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イランの危険情報【一部地域の危険レベル引き下げ】

「危険情報」とは?

更新日 2020年02月12日

危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●パキスタンとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
●イラク及びアフガニスタンとの国境地帯(上記を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●シスタン・バルチスタン州(チャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域並びにアフガニスタン及びパキスタン国境地帯を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●シスタン・バルチスタン州チャーバハール市,同市周辺の自由貿易地域及びケルマーン州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)
●首都テヘラン他,上記地域を除く全地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)

【ポイント】
●1月3日,イラン革命ガード高官がイラク国内で米国に殺害され,8日,イラン革命ガードがイラク国内の米軍駐留基地に対しミサイル攻撃を行うなど,米・イラン間の緊張が高まっていますが,米国・イラン双方とも,これ以上のエスカレーションを回避したい意向を明確にしていることを踏まえ,シスタン・バルチスタン州チャーバハール市,同市周辺の自由貿易地域,ケルマーン州及び首都テヘラン他の地域については,危険レベルを3から2に引き下げます。一方,今後も一定の緊張状態は継続するとみられ,イラン国内で不測の事態が発生するおそれが否定できないことから,イランへの不要不急の渡航・滞在は止めてください。なお,やむを得ない事情により渡航・滞在する場合には,渡航期間に応じ,在留届又はたびレジの登録を行い,かつ出入国について在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。また,複数の情報源から最新の情報を入手するなど特別な注意を払うとともに,十分な安全対策を講じてください。
●パキスタン,イラク及びアフガニスタン国境地帯等では,治安部隊と反政府組織との衝突やISIL関係者等の摘発がみられます。目的如何を問わず,同地域への渡航は止めてください。

詳細

1 概況
(1)1月3日,イランのソレイマニ革命ガード・コッヅ部隊司令官が米国の空爆によりイラクのバグダッド空港付近で殺害されたことを受け,イラン国内で反米デモが起こるとともに,イラン政府は,適切な時期に適切な場所で厳しい復讐を行うと表明するなど米国を強く非難し,1月8日,イラク国内の米軍駐留基地に対しミサイル攻撃を行いました。同攻撃に対して,米大統領は,イランに対して軍事力を行使したくない旨を表明し,イランもザリーフ外相が更なる緊張や戦争は望まない旨発言するなど,米国・イラン双方とも,これ以上のエスカレーションを回避したい意向を明確にしています。しかし,今後も一定の緊張状態は継続する見通しであり,イラン国内で不測の事態が発生するおそれは否定できません。
(2)今後,再び地域内で緊張が高まる場合,商用機での移動が困難になる可能性も否定できません。
(3)テロ・襲撃事件については,2017年6月7日,首都テヘランの国会事務所建物及びイマーム・ホメイニ廟周辺において,18人が死亡,約50人が負傷するテロ事件が発生し,ISILが犯行声明を発出しました。イラン治安当局によるISIL関係者の摘発は行われましたが,同テロ発生以降もISILは,インターネット上に繰り返しイランで新たな攻撃を行うと警告する動画を公開するなど,イランに対する明確な敵意を示しています。また,2018年9月22日には,南西部フーゼスタン州アフヴァーズにおいて軍事パレードが襲撃され,25人が死亡,60人が負傷する襲撃事件が発生し,ISILが犯行声明を出していることから,引き続き同様のテロに注意する必要があります。
(4)これまでに,イランにおいてテロ事件による日本人の被害は確認されていませんが,2015年11月にISILが,「全ての日本人が標的である」旨の警告を発出したことを踏まえ,日本人,日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。特にイランは,ISILの影響が及んでいる国及び地域に隣接していることを十分理解する必要があります。このような状況を十分に認識し,テロ・誘拐等に巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じてください。
(5)イラン国内における一般犯罪は,犯罪件数等に関する統計が公表されていませんが,依然として,殺人,強盗,窃盗,性犯罪等の一般犯罪の発生もイラン国内の広い範囲で多々報じられていることから,十分に注意が必要です。

2 地域情勢
 各地域の情勢は上記1に加え,以下のとおりです。
(1)パキスタンとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

パキスタンとの国境地帯においては,イラン治安当局と麻薬密輸組織との衝突及びテロ組織との交戦が頻繁に発生しており,依然として治安情勢は極めて不安定です。
ついては,同地帯への渡航は,どのような目的であっても止めてください。また,同地域に滞在している方は,在イラン大使館と緊密に連絡を取りつつ,直ちに国外等の安全な地域へ退避してください。
(2)ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

 ケルマンシャー州及びイーラーム州のイラクとの国境地帯においては,イラン治安部隊とクルド人反政府テロ組織「PJAK(クルド自由生活党)」等との間で衝突が発生しており,今後も治安部隊と反政府組織との衝突が発生するおそれがあるほか,ISIL関係者の摘発も複数報じられております。また,両州が国境を接するイラク側も「退避勧告地域」であり,イラク国内の不安定な治安情勢が国境地帯の治安に悪影響を及ぼす可能性があり,イラク情勢の変化に十分に警戒する必要があります。
ついては,同地域への渡航は,どのような目的であっても止めてください。また同地域に滞在している方は,在イラン大使館と緊密に連絡を取りつつ,直ちに国外等の安全な地域へ退避してください。
(3)イラク及びアフガニスタンとの国境地帯(上記を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

