに,暗証番号を入力する際の手の動きを,監視カメラに見せかける等した小型カメラで撮影し,暗証番号を盗み預金を不正に引き出すというものです。
 予防策としては,キャッシュディスペンサーに不審な機械が取り付けられていないか十分確認する,暗証番号を入力する時には,ひと気の有無に関係なく手元を完全に隠して,番号を読み取られないようにする,なるべく銀行の中に設置されているキャッシュディスペンサーを利用する,などが挙げられます。

(10)ホテルにおける盗難
 ローマ市やミラノ市など大都市のホテルでは,日本人観光客が盗難被害に遭うケースが散見されます。
 アジア系の人物が宿泊客になりすましセーフティーボックスを解錠させたり,さらには,ホテルでの朝食時やチェックアウト手続き時に置き引きに遭うなど様々です。ホテルは不特定多数の人間が比較的自由に出入りできることもあり,盗難被害はホテルの規模やグレードに関係なく発生していますので,以下を参考に細心の注意を心掛けてください。
(ア)旅行の際は,トラベラーズチェックやキャッシュカード,クレジットカードを利用し,現金の携行は最小限に留めるとともに,分散して携行する。
(イ)ホテル従業員を名乗る人物が,何らかの口実で客室に現れても,安易に信用してドアを開けることなく,まずフロントに確認する。
(ウ)セーフティーボックスを過信せず,外出する際は貴重品袋などに貴重品を入れて携行するか,フロントを利用する場合でも,ホテル従業員立会の下,貴重品を確認の上(現金を預ける場合は金額を確認する)預ける(従業員のサインを取ることが望ましい)。
(エ)食事の際も貴重品を放置したまま席を離れたり,椅子の背もたれや足下に放置したりせず,貴重品は常に身に付けるようにする。
(5)チェックイン及びチェックアウトの際も,荷物への注意を怠らないようにする。

3.都市別の犯罪事例
 以下の都市において,日本人が巻き込まれた事例もあります。

<ローマ>
(1)列車,地下鉄,バス等でのスリ,置き引き
 テルミニ駅及び地下鉄車内・駅構内,空港等での貴重品の盗難が多発しています。被害が多く報告されているのは,地下鉄車内ではA線のテルミニ駅~スペイン広場駅間で,B線のテルミニ駅~コロッセオ間,バスではテルミニ駅とバチカンを結ぶ64番及び40番の車内,列車ではテルミニ駅に停車中の車内です。テルミニ駅とフィウミチーノ空港を結ぶレオナルド・エクスプレスの車内やフィウミチーノ空港構内で到着直後や出発直前に被害に遭遇した事例があります。

(2)観光スポットにおけるスリ
 被害が多く報告されているのは,バチカンのサンピエトロ寺院,スペイン広場,コロッセオ,トレビの泉,バルベリーニ広場,真実の口です。観光地近くの路上で,新聞紙を広げた子供達の集団や乳飲み子を抱いた女性を含む集団に囲まれて貴重品を盗まれたケース,「カメラのシャッターを押して欲しい」と依頼され,それに集中している間にバッグ等から貴重品を盗まれるケース,地図を広げて案内を依頼され,それに集中しているすきに被害に遭遇したケース等があります。

(3)暴力バー
 ローマのテルミニ駅,ナツィオナーレ通り,トレビの泉,ヴェネト通り付近で,スイスやスペインからの旅行者を名乗る身なりの良い男が旅行者に英語で親しげに話しかけてきます。外見から信用した旅行者が,誘われたピアノ・バー(あるいはウエイトレスがいるバー等)に同行したところ,ビールやワインを勝手に注文され,法外な料金を請求される被害に遭遇した事例があります。

(4)睡眠薬強盗
 ローマの観光スポットで旅行者風(アラブ系,東欧系が多い)の男から勧められたビスケットやガムを食べた後に意識を失い,気が付いた時には貴重品を全て盗まれた事例や,写真撮影等で親しくなった旅行者風の男と一緒に入ったバール(イタリアの軽食喫茶)で,ビールを飲んで意識を失って所持品を盗まれるなどの被害事例があります。

