バーレーン
安全対策基礎データ
- 犯罪発生状況、防犯対策
1 一般治安情勢
バーレーンは、他のGCC(湾岸協力会議)諸国同様、比較的治安は良好で、これまでのところ、日本人を標的とした犯罪は確認されていませんが、一般的に強盗や殺人等の凶悪事件や窃盗、暴行等の犯罪も少なからず発生しているほか、売春や違法薬物の摘発も行われています。
また、近年は、金融機関やデリバリー会社、警察官等をかたり、携帯電話やショートメッセージ等を利用して個人情報を入手し、金銭を騙し取る詐欺が発生しています。
2 防犯対策
犯罪被害に遭わないためには「自分の身は自分で守る」との心構えを持ち、最新の治安情報収集に努める、危険な場所には近づかない、多額の現金・貴重品は持ち歩かない、見知らぬ人物を安易に信用せずに警戒するなど、常に防犯を意識した行動をとることが重要です。
また、不審な電話やメッセージを受信した場合は、まずは詐欺を疑い、安易に個人情報を提供することのないようにしてください。
※ 在バーレーン日本国大使館が作成した「安全の手引き」(https://www.bh.emb-japan.go.jp/files/100137638.pdf )も御参照ください。
3 テロ、誘拐情勢
バーレーンのテロ・誘拐情勢については、こちら(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_053.html )をご確認ください。- 査証、出入国審査等
(査証・出入国審査、外貨申告、禁制品等の制度は事前の通報なしに変更されることもあり得ますので、手続きや規則の最新情報は駐日バーレーン大使館(電話:03-3584-8001(内線54)、URL:http://www.bahrain-embassy.or.jp/jp )等にお問い合わせください。)
1 査証
日本とバーレーンとの間には査証免除取決め等の措置はないため、バーレーンへの入国には査証が必要です。観光・商用等の短期滞在査証を取得する場合は、バーレーン到着時に取得する方法と事前にオンラインで取得する方法があります。
なお、駐日バーレーン大使館では、査証を発給していませんのでご注意ください。
(1)バーレーン国際空港到着時に取得する場合(オン・アライバル・ビザ)
ア 一次査証(シングル・ビザ)2週間までの滞在が可能:手数料5BD
イ 数次査証(マルチ・ビザ)1ヶ月までの滞在が可能:手数料12BD
※空港でオン・アライバル・ビザを取得する際の手数料は、バーレーン・ディナール(BD)や米ドルでの現金払いのほか、クレジットカードも利用できます。
(2)事前にオンラインで取得する場合(http://www.evisa.gov.bh/ )
オンライン申請での審査には、原則72時間を要しますので、時間に余裕をもって申請してください。また、システム使用料として、上記(1)のオン・アライバル・ビザより手数料が高く設定されていますのでご注意ください。
(3)サウジアラビアからコーズウェーで陸路バーレーンへ入国する場合
サウジアラビアの居住許可(イカマ)所持者と非所持者、一次査証と数次査証のほか、滞在期間に応じて査証取得にかかる手数料が異なります。詳しくは、バーレーン内務省国籍・旅券・居住総局(NPRA:Nationality, Passport and Residence Affairs)のホームページ(http://www.evisa.gov.bh/ )をご確認ください。
(4)滞在期間の延長申請は、バーレーン内務省国籍・旅券・居住総局(NPRA)にて可能ですが、延長可能な日数や回数については、個別の事情に応じて異なりますので、直接NPRAにお問い合わせください。
2 外貨申告等
出入国時の外貨の持込み・持出し額に制限はありませんが、5,000BD以上の持込み・持出しにあたっては税関への申告が必要です。米ドル等の主要外貨から現地通貨(バーレーン・ディナール(BD))への両替は、空港、市内の銀行、両替所、ホテル等で可能です(日本円については、取り扱う場所が限られています)。
3 通関
(1)持込み禁止品等
銃刀類、違法薬物、ポルノ等いかがわしいとみなされる写真や映像の雑誌やDVDは持込みが禁止されており、入国時に厳しく検査され、これらを所持している場合は没収されます。
また、通信機器、コンピュータ等の電子機器は、厳しく検査される場合があります。
(2)医薬品の持込み、持出し
医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html )をご確認ください。- 滞在時の留意事項
1 身分証の携行等
バーレーンでは、身分証明書の携行が義務付けられており、違反した場合、300BD以下の罰則があります。外出する際は、パスポートまたはバーレーン政府発行の身分証明書(CPRスマートカード)を携行してください。
また、車両を運転する際は、運転免許証、車両所有証明書および車両保険証の携行が義務付けられていますのでご留意ください。
2 労働許可の取得
