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南アフリカ共和国の危険情報【危険レベルの継続】(内容の更新)

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更新日 2025年04月28日
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危険レベル・ポイント

【危険レベル】
●ヨハネスブルグ市、ツワネ市(旧プレトリア市)及びダーバン市の各CBD(CENTRAL BUSINESS DISTRICT)並びにその周辺
レベル2:不要不急の渡航は止めて下さい。(継続) 
※CBDは、以前企業のオフィスが集積するビジネス地区でしたが、現在は治安の悪化が顕著であり、一見賑わいを見せていますが、現地人もみだりに近づかない場所となっています。
※CBDの具体的な場所は、安全の手引き(南アフリカ共和国)(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/safety_guidance.html )付属資料を参照ください。
●上記を除くその他全土
 レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●各都市のCBDでは銃器を使用した強盗が多発しており、特にヨハネスブルグ、ツワネ(旧プレトリア)、ダーバンの各都市では、日本人旅行者も首絞め強盗の被害に遭っています。当該地区への立ち入りはできる限り避け、やむを得ず立ち入る場合は昼夜を問わず徒歩での移動は控えてください。
●南アフリカでは、電気・水道・教育等の基礎行政サービス供給が不足しており、停電や断水なども発生し、各家庭の生活にも影響が出ています。

詳細

1 概況
(1)2024年5月に行われた総選挙により初めて過半数割れとなったアフリカ民族会議(ANC)が、民主連合(DA)等との連立政権である国民統合政府(GNU)を樹立し、経済低迷を背景とした高い犯罪率に対する治安対策においても困難な舵取りを迫られている現状にあります。

(2)南アフリカにおける所得格差は依然として大きく、失業率は30%以上となっています。電気・水道・教育等の基礎行政サービスの供給が非常に不足しており、同サービスが改善されないことや昨今の燃料費・物価の高騰に対する国民の不満が依然として解消されていない状況にあります。2021年7月にズマ前大統領の収監に対する抗議行動を契機に、ダーバンの大型ショッピングモール等で略奪が同時多発的に発生し、治安情勢が悪化しました。また、一部のタウンシップでは、薬物等も蔓延しているといわれており、リスクが極めて高い場所となっています。

(3)2024年10月~同年12月の犯罪統計によれば、殺人、強盗、傷害等の凶悪犯罪の発生件数は187,892件(前年同期比-1.6%)と、依然として引き続き、高水準で発生しています。世界的に見ても、南アフリカは一般犯罪が最も多い国の一つとされています。殺人の発生率や強盗の発生状況は深刻で、カージャックや住宅侵入強盗の発生は、日本人にとって大きな脅威となっているほか、車上ねらいや置き引きといった窃盗事件も数多く発生しています。
 特に携帯機器を悪用した詐欺等については、前年比8.9%増と急増しています。これまでに在留邦人や他国外交団に関連する被害例も数多く報告されており、これらの多くは銀行員や市職員、警察官等の役職を名乗り、相手を信頼させて金銭をだまし取る犯行です。
 ヨハネスブルグ、ツワネ(旧プレトリア)及びダーバン等の各地区都市のCBDでは銃器を使用した強盗が多発し、犯罪手口は凶悪です。また、周辺諸国からの不法移民を含む貧困層の流入、外国人を含む組織化された犯罪シンジケートによる活動、大量の銃器の不正流通などが依然として続いており、さらに、犯罪を取り締まるべき警察官による不適切な対応も後を絶ちません。
 誘拐事案も増加しており、多くは、強盗、性的犯罪、カージャックを目的としたものです。

(4)2022年10月には、米国大使館が、ヨハネスブルグ・サントン地区において、多くの人々が集まる場所を標的にしたテロが計画されている可能性があると注意喚起を行いました。南アフリカでは、爆弾テロのような重大なテロ事案は発生していないものの、イスラム過激派組織の資金や物資の調達拠点として利用されているとされており、注意が必要です。
 
