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※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

犯罪発生状況、防犯対策

1.犯罪発生状況
 ベトナム国内における2017年中の犯罪件数は次のとおりです(ベトナム公安省発表)。
【犯罪件数】
○犯罪発生件数:5万2,000件
○犯罪検挙件数:4万497件
○被逮捕者数:5万8,983人

○経済犯罪検挙件数:1万7,159件
○薬物犯罪検挙件数:2万1,471件
○薬物犯罪被逮捕者数:3万2,950人
○薬物押収量:ヘロイン907キロ,コカイン2.4キロ,生成アヘン167キロ,マリファナ613キロ,合成薬物657キロ(約100万錠)
 近年の経済発展による貧富の格差拡大や地方貧困層の都市部流入等に伴い治安状況は悪化傾向にあります。現在のところ,殺人等の凶悪犯罪の発生は少ないものの,路上強盗,外国人住宅への忍び込みが発生しており,繁華街周辺でのひったくり,スリや置き引き等が多発しています。日本人旅行者も,空港,市場,路上,ホテル,レストラン等で旅券,現金などの貴重品を盗難に遭うケースが頻繁に報告されています。

2.銃器及び火薬類の密輸に伴う犯罪・事故
 国境からの銃器等密輸組織が検挙されたとする報道や,戦争当時の軍用銃器が発見されたなどの報道がなされていることから,ベトナム国内に銃器が不法に出回っていることが推測されます。
 近年特に都市部においてギャングまがいのグループ間抗争や,交通事故のトラブルに起因したけん銃発砲事件なども発生しています。

3.テロ,反政府活動をめぐる動向
 ベトナム治安当局は,これまで国内にテロ組織や反政府組織は存在しないとしていましたが,2016年に在外反政府組織「ベトタン」,2018年に「臨時ベトナム国家政府」をテロ組織として扱うとの報道がなされました。ベトナム当局は,ベトナム人海外移住者(以下「越僑」)を主体とする反政府活動家の活動に対して警戒を強めています。
 これまでに,ベトナムにおいてテロによる日本人の被害が確認されておりませんが,近年,シリア,チュニジア,バングラデシュにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また,テロは,日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,特に,近年では単独犯によるテロや,一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから,こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐ事が益々困難となっています。
 このようにテロはどこでも起こり得ること及び日本人が標的となり得る事を十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