就労等で滞在する場合は、あらかじめ現地に在住する保証人(日本人の場合、通常は所属する企業が法人として保証人になる)を通じて、バーレーン労働市場規制局(LMRA)のホームページ(http://www.lmra.bh/ )等から、NOC(Non Objection Certificate)および居住許可を含む労働許可(2年ごとに更新)を取得しておく必要があります。またバーレーン到着後は、CPR(Central Population Registry)を取得する必要があるほか、入国後、健康診断書の提出を求められる場合もあります。
なお、バーレーン国内に保証人がいない場合については、駐日バーレーン大使館(http://www.bahrain-embassy.or.jp/ )にお問い合わせください。
3 写真、動画撮影
空港、港湾施設、軍事および王族・政府関係施設の撮影は原則禁止となっています。また、女性に対してカメラを向けることはトラブルの原因になりますのでご注意ください。
4 警察官等への不敬行為
バーレーンは官憲の権限が強く、官憲側に対して不敬な態度をとると身柄を拘束される可能性があります。警察官や入国管理官等に対する不敬な態度や言動をとることは慎んでください。
5 違法薬物
違法薬物の所持および売買等は違法であり、違反者に対しては死刑や禁錮刑等重い処分が科される場合もあります。
6 デモ・集会
国民の多数を占めるシーア派住民の居住区内(※古い建物が多い、落書きがある、黒い旗が掲げられている等の特徴がある)においては、デモや集会が週末を中心に実施されており、時折、火炎瓶の投擲やタイヤ放火、道路封鎖等の過激な行動も見られます。つきましては、昼夜を問わず、こうした地区に立ち入ることは避け、デモ隊や群衆に遭遇した場合、爆発音を聞いた場合または不審者や不審物、不審車両を発見した場合などは、直ぐにその場を離れるなど、不測の事態に巻き込まれないよう自身の身を守る安全対策をとってください。
7 交通事情
(1)車両は右側通行です(日本と反対)。速度制限は通常60km、標識があればそれに従った速度(40km~120km)となっています。日本には少ないラウンドアバウト(環状交差点)が多くあります。ラウンドアバウトでは内側にいる車両が優先です。
(2)運転マナーは悪く、車線を守らない、ウィンカーを出さずに曲がる、無理な割り込みや追い越し、後方からの「あおり」運転、速度超過等が多く見られます。運転時には、制限速度を守る、車間距離を十分取るなど、安全運転に心がけてください。また、飲酒運転は禁錮刑となる厳しい罰則があります。
(3)交通事故に遭遇した場合は、199(交通警察)に連絡して警察官の指示にしたがってください。けが人がいる場合は、999(救急)にも連絡してください。
(4)市内の主な交通手段としては、タクシーとバスがありますが、バスは外国人労働者が多く利用しておりスリ等の被害が多発しています。タクシーの中には、料金メーターを使用せず不当に高額な運賃を請求する運転手がいるので注意が必要です。 なお、アプリから予約可能なウーバー(Uber Taxi)が普及しています。
8 在留届
バーレーンに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在バーレーン日本国大使館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。
9 たびレジ
在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報等を日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、バーレーンで事件や事故、自然災害等が発生し、在バーレーン日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。- 風俗、習慣、健康等
1 宗教・慣習
(1)バーレーンの主な宗教はイスラム教ですが、戒律は他の湾岸諸国と比較すると厳格ではないため、アルコール類の購入やレストランおよびホテルにおける飲酒、また一部のスーパーでは豚肉の購入も可能です。
(2)バーレーンは、外国人や他宗教に対して寛容ですが、女性が肌を過度に露出する服装は避けた方が無難です。また、ラマダン(断食月)期間中の日中は、公共の場における飲食や喫煙は禁止されており、外国人や非イスラム教徒であっても取締りの対象となりますので、ご注意ください。
(3)バーレーンでは、一部のホテル・レストランにおいて飲酒が許可されており、また酒類の販売店もありますが、公共の場における飲酒および酔った上での言動は法で禁止されており、厳しい罰則(※初犯は「50BD以下の罰金」、再犯は「1ヶ月以下の禁錮および100BD以下の罰金」)が科されるので、十分ご注意ください。
(4)男女のつきあい方に対し厳格な規律を科しています。例えば、子供を出産し、出生証明書の交付を受ける場合には、婚姻証明書の提出を求められ、婚姻日と出産日の関係から婚前交渉が明らかとなった場合は、男女とも警察に通報され逮捕されることもあります。また、公衆の面前でキス等をすることも罪に問われますので、ご留意ください。
