タジキスタン | Tajikistan

情報種別:海外安全情報(危険情報)
本情報は2018年06月12日(日本時間)に失効しました。

タジキスタンの危険情報【一部地域の危険レベル引き下げ】(更新)

2017年12月15日

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【危険度】
●ハトロン州およびゴルノ・バダフシャン自治州のアフガニスタンとの国境付近
    レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●ソグド州イスファラ市ヴォルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)
    :「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」
●上記以外の地域(首都ドゥシャンベ市,ホジャンド市,ヒサール市及びヴァルゾーブ行政郡を除く)
    レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都ドゥシャンベ市及びホジャンド市
    レベル1:十分注意してください。(継続)
●ヒサール市及びヴァルゾーブ行政郡
    レベル1:十分注意してください。(引き下げ)

【ポイント】
●アフガニスタンとの国境付近の治安情勢は,イスラム過激派組織の勢力が強い隣国アフガニスタンからの影響を受けやすく,不測の事態が発生する可能性がありますので,同地域への渡航は止めてください。
●ソグド州イスファラ市ヴォルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)は,イスラム過激派組織及び麻薬密輸グループの利用ルートとみられており,タジキスタン及びキルギス当局との衝突が発生していますので,渡航は止めてください。
●ソグド州(ホジャンド市およびイスファラ市ヴォルフ地区を除く)及びハトロン州の治安情勢は不安定です。同地域への不要不急の渡航は止めてください。
●首都ドゥシャンベ市,ホジャンド市と同様,ヒサール市及びヴァルゾーブ行政郡の危険レベルをレベル1に引き下げますが,貧富の格差拡大により一般犯罪が増加していますので,引き続き十分注意が必要です。







1.概況
(1)タジキスタンでは,1997年の政府とイスラム過激派を含む反政府勢力間の和平合意以降,国内の治安情勢は徐々に安定の方向に向かっていました。2005年以降,反政府勢力の活動が再び活発化するに伴い,治安情勢も一時的に悪化しましたが,2011年には反政府勢力の主流派が国内から一掃されました。
(2)しかし,2015年3月にはタジク国内での戦闘を主張するISILタジク人戦闘員によるインターネット動画投稿,同年5月にはタジク内務省特殊部隊(OMON)元司令官のISIL参加が確認される等,多数のタジク人がシリア等での戦闘に参加したとされており,タジキスタン国内において,イスラム過激派関連事件発生の潜在的脅威は存在しています。
(3)また,アフガニスタン北部には,ISILを含むイスラム過激派武装勢力が多数流入しているとみられており,こうした武装勢力がアフガニスタンからタジキスタンに不法越境し,治安事案を引き起こす可能性も否定できません。
特に,東部のゴルノ・バダフシャン自治州のアフガニスタンとの国境付近は,過去に治安機関と反政府勢力がたびたび衝突した地域であり,厳重な警戒が必要です。
(4)欧州を含む世界各国において,ISILを始めとするイスラム過激派等によるテロ事件が発生していることを踏まえれば,日本人,日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険があります。このような情勢を十分に認識し,誘拐,脅迫,テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう,渡航情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
(5)国内の医療事情は極めて悪く,病気や事故等により応急処置が必要な場合でも,高水準の医療を受けることはできません。また,徐々に改善されているとはいえ,交通,通信等の社会インフラは,非常に脆弱です。落石,雪崩,地滑り,増水など自然災害による被害が広範囲にわたり発生している他,車両の崖からの転落事故も多数発生しています。

2.地域別情勢
(1)ハトロン州のアフガニスタンとの国境付近
  レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)