4.日本人が巻き込まれやすい犯罪やトラブル等
 歩行中,後方から近付いてきたバイクに乗った犯人にバッグ等をひったくられるケースが多発している他,繁華街,空港,レストラン,長距離バス・列車の車内,バスターミナル,大規模商業施設等において,スリや置き引き被害に遭う例が散見されます。その他にも種々の犯罪被害事例がありますが,以下は大使館や総領事館等が報告を受けたり,解決のための支援を行ったりした邦人被害の実例です。
(1)ひったくり
 セカンドバッグ,アタッシュケース,ポーチ等を持って歩いている人を狙い,後方からバイクに乗った2人組が近づき,追い越しざまにバッグ等をひったくり,逃走するといった手口が,旧市街地等の繁華街を中心に発生しています。また,たすきがけにしているバッグを強引に奪おうとする手口も散発し,被害者が倒されたり引きずられたりして,歯を折ったり,腕を骨折したりする被害も発生していますので十分な注意が必要です。
 さらに,タクシーの乗降車時に,バイクに乗った犯人に手荷物をひったくられる事件も発生しています。(下記「滞在時の留意事項」の5.交通事情を併せ御参照ください。)
(2)スリ 
 (ア)混雑した市場や路上,大規模ショッピングモール,あるいは長距離バスや列車等の車内において,バッグや財布,スマートフォンなどを奪われる被害が発生しています。気付かないうちにバッグやウエストポーチのジッパーを開けられて財布等を奪われる事例もあります。
 (イ)集団スリの被害に遭う被害も発生しています。旅行者をそれとなく取り囲み,その中の1人が旅行者の注意を引いている間に,その仲間がバッグや財布を窃取するというもので,親しげに近づく女性(売春婦を装う)には特に注意が必要です。また,目の前で自転車を倒したりしてわざと旅行者の注意を引きつけ,隙をみてポケットやバッグから財布をすり取る等の巧妙な手口もあるようです。特にハノイやホーチミンなどの混雑する場所で同様の被害例が報告されています。また,スリ集団の中には日本語を解する者がおり,日本語を話をしている団体を見つけては,スリを敢行しているとの情報もありますので,団体で行動していても安心せず,周囲の状況に警戒してください。
(3)置き引き
 ホテルや空港のロビー,レストラン,大規模ショッピングモールといった多数の人が出入りする場所で置き引き被害が発生しています。チェックインの手続をしているときや,ロビーで人に話しかけられたとき,レストランでトイレに立ったとき,民族舞踊を観賞しているとき,公園のベンチで一息ついているとき,空港で出入国手続きを行っているとき等にバッグ等の手荷物をカウンター,テーブル,椅子の上や床等に置いて目を離した一瞬の隙に被害に遭われています。自分の持ち物から絶対に目を離さないことが肝要です。また,ホテルの室内でも小物類が盗まれることがあるので,外出する際には貴重品が入っていなくても,スーツケースは必ず施錠し,貴重品については室内のセーフティボックスを利用するなど,荷物の管理を心がけてください。
(4)いかさま賭博詐欺
 近年発生は減少傾向にありますが,過去に発生した典型的な手口は次のとおりです。
 (ア)日本人旅行者が観光地を散策しているとシンガポール,フィリピン又はマレーシア等出身と称する人物から片言の英語や日本語で話しかけられ,親しくなったところで,自宅に招待すると言われ,知らない場所へ案内される。
 (イ)食事などをしていると,外国のカジノでディーラーをしている叔父(又は兄)等と称する男が現れ,カード・ゲーム(ブラックジャック賭博)のやり方や、いかさまの方法等を教えられ,いかさま賭博に協力するよう依頼される。
 (ウ)その後,金持ち(友人)と称する別の男が現れ,実際にゲームが始まり,最初は勝負(ゲーム)に勝ち続けるが,賭け金が大きくなるにつれ負けが込み,最終的には,旅行者の手持ちの現金が足りなくなるためホテルに現金を取りに帰らせたり,クレジットカードで貴金属を買わされたり,ATMで現金を引き出させられたりする。
 このような手口で金品を巻き上げられています。都市部周辺における発生が多く,特にホーチミンにおける被害報告の多さは顕著です。見知らぬ人からの自宅への招待や食事の誘いかけには応じないことが大切です。
(5)睡眠薬強盗
 観光スポット等において,親しげに声をかけられ飲食(酒)をともにした際,飲み物(睡眠薬入り)を勧められ,意識が薄れたところで,現金やクレジットカード等を奪われる被害が発生しています。意識が戻った時には24時間以上経過していたり,病院のベッド上であったり,身体が傷だらけであったりすることもあり,盗まれたクレジットカードを不正使用され,後刻同カード会社より多額の請求を受けたという例もあります。また,少量の睡眠薬を飲まされ,意識がもうろうとしたところで,ATM機まで連れて行かれ,現金の引き出しを強制される例も報告されています。
 声をかけられるきっかけは様々で,深夜ホテルで自室にマッサージを頼み,このマッサージ嬢と一緒にビールを飲んだところ,意識を失い,気がつくと所持金がすべてなくなっていたなどという例もあります。前述の「いかさま賭博詐欺」同様,見知らぬ人物からの誘いには軽々しく応じないようにするのはもちろんのこと,初対面の人物には常に警戒心を持ち,安易に飲食などをともにしないよう注意することも肝要です。
(6)強盗
 国内各所で発生しており,その形態・手口も様々です。いきなり路上で殴られたり,あるいはナイフなどの凶器を突きつけられて金品を強奪される手口が発生しています。特に都市部では,タクシー乗車中に運転手から恐喝を受ける「タクシー強盗」の被害も発生しており,注意が必要です。
(7)その他の凶悪犯罪
 当地の新聞などで,人身売買取引に関する記事が散見されるとともに,幼児の連れ去り事案も発生しています。近年,邦人が被害に遭ったという報告はなされていませんが,いつこのような事件に日本人が巻き込まれるかもしれないので,行動をパターン化しない,幼児から目を離さないなど日頃から注意を払うようにしてください。