(5)アクセサリー売りによる押し売り等
 アクセサリーの売り子が,有名日本人サッカー選手の名前を言いながら,親しげに近付いて,ミサンガ(紐状のアクセサリー)を強引に手首に巻き付け,紐代と称し法外な代金を脅迫まがいに請求するケースや,売り子に呼び止められ,注意がそれているすきに貴重品を盗まれるケース,さらには複数の売り子に取り囲まれ,代金を払うため財布を取り出したところ,財布ごと所持金を強奪されるケースが,スペイン広場,コルソ通り,トレビの泉,コロッセオ,ナヴォナ広場付近等で発生しています。
 被害回避策としては,売り子から呼び掛けられても立ち止まらないことが挙げられます。事件に巻き込まれた場合には,大声を出して周囲の人の注意を引いて助けを求めたり,付近を警ら中の警察官に助けを求めたりしてください。また,被害にあった場合には最寄りの警察署に被害届を提出してください。

(6)ニセ警官
 警官を装った人物に財布の提示を求められ紙幣等を抜き取られる被害事例があります(●犯罪発生状況,防犯対策2.日本人の被害事例等の[ニセ警官]も参照ください)。

<ミラノ>
(1)スリ
地下鉄車内,ミラノ中央駅等におけるスリ被害の届出が多く寄せられています。グループで連携して犯行に及んでいる場合が多く,声をかけるなどして注意をそらして犯行に及んでいる場合もあります。また子供を連れた女性のスリ犯も多くいます。駅構内ではエレベーターやエスカレーターを使用する際に被害に遭っているケースも多いため,混雑した場所では,体の前で荷物を持つようにするなど持ち方にも十分気をつけてください。

(2)置き引き
 中心地のドゥオーモ周辺,マルペンサ空港,ミラノ中央駅,カドルナ駅,国際見本市会場,レストラン,バール,ホテル,さらには高級ブランド店においても被害事例があります。
 これらの犯罪は,被害者の注意が削がれるすきに行われています。貴重品は常に身に付け,手元から離さないようにしてください。また置き引き犯は複数による犯行が多く,例えば,1人が道を尋ねる,タバコをたかる,列車の窓をたたく等して被害者の,注意をそらした上で,仲間が素早く荷物を盗むことが多いようです。被害を避けるためには,見知らぬ人物から声を掛けられても相手にせず,常に荷物等に注意を払うことも必要です。

(3)車上ねらい
 駐車中の車のタイヤを故意にパンクさせ,路上で被害者が修理中に車内に置かれている荷物を盗むといった車上ねらい事例が発生しています。
 こうした事例では,パンクさせた人物やその仲間が親切に修理を手伝う振りをして持ち主のすきをうかがい,車内のバッグ等を持ち去っています。修理や点検をする際には,貴重品は身につけ,ドアを施錠するよう心掛けてください。

(4)その他の犯罪
 深夜に日本人観光客がミラノ中央駅周辺で集団による暴行を受け財布等を奪われたり,ドゥオーモ近くの路地裏でナイフで脅かされ荷物を奪われる事件も過去に発生しています。ミラノの治安当局は,これらの地域では注意が必要であるとしています。深夜のミラノ中央駅やドゥオーモ周辺の独り歩きは危険ですので避けるようにしてください。また,ニセ警官が所持品検査と称して財布等を提示させ,現金や高価な装飾品を盗み取る事件も発生しています。私服の警察官から職務質問を受けた際には,身分証の提示を求めたり,不審の有無にかかわらず,すぐに携帯電話等から緊急の警察直通番号(113番)に連絡し,制服警察官の立ち会いを求める等してください(●犯罪発生状況,防犯対策2.日本人の被害事例等の(5)ニセ警官も参照ください)。

<ナポリ・シチリア島>
 バイクや自転車によるひったくりが多いことが特徴的で,ひったくられた際に転倒し負傷するケースもあります。また,自動車で旅行中に窓ガラスを割られ荷物を盗まれたり,タイヤをパンクさせられ修理している間に車内に放置した貴重品を盗まれるケースもあります。さらに,ナイフを使った強盗等の凶悪な事件も散見されます。

<フィレンツェ>
 観光スポットであるヴェッキオ橋やシニョリーア広場,ドゥオーモ周辺でのスリによる被害が多く報告されています。また,アイスクリームやケチャップソース等をかけられ,拭いている間に貴重品を盗まれる事例もあります。

