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イランの危険情報【一部地域の危険レベル引下げ】

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更新日 2021年08月12日
危険情報
地図
凡例:黄色箇所「レベル1:十分に注意してください。」・その国・地域への渡航、滞在にあたって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。薄橙色箇所「レベル2:不要不急の外出は止めてください。」その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合は特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。橙色箇所「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」その国地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)赤色箇所「レベル4:退避してください。渡航はやめてください。(退避勧告)」その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国地域へ退避してください。この状況では、当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
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危険レベル・ポイント

【危険度】
●パキスタンとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●イラク(上記を除く)及びアフガニスタンとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●シスタン・バルチスタン州(チャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域並びにアフガニスタン及びパキスタン国境地帯を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●シスタン・バルチスタン州チャーバハール市、同市周辺の自由貿易地域及びケルマーン州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都テヘランほか、上記地域を除く全地域
レベル1:十分注意してください。(引下げ)

【ポイント】
●2020年1月3日、イラン革命ガード高官がイラク国内で米国に殺害され、同8日、イラン革命ガードがイラク国内の米軍駐留基地に対しミサイル攻撃を行うなど、米・イラン間の緊張が極度に高まりましたが、その後、米国・イラン双方ともエスカレーションを回避したいとの意向を明確にし、2021年4月上旬に、イラン核合意(JCPOA)に関して関係国の間で対話が開始されるなどの動きも見られます。引き続きイランを巡っては高い緊張状態が継続していますが、大規模な衝突事案が発生していないことを踏まえ、危険レベル2の地域のうち、シスタン・バルチスタン州チャーバハール市、同市周辺の自由貿易地域及びケルマーン州を除く、首都テヘランを含む他の地域については危険レベルを2から1に引き下げますが、渡航に際しては、引き続き最新の治安情報の入手に努めるとともに、十分な安全対策を講じてください。

詳細

1 概況
(1)2020年1月3日、イランのソレイマニ革命ガード・コッヅ部隊司令官が米国の空爆によりイラクのバグダッド空港付近で殺害されたことを受け、イラン国内で反米デモが起きました。イラン政府は、適切な時期に適切な場所で厳しい復讐を行うと表明するなど米国を強く非難し、1月8日、イラク国内の米軍駐留基地に対しミサイル攻撃を行うなど、両国間の緊張が大きく高まりました。しかしながら、その後、米国・イラン双方ともこれ以上のエスカレーションを回避したいとの意向を明確にしていました。また、2021年1月20日には、バイデン新大統領が就任し、4月上旬にはイラン核合意(JCPOA)に関して関係国の間で対話が開始されるなどの動きがみられます。

(2)一方、2020年11月27日のイラン核科学者殺害事件及び2021年4月11日に発生したナタンズ核施設におけるトラブルについて、イランは背後にイスラエルが関与していると主張し、報復を宣言するなど、引き続き高い緊張状態が継続しています。

(3)2017年6月7日、首都テヘランの国会事務所建物及びイマーム・ホメイニ廟周辺において、18人が死亡、約50人が負傷するテロ事件が発生し、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)が犯行声明を発出しました。イラン治安当局によりISIL関係者の摘発が行われましたが、同事件以降もISILはイランで新たな攻撃を行うと警告する動画をインターネット上で繰り返し公開するなど、イランに対する明確な敵意を示しています。
2018年9月22日には、西部フーゼスタン州アフヴァーズにおいて軍事パレードが襲撃され、25人が死亡、60人が負傷し、ISILが犯行声明を発出しています。

(4)これまでに、イランにおいてテロ事件による日本人の被害は確認されていませんが、ISILが2015年11月に「全ての日本人が標的である」との警告を発出するなど、日本人・日本権益がテロ等の標的となる可能性は否定できません。イランはISILが活発に活動しているイラクに隣接しており、過去にもISILによるテロが発生しています。このような状況を十分に認識し、テロ等に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

(5)イランでは、犯罪件数等に関する統計が公表されていませんが、国内の広い範囲での殺人、強盗、窃盗、性犯罪等の発生が多数報じられており、一般犯罪にも十分な注意が必要です。

2 地域情勢
各地域の情勢は上記1に加え、以下のとおりです。
(1)パキスタンとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(継続)
パキスタンとの国境地帯においては、イラン治安当局と麻薬密輸組織・テロ組織との衝突・交戦が頻繁に発生しており、治安情勢が極めて不安定です。
ついては、同地域への渡航は、どのような目的であっても止めてください。既に同地域に滞在している方は、在イラン大使館と緊密に連絡を取りつつ、直ちに安全な地域へ退避してください。