5.犯罪被害危険地域
 都市部には,危険地域はほとんどありませんが,以下の地域でトラブルに巻き込まれる旅行者等が多いので留意してください。なお,特に夜間は入り組んだ小路(路地裏)を歩くのは避けてください。
(1)ハノイ
 ●スリ,ひったくり等盗難被害多発地域等
 ホアンキエム湖周辺,旧市街,ドンスアン市場,ハンガイ通り,統一公園周辺,キムマー通り,リンラン通り,ダオタン通り,大規模ショッピングモール,バスターミナル等
●置き引き被害多発地域等
 ホアンキエム湖周辺,旧市街,ホテルロビーやレストラン,大規模ショッピングモール,空港,列車,バス内等
(2)ホーチミン
 ●ひったくり被害多発地域
 ベンタイン市場周辺,グエン・フエ通り,パスター通り,ドン・コイ通り,ハイ・バー・チュン通り, トン・ドック・タン通り,チャン・フン・ダオ通り,レー・ライ通り, レー・タイン・トン通り
 ●スリ被害多発地域
 グエン・フエ通り,ベン・タイン市場等の市場,ドン・コイ通り, ハイ・バー・チュン通り,レ・タイン・トン通り,大規模ショッピングモール等
 ●置き引き被害多発地域等
 市内の公園,ホテルロビーやレストラン,大規模ショッピングモール,空港,列車,バス内等
 ●恐喝・睡眠薬強盗被害地域
 バック・ダン公園,サイゴン大教会,統一会堂前の公園,2区~7区(フーミー橋),10区,タンビン区,フーニュアン区,ビンタン区,ゴーバップ区,トゥードゥック

6.その他の日本人の犯罪被害例
(1)バイクタクシーの運転手に誘われ,1軒のカフェに入りビールを4本飲んだだけで数百米ドルを請求された。法外な値段のため警察へ行こうとしたところ,店員2人に殴られ,所持金を取り上げられて店を追い出された。
(2)バイクタクシーの運転手にメコン河クルーズに行かないかと誘われ,1日10米ドルという約束で承諾した。川船に乗ってクルーズをした後,船頭から「この船は、100人乗りで1日1,000米ドルの料金だ。今日は2人で貸し切っているのだから500米ドルずつ支払え。」と言われ,拒否すると「支払わないと岸には返さない。」と支払いを強要され,法外な料金を支払わされた。
(3)中国人街に土産物を買いに行き,中心部にある市場近くの裏通りを歩いていたところ,突然現地の男に英語で声をかけられ,一瞬足を止めた隙に後ろから男2人に両腕を押さえられてポケット等を探られ,腹に巻いていたベルト式の財布から所持金をすべて奪われた。
(4)市内の中央郵便局で現地の男から英語で話しかけられ,バイクで食堂や寺院を案内された後,自宅に誘われ飲食をともにしたが,売春宿への同行を勧められたので拒否すると飲食代,バイクでの送り代として数百米ドルを請求された。
(5)市街地を散策している日本旅行者に対して「ガイドをしてあげる」などと言って近づき,旅行者は付近の飲食店や土産物屋に連れて行かれ,相場よりかなり高い料金を請求されたので,ガイドに相談しようとすると,既にガイドは何処かに行っていなくなっており,法外な料金を支払わされた。