 イラク及びアフガニスタンの治安情勢を受けて,イラク及びアフガニスタンとの国境地帯においては,不測の事態が発生するおそれがあります。また,ISIL等のイスラム過激派の動向を注視する必要があり,治安情勢は予断を許さない状況にあります。
 ついては,同地域への渡航は,どのような目的であっても止めてください。既に渡航中の方は,今後の情勢によっては,退避が必要となる事態もあり得ますので,今後,在イラン大使館に緊密に連絡を取りつつ,直ちに国外等の安全な地域へ退避してください。
(4)シスタン・バルチスタン州(チャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域,並びにアフガニスタン及びパキスタン国境地帯を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

 同州の当該地域においても,治安当局と麻薬密輸組織との衝突が発生しており,同州の治安情勢は予断を許さない状況が続いていますが,国境警備隊が増員されたことで治安情勢は改善しつつあります。一方,同州では「ジェイシュ・アルアドル」と称するスンニー派反政府組織等が政府関係者,治安関係者を標的とするテロを実行しており,これまでのところ,外国人が被害に巻き込まれた事案は確認されていませんが,引き続き,注意する必要があります。
ついては,同地域への渡航は,どのような目的であっても止めてください。既に渡航中の方は,今後の情勢によっては,退避が必要となる事態もあり得ますので,今後,在イラン大使館に緊密に連絡を取りつつ,早めに国外退避を行うことを検討していただきますよう,お願いいたします。
(5)シスタン・バルチスタン州チャーバハール市及び周辺の自由貿易地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)
 
 チャーバハール市及び同市周辺の地域は自由貿易地域(FTZ:Free Trade Zone)に指定された地域であり,2014年にはローハニ大統領が同地を訪問するなど,現政権は同地域を重要視しています。チャーバハール市には海軍基地が所在し,また,自由貿易地域内では多数の警備員が配置されており,この効果等によりチャーバハール市及び同市周辺の自由貿易地域の治安状況は安定しています。2017年6月に,同地域におけるテロリスト・グループの殺害・逮捕事案が報じられましたが,イラン政府当局は,治安はコントロール下に置かれ,安全上の問題はないとの見解を示しています。しかし,同地域は情勢が不安定な地域に囲まれている上,上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張状態に起因する不測の事態が発生するおそれが否定できませんので,同地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。仮にやむ得ない事情により渡航・滞在する場合には,複数の情報源から最新の情報を入手するなど特別な注意を払い,十分な安全対策を講じるとともに,渡航期間に応じ,在留届又はたびレジの登録を行い,かつ出入国について在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。また,陸路の移動は避け,航空機による移動を心がけるなど,自身の安全確保に万全を期してください。ただし,今後再び地域内で緊張が高まる場合には,飛行機の利用も控えることが必要な場合もあることに留意してください。既に渡航中の方は,今後の情勢によっては,退避が必要となる事態もあり得ますので,今後,事態が急変することも念頭に置き,早めに国外退避を行うことを検討していただきますよう,お願いいたします。
(6)ケルマーン州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)

 ケルマーン州においては,2007年から2008年まで,外国人旅行者の誘拐事案が連続して発生し,これを受けてイラン外務省から不要不急の渡航は避けるよう勧告が発出されていました。しかし,イラン政府によれば,その後,イラン政府観光局,文化遺産庁及び内務省が連携して外国人観光客に対する安全システムを確立させ,外国人旅行者の安全にかかる情報を当局間で共有するシステムを構築するなど,安全対策が改善されたとされ,2014年には,イラン外務省による上記の渡航勧告も解除されました。イラン政府によれば,2017年以降,同州においてテロ・外国人誘拐などの事件は発生しておらず,同州の治安情勢は改善していますが,上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張状態に起因する不測の事態が発生するおそれが否定できませんので,同地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。仮にやむを得ない事情により渡航・滞在する場合には,複数の情報源から最新の情報を入手するなど特別な注意を払い,十分な安全対策を講じるとともに,渡航期間に応じ,在留届又はたびレジの登録を行い,かつ出入国について在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。
(7)首都テヘラン他,上記地域を除く全地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)

