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チュニジアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

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更新日 2023年05月10日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●アルジェリア・リビア国境地帯を含む南部砂漠地帯の一部及びカスリン県
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●ジャンドゥーバ県(タバルカに至る幹線道路(国道7号線)以北を除く)、ケフ県、シディブ・ジッド県、ガフサ県、トズール県(アルジェリア国境付近に限る)及び南部砂漠地帯の一部(ネフタ、ドゥーズ、クサール・ギレン、タタウィン、メドニン、ザルジスの各都市を除くそれより南方の一部地域)
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●上記以外の地域
 レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●アルジェリア・リビア国境付近を含む南部砂漠地帯の一部は、テロリストが頻繁に往来する地域とされ、軍事緩衝地帯に設定されています。不測の事態に巻き込まれる恐れもありますので、同地域への渡航は止めてください。
●カスリン県のシャアンビ山周辺はテロ組織が潜伏、活動している主要拠点と見られています。同地域では、地元住民がテロ組織により埋設された地雷で死傷する事件が発生しています。同地域への渡航は止めてください。
●ジャンドゥーバ県(タバルカに至る幹線道路(国道7号線)以北を除く)、ケフ県、シディブ・ジッド県、ガフサ県、トズール県(アルジェリア国境付近に限る)及び南部砂漠地帯の一部にはテロリストが潜伏している可能性があります。同地域への不要不急の渡航は止めてください。
●首都チュニスを含む、上記危険情報レベル2及び3以外の地域においては、治安当局によるテロ対策が一定の効果を上げ、治安情勢が比較的安定していますが、テロ事件が発生する可能性は排除されず、また、一般犯罪の被害にあう等トラブルに巻き込まれる可能性もありますので、渡航に際しては十分に注意してください。

詳細

1 概況
(1)2015年3月から2016年3月にかけて、チュニジアでは大規模なテロ事件が連続して発生し、2015年3月にはバルドー国立博物館襲撃テロ事件により、日本人3人を含む22人が死亡しました。

(2)このような状況を踏まえ、治安当局は大幅に警備強化を図り、また、日本を含む先進主要国等から治安分野で多くの人的・物的支援を受けた結果、テロ対処能力が大幅に向上したため、治安情勢は概ね落ち着きを見せています。

(3)一方で、西部山岳地帯では、現在も治安部隊によるテロ掃討作戦が実施されています。また、リビア・南部アルジェリア国境等の砂漠地帯においては、政情不安定なリビア等からテロリストが侵入する可能性があるため、引き続き注意が必要です。

(4)2015年11月以降、現在まで非常事態宣言が発出されています。同宣言は、治安維持のために当局の権限を強化する目的で発出されており、不特定多数の一般人の行動を恒常的に制限するものではありませんが、同宣言を根拠とした通行制限措置や特定の施設の一時閉鎖措置等により行動に制限がかかる可能性がありますので、その場合は速やかに当局の指示に従ってください。

(5)チュニジア国内の治安状況は改善しているものの、イラク・レバントのイスラム国(ISIL)等のイスラム過激派組織またはこれら組織の主張に影響を受けているとみられる者によるテロが世界各地で発生しており、とりわけチュニジアにおいては過去に観光客を標的としたテロ事件が連続して発生していることを踏まえれば、再び日本人がテロを含む様々な事件に巻き込まれる可能性がないとは言い切れません。また、多数のチュニジア人戦闘員がISILに参加しており、イラク、シリアにおけるISILの後退に伴う戦闘員の帰還も懸念されます。
 このような情勢を十分に認識し、誘拐、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、海外安全情報や報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。テロ情報の詳細については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_113.html )も参照してください。

2 地域別情勢
(1)アルジェリア・リビア国境付近を含む南部砂漠地帯の一部及びカスリン県
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア アルジェリア・リビア国境付近を含む南部砂漠地帯の一部
 2013年8月、マルズーキ大統領(当時)は、密輸武器の流入阻止等テロ対策のため、アルジェリア及びリビアとの国境地帯を含む南部地域一帯を軍事緩衝地帯に設定することを宣言しました。設定された軍事緩衝地帯は、テロリストや武器商人などが頻繁に往来する地域とされており、同宣言は現在も有効です。その範囲は、西はアルジェリア国境地域に位置するアル・マトローハ以南、東はリビアとの検問所が位置するラスジェディール以南のそれぞれ国境隣接地域、そしてエル・ボルマとロルゾットを結ぶ線より南のタタウィン県全域です。
 これらの地域への立ち入りに際しては、管轄する県知事の許可が必要となります。また、右地域への出入りは、カンボート、アル・カモール、アル・ジべイル、アル・マトローハ、あるいは、申請者が許可を得た際に指定される場所で検問を受ける必要があります。また、仮に許可を得ていても、同地域においては当局の指示、命令に従う義務があり、従わなかった場合、治安当局は警告射撃なしで発砲することが許されています。

イ カスリン県
 同県のシャアンビ山周辺は「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」に忠誠を誓うテロ組織「ウクバ・イブン・ナーフィア旅団」及びISILに忠誠を誓うテロ組織「ジュンド・アル・カリーファ」が潜伏、活動している主要拠点と見られています。治安当局は、2013年以降、大規模な掃討作戦を展開し、現在では小規模なグループが主に山中に潜伏するだけとなっていますが、掃討作戦は現在も継続中です。また、同地域では、地元住民がテロ組織により埋設された地雷で死傷する事件も発生しています。
 