7.防犯対策
(1)見知らぬ人を安易に信用しない。
 日本のことを教えてほしいなどと英語や日本語で話しかけてきた人物が,旅行者を信用させて,起業名目や親の病気治療などの名目で金を借りたまま逃げるという事案が散見されます。見知らぬ人が親しく話しかけてきても安易に誘いには乗らず,しつこく懇願されてもはっきり「ノー!」と言って断ることが重要です。また,宿泊ホテル名や旅行日程,日本の住所・電話番号,クレジットカードの有無等個人情報を教えることは避けてください。
(2)貴重品はできるだけ持ち歩かない(持ち歩く場合は分散して身に着ける)。
 外出する際に,現金,旅券,航空券等の貴重品をすべて一緒にバッグに入れて持ち歩くのは大変危険です。貴重品はできるだけ持ち歩かず,やむを得ず持ち歩く場合は,分散して所持し,特に旅券を携行する場合は貴重品用の袋に入れて外から見えないように首から吊す等細心の注意を払うことが重要です。
 また,現金は現地通貨で必要最小限の額だけを所持するように努めてください。さらに,買い物の支払いのときなどに,人前で現金の入った財布を開けたため,他人(スリなどの犯罪者)に所持金を見られ,その後つけ狙われることがあります。人前では財布の中身が見えないよう工夫することが必要です。
(3)手荷物は身体の前に抱えるように持つ。
 バイクに乗った2人組によるひったくりが多発しています。犯人は常にターゲットの隙を狙っているので,市内ではなるべく車道側を避けて歩き,道路を横断する場合にも十分に警戒することが大切です。
(4)売り子の子供達等見知らぬ集団を近寄らせない。
 ストリート・チルドレンによる集団スリの被害も発生しています。ガムやキャンディー,つまようじ等を売りつけるために寄ってきた子供達に気を取られている隙に狙われる場合もあります。土産物店が並び外国人観光客が集中する地域や通りでは,特に注意が必要です。
(5)白タクやバイクタクシーなどメーターのない車両は利用しない。
 市内を移動する際は,白タクやバイクタクシーなど料金メーターのない移動手段をなるべく使わず,メーターのあるタクシーなどを利用しましょう。また,乗車する際は,地図等で目的地をよく確かめ,場所を書いて運転手に見せるとともに,目的地と違う場所へ向かっていると感じたら,できるだけ早くひと気が多い場所で降車することが重要です。(下記「滞在時の留意事項」の5.交通事情を併せ御参照ください。)
(6)自分でバイク等車両を運転することはできるだけ控える。
 走行中のバイクを狙う盗難事件が発生しており,一歩間違えば死亡事故に繋がります。また,交通法規に無頓着な現地事情から,旅行者がいきなり車両やバイクを運転した場合,交通事故を起こす可能性が非常に高くなりますので旅行中にレンタルバイクなどを利用することは避けてください。やむを得ず利用する場合でも,免許証を当地のものに書き換え,自動車保険に加入した上で,出来るだけ荷物を持たず,交通事故に十分注意してください。また,ヘルメットも粗悪なものが多く出回っているため,安全基準を満たしている正規のヘルメットを着用して下さい。なお,日本で発行される国際運転免許証では,運転することはできません。(下記「滞在時の留意事項」の5.交通事情を併せ御参照ください。)
(7)賭け事は絶対にしない。
 私的賭博は当地において違法行為です。たとえ誘われても絶対に断りましょう。

査証、出入国審査等

(手続や規則に関する最新の情報については,ベトナム公安省出入国管理局ホットライン((国番号+84)-91-3591197,(国番号+84)-90-2225858,(国番号+84)-98-9413999)【日本語対応不可】や駐日ベトナム大使館(03-3466-3311),駐日大阪ベトナム総領事館(072-221-6666)や駐日福岡ベトナム総領事館(092-263-7668)等に確認してください。)

1.査証
 有効なパスポート(旅券)を保持する日本国民に対しては,15日以内の滞在であれば査証取得が免除されます。ただし,ベトナム入国時点でパスポートの有効期間が6か月以上あり,帰国又はトランジット出国のチケットを保持し,ベトナム国内法により入国禁止措置を受けていないこと,さらに前回のベトナム出国から30日以上経過していること(査証免除により入国した場合のみ)が条件となります。これらの目的,期間又は条件を満たしていない場合は予め査証を取得する必要があります。前回のベトナム出国から30日以上経過していなくても,一定の条件を満たしていれば,観光目的の場合に限り,ベトナム到着時に空港でビザを取得することができます。また,査証免除により入国を認められた場合,原則として滞在期間の延長は認められませんが,引き続き観光目的でベトナムに滞在することを希望する場合は,国際旅行業の営業許可を有するベトナムの旅行会社の保証があれば,一定の条件の下,1回のみ15日以内の期間で延長が認められます。詳しくは,在ベトナム日本国大使館のホームページ(http://www.vn.emb-japan.go.jp/jp/consulate/jp_visa_encho_for_kankokyaku2015.html )をご参照ください。
 なお,査証を取得して入国した場合であっても,一部例外を除き,原則としてベトナム入国後に滞在資格を変更することはできません(資格変更が必要な場合は,一旦ベトナムを出国し,ベトナムの在外公館で適正な査証を取得した上で再度入国する必要があります。)。

2.出入国審査
 入国の際は,空港ターミナルのイミグレーションカウンターにおいて入国審査官に旅券を提出します。一般に出入国審査は旅券写真と本人の照合を含め,かなり入念に行われます。国際空港を利用する場合,入出国カードの提出は不要ですが,陸路で入国する場合など地方都市のイミグレーションでは入出国カードの記入及び提出が求められることがあります。

