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イラクの危険情報【一部地域の危険レベル引き下げ】

2018年04月04日
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【危険度】
●ニナワ県(以下に規定するシャクラーワ経由幹線道路を除く),キルクーク県,サラーハッディーン県,アンバール県,バグダッド県(以下に規定するバグダッド国際空港敷地内及びインターナショナル・ゾーン(以下「IZ」という)を除く),ディヤーラ県,バービル県,ワーシト県,並びにクルディスタン地域(エルビル県,スレイマーニーヤ県及びドホーク県)のうちニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近(以下に規定するシャクラーワ経由幹線道路を除く)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

●ニナワ県並びにエルビル県及びドホーク県のニナワ県境付近のうちエルビル県エルビル市からシャクラーワ,アクレ,カスロック及びアトリッシュを経由しドホーク県ドホーク市に至る幹線道路及びこれ以北の幹線道路(以下「シャクラーワ経由幹線道路」という)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(真にやむを得ない事情でこれらの地域を通過する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(継続)

●バグダッド国際空港からIZへの空港道路(ルート・アイリッシュ)及びIZ
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(真にやむを得ない事情で空港道路を通過,またはIZに渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(継続)

●南部4県(バスラ県,ムサンナー県,ズィーカール県及びミーサーン県)(バスラ国際空港敷地内を除く)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
(やむを得ない事情で現地に渡航・滞在する場合には,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(継続)

●中南部3県(カルバラ県,ナジャフ県,ディワーニーヤ県)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
(やむを得ない事情で現地に渡航・滞在する場合には,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(引き下げ)

●バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む),バスラ国際空港敷地内
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

●エルビル県(エルビル市並びにニナワ県,キルクーク県及びサラーハッディーン県との県境を除く),スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

●エルビル県エルビル市,スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近並びにニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近を除く地域
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

【ポイント】
●カルバラ県,ナジャフ県及びディワーニーヤ県では治安当局による特に厳重な警備措置が施されており,今後,テロ等により治安を不安定化させるようなことが起こる可能性は低いと見られ,治安状況が改善傾向にあるため,危険度をレベル4からレベル3に引き下げます。
●イラクでは,ISIL(イラク・レバントのイスラム国)による,テロ,一般犯罪,部族間抗争,デモ・抗議行動,トルコによるPKK(クルディスタン労働者党)拠点への攻撃等の脅威が混在していますので,レベル3以上の地域は,原則,どのような目的であれ渡航は止めてください。
1 概況
(1)2014年6月以降,ISILはイラク北部及び西部を中心に勢力を拡大させていましたが, 2015年下旬以降の米主導のコアリション軍の支援を受けたイラク政府による掃討作戦の結果,2017年12月9日には,アバーディー首相がISILからのイラク全土解放を宣言しました。しかし,警備強化されている中で2018年1月15日にバグダッドで自爆テロが発生したほか,ISILの休眠細胞等がニナワ県,アンバール県,サラーハッディーン県,キルク-ク県等の一部地域でテロ活動を活性化しており,引き続き警戒が必要です。

(2)2015年8月以降,バグダッド及び南部諸県では,反汚職や公共サービス改善等を求める抗議デモが金曜日を中心に発生しています。また,2017年12月に入りイラク北部クルディスタン地域でも,スレイマーニーヤ県を中心に地域政府(KRG)への不満等を理由にデモが行われ一部が暴徒化しました。現在は沈静化していますが,真にやむを得ない事情でイラク国内に滞在する際にも,デモが行われる確率が高い金曜日の移動は避けるなど引き続き警戒が必要です。

(3)第4回国民議会選挙の実施日は2018年5月12日と決定されました。現時点で治安情勢に与える影響を予断することはできませんが,やむを得ずイラクに渡航・滞在される方は,最新の関連情報の収集に努め,選挙関連の集会等には絶対に近づかないようにしてください。

