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パプアニューギニアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

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更新日 2021年02月18日
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地図

危険レベル・ポイント

危険度】
●全地域 レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●首都ポートモレスビー市、モロベ州レイ市等都市部では、生活困窮者等による金品強奪目的の犯罪が頻発している上、警察機構が人員及び予算不足等の理由で十分機能しておらず、犯罪を抑止出来ていない状況です。また、性犯罪も増加しているため、十分注意して下さい。
●2020年には、ノーザン州ポポンデッタでM7.1の地震が発生した他、モロベ州レイ周辺、ニューブリテン島近傍で、大きな地震(M6程度)が散発していますので、十分注意してください。

詳細

1.概況

(1) パプアニューギニア(以下「PNG」という。)では、失業者や生活困窮者が多く、これらの困窮者や失業中の若者グループによる金品強奪を目的とした犯罪が頻発しており、治安が悪化しています。犯行の手口は、若者で構成される「ラスカル」と呼ばれるグループによる、蛮刀、ナイフ、銃または手製銃などを使用したものが多く見られます。また、首都地区(NCD)及び主要都市部では物価の高騰が進行しているにもかかわらず、失業者や不法居住区の数が増加しており、これらの者が犯罪を行うという悪循環が生じています。

(2) PNG警察機構は、人員や予算不足等の理由で十分に機能しておらず、犯罪者の検挙率は極めて低く、犯罪の抑止を期待できない状況です。さらに、各地で脱獄事件が発生しており、脱獄犯が犯罪を繰り返しています。

(3) PNGでは、男尊女卑の風潮が強く見られるとされており、性犯罪の増加が改善されておらず、社会に深刻な影響を与えています。

(4) 数年おきにコレラ・赤痢・腸チフスなどの腸管感染症が散発的に流行しています。これらの感染症は、経口感染するので、飲料水および食事内容に十分注意する必要があります。
 また、その他の感染症については、「世界の医療情報」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/papua.html )において、PNG国内の衛生・医療情報等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(http://www.forth.go.jp/

(5) ニューブリテン島東部及びニューアイルランド島は環太平洋火山帯に位置するため、付近では頻繁に地震や火山活動が観測されています。特にニューブリテン島には複数の活火山があることから、住民が避難を要するような比較的大規模な火山活動や、その影響で空港が一時閉鎖され航空機の運航が取りやめとなることもあるため、注意が必要です。最近では、2019年6月に西ニューブリテン州の北部に位置するウラウム火山の噴火の影響により、付近に位置するホスキンス空港が火山灰の影響により一時閉鎖となりました。また、2019年5月にモロベ州レイでM7.2、東ニューブリテン州でM7.5、2020年7月にはニーザン州ポポンデッタでM7.1と大きな地震が続いていますので、十分注意してください。

(6) テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このようにテロはどこでも起こり得ること、日本人が標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

2.地域別情勢 

全地域 レベル1:十分注意してください。(継続)
(1) 首都ポートモレスビー市
 首都ポートモレスビーでは、スリやひったくり等の一般犯罪のほか、婦女暴行、「ラスカル」による強盗、武器等を用いた車両強奪といった凶悪犯罪が昼夜を問わず発生しています。また、セトルメントと呼ばれる不法居住地域が市内数十か所に分布しており、セトルメント居住者による犯罪が増加しています。このため、日中であっても、単独での徒歩移動を避けてください。カージャック被害も、昼夜及び場所を問わず発生しているため、車両による移動時も路上での停車は避けるなど、注意が必要です。

(2) ハイランド地方(西、南、東ハイランド州、ジワカ州、ヘラ州、エンガ州及びチンブ州の計7州)
 ハイランド地方には、部族社会の伝統や慣習が色濃く残っていることもあり、部族間の衝突が頻発している地域や、長期間に及ぶ部族対立が続いている地域があります。このような部族対立により、道路上に大木や岩によるロード・ブロックが設けられて、交通が遮断されることがあります。また、降雨の影響により地滑りが発生し、道路網が寸断されることもあります。
ア 南ハイランド州
 2017年に実施された国政選挙の選挙違反の申立てが却下されたことを不服とする住民が、2018年6月に南ハイランド州の州都メンディにおいて、空港に侵入し航空機を全焼させたほか、知事自宅及び、メンディ裁判所に放火したため、同地域に対し非常事態宣言が発令されました。また、この地域では暴動や部族衝突も発生していますので、昼夜を問わず巻き込まれないように注意して下さい。
イ ヘラ州
 ヘラ州では、強盗や殺人といった凶悪犯罪が発生していることに加え、近年、特に部族衝突が多発生している地域です。2019年7月にヘラ州タリにあるカリダ村で部族衝突と思われる事件が発生し、数十名が死傷する事件が発生していますので、昼夜を問わず巻き込まれないように注意して下さい。

(3) モロベ州
 モロベ州レイ市は、PNG第2の都市として発展していますが、強盗や婦女暴行などの犯罪が多く発生しています。また、この地域では、昼夜を問わず、暴動や部族衝突に巻き込まれないように注意して下さい。

