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トリニダード・トバゴ
テロ・誘拐情勢
更新日 2025年12月31日
1 概況
(1)近年のテロ情勢
トリニダード・トバゴでは、近年大きなテロは発生していません。しかし、2005年、首都ポートオブスペインにおいて爆発事件が発生した他、2007年6月に、米ニューヨークJFK国際空港におけるテロを計画したとして逮捕された4人のうち、1人はトリニダード・トバゴ人であり、同人は、2015年、トリニダード・トバゴの反テロリズム法の下においてテロリストとして認定された初の人物となりました。また、2018年2月、カーニバルを狙ったテロを計画したとして、十数名のトリニダード・トバゴ人が逮捕されたこともあり、テロに対する一定の警戒が必要です。
(2)国内のテロ組織等について
人口の約6%を占めるイスラム教徒の一部に過激派組織との関係が指摘されています。シリアなどに渡航し、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に参加したトリニダード・トバゴ人についての政府発表に加え、2016年8月、ISILのオンライン機関誌において、同国出身の戦闘員が国内のイスラム教徒に対し、西側諸国の権益や政府施設への攻撃を呼びかけています。1990年に国会議事堂を占拠したイスラム過激派組織「ジャマート・アル・ムスリミーン」が現在も存在しており、麻薬取引などの非合法資金を背景に銃器を用いた犯罪活動や地元犯罪グループとの関係が指摘されています。
(3)誘拐情勢について
2024年、トリニダード・トバゴでは誘拐事件が115件発生しており、これは人口約150万人の島国としては高い発生率となっています。ギャング同士の抗争や薬物犯罪、未成年者や女性を狙う事件に加え、会社経営者を標的とした身代金目的の誘拐も報告されています。さらに、「短時間誘拐」や性犯罪目的の誘拐も確認されています。
2 各組織の活動状況又は各地域の治安情勢
トリニダード・トバゴには、1990年7月に武装蜂起し、国会議事堂を約1週間占拠する事件を行ったイスラム過激派組織「ジャマート・アル・ムスリミーン」が存在しています。現在、同組織は麻薬取引等の非合法活動を主な資金源とし、銃器等を使用した犯罪活動を行っているとされ、地元犯罪グループと深い関係があると見られています。
トリニダード・トバゴ政府は「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に参加するために、一部は家族を連れてシリア等に渡航したトリニダード・トバゴ人が130人以上いると公表しており、2016年8月、ISILのオンライン機関誌において、トリニダード・トバゴ出身とされるISIL戦闘員が、トリニダード・トバゴのイスラム教徒に対して、同国内、西側諸国の権益や政府関連施設に対する攻撃を呼びかけました。また、ISILへの参加を疑われ、中東諸国の現地当局に拘束されていたトリニダード・トバゴ人が本国へ送還された例もあります。
3 誘拐事件の発生状況
(1)2024年は誘拐事件が115件発生しており、人口が約150万人の島国としては高い発生率となっています。事件の背景としては、ギャング同士の抗争や薬物犯罪等に関連するもの、未成年者や女性等を狙ったもの等多岐にわたります。
(2)それ以外にも、会社経営者及びその家族等を標的とした犯罪グループによる身代金目的の誘拐事件も発生しています。また、2017年7月、国内では比較的安全とされている日本大使館直近の路上で、中国大使館勤務の中国人を狙った身代金目的の誘拐事件が発生しています。
(3)その他、被害者を一時的に拘束してATM(現金自動預払機)等で現金を引き出させた上で解放するいわゆる「短時間誘拐」や、性犯罪目的で女性を狙った誘拐も発生しています。
4 日本人・日本権益に対する脅威
現在のところ、トリニダード・トバゴにおいて、日本人及び日本権益を標的とした脅威情報は確認されていません。
一方、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアを始めとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年は、世界的傾向として、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で不特定多数が集まる場所を標的としたテロが頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