(4)イラク国内の治安情勢は,周辺諸国等の動向等に影響されやすく,比較的安定している地域においても,急速に悪化する可能性があり,十分な警戒が必要です。

2 地域別情勢
(1)ニナワ県(シャクラーワ経由幹線道路を除く),キルクーク県,サラーハッディーン県,アンバール県,バグダッド県(バグダッド国際空港敷地内及びIZを除く),ディヤーラ県,バービル県,ワーシト県並びにクルディスタン地域(エルビル県,スレイマーニーヤ県及びドホーク県)のうちニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近(シャクラーワ経由幹線道路を除く)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

ア ISILからのイラク全土解放宣言はなされたものの,ISIL残党の掃討作戦は各地で継続しています。引き続き,作戦の進展に伴う情勢の変化に注意が必要です。また過去には邦人が誘拐されたり,治安当局に拘束される事案も発生しています。

イ キルクーク県では,2017年9月,キルクーク市のアデン地区にて車載爆弾によるテロ攻撃が発生し,1人が死亡,10人が負傷しています。また,同年11月,キルクーク市中心部アトラス通りで2件の自爆攻撃が発生し,5人が死亡,20人が負傷しています。

ウ サラーハッディーン県では,2015年4月にティクリート市,同年10月にベイジ市がISILから奪還されましたが,同市及びその周辺の都市でISILによるテロ活動が引き続き確認されています。ベイジにおいては,2017年9月に南方ハジャージュ地区にて食堂を狙った自爆テロが発生し,3人が死亡,34人が負傷しており,同年11月にもトゥズ・ホルマト市内の市場で貨物自動車爆弾による自爆テロが発生し,25人が死亡,60人が負傷しています。いずれのテロ事件についても,ISILが犯行を主張しています。

エ アンバール県では,2016年6月にファッルージャ市がISILから奪還され,2017年9月に県北部のアーナ,同年11月に同県シリア国境近くに位置するカーイム,また掃討作戦の最後となるラーワの解放が宣言されました。その一方で同県では散発的に自爆攻撃などのテロが発生しています。ファッルージャでは,2016年12月に検問所周辺で自動車爆弾が爆発し8人が死亡したほか,ヒートにおいては,2017年5月に自爆テロが発生し13人が死亡,20人が負傷しています。これらはいずれもISILが犯行を主張しています。また,2017年7月,ラマーディー西部の難民キャンプで自爆テロが発生し14人が死亡,13人が負傷しています。

オ バグダッド県では,イラク政府による首都治安対策の強化により,バグダッド市中心部でのテロ・犯罪の事案件数は減少していますが,いわゆるバグダッド・ベルト地域でテロ・犯罪事案が依然として多発しています。また,厳しい警備にもかかわらず,バグダッド市内でも2018年1月15日にバグダッド市ルサーファ地区で2回の爆発があり,38人が死亡,105人が負傷しました。

カ また,バグダッドでは,2015年8月以降金曜日を中心に反汚職や公共サービス改善を求める大規模なデモがたびたび発生しています。時として暴徒化することがあり,治安部隊と衝突し死傷者も出ています。引き続き警戒が必要です。

キ また,イラク北部チグリス川上流のモースル・ダムはかねてから構造的脆弱性が 指摘されており,イラク政府は継続的に補修工事を行っていますが,同ダムが機能不全に陥った場合には,ニナワ県モースルからバグダッドまでの広い流域で洪水等の水害が発生する可能性が懸念されています。

 ついては,これらの地域への渡航は,目的の如何を問わず止めてください。また,同地域に滞在されている方々は,十分な警備措置を講じた上で直ちに国外へ退避してください。

(2)ニナワ県並びにエルビル県及びドホーク県のニナワ県境付近のうちエルビル県エルビル市からシャクラーワ,アクレ,カスロック及びアトリッシュを経由しドホーク県ドホーク市に至る幹線道路及びこれより以北の幹線道路(シャクラーワ経由幹線道路)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
(真にやむを得ない事情でこれらの地域を通過する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)