<その他の地域>
 上記以外の地方都市でも犯罪被害が増加しています。特に2人乗りオートバイによるひったくりは地方都市において顕著です。なお,ピサ(斜塔周辺)やアッシジ,シエナ等の観光客に人気のある都市でのスリや置き引きによる被害が多く報告されています。

4.旅券盗難被害の多発
 イタリア国内では,日本人の旅券(パスポート)盗難被害が多発していますので,管理には十分な注意が必要です。また,団体旅行の場合は,旅券の盗難防止の観点から,添乗員等に旅券の管理を委ねることなく,個人でしっかり管理してください。

5.防犯対策は次のとおりです。
*貴重品を携行する場合は身につけて(洋服のボタンやファスナー等の付いた内ポケット,首から下げるタイプ等の貴重品袋を利用)携行する。なお,貴重品は必要な時以外は携行しないようにする。また,ホテル客室のセーフティーボックスは,高級ホテルであっても用心する。
*外出する際は,できる限り複数で行動する。夜間外出や,日中であってもひと気のない場所への立ち入りは避ける。特に女性の独り歩きはしないようにする。
*バッグはできるだけ自分の身体の前で手を添えるようにして持つ。特にリュック等の背負うタイプのバッグは,人込みの中では,必ず,背負わずに前に抱えて持ち歩く。
*観光スポット等で親しげに近付いてくる人物には十分注意する。
*旅先で知り合った人から勧められた飲食物は口にしない。
*混雑した電車やバスの利用は極力避ける。
*列車に乗る際は,荷物は目の届く範囲で,できるだけ座席のそばまで持ち込むようにする。
*服装の乱れた若者や酩酊状態にある者には近寄らない。
*ドライブの際は,駐車中も運転中も車内の目に付くところに,一切荷物を置かない。荷物は座席の下かトランクに入れるようにする。
*外国旅行中は,日本と異なる安全環境の違いに常に自覚を持って行動し,自分の周囲に注意を払う。
*タクシーを利用する際は,悪質な運転手もいるので,いわゆる流しのタクシーはできるだけ利用しない(ラジオ・タクシー(電話で呼び出す無線タクシー)は問題が少ない)。空港からのタクシーは,インフォメーションで事前に料金を確認する。

6.危機管理等について
近年,シリアやチュニジアにおける日本人が殺害されたテロ事件や,パリでの同時多発テロ事件などが発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。








● 査証、出入国審査等


(手続や規則の詳細な情報は,駐日イタリア大使館(電話:03-3453-5291,03-3453-5296)などにお問い合わせください。)

1.(1)日本とイタリアの間には査証免除取極が締結されているため,観光や知人訪問などを目的とした3か月以内の滞在については,査証の取得が不要です。
(2)なお,イタリアが加盟しているシェンゲン協定に関し,2013年10月18日より,同域内において査証を必要としない短期滞在については,「あらゆる180日の期間内で最大90日間を超えない」との規定が適用されます(従来は,「最初の入域の日から6か月のうち最大3か月の間」であった規定が変更となったもの)。
 また,2013年7月19日より,短期滞在査証免除の対象者についても,有効期間が出国予定日から3か月以上残っており,かつ,10年以内に発行された渡航文書(パスポート)を保持していることが必要となります。
※参考:外務省ホームページ『欧州諸国を訪問する方へ』(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page4_000122.html

(3)シェンゲン領域内の移動に際しては,入国審査の有無にかかわらず,日本国旅券を常に携行する必要があります。シェンゲン領域内において,旅券を紛失(盗難を含む)した場合には,速やかに旅券を紛失した場所(国)において,現地警察等への届出及び最寄りの在外公館にて旅券(または帰国のための渡航書)の発給手続きをするよう留意してください。