2 注意を要する病気
(1)中東呼吸器症候群(MERS)
バーレーンを含む中東地域において、2012年以降、感染例が報告されており、WHOからの終息宣言も未だ発出されていません。感染予防としては、手をよく洗う、十分に加熱されていない食品は摂取しない、咳やくしゃみの症状がある人との接触を避ける等、一般的な衛生対策の励行をお勧めします。また、動物との不用意な接触は避けることをお勧めします。ラクダが感染源である可能性が高いとされているため、ラクダを含む動物との接触や未加熱のラクダ肉、未殺菌のラクダ乳の摂取は避けてください。
(2)その他留意事項
主立った風土病等はありません。ただし、夏季(5~9月)には日中の最高気温が50度前後まで上がり、湿度も80%以上になることもあるため、炎天下での行動は可能な限り避け、意識して水分や塩分を補給するなど、熱中症の予防、健康管理に十分留意することが大切です。また、水道水は飲用に適さないので、市販のミネラル・ウォーターをご利用ください。
3 医療事情
「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/nm_east/bahrain.html )において、バーレーン国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
感染症情報(https://www.forth.go.jp/ )
4 海外旅行保険への加入
バーレーンで医療機関にかかる場合は、医療費が高額になるおそれもあります。海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
〈主な医療機関〉(日本からは国番号973)
◎Salmaniya Medical Complex[国立総合病院]
電話:〔代表〕 1728-8888 /〔救急〕 1728-4080
Web: https://www.moh.gov.bh/HealthInstitution/SalmaniyaMedicalComplex?lang=en
◎Bahrain Specialist Hospital [民間総合病院]
電話:〔代表〕1781-2000 / 〔救急〕1781-2111
Web: https://www.bahrainspecialisthospital.com/
◎American Mission Hospital [民間総合病院]
電話: 〔代表〕 1725-3447 / 〔救急〕 1724-8118
Web: http://www.amh.org.bh/
◎Bahrain Defence Force Royal Medical Hospital[国立総合病院]
電話:〔代表〕 1776-6666 / 〔救急〕 1776-6791
Web: https://www.bdfmedical.org/
◎King Hamad University Hospital[国立総合病院]
電話:〔代表および救急〕 1744-4444
Web: http://www.khuh.org.bh/
4 世界の医療事情
世界の医療事情(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/nm_east/bahrain.html )に衛生・医療情報等を案内していますので、渡航前に必ずご覧ください。
その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページ(http://www.forth.go.jp/ )をご参考ください。- 緊急時の連絡先
◎非常時(警察、消防、救急) :TEL 999
◎交通事故(交通警察):TEL 199
◎在バーレーン日本国大使館:(国外からは国番号973)
TEL 1771-6565(マナーマ)
(閉館時:3945-5427(携帯))- 問い合わせ先
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く):(内線)5145
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連):(内線)3680
○領事局政策課(感染症関連):(内線)4919
○海外安全ホームページ:
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在バーレーン日本国大使館
住所:Bldg. No. 55 Salmaniya Ave. Block 327, Manama
P.O.Box 23720, Kingdom of Bahrain
電話:(国外からは国番号973)
1771-6565
FAX :(国外からは国番号973)
1771-5059
ホームページ:http://www.bh.emb-japan.go.jp/japan/japanMain.htm
※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。