危険情報
チリの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
更新日 2023年10月10日
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●2019年10月18日以降、地下鉄運賃の値上げに反対する抗議活動から発展した政府に対する大規模な抗議活動がサンティアゴ市内や地方で行われ、一部の抗議活動参加者が暴徒化し、放火、略奪、治安部隊との衝突等の暴力行為に発展し死傷者が出ました。
●2019年の社会騒擾以降も、国民の不満の火種は依然燻っており、再燃の可能性を残しています。2023年12月に予定されている新憲法制定のための国民投票に向けて、制憲プロセスが進んでいますが、国民投票後の情勢は予測が困難であり、引き続き状況を注視する必要があるため、チリ全土の危険レベル1を継続します。
●全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●2019年10月18日以降、地下鉄運賃の値上げに反対する抗議活動から発展した政府に対する大規模な抗議活動がサンティアゴ市内や地方で行われ、一部の抗議活動参加者が暴徒化し、放火、略奪、治安部隊との衝突等の暴力行為に発展し死傷者が出ました。
●2019年の社会騒擾以降も、国民の不満の火種は依然燻っており、再燃の可能性を残しています。2023年12月に予定されている新憲法制定のための国民投票に向けて、制憲プロセスが進んでいますが、国民投票後の情勢は予測が困難であり、引き続き状況を注視する必要があるため、チリ全土の危険レベル1を継続します。
詳細
1 概況
(1)チリは、中南米では比較的治安の良い国と考えられていましたが、2019年の社会騒擾以降、殺人、強盗、性犯罪等の凶悪犯罪を含め、各種犯罪が増加傾向にあり、治安情勢は悪化傾向にあります。置き引き、スリ、ひったくり等の盗難被害が多く発生していますが、拳銃使用による強盗、夜間に歩行者に車を横付けし、複数人で暴行・金品を強奪する事件、通りすがりにいきなり刃物で切りつける強盗等の凶悪事件も発生しています。また、最近は、邦人が多く居住する比較的安全とされていたサンティアゴ市東部地区でも住居への侵入窃盗、ショッピングセンターでの強盗、車上狙い等の犯罪が発生しています。強盗に抵抗したために刃物で刺され、あるいは鈍器で殴られ重傷を負う事例も散見され、過去には、日本人が殺害された事件も発生しています。特に、夜間は複数人でも出歩くのは大変危険ですので十分注意が必要です。この犯罪傾向は貧富の差が広がるにつれ地方へも拡大しており、これまでに犯罪発生の少なかった観光地や地方都市にまで及んでいます。
(2)チリ検察庁の統計によると、2023年1月から6月に発生した殺人、窃盗、傷害、強盗事件の総件数は212,393件となり、社会騒擾が発生した2019年の同期間の214,559件に迫っています。2019年と比較して窃盗、強盗の発生件数は減少していますが、殺人事件は増加しています。2019年1月から6月の殺人事件数978件に対して、2023年の同期間の殺人事件数は1,615件と大幅に増加しており、銃器の使用率も増加傾向にあります。殺人事件の大多数は、公道で発生しているため、危険な地域に近づかない、事件に巻き込まれないように十分注意する必要があります。
(3)これまでにチリにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、例年、反政府主義者(アナーキスト)による小規模爆弾事件が発生しており、直近では、2022年7月5日にサンティアゴ市ラス・コンデス区の建設会社前で爆弾が爆発しました。また、2023年5月23日には、プロビデンシア区の「市民の平和財団(Fundacion Paz Ciudadana)」建物前において時限性爆弾が設置される事件が発生しています。
一方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
このようにテロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロに巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
また、テロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_251.html )も参照してください。
2 地域別情勢
全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
2019年の社会騒擾以降も、国民の不満の火種は依然燻っており、再燃の可能性を残しています。2023年12月に予定されている新憲法制定のための国民投票に向けて、制憲プロセスが進んでいますが、国民投票後の情勢は未だ予測が困難であり、引き続き状況を注視する必要があるため、全土の危険レベル1を継続します。
これらの地域への渡航滞在にあたっては危険を避けていただくため十分注意するとともに、報道等により最新の情報の入手に努めてください。
(1)チリ北部
北部のアリカ・パリナコタ州、タラパカ州及びアントファガスタ州では、2023年2月27日からチリ北部における非正規移民の流入問題への対策として、同3州の国境地帯において、チリ国軍による警護活動が行われています。