3.外貨申告
 入国時の外貨持ち込み額に制限はありませんが,現金5,000米ドルあるいは同額相当の外貨,又は1,500万ドン(10,000ドン=約50円(2017年3月現在))のいずれかを超えて所持して入国する場合は,空港で申告する必要があります(申告用紙は税関係官に請求してください。)。この申告をせず,出国時に上記の額を超える現金を持ち出そうとした場合,所持金を没収される可能性があります。なお,10万米ドル以上あるいは同額相当の外貨持ち込み,持ち出しについては10万ドンの手数料が徴収されます。
 ベトナム滞在中に外貨から両替した現地通貨(ドン)の外貨への再両替については,500米ドルあるいは同額相当の外貨までは旅券及び航空券の提示のみ,それ以上の額の場合は更に外貨をドンに両替した際の外貨交換証(記名のあるもの)の提示が必要です。 ただし,再両替の規定は流動的なため,外貨からドンへの両替は必要最小限に留めておくことが肝要です。
 また,ベトナム居住者は,ベトナム国内で銀行から引き出した外貨のうち,限度額(5,000米ドル)を超える額をベトナム国外に持ち出す場合,当該銀行から許可証の発給を受け,それを携行する必要があります。

4.通関
 空港の税関検査では,原則エックス線による検査を受けることとなります。
 持ち込み及び持ち出しが禁止されているものは,銃,爆発物,麻薬等違法薬物,骨董品,ベトナム人のモラルに悪影響を及ぼすおそれのある出版物(「滞在時の留意事項」の4.(2)を御参照ください。)・写真・ビデオ等があります。なお,ビデオテープ,DVD,CD等の持ち込みはその内容のチェックを受けることになり,わいせつ物と判断された場合は多額の罰金が徴収されることがあります。内容のチェック時に物品が紛失する等の可能性を考慮し,必要な物以外は持ち込まないことをお勧めします。その他,別送荷物,免税範囲を超えるアルコール類,タバコ,金などについても申告が必要です。免税範囲は,アルコール類:度数22度以上のものは1.5リットルまで,それ未満の度数のものは2リットルまで,タバコ:400本まで,葉巻100本まで,葉たばこ500gまで,金:300gまでです。
 申告書(薄緑色)は航空機内で配布されませんので,空港税関係官に請求の上,入手してください。税関申告書は審査が終了すると検証印が押されて申告者に渡されますが,この申告書は出国の際,あるいは別送荷物通関手続きの際に提出する必要があるので,大切に保管してください。

5.検疫
 日本から直接入国する際必要となる「検疫予防接種」はありませんが,黄熱流行地域(アフリカ中部/中南米)を経て入国する1歳以上の旅行者には「黄熱ワクチン接種証明」が求められます。
 なお,2003年のSARS,2009年の新型インフルエンザ発生の際は,入国者全員に検温(赤外線体温感知器使用)が実施されるとともに,問診票(通常、機内で配布されます)の提出が求められ,体温が38度以上ある場合には,検査のため指定病院に移送されました。また,2014年からエボラ出血熱対策として入国者に対して検温(赤外線体温感知器使用)が実施されています。今後,同様の疾病が流行した際には同じような措置がとられますので,ご留意ください。

滞在時の留意事項

1.滞在届
 滞在する場合は,管轄の公安局に対し滞在登録を行う必要があります。1日の滞在であっても滞在登録義務は生じますが,通常はホテルが行っています。

2.旅行制限
 軍事関連施設については,事前許可を取得した場合を除き,立入禁止となっています。

3.写真撮影の制限
 軍事関連施設を除き,特に制限はありません(特に制限のある場所には撮影禁止の掲示があります。)。

4.各種取締り法規に関する留意事項
(1)麻薬等違法薬物
 麻薬等違法薬物の所持,使用は厳しく取り締まられており,違反した場合,厳罰に処せられます。過去に外国人がヘロイン密輸で検挙され,死刑判決を受けています。外国人といえども厳しく処罰されています。
(2)所持禁制品(わいせつ図書)
 ベトナムでは,肌の露出度が高いグラビア写真や性的な表現のある漫画等が掲載された雑誌などは,ポルノ雑誌等と同等の所持禁制品(わいせつ図書)として扱われる場合があり,罰金(300万ドン以上、4,000万ドン以下)が科されることがあります。日本ではどこでも手に入る週刊誌等も「わいせつ図書」として取り締まりの対象となる可能性がありますので,日本から携行する書籍・雑誌類は慎重に選定するようにしてください。
(3)輸入制限品
 酒類,化粧品,携帯電話機の個人輸入は禁止されています(入国時の携行輸入は可)。中古品(特に電気製品や自動車・バイク)については,輸入不可あるいは没収されることがありますので,輸入しようとする場合は,予めベトナム税関当局に確認しておくことをお勧めします。
(4)不法就労
 外国人による不法就労は禁止されています。なお,観光目的の査証で入国した旅行者が就労すると資格外活動となり,1,500万~2,500万ドンの罰金が科せられる場合があります。
(5)国家への批判
 ベトナムの政治体制や国情等に関し,批判的な言動をとることは,取締の対象となる場合があり,注意が必要です。
(6)売買春
 都市部を中心に女性が接待するカラオケバーが数多くありますが,これらのバーは売春やわいせつ行為を目的として営業しているものもあり、治安当局も取締りを厳しくしていることから,軽率な行動は慎んでください。
(7)不正両替
 ベトナム国内には貴金属店などのヤミ両替所が数多く存在します。ヤミ両替は違法行為です。両替は銀行など正規の両替所で行うようにしてください。