(4) マダン州
 部族間の対立を背景とする様々な事件(殺傷、強盗等)が多発しており、事件の報復行為が無関係の市民を巻き込み、二次被害、三次被害を呼んでいます。また、青年による物乞いが、一般市民の金品を狙って、ブッシュナイフやドライバー等を武器に、致死傷事件を起こすなどの事件も発生しているため、昼夜を問わず犯罪に巻き込まれないよう十分に注意してください。

(5) ブーゲンビル自治州
 同地域は、他の地域に比べ、犯罪の発生件数は少ないものの、強盗や殺人は散発しており、昼夜を問わず犯罪等に巻き込まれないよう十分に注意してください。

(6) 北部諸島地域
 北部諸島地域は他の地域に比べ、犯罪の発生件数は少ないものの、強盗や殺人は散発しており、昼夜を問わず犯罪等に巻き込まれないよう十分に注意してください。また、1.概況(5)のとおり、自然災害にも注意してください。

(7) インドネシアとの国境付近
 PNGとインドネシア・パプア州との国境線は約780キロメートルにも及び、そのほとんどはジャングルであるため、国境監視は困難な状態です。国境事務所では係官が通過する人と物の往来を管理していますが、それ以外の経路で越境することも不可能ではないため、現地当局はその人数を把握できていない模様です。昼夜を問わず犯罪等に巻き込まれないよう十分に注意してください。
なお、国境付近への渡航の際にはインドネシアに関する海外安全情報も確認してください。

3.滞在に当たっての注意

 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 PNGに3か月以上滞在する方は、在PNG日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時に在PNG日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html)

(1) 渡航・滞在に際しての注意事項
ア PNGでは、日中であっても、単独で行動する場合は犯罪被害に遭う危険性があります。ひと気のない路地や郊外から、屋外マーケット等の人が多く集まる所まで場所を問わず強盗や窃盗が発生していますので、外出、移動の際には十分注意してください。単独での徒歩移動は大変危険ですので、常に車両を利用してください。性犯罪も多発していることから、特に女性の単独行動は避けてください。

イ 現地の人々が利用するPMV(乗合バス)やタクシーなどの公共交通機関は、信頼性や治安上の観点から利用を避けてください。航空便についても、突然の予定変更や運航取り止めが発生します。PNGを訪れる際には、信頼できる旅行会社や現地の関係者等を通じて事前手配する、旅行中は現地事情に通じた者に同行してもらう等の安全対策を心掛け、単独行動はできるだけ避けてください。

ウ 外出時には旅券等貴重品を持ち歩かず、最小限の現金を持参し、残りの貴重品は自宅や信頼のできるホテルのセーフティーボックス等の安全な場所に保管しておくことをお勧めします。カメラ等を含め、貴重品を人目にさらしたり、車内等に所持品を放置したりすることは、犯罪を誘発するので避けてください。PNGにはチップの習慣はなく、安易に現金を渡すとたかりや襲撃の対象となりやすいので、現金を出すことは避けてください。

エ いわゆるバックパック旅行といわれる個人手配旅行者に適した宿泊施設はありません。宿泊に際しては、警備がしっかりしているホテルをお勧めします。ただし、そのようなホテルであっても必ずしも安全とは言えないので、確実に施錠し、来訪者のためドアを開ける時には開ける前に必ず相手を確認する等の注意が必要です。

オ 当地に長期滞在する場合には、休暇や出張で長期間自宅を留守にする場合だけでなく、日常の買い物に行く際も、空き巣被害が発生しているため、戸締まりには十分注意してください。使用人等内部の者による犯行と疑われる事件も発生しているため油断は禁物です。

カ PNGの人々は、自分たちの故郷や部族に対する帰属意識が極めて強く、社会通念よりも故郷の掟に従い行動することがあります。そのため、部族闘争に起因する予測不可能なトラブル、また、それに対する報復行動も起こり、当事者とは関係のない者まで身体的被害を受けたり、不当な金銭要求が突きつけられることもありますので、滞在中の言動には注意してください。

キ 住居などのゲート前に車両が停車したところを複数人で襲撃する事件が発生しています。また、投石、路上への障害物(大木やガラスの破片等)の設置、道路横断者を装う等の手口により、車両を停止させて襲撃してくるケースがあるため、十分注意して運転してください。

ク 警察官を装った犯人による事件が発生しており、また、不良警察官から言いがかりをつけられ、金品を要求される事案も発生していますので、警察官の制服を着ている者に話しかけられた場合、身分証の提示を求め、近くの警察署まで移動した上で話を聞くようにしてください。

ケ 渡航先の治安状況について、渡航前に最新の情報を訪問先や日本国大使館に確認してください。また、渡航の際は、信頼のおける旅行業者を利用し、安全対策に十分配慮してください。

(問合せ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○外務省 海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在パプアニューギニア日本国大使館
  住所:Godwit Road,Waigani,Port Moresby, NCD, Papua New Guinea
  電話: 3211800
   国外からは(国番号675)3211800
  ファックス : 3230153
   国外からは(国番号675)3230153
  ホームページ:http://www.png.emb-japan.go.jp/j/index.html
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