(2)ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(継続)
ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯においては、イラン治安部隊とクルド系分離主義組織「クルド自由生活党」(PJAK)等との間で衝突が発生しているほか、ISIL関係者の摘発も複数報じられています。また、両州と国境を接するイラク側にも危険レベル4(退避勧告)が発出されており、イラク国内の不安定な治安情勢がイラン側の治安にも悪影響を及ぼす可能性があることから、イラク情勢についても十分に警戒する必要があります。
ついては、同地域への渡航は、どのような目的であっても止めてください。既に同地域に滞在している方は、在イラン大使館と緊密に連絡を取りつつ、直ちに安全な地域へ退避してください。

(3)イラク及びアフガニスタンとの国境地帯(上記を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
イラク及びアフガニスタンの不安定な治安情勢の影響を受けて、イラク及びアフガニスタンとの国境地帯においては、不測の事態が発生するおそれがあります。ISIL等のイスラム過激派の動向等、治安情勢は予断を許さない状況にあります。
ついては、同地域への渡航は、どのような目的であっても止めてください。既に同地域に滞在している方は、今後の情勢によっては退避が必要となる場合もあり得ますので、在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。

(4)シスタン・バルチスタン州(チャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域、並びにアフガニスタン及びパキスタン国境地帯を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
シスタン・バルチスタン州(チャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域、並びにアフガニスタン及びパキスタン国境地帯を除く)では、国境警備隊の増員等の治安対策がとられていますが、治安当局と麻薬密輸組織との衝突が発生するなど、治安情勢は予断を許さない状況が続いています。また、同州では、「ジェイシュ・アルアドル」と称するスンニ派反政府組織等が政府関係者・治安関係者を標的とするテロを実行しており、これまでのところ外国人が被害に巻き込まれた事案は確認されていないものの、引き続き警戒が必要です。
ついては、同地域への渡航は、どのような目的であっても止めてください。既に同地域に滞在している方は、今後の情勢によっては退避が必要となる場合もあり得ますので、在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。

(5)シスタン・バルチスタン州チャーバハール市及び周辺の自由貿易地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
チャーバハール市及び同市周辺の地域は自由貿易地域(FTZ:Free Trade Zone)に指定されており、2014年にはローハニ大統領が同地を訪問するなど、イラン政府は同地域を重要視しています。チャーバハール市には海軍基地が所在し、また、自由貿易地域内では多数の警備員が配置されるなど、チャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域の治安状況は比較的安定しています。2017年6月に同地域におけるテロリスト・グループの殺害・逮捕事案が報じられましたが、イラン政府当局は、治安はコントロール下に置かれており、安全上の問題はないとの見解を示しています。
しかしながら、同地域は情勢の不安定な地域に囲まれており、不測の事態が発生する可能性は否定できないことから、不要不急の渡航・滞在は止めてください。やむを得ない事情により渡航・滞在する場合には、海外安全ホームページや報道を含む複数の情報源から最新の治安情報の入手に努め、十分な安全対策を講じるとともに、在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。

(6)ケルマーン州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ケルマーン州では、2007年から2008年にかけて外国人旅行者の誘拐事件が連続して発生し、これを受けてイラン外務省から不要不急の渡航は避けるよう勧告が発出されていました。その後イラン政府は、外国人旅行者の安全にかかる情報を当局間で共有するシステムを構築するなど、安全対策が改善されたとして、2014年に同渡航勧告を解除しました。
イラン政府によれば、2017年以降、同州において外国人誘拐などの事件は発生していないとのことであり、同州の治安は改善傾向にあると考えられますが、引き続き不測の事態が発生する可能性は否定できないことから、同地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。やむを得ない事情により渡航・滞在する場合には、海外安全ホームページや報道を含む複数の情報源から最新の治安情報の入手に努め、十分な安全対策を講じるとともに、在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。

(7)首都テヘランほか、上記地域を除く全地域
レベル1:十分注意してください。(引下げ)
ア これらの地域の治安情勢はおおむね安定的に推移していますが、上記1(2)のとおり、イスラエルとの関係もあり引き続き高い緊張状態が継続していることに留意する必要があります。渡航・滞在する場合には、海外安全ホームページや報道を含む複数の情報源から最新の治安情報の入手に努め、十分な安全対策を講じてください。
イ イラン西部・北西部(フーゼスタン州、イーラーム州、ケルマンシャー州、クルディスタン州、西アゼルバイジャン州、東アゼルバイジャン州)のイラクとの国境地帯及びイラン北東部(ホラサーンラザヴィ州、南ホラサーン州)のアフガニスタンとの国境地帯では、2(2)及び(3)のとおり不安定な治安情勢が継続しており、国境地帯以外の地域の治安にも悪影響を及ぼす可能性があります。
ウ イラン南西部(ブシェール州、ホルモズガン州)では、2012年以降、麻薬犯罪組織による麻薬密輸事案が増加していましたが、イラン当局による大規模な麻薬掃討作戦が進められた結果、麻薬密輸事案は減少傾向にあります。一方で、依然として散発的ながらイラン当局と麻薬犯罪組織との間で衝突も発生しています。
 