5.交通事情
 交通安全・マナー教育が徹底されていないことから,交通事情は劣悪で,自動車,バイク,自転車が通行区分や各種規制を無視して道路にあふれ,大変危険な状況です。過去には,日本人旅行者がハノイ市内で道路を横断中,オートバイに跳ねられて死亡する事故も発生しています。歩行中は常に周囲に気を配り,交通事故に巻き込まれないよう,十分注意を払う必要があります。
 また、越交通運輸省が公表した2017年中の発生状況は,次のとおりです。
【交通事故】
○発生件数:2万64件 (2016年:2万1,094件)
○死者数:8,267人 (2016年:8,417人)
○負傷者数:1万7,036人 (2015年:1万9,035人)
(1)公共交通機関について
 主な交通機関は,タクシー,バス,白タク,バイクタクシー等です。
 (ア)白タク,バイクタクシー
 料金交渉が必要な上,次のようなトラブルに巻き込まれることが多いので,利用は避けたほうが無難です。
  ●乗車中又は乗降時の隙を狙われ,所持品をひったくられる。
  ●乗車前に値段を交渉しても,降りる際に交渉額以上の金額を要求される。
  ●ひと気のない場所や依頼した場所と違うところに連れて行かれ,恐喝される。
  ●運転手の勧めで飲食店や観光スポットに赴くと,結果として不当な料金を請求される。
 (イ)タクシー
 比較的安全で利用しやすい乗物ですが,乗車後メーターを作動させずに車を発進させたり,目的地到着と同時にメーターの表示金額を消したりして,不当に高い料金を要求したり,勝手に自分の知っているホテルへ乗り付けて,無理矢理そこへ泊まらせようとする悪質な運転手もいますので注意が必要です。タクシーを利用する場合は,ホテルやレストランなどにタクシーの配車を要請する,街中でよくみかける大手タクシー会社のものを利用するなどに心掛けてください。
 (ウ)バス
 料金が比較的安く,また最近では新型でエアコン付きのものも増えてきていますが,英語を理解しない車掌や運転手がほとんどであり,不測の事態が発生した場合の意思疎通が困難であることが予測されます。また,長距離バスで置き引きやスリの被害が発生していますので利用する際には十分注意してください。
(2)レンタルバイク
 過去に,旅行者がレンタルバイク店から100ccのバイクを借りて運転中,道路を横切ってきた通行人に接触し重傷を負わせ,本人も負傷(軽傷)するという事故が発生しています。
 ベトナムには観光客相手のレンタルバイク店が数多く存在し,日本の旅行雑誌の中にもレンタルバイクを推奨するような記事を掲載している例がみられますが,前述のとおり,ベトナムの交通マナーは劣悪です。交通事故は自分が注意するだけで完全に防げるものではありませんので,以下の点にも留意して,安易にレンタルバイクの利用をすることは避けてください。
 (ア)運転免許証
 ベトナム政府は日本が加盟する国際運転免許に関する条約を批准しておらず、日本人旅行者等がベトナム国内でレンタルバイクを運転する場合には,日本の運転免許証をベトナム当局が発行する運転免許証に切り替えなければなりません。それ以外は無免許運転となり,ベトナムの刑法によれば3年以上10年以下の懲役刑が科せられる場合があります。
 (イ)保険
 ベトナムでは車両の強制保険制度がありますが,充分な補償額とは言えません。また任意保険に関してもあまり普及していない上,補償額も上限があり日本などに比して十分なものではないため,保険に入っていても交通事故が起きた場合の賠償は,当事者個人が一部負担しなければならないことがあります。また,被害者となった場合は,ベトナム人運転者に賠償能力がないことがほとんどで,多くの場合加害者は自己の非を認めようとしないので,賠償を求めることができないケースや,賠償を得るまでに多くの時間や労力を費やすケースもあります。