 ISILからのイラク全土解放宣言の後もISIL残党の掃討作戦は継続しています。引き続き,作戦の進展に伴う情勢の変化に注意が必要です。

 上記勧告にもかかわらず,真にやむを得ない事情でこれら幹線道路を利用する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的な安全対策の計画に当たっては,実際の利用に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置が講じられている移動手段を利用するなど十分な安全対策をとってください。また,夜間はテロ及び一般犯罪の脅威が高まるため,日没後の移動は厳に避けてください。

(3)バグダッド国際空港からインターナショナル・ゾーンへの空港道路(ルート・アイリッシュ)及びインターナショナル・ゾーン(IZ)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
(真にやむを得ない事情で空港道路を通過,またはIZに渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(継続)

 バグダッド国際空港からIZへの空港道路(ルート・アイリッシュ)上には,イラク治安当局による多数の検問所が設けられているほか,一部区間の側道がT-Wall(防護壁)で仕切られている等の厳重な警備措置がとられているものの,過去に爆破事案が発生しており引き続き警戒が必要です。また,一部政府機関及び外国公館が所在するIZはイラク治安当局により厳重に安全管理がなされていますが,依然としてロケット弾等による攻撃が確認されており,今後も同様の攻撃に備える必要があります。

 上記勧告にもかかわらず,真にやむを得ない事情でこの道路を利用または同ゾーンに滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的な安全対策の計画に当たっては,実際の渡航・滞在に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,移動には防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置を講じた上で警護が強固な宿泊施設を利用するといった十分な安全対策をとってください。

(4)南部4県(バスラ県,ムサンナー県,ズィーカール県及びミーサーン県)(バスラ国際空港敷地内を除く)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
(やむを得ない事情で現地に渡航・滞在する場合には,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(継続)

ア イラク南部4県の治安情勢に大きな変化はありませんが,2017年5月,イラク南部バスラ県北西部ルメイラ地区の幹線道路上の検問所で11人が死亡,30人が負傷する自爆テロ,また同年9月にはズィーカール県ナースィリーヤ近郊のハイウェイ沿いの巡礼者が立ち寄るレストラン及び検問所で武装集団による襲撃及び自動車爆弾により,84人が死亡,93人が負傷するテロ事件が発生しています。いずれの事件もISILが犯行を主張したと報じられています。

イ バスラ県北部のハルサ地区及びバスラ市内等においては,部族間で武器を使用した衝突が引き続き発生しています。また,バスラ市においては犯罪集団による身代金目的の誘拐,強盗,殺人事件が多発しています。2018年2月にバスラ県の治安改善を目的として軍が投入され,テロ分子・犯罪組織の一斉検挙が行われました。

ウ イラク南部諸県では,バグダッド同様に反汚職や公共サービス改善を求めるデモが発生しており,デモの暴徒化により死亡事案も報告されています。

 上記勧告にもかかわらず,真にやむを得ない事情でこれらの地域に渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的な安全対策の計画に当たっては,実際の渡航・滞在に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置が講じ,厳重な警備が敷かれている宿泊施設を利用するなどの十分な安全対策をとってください。

(4)中南部3県(カルバラ県,ナジャフ県及びディワーニーヤ県)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
(やむを得ない事情で現地に渡航・滞在する場合には,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)(引き下げ)

ア イスラム教シーア派にとって重要な巡礼地を有するカルバラ県,ナジャフ県は治安当局による特に厳重な警備措置が施されており,ナジャフ県の南に位置するディワーニーヤ県においても同様の警備措置が行われています。当該各県の治安関係者はいずれもイスラム過激派によるテロ攻撃を脅威と認識し,厳重な警備体制を敷いているため,今後も,大規模テロの頻発等により治安が急速に不安定化するような事案が起こる可能性は低いと見られます。