ア タジキスタン南西部のハトロン州とアフガニスタンとの国境付近は,隣接するアフガニスタン北部の治安情勢の影響を受けやすい状況にあります。アフガニスタンでは,2014年12月,国際治安支援部隊(ISAF)が撤収しており,ISILを始めとするイスラム過激派戦闘員が,ハトロン州に隣接するアフガニスタン北部のクンドゥーズ県,タハール県,バダフシャン県等に多数流入しているとみられています。今後,こうした武装勢力がテロ・襲撃等を敢行し,活動を活発化させることが懸念されます。イスラム過激派がアフガニスタンからタジキスタン国内に不法越境し,治安事案を引き起こす可能性も否定できません。
 現在のところ,ハトロン州のアフガニスタンとの国境付近を含むタジキスタン国内において,ISILの具体的な活動は確認されていませんが,多くのタジク人が外国人戦闘員としてISILに参加しているとみられています。また,2015年1月には,ISILが,アフガニスタン,パキスタン及びその周辺の土地を含む地域に「ホラーサーン州」の設立を宣言しています。
上記情勢を踏まえると,ハトロン州のアフガニスタンとの国境付近における脅威度は,これまで以上に高まっていると言えます。

イ さらに,同地域では,麻薬取引に絡む事件が相次いで発生しており,最近でも当地国境警備隊員と麻薬密輸者との銃撃戦が散発的に行われ,死亡者が発生しています。

ウ つきましては,ハトロン州のアフガニスタンとの国境付近への渡航・滞在は,目的の如何を問わず中止してください。

(2)ゴルノ・バダフシャン自治州のアフガニスタンとの国境付近
  レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)

ア タジキスタン東部のゴルノ・バダフシャン自治州とアフガニスタンとの国境付近の治安情勢は,非常に不安定です。2011年6月にはホログ市内において,裁判所の判決を不服とした集団が,裁判所職員への暴行や検察庁舎の損壊行為に及びました。
 2012年7月には,国家保安委員会同州支部長官殺害事件を発端として治安部隊と反政府勢力との銃撃戦等が起こり,報道によると,39名が死亡,40名が負傷しました。その後,ホログ市民がタジキスタン政府に不信感を募らせ,反政府集会等が継続的に行われました。
2014年5月には,治安機関員による地元住民射殺事件を受けて警察署などの治安機関の建物の焼き討ちが発生したため,夜間外出禁止令が発令され,周辺の交通が遮断されるなど一時緊迫した状況になりました。
また,同国境付近の道路には,国境警備隊の検問所が数多く設置され,武装勢力及び麻薬・武器密輸業者等の取締りを厳しく行っており,隣国アフガニスタンから越境してくる密輸業者との銃撃戦が頻繁に発生し,死亡者も出ています。また,同自治州の一部地域には地雷が埋設されています。

イ 同地域への首都からの交通アクセス状況は極めて悪く,冬は積雪により,また,それ以外の季節でも自然災害の道路復旧工事の為に交通がしばしば規制されます。同地域の通信インフラも不十分で,一部においては電話も全く通じません。また,同地域の大部分は,電気,水道等のインフラ整備も遅れているため,電力供給不足により一日の大半が停電となることもあり,頻繁に断水も発生していることから,旅行に適した環境とは言えません。

ウ つきましては,ゴルノ・バダフシャン自治州のアフガニスタンとの国境付近への渡航・滞在は,目的の如何を問わず中止してください。

(3)ソグド州イスファラ市ヴォルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)
:「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」
ア タジキスタン北部ソグド州は,キルギス及びウズベキスタンとの国境線が複雑に入り組んでおり,特にキルギス領に囲まれた飛び地ヴォルフ地区は,イスラム過激派組織の活動が活発な,主にウズベキスタン東部に広がるフェルガナ盆地に隣接していること,さらには山岳地帯のため国境警備も困難なこと等から,イスラム過激派組織の越境ルート,麻薬密輸グループの麻薬運搬ルートとして頻繁に利用されている模様です。

イ 2009年10月には同地区にイスラム過激派組織が潜伏し,タジキスタン及びキルギスの治安機関合同による掃討作戦で,同組織メンバー全員が死亡する事件が発生しているなど,治安状況は不安定です。

ウ また,同地区の国境付近で紛争が発生すると,治安当局により国境が封鎖されるなどの事態も発生しています。

エ つきましては,ソグド州イスファラ市ヴォルフ地区(キルギス領に囲まれた飛び地)への渡航・滞在は,目的のいかんを問わず中止してください。

(4)上記(1)及び(2)以外の地域(首都ドゥシャンベ市,ホジャンド市,ヒサール市及びヴァルゾーブ行政郡を除く)
  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。