(2)チリ中部
中部の首都圏州サンティアゴ市では、殺人事件件数が増加しています。当地紙の報道によると、2021年の殺人事件数886件に対して、2022年は1,220件、前年比37.8%増となりました。その内、銃器による殺人が675件を占めており、事件が凶悪化しています。
(3)チリ南部
南部のビオビオ州、ラ・アラウカニア州、ロス・ラゴス州、ロス・リオス州では、先住民問題が長期化しています。先住民系の一部過激派による発砲事件や放火事件などが発生しており、未だ根本的な解決に至っていないことから、注意が必要です。南部における暴力事件の増加を受け、2022年5月16日、ボリッチ大統領は軍を動員して治安維持活動を行うことを可能にするため、南部のアラウカニア州2県、ビオビオ州2県に対して、非常事態宣言の再発令を行いました。また、2023年6月21日、土地問題解決のための「平和と理解のための委員会」が創設されましたが、南部における暴力事件は継続しています。
3 渡航・滞在にあたっての注意
滞在に当たっての注意について、詳細は安全対策基礎データ( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_251.html )も併せて参照してください。
滞在中は以下の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在チリ日本国大使館、現地関係機関及び報道等から最新の情報を入手するようお勧めします。
ア 外出する際は、報道等から最新の治安情報の入手に努め、行き先の安全を確かめるとともに、外出中は周囲への警戒を怠らない。
イ 抗議活動や衝突・口論の場、またはその可能性のある場所には決して近づかない。万一そのような場所に遭遇した場合には直ちにその場を離れ、安全な場所に避難し、自らの安全確保に努める。
ウ 抗議活動の様子や破壊行為の現場等をスマートフォン等で撮影しない。
エ パスポート(写し)等身分証明書を携帯し、職務質問を受けたときに備える。
オ 家族や知人に行き先、居場所、連絡先を知らせておくとともに、日本の親族等との定期的な連絡を心掛ける。
カ 万一、トラブルに巻き込まれた場合には、直ちに在チリ日本国大使館に支援を求める。
キ 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在される方は、在チリ日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在チリ日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
4 隣国のペルー、ボリビア、アルゼンチンについてもそれぞれ「危険情報」が発出されていますので留意してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3399
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在チリ日本国大使館
住所:Av. Ricardo Lyon 520、 Providencia、 Santiago、 Chile
(Casilla 124, Correo 35, Santiago, Chile)
電話:(市外局番2)2339-2200
国外からは(国番号56)-2-2339-2200
ホームページ http://www.cl.emb-japan.go.jp/index_j.htm
(1)チリは、中南米では比較的治安の良い国と考えられていましたが、2019年の社会騒擾以降、殺人、強盗、性犯罪等の凶悪犯罪を含め、各種犯罪が増加傾向にあり、治安情勢は悪化傾向にあります。置き引き、スリ、ひったくり等の盗難被害が多く発生していますが、拳銃使用による強盗、夜間に歩行者に車を横付けし、複数人で暴行・金品を強奪する事件、通りすがりにいきなり刃物で切りつける強盗等の凶悪事件も発生しています。また、最近は、邦人が多く居住する比較的安全とされていたサンティアゴ市東部地区でも住居への侵入窃盗、ショッピングセンターでの強盗、車上狙い等の犯罪が発生しています。強盗に抵抗したために刃物で刺され、あるいは鈍器で殴られ重傷を負う事例も散見され、過去には、日本人が殺害された事件も発生しています。特に、夜間は複数人でも出歩くのは大変危険ですので十分注意が必要です。この犯罪傾向は貧富の差が広がるにつれ地方へも拡大しており、これまでに犯罪発生の少なかった観光地や地方都市にまで及んでいます。
(2)チリ検察庁の統計によると、2023年1月から6月に発生した殺人、窃盗、傷害、強盗事件の総件数は212,393件となり、社会騒擾が発生した2019年の同期間の214,559件に迫っています。2019年と比較して窃盗、強盗の発生件数は減少していますが、殺人事件は増加しています。2019年1月から6月の殺人事件数978件に対して、2023年の同期間の殺人事件数は1,615件と大幅に増加しており、銃器の使用率も増加傾向にあります。殺人事件の大多数は、公道で発生しているため、危険な地域に近づかない、事件に巻き込まれないように十分注意する必要があります。