(4)シェンゲン協定域外から域内に入る場合,最初に入域する国において入国審査が行われ,その後のシェンゲン協定域内の移動においては原則として入国審査が行われません。
 しかし最近,ドイツ以外のシェンゲン協定域内国に長期滞在を目的として渡航した邦人が,経由地であるドイツで入国審査を受ける際に入国管理当局から(ア)最終滞在予定国の有効な滞在許可証,(イ)ドイツ滞在法第4条のカテゴリーD査証(ナショナル・ビザ)(注),又は(ウ)同D査証に相当する滞在予定国の長期滞在査証の提示を求められ,これを所持していないために入国を拒否される事例が発生しております。
 このため,現地に到着してから滞在許可証を取得することを予定している場合には,注意が必要です。
 ドイツ以外の国では同様の事例は発生しておりませんが,シェンゲン協定域内国での長期滞在を目的に渡航する場合には,滞在国及び経由国の入国審査,滞在許可制度の詳細につき,各国の政府観光局,我が国に存在する各国の大使館等に問い合わせるなどし,事前に確認するようにしてください。
(注)ドイツ滞在法第4条カテゴリーD査証:ナショナル・ビザ
ドイツに3ヶ月以上長期滞在する場合のビザ。同ビザ保有により,(1)ビザの発行目的によってドイツでの永久ないし一時滞在,(2)シェンゲン協定域内国のトランジット又はドイツへの入国許可を取得。

○シェンゲン協定域内国:26カ国
アイスランド,イタリア,エストニア,オーストリア,オランダ,ギリシャ,スイス,スウェーデン,スペイン,スロバキア,スロベニア,チェコ,デンマーク,ドイツ,ノルウェー,ハンガリー,フィンランド,フランス,ベルギー,ポーランド,ポルトガル,マルタ,ラトビア,リトアニア,ルクセンブルク,リヒテンシュタイン

 シェンゲン協定の詳細等につきましては駐日欧州連合代表部(電話:03-5422-6001,URL:http://www.euinjapan.jp/ ),イタリアの措置に関する情報は駐日イタリア大使館に問い合わせて必ず確認することをお勧めします。

2.出入国審査は人定確認が主で比較的簡便ですが,「帰国のための渡航書」による立ち寄りの場合は,確実にチェックを受け,場合によっては入国を拒否されます。その他,ブラックリスト(テロリスト,国際指名手配者等のリスト)によるチェックも行われています。
 なお,EU諸国のシェンゲン協定加盟国からイタリアに入国する,あるいは同諸国へイタリアから出国する場合も旅券を携行する必要があります。航空会社は旅券の提示なしには基本的には搭乗を認めません。

3.10,000ユーロ相当額以上の通貨や小切手,その他の有価証券の持ち込み,持ち出しには申告が必要です。

4.通関の際,無作為抽出的に検査が行われています。多くの場合は,税官吏の前を通過するだけですが,時折,荷物を開けるよう要求される場合があります。
 1人あたりの価値相当額の合計が300ユーロを超える物品を持ち込む場合は,税関に申告が必要です。これを怠っていたことが発覚した場合は,当該物品を没収され,関税の支払の他に多額の罰金が科せられます。没収された物品を取り戻すためには,関税と罰金に加え,当該物品の価値相当額を支払わなければなりません。特にパソコン,ビデオカメラ等の電子機器の持ち込みは厳しく取り扱われるので,注意が必要です。






● 滞在時の留意事項


1.滞在地住所等の届出
イタリアに滞在する全ての外国人は,入国日から8執務日(土・日・祝日等を除いた日)以内に滞在地の警察署に対し,滞在地住所等の届出が義務づけられています。これを怠ると国外退去処分の対象となる可能性がありますので,上記届出につき滞在地の警察署に照会されることをお勧めします。
 但し,ホテル及びそれと同様の施設に宿泊する場合には,チェックインの際にホテル側が用意した所定のフォームに署名することにより,上記警察署への届出は不要とされていますので,チェックインの際に確認することをお勧めします。

2.写真撮影
一般に写真撮影の制限はありませんが,空港施設,警察・軍関係施設,刑務所での撮影は禁止されています。古い教会や美術館では撮影の可否,撮影が可能な場合はフラッシュ使用の可否について掲示が出ているので,掲示の内容に従うことが必要です。なお,掲示の有無にかかわらず,教会内でミサの最中にフラッシュを使用することは控えるべきです。

3.薬物
薬物については,若年層を中心とする乱用が深刻な社会問題となっています。また,EU諸国域外からの不法入国者,若年失業者等による薬物購入資金欲しさの強盗,窃盗等も多発しています。

4.警察官に対して,暴言を浴びせる,唾を吐きかける等の行為は処罰の対象となります。また,公衆の面前での酩酊も犯罪になります。

5.レシートの所持
レストランや商店等で飲食や買い物をした際は,レシートを必ず受領し,しばらく保管しておく必要があります。財務警察の職務質問を受けた際に,所持していないと,店側の脱税を助けるものとして罰金刑を科されることがあります。