6.在留届の提出
  現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく在ベトナム日本大使館(又はホーチミン総領事館)に「在留届」を提出してください。また,住所その他の届出事項に変更が生じたとき又はベトナムから帰国又は転出するときは,必ずその旨を届け出てください。在留届は,在留届電子届出システム(オンライン在留届,http://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をお勧めします。また,郵送,ファックスによっても行うことができますので,大使館又は総領事館まで送付してください。

7.「たびレジ」への登録
  在留届の提出義務のない3ヶ月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者など)は,「たびレジ」)の運用を開始しています。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は,滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は,ベトナムで事件や事故,自然災害等が発生した際に,在ベトナム日本国大使館等が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。

風俗、習慣、健康等

1.飲酒に関しては宗教上の制約も特にない上,社会習慣的にも寛容です。レストランや市場で洋酒,外国製ビール等を購入できますが,中には古いものやニセ物もあるので注意してください。ベトナム製のビールもありますが,手作りのビールや酒を飲んで死亡する事故も発生しているので,銘柄のわからないアルコール飲料には注意してください。

2.ベトナム人は民族の独立と自主を尊ぶ国民です。社会制度上,民族,性別,職業・職種の違いにかかわりなく国民はすべて平等となっており,一般大衆にそうした意識が定着しています。

3.世界保健機構(WHO)は,ベトナム全土をマラリアの流行地域、一部の地域をペストあるいはコレラの流行地域としています。都市部ではマラリア感染の危険性は極めて低いと考えられますが,中部山岳地域を旅行する場合には,感染の可能性があることから抗マラリア薬の予防内服等を考慮する必要があります。また,B型肝炎ウイルス陽性率が高く,性感染症を含む,HIV感染者が全国的に増加傾向にあり注意が必要です。
 また,ベトナムでは結核罹患率が日本の約10倍と非常に高く,世界の結核まん延国22カ国中でもワースト12位(WHO)にランクされています。手洗いやうがいの励行,日々の健康管理とともに,かぜのような症状が長引く場合には放置しないで受診するといったことが重要となります。
 ベトナム全土で犬に咬まれる人は年間16万人以上で,狂犬病による死者は年間45人前後と報告されています。死亡者はベトナム北中部で最多となっていますが,犬や猫の狂犬病予防注射接種率は50%前後と低く,狂犬病に罹っている動物に咬まれた後に,狂犬病を発症する危険性があります。狂犬病のリスクのある犬,猫,コウモリなどの動物と接する機会が多い場合や咬まれても直ぐに医療機関を受診できない環境で生活する場合には,予め狂犬病ワクチン接種(暴露前免疫)を受けることが推奨されます。
(参考)感染症広域情報
 ○狂犬病~もし噛まれたらすぐに医療機関へ http://www.anzen.mofa.go.jp/info/search/pcinfectioninfo.html#widearea

4.メコンデルタを中心としたベトナム南部では,雨季になるとデング熱が流行します。デング熱は蚊を媒介とする感染症ですが,ワクチンや特効薬がないために防虫剤を使用し,長袖シャツ,長ズボンを着用するなど蚊に刺されないように努めてください。特に近年は,ハノイなどの北部でもデング熱の流行が見られますので,ご注意ください。またデング熱と同様,蚊が媒介し感染するジカウイルス感染症は,ベトナム国内でも感染,発症しています。2016年9月時点で,日本の厚生労働省は,ベトナムをジカウイルス感染症の流行地域に指定しました。
(参考)感染症広域情報
 ○アジア大洋州におけるデング熱の流行
 ○ジカウイルス感染症に関する注意喚起

5.ベトナムで日本人が感染することの多い疾患は,上気道感染症(季節性インフルエンザ等),腸管感染症(ノロウイルス,アメーバ赤痢,コレラ等)などです。腸管感染症の多くは,病原体で汚染された飲食物や食器類から感染します。食事の際には手洗いを励行し,生水や生ものを避けて,火のよく通った食物を選び,生野菜や果物はよく洗浄するよう心がける必要があります。特に旅行者は,屋台等での飲食は避けた方が無難です。

6.長期滞在にあたっての予防注射は,成人ではA型及びB型肝炎,日本脳炎,破傷風を,また小児では,日本で行われる定期予防接種の他に追加としてB型肝炎,日本脳炎のワクチン接種をお勧めします。ベトナム国内ではワクチンが不足することが多いので,渡航前に日本で接種することが推奨されます。
(参考)厚生労働省検疫所 http://www.forth.go.jp/