イ 比較的大きな事案としては,2017年6月,カルバラ市内の駐車場で1人が死亡,7人が負傷する爆弾テロ,同年8月12日にはカルバラ郊外の検問所で1人が死亡,2人が負傷する爆弾テロが発生しましたが,同事件以降,2018年3月現在,テロ事件は発生してません。また,これら3県の主たる事件形態である地元住民間の抗争が原因の殺人,誘拐,銃器を用いた強盗事件等の発生件数も大幅に少なくなっているなど,同地域尾治安状況は,中,長期的に比較的安定傾向にあることから,同3県の危険レベルを「レベル3」に引き下げます。しかしながら,日本人を含む外国人が,何らかの事件に巻き込まれる可能性は排除できませんので,どのような目的であれ渡航は止めてください。

 上記勧告にもかかわらず,真にやむを得ない事情でこれらの地域に渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的な安全対策の計画に当たっては,実際の渡航・滞在に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置が講じ,厳重な警備が敷かれている宿泊施設を利用するなどの十分な安全対策をとってください。

(5)バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む),バスラ国際空港敷地内
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む)
 バグダッド国際空港はイラク治安当局により厳重な警戒警備がなされています。具体的には,空港と空港敷地内施設(敷地内にあるホテル及びイラク航空国際ビジネスセンター)の外周はコンクリート壁で隔離され,また,空港敷地内に至る道路には複数の検問所が設置されています。基本的に高いレベルでの安全確保がなされていますが,過去には周辺で爆発事案やロケット弾による攻撃事案があった事に留意する必要があります。

イ バスラ国際空港敷地内
 バスラ国際空港は厳重な警戒警備がなされています。具体的には,空港敷地の外周をコンクリート壁又はフェンスで隔離し,また,空港敷地内に至る道路に検問所を設置しています。基本的には高いレベルでの安全確保がなされています。

 上記勧告にもかかわらず,真にやむを得ない理由からこれら施設敷地内に立ち入る,または滞在する方は,専門家のアドバイスを受け,空港内での滞在期間を必要最小限にする等,十分な安全対策を取ることができない場合は,渡航は止めてください。

(6)エルビル県(エルビル市並びにニナワ県,サラーハッディーン県及びキルクーク県との県境を除く),スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア ISIL掃討作戦の「勝利宣言」はなされたものの,ISIL残党の掃討作戦は継続しています。エルビル県は比較的安定していますが,ISIL分子活動が活発化しているキルクーク県,サラーハディーン県,ニナワ県と接しており,県内でISIL分子の逮捕や隠れ家の摘発が散発的に報じられています。テロ活動の継続などが治安に及ぼす影響に注意が必要です。

イ クルディスタン地域北部のトルコ,イラン又はシリアとの国境付近である山岳地帯においては,トルコの反政府武装組織であるクルディスタン労働党(PKK)の拠点に対するトルコ軍による空爆や掃討作戦が断続的に実施されています。周辺住民が空爆の巻き添えとなる例も報告されています。

ウ また,過去に周辺国より陸路でクルディスタン地域に越境した日本人が相次いで拘留される事案が発生しています。このほか,シリアとの国境付近では,多数のシリア難民がクルディスタン地域に流入しており治安情勢は流動的です。

(7)エルビル県エルビル市,スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近並びにニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近を除く地域
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア エルビル市においては,過去に治安機関庁舎を標的とした爆弾テロ,県庁舎を標的とした爆弾テロ,米国総領事館付近での爆弾テロが発生しましたが,それ以降,市内におけるテロ事案は確認されていませんでしたが,2018年3月1日,政治的背景が疑われる爆弾テロが発生しています。また,同地域では,ISIL分子の逮捕や隠れ家の摘発が散発的に報じられています。

イ クルディスタン地域では,2017年12月にスレイマーニーヤ県を中心にクルディスタン地域政府(KRG)への不満等を理由にデモが発生し,12月19日にはスレイマーニーヤ県のラニヤにてデモ隊と治安部隊が衝突し,死者が発生しました。

