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グアテマラの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

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更新日 2023年08月31日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●ソロラ県ナワラ市及びサンタ・カタリーナ・イシュタワカン市並びに両市の周辺地域、イサバル県エル・エストール市及びその周辺地域、サンマルコス県イシュチグアン市及びタフムルコ市並びに両市の周辺地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●首都グアテマラ市をはじめとして、国内全土で殺人、強盗、窃盗等の犯罪が発生しています。標的とならないよう、行動する際は目立たないようにし、常に用心を怠らないでください。
●ソロラ県の一部地域に2021年12月から2022年2月にかけて、またイサバル県の一部地域に2021年10月から11月にかけてそれぞれ非常事態宣言が発令されていました。加えてサンマルコス県の一部地域では、2022年2月に市民同士の衝突により2名が死亡する事案が発生しました。
 旅行者が巻き込まれるような事件がいつ何時発生するか予測がつかない状況ですので、これらの地域の危険情報レベル2を継続します。同地域への不要不急の渡航は止めてください。

詳細

1 概況
(1)治安状況
 グアテマラで発生する凶悪犯罪の約5割が、首都のあるグアテマラ県で発生しています。その他、交通の要所である南部のエスクイントラ県、国境地域である東部のイサバル県、サカパ県およびチキムラ県は特に犯罪発生件数が多く、グアテマラ県と合わせると全体の約7割の犯罪発生件数を占めています。
(2)地方における大規模な暴力事件
 地方にある一部の集落間では、土地・水源の所有等をめぐる紛争により、死者が出るような大規模な暴力事件が絶えず発生しています。中央政府による統治が、都市部のみに限定されている状況が長年改善されていないことや、本問題が土地・水源の所有等を巡る争いという解決困難な問題に起因することから、抜本的な解決の見通しは全く立っていません。
(3)麻薬に関わる犯罪
 グアテマラは、南米と北米を結ぶ麻薬の経由地の一つとなっており、麻薬に関わる犯罪組織が各地で活動しています。特に北部のペテン県や国境地域となる東部のイサバル県、サカパ県や南部のエスクイントラ県は麻薬を密輸する際の交通の要所(小型飛行場・国境につながる道路・港など)となっているため、犯罪組織間の抗争等が発生する場所ともなり、高い殺人発生率を記録しています。
(4)銃器による犯罪発生率
 高い水準を維持しており、犯罪組織だけでなく、一般市民による銃犯罪も発生しています。これは、憲法で市民の銃器所持が認められているためですが、一方で当局の銃砲所持許可に基づく正規の所持よりも、闇市場で流通している銃器がはるかに多いことも要因です。
(5)テロによる被害
 これまでに、グアテマラにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。また、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
 テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
 また、テロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_246.html )も参照してください。


2 地域別情勢
地域別の殺人発生率(図解)
当館HP: https://www.gt.emb-japan.go.jp/files/100531885.pdf

(1)ナワラ市とサンタ・カタリーナ・イシュタワカン市周辺(ソロラ県)、エル・エストール市周辺(イサバル県)、イシュチグアン市とタフムルコ市周辺(サンマルコス県)
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
 ソロラ県、イサバル県およびサンマルコス県の一部の地域では、100年以上続く地元住民の境界線等(土地・水源)の争いにより、常時緊張状態にあり、旅行者が巻き込まれるような事件がいつ何時発生するか、予測がつかない状況です。
ア ナワラ市とサンタ・カタリーナ・イシュタワカン市周辺(ソロラ県)
 1870年代から現在に至るまで、市の境界線や水源地の所有権をめぐり、地元住民の間で死者や負傷者を発生させる大規模な暴力事件が続いています。また、この地域は、首都グアテマラ市からケツァルテナンゴ市に続く幹線道路(CA1)が通過しているため、本経路をご利用の際は、最新情報を収集するとともに、万一事件発生に伴うデモや道路封鎖に遭遇した場合には、同地域を強引に通過することは絶対に止めてください。
イ エル・エストール市周辺(イサバル県)
 1970年代から鉱山開発会社と地域住民の対立が続いており、死者や負傷者が発生する大規模な暴力事件が続いています。また、この地域は、首都グアテマラ市とイサバル県間のバイパスとして使用できる道路(7E)が通過しているため、本経路を利用する際は、最新情報を収集するとともに、万一、事件発生に伴うデモや道路封鎖に遭遇した場合には、同地域を強引に通過することは絶対に止めてください。
ウ イシュチグアン市とタフムルコ市周辺(サンマルコス県)
 1930年頃から、市の境界線や貯水池の利権をめぐる争いが勃発し、死者や負傷者を発生させる暴力事件が続いています。特に、近年は麻薬草栽培が同地域に浸透しはじめ、麻薬の栽培場所をめぐって土地問題の対立が激化しています。

 つきましては、同地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず渡航・滞在する場合には、現地の最新の治安状況について情報収集に努めるとともに、十分な安全対策を行い、不測の事態に巻き込まれないよう特別な注意を払ってください。

