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テロ・誘拐情勢

2016年02月01日

1.概況
(1)リビアでは、カダフィ政権崩壊後の混乱が継続しており、治安機関もほとんど機能していません。議会・政府に相当する政治勢力が国の東西に並立する状況により、一方の政府を支持する部族勢力や民兵組織が、敵対する相手方の関係者を標的としたテロ攻撃や誘拐事件を起こしています。
(2)また、2014年秋以降、リビア北部を中心にイスラム過激派組織ISILの活動が活発化しています。ISILは、地元イスラム過激派武装勢力との間で対立や共闘といった複雑な関係を構築しつつ、政府軍・治安機関、石油関連施設、部族・宗教指導者等を標的としたテロ攻撃を行っています。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)リビアにおけるテロ組織としては、「アンサール・アル・シャリーア・ベンガジ」及び「アンサール・アル・シャリーア・デルナ」の2組織が、2014年に米国及び国連によりテロ組織に指定されています。
(2)2014年秋以降、ISILが、リビアにおける活動を活発化させています。一時掌握していたデルナでは撤退と進入を繰り返していますが、現在は2015年6月に制圧を発表したシルテを拠点に、活動を継続していると報じられています。

3.誘拐事件の発生状況
 リビアでは、誘拐事件の統計が存在せず、詳細な発生件数は不明ですが、政治的動機に基づいた外交官の誘拐や、対立する民兵組織・部族間での構成員の誘拐、身代金目的の企業関係者の誘拐等が頻発しています。また、ISILについては、外国人や異教徒・異宗派を標的とした誘拐を主要活動の1つとする傾向が見られます。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 上記の情勢に加え、全土に実効力を有する統治機構が十分機能せず、ISILをはじめとする過激派武装勢力が活発に活動している状況から、リビアにおいては、日本人・日本権益がテロ・誘拐事件の標的となる、あるいは巻き添えとなる可能性が高く極めて危険です。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。