3 安全確保のための注意事項
(1)テロ
2017年6月、首都テヘランにおいて、ISILによるテロ事件が発生しました。その後、イラン治安当局によるISIL関係者の摘発が行われましたが、同事件発生以降もISILはイランで新たな攻撃を行うと警告する動画をインターネット上で繰り返し公開するなど、イランに対する明確な敵意を示しています。また、2018年9月にも西部フーゼスタン州アフヴァーズにおいてテロ事件が発生し、ISIL関係者の拘束事案が相次ぐなど、イランにおいては引き続き同様のテロの発生に注意する必要があります。
上記のような状況を十分に認識し、テロ等に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛がけるとともに、下記事項に十分留意してください。
ア 以下の場所がテロの標的となりやすいことを十分認識してください。
観光施設、観光地周辺の道路、記念日・祝祭日等のイベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、スーパーマーケット、映画館等人が多く集まる施設、教会・モスク等宗教関係施設、公共交通機関、政府関連施設(特に軍、警察、治安関係施設)等。
イ 上記に記載した場所を訪れる際には、周囲の状況に注意を払い、不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる、できるだけ滞在時間を短くする等の注意に加え、その場の状況に応じた安全確保に十分注意を払ってください。
ウ 現地当局の指示があればそれに従ってください。特にテロに遭遇した場合には、警察官等の指示をよく聞き冷静に行動するように努めてください。
エ 車両突入の場合
ガードレールや街灯などの遮へい物がない歩道などでは危険が増すので、特に注意してください。
オ コンサート会場、スポーツの競技場等の閉鎖空間
(ア)会場には早めに入る、終了後はある程度時間を置いてから退出するなど、人混みを極力避けるよう努めてください。
(イ)セキュリティの確保されていない会場の出入口付近は危険ですので、こうした場所での人だまりや行列は避け、あらかじめ非常口、避難経路等を確認しておいてください。
(ウ)パニック状態となった群衆の中で負傷するおそれがあることから、周囲がパニック状態になっても冷静さを保つよう努めてください。
カ 爆弾、銃器を用いたテロに遭遇した場合
(ア)事態を感知次第、速やかに頑丈なものの陰に隠れてください。
(イ)周囲を確認し、爆発音、銃声等から離れてください。速やかに低い姿勢を保ちつつ、安全なところに退避してください。
(ウ)閉鎖された空間の場合、群衆が出口に殺到し将棋倒しなどの二次的被害に遭う可能性にも留意してください。

(2)デモ
2019年6月末、テヘラン大学、バザール等で経済問題に端を発したデモが発生しました。同年11月には、ガソリン価格の引上げに端を発し、イラン各地でデモが発生し、インターネットが遮断されました。多数の死傷者が発生したとの報道もあります。2020年1月にも、ウクライナ航空機の撃墜に抗議するデモが発生しています。万が一デモに遭遇した場合には、以下の点に留意し、不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。
ア 治安当局にデモ参加者と間違えられる可能性があるため、速やかに現場から離れてください。また、デモの様子等を写真や動画で撮影する行為は、治安当局にあらぬ嫌疑をかけられる可能性があるので、絶対に行わないでください。治安当局に拘束され、政治犯等の疑いをかけられた場合、拘束が長期間に及ぶ可能性があります。
イ 大規模なデモが発生した場合には、逐次関連情報を在イラン日本国大使館のホームページに掲載し、領事メール(在留届、たびレジ登録者対象)を配信しますので、参照してください。また、インターネットが遮断される可能性に備え、携帯電話等の代替通信手段を確保してください。

4 その他
隣国のイラク、トルコ、アルメニア、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、アフガニスタン及びパキスタンにも「危険情報」が発出されていますので、併せて参照してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住 所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電 話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在イラン日本国大使館
住 所:NO.162, Moghadas Ardebili Street, Tehran, Iran
電 話: +98-21-2266-0710     
F A X : +98-21-2266-0747
Email :consular@th.mofa.go.jp
ホームページ: http://www.ir.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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