 ついては、これらの地域への渡航は、どのような理由であれ止めてください。

(2)ジャンドゥーバ県(タバルカに至る幹線道路(国道7号線)以北を除く)、ケフ県、シディブ・ジッド県、ガフサ県、トズール県(アルジェリア国境付近に限る)及び南部砂漠地帯の一部(ネフタ、ドゥーズ、メドニン、クサール・ギレン、タタウィン、ザルジスの各都市を除くそれより南方の一部地域)
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア ジャンドゥーバ県、ケフ県、シディブ・ジッド県及びガフサ県
シディブ・ジッド県のムギラ山、アルジェリア国境付近では、前記テロ組織ウクバ・イブン・ナーフィア旅団やジュンド・アル・カリーファの潜伏の可能性があります。
 2017年以降、同地域において以下のような事件が発生しているほか、地雷による死傷者がでています。
・2017年6月2日、シディブ・ジッド県ムギラ山で、羊飼いの少年がジュンド・アル・カリーファに殺害される事件が発生。
・2018年7月8日、ジャンドゥーバ県アルジェリア国境付近のGhardimaou地区において、国境警備に従事していた治安部隊がテロリストに急襲され、治安関係者6人が死亡、3人が負傷。
・2019年9月2日、ケフ県アルジェリア国境付近のハイドラにおいて、テロ組織が治安部隊を銃撃し、部隊長が死亡。

イ トズール県(アルジェリア国境付近に限る)及び南部砂漠地帯の一部(ネフタ、ドゥーズ、クサール・ギレン、タタウィン、メドニン、ザルジスの各都市を除くそれより南方の一部地域)
 南部砂漠地帯のうち主要観光地より南方の地域は、一般旅行者が安全に旅行するための道路・通信などの社会インフラが十分整備されていません。また、政情不安定なリビア等からテロリストが侵入する可能性が否定できず、十分な注意が必要です。特に、リビア国境付近には、密輸商人が往来しており、その一部は武装しています。

 ついては、これらの地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。渡航する場合には、最新の治安情報の入手に努め、危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策をとってください。

(3)上記(1)および(2)以外の地域
 レベル1:十分注意してください。(継続)

ア ジャンドゥーバ県(タバルカに至る幹線道路(国道7号線)以北)
 ジャンドゥーバ県タバルカに至る国道7号線以北については、治安当局のテロ対処能力の向上により治安状況は改善傾向にあります。また、同地区では近年テロの発生がなく、治安状況は落ち着いていますが、テロ事件発生の可能性は完全には排除されず、また、一般犯罪の被害に遭ったりトラブルに巻き込まれる可能性もありますので、渡航に際しては十分に注意するようにしてください。

イ 南部砂漠地帯の一部(トズール県ネフタ、ケビリ県ドゥーズ及び同県クサール・ギレン、タタウィン県タタウィン、メドニン県メドニン及び同県ザルジスを含むそれより北方の一部地域)
 これらの地域では、観光警察などの特別部隊が編成されるなど、厳格に観光客の保護対策が執られており、また、同地域では近年テロの発生がなく、治安状況は落ち着いていますが、上記アと同じくテロ事件発生の可能性は完全には排除されず、一般犯罪の被害に遭ったりトラブルに巻き込まれる可能性もありますので、渡航に際しては十分に注意するようにしてください。また、南部観光都市の郊外では、一部インフラが脆弱な地域もあるため、単独行動は避け、経験のある観光ガイドと行動されることをお勧めします。

ウ チュニス県を含む上記以外の地域
 これら地域では、治安当局によるテロ対策の警戒体制が強化されており、治安状況は比較的安定していますが、 2018年以降、チュニス等都市部において、次のテロ事件が発生しています。
・2018年10月29日、チュニス中心部のブルギバ通りで、治安当局を狙ったとみられるローンウルフ(一匹狼)型の爆弾テロ事件が発生。
・2019年6月27日、同ブルギバ通り付近で、治安当局を狙った爆弾テロ事件が発生、警察官1が死亡し、複数人が負傷しました。数十分後、約1キロメートル離れた警察施設前において爆弾テロ事件が発生し、警察官4人が負傷。
・2020年3月6日、チュニス県ラック地区の米国大使館前で爆弾テロ事件が発生し、警察官1人が死亡。
・2020年9月6日、スース県の観光地付近で3人のテロリストが車両と刃物で警察官2人を襲撃し、うち1人が死亡。

 このようなテロはどこでも起こり得ることを認識し、特に政府機関、軍、警察等治安関連施設、大型商業施設、外国人が多く集まるような場所はテロの標的になりやすいので、十分注意してください。

3 滞在に当たっての注意
 各地でデモやストライキが予告なく発生する可能性があるため、現地では可能な限り情報を収集し、万一、デモ等に遭遇した場合は、慌てず速やかにその場から離れるようにしてください。
 長期滞在される方は、食料や水その他必要な生活物資等の備蓄に努め、ガソリンのこまめな給油等も心掛けてください。また、貴重品の所在や旅券の有効期間等の確認を常時行ってください。
 チュニジアへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_113.html )も併せて参照してください。
 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 チュニジアに3か月以上滞在する方は、在チュニジア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の大使館または総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

4 隣国のアルジェリア、リビアに対しても別途危険情報が発出されていますので、併せ留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
 ○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
 ○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
 ○海外安全ホームページ
 https://www.anzen.mofa.go.jp (PC版・スマートフォン版)
 http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在チュニジア日本国大使館
 住所:9 Rue Apollo XI,1082 Mahrajene-Tunis,Tunisie(B.P. 163,Cite Mahrajene 1082 Tunis)
 電話:(市外局番071)791-251、792-363
   国外からは(国番号216)71-791-251、71-792-363
 FAX:(市外局番071)786-625
   国外からは(国番号216)71-786-625
 ホームページ:https://www.tn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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