これらの地域の治安情勢は,概ね安定的に推移していますが,上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張状態に起因する,不測の事態が発生するおそれが否定できませんので,不要不急の渡航・滞在は止めてください。仮に,やむを得ない事情により,渡航・滞在する場合には,複数の情報源から最新の情報を入手するなど特別な注意を払い,十分な安全対策を講じるとともに,渡航期間に応じ,在留届又はたびレジの登録を行い,かつ出入国について在イラン大使館と緊密に連絡を取るようにしてください。
ア イラン北西部(フーゼスタン州,イーラーム州,ケルマンシャー州,クルディスタン州,西アゼルバイジャン州,東アゼルバイジャン州:イラクとの国境地帯を除く)
 上記1(3)のISIL関連動向のほか,現下のイラク情勢等を受けて,テロ攻撃等,不測の事態に遭う可能性があります。また,同地域の主に山岳地域において,イラン治安部隊とクルド人反政府テロ組織「PJAK」等との間で衝突も発生しています。また,上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張状態に起因する不測の事態が発生する可能性が否定できません。
イ イラン北東部(ホラサーンラザヴィ州,南ホラサーン州:アフガニスタンとの国境地帯を除く)
 現下のアフガニスタン情勢を受けて,テロ攻撃等の不測の事態に遭う可能性があります。また,上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張状態に起因する不測の事態が発生する可能性が否定できません。
ウ イラン南西部(ブシェール州,ホルモズガン州)
 2012年以降,麻薬犯罪組織による麻薬密輸事案が増加傾向にありましたが,イラン当局による大規模な麻薬掃討作戦が進められた結果,麻薬密輸事案は減少傾向にあります。一方で,依然として散発的ながらイラン当局と麻薬犯罪組織との間で衝突も発生しています。また,上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張状態に起因する不測の事態が発生する可能性が否定できません。
エ 首都テヘラン他,上記を除く全地域 
 上記1(1)のとおり,当面の間は現下の緊張に起因する不測の事態が発生する可能性が否定できません。

3 安全確保のための注意事項
(1)テロ
○2017年6月7日に首都テヘランにおいて,ISILによるテロ事件が発生し,その後イラン治安当局によるISIL関係者の摘発は行われましたが,同テロ発生以降もISILは,インターネットに繰り返しイランで新たな攻撃を行うと警告する動画を公開するなど,イランに対する明確な敵意を示しています。また,2018年にもイラン国内においてISIL関係者の拘束事案が相次いだことから,引き続き同様のテロ発生に注意する必要があります。こうしたテロ攻撃等の脅威に晒される中,テロ・誘拐等に巻き込まれることがないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけるとともに,下記事項に十分注意してください。
○以下の場所がテロの標的となりやすいことを十分認識してください。
観光施設,観光地周辺の道路,記念日・祝祭日等のイベント会場,レストラン,ホテル,ショッピングモール,スーパーマーケット,映画館等人が多く集まる施設,教会・モスク等宗教関係施設,公共交通機関,政府関連施設(特に軍,警察,治安関係施設)等。
○上記に記載した場所を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる,できるだけ滞在時間を短くする等の注意に加え,その場の状況に応じた安全確保に十分注意を払ってください。
○現地当局の指示があればそれに従ってください。特にテロに遭遇した場合には,警察官等の指示をよく聞き冷静に行動するように努めてください。
【車両突入の場合】
●ガードレールや街灯などの遮へい物がない歩道などでは危険が増すので注意する。
【コンサート会場,スポーツの競技場等の閉鎖空間】
●会場には早めに入る,終了後はある程度時間を置いてから退出するなど,人混みを極力避けるよう努める。
●セキュリティの確保されていない会場の出入口付近は危険であるので,こうした場所での人だまりや行列は避け,予め非常口,避難経路等を確認する。
●パニック状態となった群衆の中で負傷するおそれがあることから,周囲がパニック状態になっても冷静さを保つように努める。
【爆弾,銃器を用いたテロに遭遇した場合】
●事態を感知次第,速やかに頑丈なものの陰に隠れる。
●周囲を確認し,爆発音、銃声等から離れる。速やかに低い姿勢を保ちつつ,安全なところに退避する。
●閉鎖された空間の場合,群衆が出口に殺到し将棋倒しなどの二次的被害に遭う可能性にも留意する。
(2)デモ
○2019年6月末,テヘラン大学,バザール等で経済問題に端を発したデモが発生しました。11月には,ガソリン価格の引上げに端を発しイラン各地でデモが発生し,インターネット接続が遮断され,多数の死傷者が発生したとの報道もあります。2020年1月にも,ウクライナ航空機の撃墜に抗議するデモが発生しています。万が一デモに遭遇した場合には以下の点に留意し,不測の事態に巻き込まれないよう十分注意してください。
○デモに遭遇した場合には,治安当局にデモ参加者と間違えられる可能性があるため,速やかに現場から離れてください。また,デモの様子等を写真や動画で撮影する行為は,治安当局にあらぬ嫌疑をかけられる可能性があるので,絶対に行わないでください。治安当局に拘束され,政治犯等の疑いをかけられた場合,拘束が長期間に及ぶ可能性があります。
○大規模なデモが発生した場合には,逐次在イラン日本国大使館のホームページに掲載し,領事メール(在留届,たびレジ登録者対象)を配信しますので,参照してください。また,インターネットが遮断される可能性に備え,携帯電話等の代替通信手段の確保を心がけてください。

4 その他
隣国(イラク,アフガニスタン,パキスタン等)の「危険情報」も御参照ください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
 https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
 http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在イラン日本国大使館
 住 所:NO.162, Moghadas Ardebili Street, Tehran, Iran
 電 話: +98-212266-0710
     
 F A X : +98-21- 2266-0747
      
Email :consular@th.mofa.go.jp
 ホームページ: http://www.ir.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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