ウ クルディスタン地域政府(KRG)は,同地域(KR)の独立の是非を問う住民投票を2017年9月に実施し,独立支持が9割を越える結果となりました。これに対し,イラク連邦政府は,クルディスタン地域への国際航空便発着禁止等の措置を課した上で,KRGが実効支配していたキルクークをはじめとする係争地に進軍して,その大半を取り戻すなど厳しい措置を採りました。KRGとイラク連邦政府軍との間で本格的な衝突は発生しませんでしたが,バルザーニーKR大統領(当時)の退任後,2018年に入り本格的な対話が開始され,両者間の緊張は緩和されつつあります。

エ 2018年3月15日,アバーディー首相の指示により,KR内の空港を連邦政府の管理下に置くことへのKRG側の同意を受け,エルビル・スレイマーニーヤ両空港への国際線運航停止措置が約6か月ぶりに解除されました。

 上記勧告にもかかわらず,やむを得ない事情でこれらの地域に渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的な安全対策の計画に当たっては,実際の渡航・滞在に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置が講じ,厳重な警備が敷かれている宿泊施設を利用するなどの十分な安全対策をとってください。
なお,イラク政府はKRGが発行してきた独自の査証を正式な査証と認めていません。無用なトラブルを避けるためにも,事前にイラク政府発行の入国査証を取得してください。


3 滞在にあたっての注意
(1)イラクにおいては,邦人がテロ事件や誘拐等不測の事態に巻き込まれた場合,治安情勢,通信,移動制限の問題等から,在イラク日本国大使館による邦人保護業務が制約される状況にあります。
 夜間はテロ及び一般犯罪の脅威が高まるため,日没後の移動は厳に避けてください。十分な安全対策を取ることのできない場合,渡航・滞在は取りやめてください。

(2)真にやむを得ない理由によりイラクに渡航・滞在する場合には,政府機関,所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。また,緊急時の連絡のため,短期の滞在であっても必ず在イラク日本国大使館
(embjp.ryoji.iraq@bd.mofa.go.jp )に渡航・滞在する方の氏名等人定事項,渡航・滞在日程,宿泊・滞在先,連絡可能な電話番号,Eメールアドレス等を届け出るとともに,現地において在イラク日本国大使館と緊密に連絡をとってください。また,常に最新の情報の入手に努めるなど十分に注意してください。

(3)イラク北部クルディスタン地域においては,同地域政府が発行する独自の査証にて滞在が認められているとの情報もありますが,同査証はイラク政府からの正式なイラク入国査証と認められていません。無用なトラブルを避けるためにも,イラク入国の際には必ずイラク政府が発行する正式な査証を事前に取得するようにしてください。

(4)3か月以上滞在する方は,在イラク日本国大使館又は在エルビル日本国領事事務所が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の在イラク日本国総領事館又は在エルビル日本国領事事務所からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

(5)取材活動であっても,現在のイラク情勢下にあっては,不測の事態に巻き込まれる可能性が高く,非常に危険です。イラクにおける取材については,報道各社等に向けて注意喚起(http://www.anzen.mofa.go.jp/attached2/attached_iraq20170705.pdf )を発出しています。報道関係者におかれては,フリーの報道関係者の方も含め,この注意喚起を踏まえ,イラクへの渡航を自粛してください。

(問い合わせ窓口)
 ○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
 ○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
 ○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047 
 ○海外安全ホームページ
  http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先) 
 ○在イラク日本国大使館
  住所:International Zone, Baghdad, Iraq
  電話:(870-722)-543-197(衛星電話),077-0494-2018(夜間等緊急を要する場合)
     国外からは(国番号964)-77-0494-2018(夜間等緊急を要する場合)
  FAX:(870-782)-174-466(衛星電話)  
  ホームページ:http://www.iraq.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
  メールアドレス:embjp.ryoji.iraq@bd.mofa.go.jp
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