(3)これまでにチリにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、例年、反政府主義者(アナーキスト)による小規模爆弾事件が発生しており、直近では、2022年7月5日にサンティアゴ市ラス・コンデス区の建設会社前で爆弾が爆発しました。また、2023年5月23日には、プロビデンシア区の「市民の平和財団(Fundacion Paz Ciudadana)」建物前において時限性爆弾が設置される事件が発生しています。
一方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
このようにテロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロに巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
また、テロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_251.html )も参照してください。
2 地域別情勢
全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
2019年の社会騒擾以降も、国民の不満の火種は依然燻っており、再燃の可能性を残しています。2023年12月に予定されている新憲法制定のための国民投票に向けて、制憲プロセスが進んでいますが、国民投票後の情勢は未だ予測が困難であり、引き続き状況を注視する必要があるため、全土の危険レベル1を継続します。
これらの地域への渡航滞在にあたっては危険を避けていただくため十分注意するとともに、報道等により最新の情報の入手に努めてください。
(1)チリ北部
北部のアリカ・パリナコタ州、タラパカ州及びアントファガスタ州では、2023年2月27日からチリ北部における非正規移民の流入問題への対策として、同3州の国境地帯において、チリ国軍による警護活動が行われています。
(2)チリ中部
中部の首都圏州サンティアゴ市では、殺人事件件数が増加しています。当地紙の報道によると、2021年の殺人事件数886件に対して、2022年は1,220件、前年比37.8%増となりました。その内、銃器による殺人が675件を占めており、事件が凶悪化しています。
(3)チリ南部
南部のビオビオ州、ラ・アラウカニア州、ロス・ラゴス州、ロス・リオス州では、先住民問題が長期化しています。先住民系の一部過激派による発砲事件や放火事件などが発生しており、未だ根本的な解決に至っていないことから、注意が必要です。南部における暴力事件の増加を受け、2022年5月16日、ボリッチ大統領は軍を動員して治安維持活動を行うことを可能にするため、南部のアラウカニア州2県、ビオビオ州2県に対して、非常事態宣言の再発令を行いました。また、2023年6月21日、土地問題解決のための「平和と理解のための委員会」が創設されましたが、南部における暴力事件は継続しています。
3 渡航・滞在にあたっての注意
滞在に当たっての注意について、詳細は安全対策基礎データ( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_251.html )も併せて参照してください。
滞在中は以下の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在チリ日本国大使館、現地関係機関及び報道等から最新の情報を入手するようお勧めします。
ア 外出する際は、報道等から最新の治安情報の入手に努め、行き先の安全を確かめるとともに、外出中は周囲への警戒を怠らない。
イ 抗議活動や衝突・口論の場、またはその可能性のある場所には決して近づかない。万一そのような場所に遭遇した場合には直ちにその場を離れ、安全な場所に避難し、自らの安全確保に努める。
ウ 抗議活動の様子や破壊行為の現場等をスマートフォン等で撮影しない。
エ パスポート(写し)等身分証明書を携帯し、職務質問を受けたときに備える。
オ 家族や知人に行き先、居場所、連絡先を知らせておくとともに、日本の親族等との定期的な連絡を心掛ける。
カ 万一、トラブルに巻き込まれた場合には、直ちに在チリ日本国大使館に支援を求める。
キ 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在される方は、在チリ日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在チリ日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html )
4 隣国のペルー、ボリビア、アルゼンチンについてもそれぞれ「危険情報」が発出されていますので留意してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3399
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在チリ日本国大使館
住所:Av. Ricardo Lyon 520、 Providencia、 Santiago、 Chile
(Casilla 124, Correo 35, Santiago, Chile)
電話:(市外局番2)2339-2200
国外からは(国番号56)-2-2339-2200
ホームページ http://www.cl.emb-japan.go.jp/index_j.htm