7.ベトナムでは高病原性(H5N1型)鳥インフルエンザの発生がみられ,ヒトへの感染事例も散見されています。家禽類との接触がなければ感染する可能性は極めて低いと考えられますが,鶏舎,鳥を放し飼いにしている場所,生きた鳥を扱う市場等には不用意に近づかない,野鳥の死がいや放し飼いの鳥等に接触しない,鶏肉や鶏卵を食べるときは十分に加熱する等のインフルエンザ対策を講じてください。また,急な発熱や頭痛等がある場合は,早めに医療機関に行き,受診してください。

8.ベトナム北部においては,特に冬期の間,大気汚染が顕著となります。呼吸器系,循環器系の疾患をお持ちの方は,この時期,高性能のマスクを着用するなどご注意ください。

9.国公立病院は,近年医療技術や設備の向上がみられるものの,通訳等医療サービス面においては未だ日本人が満足できるものではありません。一方で,ハノイやホーチミンでは日系及び外資系の私立クリニックや病院がいくつか存在し,在留邦人もよく利用しています。しかし,入院を要する重篤な疾患や高度の医療技術が求められる場合にはタイやシンガポール,又は日本への緊急搬送が必要となります。したがって,事前に高額な緊急移送費用も補償される海外旅行保険に加入しておくよう強くお勧めします。
  また,「世界の医療事情」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.thml )において,ベトナム国内の衛生・医療事情等を案内しておりますので,渡航前には必ずご覧下さい。

10.緊急事態発生時のFM放送
 日本国大使館及び総領事館では、安全対策の一環として、大使館及び総領事館事務所にFM放送機器を設置し、内乱・暴動等の緊急事態発生時に、FM放送を通じて必要な情報を提供します。ただし、この緊急FM放送は、継続的に行われるわけではありませんので、ほかに通信手段がない緊急の場合に、ラジオを下記の周波数に合わせて待機するようにしてください。
・ハノイ及びホーチミン:80.00MHz(日本のFMラジオで受信可能)
・ハノイ:92.6MHz(ベトナムで販売されているFMラジオで受信可能)

緊急時の連絡先

◎警察  TEL:113
◎消防署 TEL:114
◎救急車 TEL:115

[ハノイ](市外局番 024)
 ◎在ベトナム日本国大使館  TEL: 3846-3000
 ◎ハノイ市警察(公安)   TEL: 3939-6777
  (24時間受付窓口)    TEL:3939-6100
 ◎ハノイ市交通警察     TEL: 3942-4451
 ◎ハノイ市出入国管理局   TEL: 3822-0579
  (24時間受付窓口)    TEL:3939-1506

[ホーチミン](市外局番 028)
 ◎在ホーチミン日本国総領事館      TEL: 3933-3510
 ◎ホーチミン市警察(公安)       TEL: 3920-0882
 ◎ホーチミン市警察社会秩序犯罪捜査室  TEL: 3838-7200
 ◎ホーチミン市警察出入国管理室     TEL: 3829-7107

★大使館・総領事館への夜間・休日の連絡方法(緊急時を含む)
 夜間・休日は上記代表電話が留守番電話に替わります。人命に関わる場合,また事件・事故その他緊急の事情でお困りの方は,留守番電話のメッセージに従い番号を押してください。緊急対応の者が応答します。

※ 在留邦人向け安全の手引き
 現地の在外公館(日本大使館・総領事館等)が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」も参照ください。

問い合わせ先

○外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連をを除く)(内線)4965
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
 電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)3679
○領事局政策課(海外医療情報)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850
○海外安全ホームページ: https://www.anzen.mofa.go.jp (PC版)
             https://anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
             http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地公館連絡先)
○在ベトナム日本国大使館
 住所:27 Lieu Giai Street, Ba Dinh District, Hanoi, Vietnam
 電話: (市外局番024)3846-3000
    国外からは(国番号+84)-24-3846-3000
 FAX:(市外局番024)3846-3043
    国外からは(国番号+84)-24-3846-3043
 ホームページ:http://www.vn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index
○在ホーチミン日本国総領事館
 住所:261, Dien Bien Phu Street, District 3, Ho Chi Minh City, Vietnam
 電話:(市外局番028)- 3933-3510
    国外からは(国番号+84)-28-3933-3510
 FAX:(市外局番028)-3933-3520
    国外からは(国番号+84)-28-3933-3520
 ホームページ:http://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp/itprtop_jp/index.html

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