2 地域別情勢
(1) ヨハネスブルグ市、ツワネ市(旧プレトリア市)及びダーバン市の各CBD並びにその周辺
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
 どの地域においても移動は車を利用し、徒歩での移動(特に夕方や早朝を含む夜間)は避けてください。多数の人が集まる場所でデモや暴力事件を見かけた場合は、直ちに目立たないようにしてその場を離れてください。また、下記に記載のない場所でも犯罪被害は発生していますので油断は禁物です。

ア ヨハネスブルグ
 ヨハネスブルグの市街中心地(CBD)、カールトン・センター(Carlton Center)付近からヨハネスブルグ・パーク(Johannesburg Park)駅、ヒルブロウ(Hillbrow)に至る地区(エリスパーク・スタジアムを含む)及び同市中央東部のアレクサンドラ(Alexandra)地区では殺人、強盗、性犯罪、恐喝、暴行、ひったくり、車上ねらい、麻薬売買等の犯罪が昼夜を問わず発生しています。CBD及びその周辺に位置するヨハネスブルグ・パーク駅付近や長距離バスターミナル等においては、日本人旅行者が付近を徒歩で通行中に首絞め強盗(複数の犯人が突然背後から首を絞めて所持品を奪う強盗)に襲われる事件が相次いで発生しています。白昼の人通りが多い場所でも発生していますので、CBD及び周辺地域へは立ち入らないようにしてください。CBDへのバスツアーなどもありますが、同地区内の路上でバスが信号や渋滞で停止している間に複数名の暴漢に襲われて貴重品を強奪される事件が発生し、日本人旅行者が被害に遭っています。
 タウンシップ内においても同様に、一般犯罪の発生率が高いことから、ソウェト(Soweto)などの観光地化された有名なタウンシップであっても、信頼できる案内人の同伴なしに立ち入ることは避けてください。また、ハニーデュー(Honeydew)、アイボリーパーク(Ivory Park)等も避けてください。
 同市北部郊外のサントン(Sandton)、ローズバンク(Rosebank)、ハイドパーク(Hyde Park)、ブライアンストン(Bryanston)、フォーウェイズ(Fourways)やその周辺地区はヨハネスブルグ市街中心部に比べれば比較的安全と言えますが、ショッピングセンター内での武装強盗やカージャック、車上ねらい、高速道路出口で停車中の車の窓ガラスを割って車内のバッグ等をひったくる事件(スマッシュ・アンド・グラブ)、セキュリティガードを装い通行料を要求してクレジットカードを盗む事件等が発生しています。

イ ツワネ(旧プレトリア)
 プレトリアCBDにおいても強盗や窃盗等の犯罪が昼夜を問わず発生しており、ロフタス・スタジアムがあるサニーサイド地区やプレトリア・ウエスト地区でも武装強盗や殺人・性犯罪といった凶悪事件、スマッシュ・アンド・グラブ、自動車・バイク盗、車上ねらいが頻発しています。テンバ(Temba)、アカシア(Akasia)等やマメロディ(Mamelodi)などの近隣のタウンシップにおいても一般犯罪の発生率が高いので、立ち入ることは極力避けてください。
 また、在南アフリカ共和国日本国大使館付近のフルンクルーフ(Groenkloof)地区やブルックリン(Brooklyn)地区などでも、白昼、一般住宅への武装強盗や路上強盗事件が発生しており、安全に見えるモールや大使館付近のショッピングセンターでも武装強盗事件が発生しています。
 さらに、プレトリア駅周辺やバスターミナル付近では、日中でも日本人旅行者が路上強盗(首絞め強盗)に遭う事件も過去に報告されていますので、高速鉄道や長距離バス等を利用する方は、あらかじめ宿泊先又は旅行業者等に送迎車を依頼するようにしてください。