6.宿泊
野外(駅等の公共施設内も含む)での寝泊まりは,全国各地にあるキャンプ場以外では禁止されています。これに違反すると浮浪者行為として罰せられることがあります。

7.禁煙
公共施設屋内での全面的な禁煙を定める法律により,レストランやカフェ,バール,オフィス等において,厳しい基準を満たした喫煙室内を除き全面禁煙とされています。これに違反すると喫煙者のみならず,喫煙をやめさせなかった経営者や管理者も処罰されます。航空機の国内線,電車内,その他の公共の場所で,禁煙となっている場所における喫煙はかなり重い罰になることがあるので注意が必要です。

8.自動車の運転
イタリアにおいて自動車を運転するためには,日本の都道府県公安委員会の発給する国際運転免許証を取得しておく必要があります。
 イタリアにおいて国際運転免許証を利用して運転できる期間は,国際運転免許証の発給から1年または,イタリア入国の日から1年の短い方の期間となっています。その期間を超えて,イタリアに滞在される場合は,イタリアで新たに運転免許証を取得するか,日本の運転免許証をイタリアの運転免許証に切り替える必要があります。免許証の切替手続に関しての詳細は,在イタリア日本国大使館ホームページ(http://www.it.emb-japan.go.jp )をご参照ください。

※ ただし,イタリアに入国後,イタリアから一旦出国し,3か月未満のうちにイタリアに再帰国した場合に国際運転免許証を利用して運転できる期間の起算日は,最初にイタリアに入国した日となりますので,ご注意ください。

 自動車の運転者は,市街地以外の道路において,高速道路・一般道路の種別にかかわらず,日中でも前照灯の点灯が義務づけられています。また,二輪車の運転者は,走行中常に前照灯を点灯しなければなりません。
 都市部では,混雑の緩和や文化財保護の観点から許可を得ていない車両の乗り入れが禁止されている地区があります。乗り入れ禁止地区には監視カメラが設置されており,知らずに乗り入れ,後日罰金を請求された事例もありますので,運転される場合には事前にレンタカー会社や観光案内所等に必ず確認してください。

9.イタリアの公共交通機関
イタリアの公共交通機関を利用する場合は,乗車前に駅やキオスク,タバコ屋(Tabacchi)等で乗車券を購入し,駅のホームやバスの車内に取り付けられている機械で使用開始日時を刻印しなければなりません。切符を購入せずに乗車していたり,切符を購入しても日時が刻印されていない状態で検札に遭うと,高額の罰金を請求されますのでご注意ください。また,日時を刻印する機械が壊れている場合や混雑のために打刻できない場合には,切符に自らボールペン等で乗車日時を記載する必要があります。

10.親権
イタリアにおいては,親権を持つ親であっても,他の親権者の同意を得ずに子の居所を移動させること(親が日本へ帰国する際に子を同行する場合を含む。)は,子を誘拐する行為として重大な犯罪となる可能性があります。他の国においては,実際に,結婚生活を営んでいた当該国への再入国や,当該国と刑事司法上の共助関係を有する第三国への入国の際に,子を誘拐した犯罪被疑者として日本人が逮捕される事案も生じていますので御注意ください。

11.在留届の届出
海外に3か月以上滞在される方は「在留届」の提出義務があり,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく,地域を管轄している大使館や総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他の届出事項に変更が生じたとき又はイタリアを出国する(一時的な旅行等を除く)ときは,必ずその旨を届け出てください。在留届は,在留届電子届出システム(ORRネット,http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。また,郵送,ファックスによっても届出を行うことができますので,地域を管轄している大使館や総領事館まで送付してください。

12.「たびレジ」への登録
在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者など)を対象に,現地での滞在予定を登録していただけるシステムとして,2014年7月1日より,外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始しています(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。登録された方は,滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール,また,いざという時の安否照会連絡などの受け取りが可能ですので,ぜひご活用ください。








