1. ホーム
  2. 地図からの選択
  3. テロ・誘拐情勢
  4. 南アフリカ共和国

南アフリカ共和国
テロ・誘拐情勢

更新日 2021年06月03日

1 概況
(1)近年、南アフリカ共和国(以下、「南アフリカ」)では、爆弾テロのような重大なテロ事案は発生していません。
(2)一方、2016年以降、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)との関連が見込まれる5件の事件が発生しています。1つ目は、2016年7月の在南アフリカ米国大使館やユダヤ権益を狙ったテロを企図した兄弟の逮捕です。2つ目は、同年同月のISILへのリクルート活動に関与した若者の逮捕です。その現場からは手榴弾等の武器が発見されています。3つ目は、2018年2月の園芸家夫妻誘拐殺害事件です。これは、ISILへの資金提供を目的として、犯人が裕福な園芸家を誘拐して銀行口座から金を引き出すなどしたものでした。4つ目は、2018年5月に発生したモスク襲撃事件です。これは、ISILを信奉するグループがシーア派のモスクを襲撃したもので、被害者の喉を切る残忍な手口が用いられています。この事件に関しては、2018年10月に複数の容疑者が逮捕されています。5つ目は、2020年7月にヨハネスブルグ近郊で発生した身代金目的の実業家誘拐事件です。犯人のアジトからISILの旗や武器などが発見されています。
(3)南アフリカ国内にはISIL等の支援者ネットワークが存在し、これまでに外国人戦闘員としてシリアへ渡航した南アフリカ人ムスリムも複数確認されています。また、南アフリカはイスラム過激派組織のロジ拠点として利用されているとされ、過去には「白い未亡人」として知られる国際テロ容疑者サマンサ・ルースウェイトがヨハネスブルグに潜伏していたことが確認されています。テロ対策専門家によれば、金銭金さえ支払えば南アフリカの真正旅券を入手できる現状にあり、南アフリカはイスラム過激派にとって都合のよい準備拠点であると言われています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 「1 概況」のとおり。

3 誘拐事件の発生状況
 南アフリカ国家警察の犯罪統計によれば、2020年の南アフリカの誘拐事件の発生件数は6,623件でした。犯行目的別の内訳は、強盗目的が約27%、性犯罪目的が約26%、カージャック目的が約17%、身代金目的が約2%となっています。
 身代金目的の誘拐としては、主に、パキスタン人やモザンビーク人の犯罪組織による南西アジア出身の会社経営者を狙ったもの、ナイジェリア人組織(主として419詐欺【注】を敢行する組織)によるものがあります。2018年及び2020年には、これに加えてISIL信奉者による外国人誘拐事件(1(2)の園芸家夫妻誘拐殺害事件及び実業家誘拐事件)が発生しており、以前には見られなかった形態の事件であることから、注意が必要です。
 行方不明者の情報提供を求める報道やSNSが数多くあり、誘拐事件は犯罪統計以上に相当数発生しているものとみられます。

【注】いわゆる「419詐欺事件」は、架空の商談等をもちかけて前渡し金や商品を詐取する国際詐欺事件の典型であり、詐欺罪を規定しているナイジェリア刑法第419条に抵触する犯罪のため、このように呼ばれています。犯人側から被害者への働きかけは、最近はEメールの利用が主流となっていますが、偽りの商談等をもちかけて被害者をおびき寄せ、誘拐・監禁の上、身代金を要求する事例も出てきています。

4 日本人・日本権益に対する脅威
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

テロについて

 「テロ」について国際的に確立された定義は存在しませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要する又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等を指すとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が報道等の情報に基づいて、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考として編集したものであり、本情報の内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。
page TOP