ウ ダーバン
 市中心部のCBDなどの治安状況は悪く、殺人、住居侵入強盗、路上強盗が頻発しており、日本人旅行者等が強盗や窃盗に遭う被害が報告されています。昼夜を問わず市中心部では一人歩きは避け、慎重に行動してください。信号や渋滞で停車中の車の窓ガラスを割って車内のバッグをひったくるスマッシュ・アンド・グラブ事件の日本人被害の報告もあり、車での移動中であっても周辺への警戒や車内の見える場所に荷物を置かないなどの注意が必要です。パインタウン(Pinetown)等も一般犯罪率が高いため、立ち入ることは極力避けてください。
 また、ダーバン市の郊外の高速道路でアジア系を標的とした思われるカージャック事件が発生しています。夜間はサービスエリアの利用を避け、昼間であっても目立たないようにし、手短に利用してください。
 ターバン市では、2021年7月、ズマ前大統領の収監に対する抗議行動に端を発し、大型ショッピングモール等で略奪が同時多発的に発生し、治安情勢が悪化したことがあります。

 つきましては、これら地域への不要不急の渡航は止めてください。

(2) 上記を除くその他全土
 レベル1:十分注意してください。(継続)

ア ケープタウン 
 ケープタウンは国際的観光都市ですが、犯罪件数は南アフリカ国内の他の都市と比べても多く、犯罪の傾向として窃盗、詐欺、車上狙い等が多く見られます。市街中心地では、時間帯を問わず複数名での行動を心がけ、周囲に目立つような行動や服装は避け、人通りの少ない路地には立ち入らないでください。また、市街中心地の週末は、日中であっても閑散とした場所が多く、注意が必要です。特にケープタウン駅、ロングストリート(Long street)、長距離バス乗り場とその周辺は、ひったくり、ATM詐欺、車上狙い等が多発しているので十分注意してください。
 ケープタウンのタウンシップであるニャンガ(Nyanga)地区やカエリチャ(Khayelitsha)地区の殺人事件発生率は南アフリカの中でも高く、デモ、暴動等が度々発生しているほか、渋滞や信号待ち通行車両の窓ガラスを割り鞄やスマートフォンを窃盗する事件が頻発しています。また、デルフト(Delft)地区、ググレツ(GuGuletu)地区、ミッチェルズ・プレイン(Mitchells Plain)地区等の一部では、ギャング組織による銃撃や無差別なドライブ・バイ・シューティング(走行中の車内からの発砲)の被害も絶えません。これらタウンシップ等への不必要な立ち入りは避けてください。

イ その他地域
 南アフリカは世界で最も格差の大きい国であり、失業率は30%以上で、電気・水道・教育等の基礎行政サービス供給が非常に不足しており、さらに燃料費や物価の高騰で現政権に対する国民の不満が依然として解消されていない状況にあります。
 また、南アフリカ国家警察が発行している犯罪統計によると、各種犯罪は南アフリカ全土で高い水準で発生しています。
 
 つきましては、これらの地域への渡航・滞在にあたっては、状況に応じて適切な安全対策を講じるよう十分注意してください。

3 滞在に当たっての注意
(1) 旅行者及び滞在者は、上記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在南アフリカ共和国日本国大使館、在ケープタウン領事事務所、現地関係機関等より最新情報を入手するよう努めてください。滞在に当たっては、「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_122.html )
を参照し、十分注意してください。

(2) 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 南アフリカ共和国に3か月以上滞在される方は、在南アフリカ共和国日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在南アフリカ共和国日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

(3) これまでに、南アフリカにおいてテロ・誘拐による日本人の被害は確認されていませんが、近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
 また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
 テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。テロ情報の詳細については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_122.html )も参照ください。

4 隣国のナミビア、モザンビーク及びジンバブエについても別途危険情報が発出されておりますので留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2306
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (フューチャーフォン版)

(現地大使館等連絡先)
○在南アフリカ共和国日本国大使館
住所:259 Baines Street, corner Frans Oerder Street, Groenkloof,
Pretoria 0181, Republic of South Africa.
電話:(市外局番012)452-1500
国外からは(国番号27)12-452-1500
FAX :(市外局番012)460-3800
国外からは(国番号27)12-460-3800
ホームページ:http://www.za.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○在ケープタウン領事事務所
住所: 21st Floor Office, The Towers, 2 Heerengracht Corner,
      Hertzog Boulevard, Cape Town 8001, Republic of South Africa
電話:(市外局番021)425-1695
国外からは(国番号27)21-425-1695
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