● 風俗、習慣、健康等


1.教会に入る時には,半ズボン,肩の出る服装では入場を拒否されることが多くあります。
 商店の昼休みが長く,銀行も午前中および午後の一部しか営業しません。また官公庁の窓口は大部分は午前中のみの受付で,郵便局も午後の早い時間帯に終業するので留意が必要です。
 8月は,イタリア人の多くが長期休暇を取り,都市からいなくなるため,観光客が集中する場所のファーストフード店以外のレストラン,商店等の大部分が1か月近く閉店します。
 商店等での支払の際には,習慣として,小銭を先に出し,その後お札を出します。お釣りをもらう場合も同様の順番になりますが,必ず,全額を受け取って,額を確認してから財布等にしまいます。先にもらった小銭だけしまってしまうとお札がもらえないことがあるようです。また,銀行での両替の際には,換金証明書が最後に渡されますが,先に渡された現金を財布にしまってしまうと,証明書の額と受け取った額が違っていても差額の請求ができないので注意が必要です。

2.気候は南北に細長い地形のためかなり地域差がありますが,一般に夏は高温乾燥,冬は低温多湿の地中海性気候で,10~12月は雨の日が多くあります。
 年平均気温で見ると,東京と比べて,フィレンツェは摂氏0.5度低く,ローマは摂氏1.1度高く,また,ミラノやベネチアは,摂氏1.5~2.0度低い都市です。また,夏の日中には,気温が相当上昇することが多いので,炎天下の行動は日射病や脱水症に十分気をつける必要があります。

3.街中にある湧き水は飲用可能で,慣れれば問題ないようですが,水質は石灰分の含有量が多く(炭酸カルシウム換算で日本の4~5倍),短期滞在の場合は1回沸騰させた水かミネラルウォーターを飲用する方が無難です。
 一部の魚介類については,遠方から運ばれてくるため保存状態が良くないものもあるので,レストラン等での外食時には,特に鮮度,加熱の状態をよく観察し,不確かなものは避けた方が良いでしょう。

4.医薬品は,一般大衆薬であっても,いくつかは医師の処方箋がないと購入できないので,風邪薬,胃腸薬等の常備薬の類や外傷時の応急外用薬は,日本から持参するのが賢明です。

5.医療水準には問題ありませんが,公立病院は私立病院に比べて,機能性や清潔感に欠ける傾向が見られ,また英語を解さない医師が多いです。一般に救急車で搬送される公立病院(救急病棟)で,治療が受けられますが,常に混雑しており,患者搬送後,何時間も待たされる場合が少なくありません。このような事態をできるだけ避けるには,私立病院での治療を選択する方がよいでしょう。
 なお,私立病院での医療費は高額なため,海外旅行障害者保険に加入することをお勧めします。

6. 「在外公館医務官情報」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/italia.html )」において,イタリア国内の衛生・医療事情等を案内していますので,渡航前には必ずご覧ください。
その他,必要な予防接種等については,厚生労働省検疫所ホームページ(http://www.forth.go.jp/ )を参考にしてください。








● 緊急時の連絡先


◎国家警察(救急車要請も可):電話113
◎軍警察(救急車要請も可):電話112
◎消防署:電話115,112
◎救急車:電話118,112

[ローマ]
◎在イタリア日本国大使館:電話(国番号39)-(市外局番06) 487991

[ミラノ]
◎在ミラノ日本国総領事館:電話(国番号39)-(市外局番02) 6241141

 (イタリア国外から電話をかける場合:国番号39+ 国内電話番号(市外局番「0」を含む)

※在留邦人向け安全の手引き
 現地の在外公館(日本大使館・総領事館等)が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.anzen.mofa.go.jp/manual/itary.html )も御参照ください。








(問い合わせ先)


(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3100
○外務省海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)

(現地大使館・総領事館連絡先)
○在イタリア日本国大使館:
  住所:Via Quintino Sella, 60 00187 Roma, Italia
  電話:(市外局番06)-487-991
   国外からは(国番号39)-06-487-991
  ファックス:(市外局番06)-487-3316
   国外からは(国番号39)-06-487-3316
  ホームページ:http://www.it.emb-japan.go.jp/index_j.htm
○在ミラノ総領事館
  住所:Via Privata Cesare Mangili 2/4, 20121, Milano, Italia
  電話:(市外局番02)-6241141
   国外からは(国番号39)-02-6241141
  ファックス:(市外局番02)-6597201
   国外からは(国番号39)-02-6597201
  ホームページ:http://www.milano.it.emb-japan.go.jp/index_j.htm