ア タジキスタンでは,1992年から1997年にかけて続いた内戦の結果,道路網等の社会的インフラの整備が遅れ,首都ドゥシャンベ市及びホジャンド市等の一部都市を除き,公共移動手段(バス等)及び宿泊施設がほとんど整備されていません。そのため,ガイド等を伴わない一般旅行者の国内移動には,安全面に多くの問題があります。また,道路環境についても,悪天候による落石及び土砂崩れが頻発し,これによる死傷者も多数出るなど,旅行に適していない環境です。

イ 2017年1月には,タジキスタン全土において244件の雪崩が発生し,死傷者が発生しました。過去,5年間の非常事態委員会のデータによると,この間国内で603件の自然災害(落石,地滑り,雪崩,泥流)が発生し,127名が死亡,6億米ドル相当の経済的損失が報告されています。2016年の冬にはタジキスタン国内全域に多くの積雪があり,ゴルノ・バダフシャン自治州を含むいくつかの地域において雪崩が発生し,それに伴い,各地で家屋の倒壊,雪崩・落石による道路の崩壊等が発生しました。また,春から夏にかけて山岳地帯における雪の溶解により,洪水も発生しています。
 
ウ タジキスタン北部のソグド州は,キルギス及びウズベキスタンとの国境線が複雑に入り組んでいることに加え,イスラム過激派組織の活動が活発なフェルガナ盆地があり,イスラム過激派組織の越境ルート,麻薬密輸グループの麻薬運搬ルートとして頻繁に利用されている模様であり,治安状況は不安定です。 

エ タジキスタン南西部のハトロン州では,2017年3月,州都クルガンチュベ市において,爆発物を使用した殺人事件が発生しているほか,2017年5月には,クリャブ市においても殺人未遂事件が複数発生しており,治安状況は依然として不安定です。

オ 反政府勢力の活動拠点であったガルム地方等には,一部に地雷が埋設され,幹線道路以外のルートを通行した地域住民等に相当数の犠牲者が出ており,現在に至るまで地雷除去が完了していません。

 つきましては,これら地域への不要不急の渡航・滞在は控えてください。やむを得ない事情でこれら地域に渡航・滞在される方は,山岳地域の移動を含め,長距離移動の際は報道等により雪崩に関する最新情報を入手の上,事前に十分な安全対策を講じてください。

(5)首都ドゥシャンベ市及びホジャンド市
レベル1:十分注意してください。

ア 首都ドゥシャンベ市及び北部ソグド州都ホジャンド市においては,商業店舗数が増え,一般市民生活も徐々に安定してきています。他方,タジキスタンは,依然として経済的に発展が遅れている国であり,これらの都市においては富裕層の市民が強盗,ひったくり等の標的になることもあります。内務省の犯罪統計によれば,犯罪発生件数は引き続き増加傾向にあり,貧富の格差が特に急速に広まりつつある両市においては強盗事件及び暴力行為が増加しています。

イ 在タジキスタン日本国大使館において把握している限り,近年,国内で目立った所でのテロ事件は発生しておりません。しかし,爆弾テロを含めたテロ未遂事件の検挙や若者を中心に潜在的なISIL支持者がいることなど,都市部を含めテロ事件発生の潜在的脅威は存在していると言えます。内務省によれば,2017年上半期,タジキスタンにおいて,12件のテロ行為が未然に防がれ,テロ組織に関与していたとして228人のタジキスタン人が拘束されており,依然としてテロの脅威は排除できず,注意が必要です。

ウ ホジャンド市では,この数年は目立った治安事件は報じられていません。ただし,2010年,内務省所管の庁舎において自爆テロ事件が発生しており,歴史的にも過激分子の動向に注意を要すると言われています。

エ つきましては,首都ドゥシャンベ市及びホジャンド市への渡航・滞在にあたっては,周囲の状況に気を配って行動する,テロの標的になりそうな施設に近付かないといった特別な注意を払い,危険を避ける必要があります。