(2)上記以外の地域
 レベル1:十分に注意してください。(継続)
ア グアテマラ市第6、7、18、21区(市内で最も危険な地域とされる)
 凶悪犯罪集団「マラス」間の勢力争いが現在も確認されている地区です(谷や崖などの未開発地域および鉄道の敷地を人が不法占拠し、住み着いているエリアは特に注意が必要です)。グアテマラ市全体の殺人件数の約半数が、この4地区(6、7、18、21区)だけで発生しています。中でも18区は、その区内だけで市全体の約2割の殺人が発生しており大変危険な地域ですので、犯罪に巻き込まれる可能性が大変高いと考えられます。万一上記地域に立ち寄らざる得ない場合は、車両で移動、徒歩移動は最小にする、夜間は行動しない、一人で行動しない、もし可能であれば警護をつけるなど、十分な安全対策をしてください。
 上記以外の地区においても市内の徒歩での移動は極力避け、車両で移動してください。日本人を含むアジア人は非常に目立つため、徒歩での移動は強盗の格好の標的となります。また、強盗は犯行の前にターゲットを観察することが多いため、周囲に自分を観察している者がいないか等、自分の置かれた状況を常に客観的に意識するよう努めてください。
イ グアテマラ市第1、2、4、9区(上記アに比べると殺人事件等は少ない)
 ディスコ、バー、風俗店等が存在する地域であり、中でも第1区および4区は旧市街地に当たり、公共機関、商業施設、長距離バスの発着所などが存在し、多くの人が訪れる地区です。人通りが多い場所ではスリやひったくりに十分注意をしてください。また夜間に行動する場合には、強盗・喧嘩・犯罪組織間の抗争等に巻き込まれないよう十分注意してください。
ウ グアテマラ市第10、14区(殺人事件等は少ない)
 両区の中心部はホテルおよびレストランが多数存在する繁華街、または高級住宅街であり、国際空港からも近く旅行者やビジネスマンが多く訪れる地区となっているため、訪問者の所持品を専門に狙う強盗の活動が散発的に確認されています。昼間であっても十分注意してください。
エ 国境地域
(ア)イサバル県、サカパ県、チキムラ県
 グアテマラにおいて最も殺人発生率が高い県に分類されています。また国境地域は麻薬関連の犯罪組織、強盗団、不法出入国者等による犯罪が多く、治安当局による取締りが十分ではない状況が続いています。外出においては犯罪に巻き込まれないよう、夜間の外出や単独で行動する場合は十分注意してください。
(イ)ペテン県
 主要観光地であるティカル遺跡等があり観光開発が進みつつあるものの、ベリーズおよびメキシコとの国境に通じる密林地帯の幹線ルートを少しでも外れた場所は、治安が良くないため不用意な行動は大変危険です。国境地域への渡航または陸路での出入国を予定している方は、移動ルートを事前にしっかりと把握し、安全対策をとってください。
オ エスクイントラ県
 当国において、最も殺人発生率が高い県に分類されています。エルサルバドル・メキシコ間の陸上交通およびケツァル港(太平洋側の主要港)・バリオス港(大西洋側の主要港)間の陸上交通が交差する要所であり、麻薬犯罪組織やその他犯罪集団が多数存在し、銃器を使用した組織間の抗争が大きな原因と考えられます。犯罪に巻き込まれないよう、夜間の外出や単独で行動される場合は十分注意してください。
カ 西部地域(その他の県)
 殺人・強盗などの凶悪犯罪の発生率は比較的低いものの、警察官の数が十分に配置されていない県がほとんどのため、警察の影響力は弱く、事件・事故が発生した際、地元住民独自の報復・制裁に巻き込まれる危険性が否定できません。そのため、強盗、窃盗等の犯罪に十分注意することはもとより、事前に訪問先の現地情報を把握し、現地のルールに違反することがないよう十分注意して行動するようにしてください(1999年、西部にあるウエウエテナンゴ県において許可なく地元住民の写真撮影をした結果、群衆の暴行・投石により日本人1人が死亡する事件が発生しています。)。

 つきましては、これらの地域に渡航する場合は、最近の治安関連情報の収集に努めるなど、十分注意してください。


3 滞在に当たっての注意
 滞在中は上記情勢に十分注意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、グアテマラの「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_246.html#ad-image-0 )もご一読の上、報道、日本国外務省、在グアテマラ日本国大使館、現地政府機関等から最新の情報を入手するよう努めてください。
 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 グアテマラに3か月以上滞在される方は、在グアテマラ日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在グアテマラ日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html


4 なお、隣国のメキシコ、ホンジュラスおよびエルサルバドルにもそれぞれ危険情報が発出されていますので、ご留意ください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館等連絡先)
○在グアテマラ日本国大使館 :
 住所:10 Piso, Edificio Torre Internacional, Avenida Reforma, 16-85, Zona 10, Ciudad de Guatemala, 01010 Guatemala, C.A
 電話:2382-7300
  国外からは(国番号502)-2382-7300
 FAX:2382-7310
  国外からは(国番号502)-2382-7310
 ホームページ:
https://www.gt.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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