(6)ヒサール市及びヴァルゾーブ行政郡
   レベル1:十分注意してください。
ア ヒサール市及びヴァルゾーブ行政郡においては,それぞれ観光地及び避暑地として発展してきており,この数年は目立った治安事件は報じられていません。また,ここ数年道路環境整備が進むなどインフラの整備状況も改善傾向にあることから,これらの地域の危険情報を「レベル1:十分注意してください。」に引き下げます。

イ しかし,同地域においても,ドゥシャンベ市及びホジャンド市と同様,強盗やひったくり等一般犯罪に巻き込まれる危険性はあり,引き続き注意が必要です。

3.滞在に当たっての注意
滞在中は,下記の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。また,夜間の徒歩での外出は極力避けるとともに,宿泊するホテルは安全な場所を選ぶなどの点にも留意してください。外務省,在タジキスタン日本国大使館,現地関係機関等より最新の情報を入手するよう努め,不測の事態が発生した場合は,在タジキスタン日本国大使館に連絡してください。

(1)渡航者全般向けの注意事項
ア テロ事件等に対する警戒
滞在中は常に周囲の安全に気を配り,政府関係施設周辺や市場,レストラン等不特定多数の人が集まる場所等,テロの標的となり得る場所では用心を怠らず,安全の確保には十分注意してください。さらに,バス,乗合自動車等の公共交通機関を利用する際も十分注意してください。万が一爆発事件が発生した場合,発生直後の現場では二次災害の危険がありますので,絶対に近寄らないでください。

イ 外出の際の留意事項等
外出の際には,周囲の安全に注意してください。長期滞在する場合は,不測の事態に備え,食料,飲料水を備蓄しておくとともに,パスポート,貴重品,衣服等をいつでも持ち出せるように準備しておき,さらに,退避手段についても常時確認しておいてください。
   
(2)その他注意事項
ア 海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在する方は,在タジキスタン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet
 3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時に在タジキスタン日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

イ タジキスタン政府に対する滞在登録
タジキスタンに3日以上滞在する外国人は,滞在登録を義務付けられています。ただし,観光目的の場合,45日以内の滞在者は滞在登録の必要がありません。ホテルに宿泊する場合はホテル側が手続を代行してくれますが,ホテル以外に滞在する場合には「オビール」(査証・滞在登録局)において自分で滞在登録を行う必要があります。最近,この滞在登録を怠り,内務省から不法滞在を指摘される事例が増えていますので,十分注意してください。また,滞在登録証は出国時に必要ですので,紛失しないように保管してください。

ウ パミール観光の際の通行許可証の取得
ゴルノ・バダフシャン自治州の「レベル2」地域へやむを得ず渡航,滞在する際には,上記2.(3)ア及びイを参照してください。(同自治州のアフガニスタンとの国境付近は上記2.(2)のとおり「レベル3」地域であり,渡航,滞在は控えてください)。なお,同自治州へ渡航するためには,査証のほかにパミール通行許可証(パーミット)の取得が必要です。パミール地方を通行する旅行者は「オビール」(査証・滞在登録局)において自分で滞在登録を行う必要があります。最近,パーミットを事前に取得することなく同地域を通行した邦人旅行者が現地警察との間でトラブルになる事例が増えています。場合によっては,身柄を拘束される可能性もありますので,同地域への渡航の際には必ず許可証を取得してください。

エ なお,アフガニスタン(全土にわたって「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」の危険情報が出ています。)への陸路での入国は極めて危険なため,厳に差し控えてください。

4.隣国アフガニスタン,ウズベキスタン,キルギス及び中国西部にはそれぞれ危険情報が発出されていますので,それらにもご留意ください。

(問い合わせ先)
 ○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
 ○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
 ○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
 ○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
  https://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在タジキスタン日本国大使館
  住所:80A, Kh.Nazarov St., Dushanbe, Republic of Tajikistan
  電話:(市外局番37)227-54-36又は227-54-46
    国外からは(国番号992)37-227-54-36又は227-54-46
  ファックス:44-600-5478
    国外からは(国番号992)44-600-5478
  ホームページ: http://www.tj.emb-japan.go.jp/j/