危険情報
キルギスの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
更新日 2025年01月29日
危険レベル・ポイント
【危険度】
●バトケン州内のタジキスタンとウズベキスタンの飛び地周辺及び同州のタジキスタンとウズベキスタンとの国境地帯、オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯(オシュ市及びオシュ市からキジルキヤ、カダムジャイを経由してバトケン市まで続く国道13号線を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)、バトケン州の上記以外の地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都ビシュケク市、上記を除くキルギス全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●バトケン州内に存在するタジキスタンとウズベキスタンの飛び地周辺及び同州のタジキスタンとウズベキスタンとの国境地帯、オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯は、イスラム過激派組織及び麻薬密輸グループの移動ルートとみられています。また、タジキスタンとの国境問題については、現在両国政府による合意に基づき、その解決へ向けたプロセスが進行中であり、両国関係及び当地における領土問題は改善されつつありますが、依然として同地域における住民間の偶発的な衝突の可能性が排除されない状況ですので、渡航は止めてください。
●上記を除くバトケン州、オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)では、過去に民族衝突や野党勢力による抗議活動が発生しているほか、依然としてイスラム過激派組織の活動、また治安機関による同組織構成員の逮捕等がしばしば報じられるなど、予断を許さない状況が継続しているので、不要不急の渡航は止めてください。
●ビシュケク市及び上記を除くキルギス全土においては、現政権による政策やその方針に反対するグループや社会に対する不満を抱える層による散発的なデモや、イスラム過激派組織によるテロ行為が発生するおそれがありますので、今後も十分注意してください。
●バトケン州内のタジキスタンとウズベキスタンの飛び地周辺及び同州のタジキスタンとウズベキスタンとの国境地帯、オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯(オシュ市及びオシュ市からキジルキヤ、カダムジャイを経由してバトケン市まで続く国道13号線を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)、バトケン州の上記以外の地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都ビシュケク市、上記を除くキルギス全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●バトケン州内に存在するタジキスタンとウズベキスタンの飛び地周辺及び同州のタジキスタンとウズベキスタンとの国境地帯、オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯は、イスラム過激派組織及び麻薬密輸グループの移動ルートとみられています。また、タジキスタンとの国境問題については、現在両国政府による合意に基づき、その解決へ向けたプロセスが進行中であり、両国関係及び当地における領土問題は改善されつつありますが、依然として同地域における住民間の偶発的な衝突の可能性が排除されない状況ですので、渡航は止めてください。
●上記を除くバトケン州、オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)では、過去に民族衝突や野党勢力による抗議活動が発生しているほか、依然としてイスラム過激派組織の活動、また治安機関による同組織構成員の逮捕等がしばしば報じられるなど、予断を許さない状況が継続しているので、不要不急の渡航は止めてください。
●ビシュケク市及び上記を除くキルギス全土においては、現政権による政策やその方針に反対するグループや社会に対する不満を抱える層による散発的なデモや、イスラム過激派組織によるテロ行為が発生するおそれがありますので、今後も十分注意してください。
詳細
1 概況
(1)現在のキルギスの政治・治安情勢は比較的安定しています。しかし過去にはビシュケク市を中心に累次にわたって政変に伴う騒乱、治安機関との衝突が発生しており、今後も同種事案が発生する可能性は否定できません。また依然として国際テロ組織及びイスラム過激組織による活動や、治安機関による関係者の拘束、自動小銃、手榴弾等の押収がしばしば報じられるなど、テロの脅威を否定できない状況にあります。さらに2024年5月には、外国人留学生と当地若者グループとの間で発生した喧嘩に端を発する大規模なデモが発生し、暴徒化した一部群衆による破壊行為が発生しています。以上のような情勢から、滞在中は常に安全面に気を配るとともに、テロの標的となる可能性のある機関、施設には特に訪問する必要が無ければ近づかず、デモや集会等に遭遇した際には、すぐにその場所を離れる、人が多く集まるイベントや、公共交通機関・観光施設・ショッピングセンター等を訪れる際には、常に周囲の状況に注意を払い、不審な人物や危険な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、自らの安全確保に努めてください。またキルギスに渡航・滞在を予定される方は、当地の情勢や渡航情報に留意の上、テロ事件など、不測の事態に巻き込まれることのないよう、外務省、在キルギス日本国大使館、現地関係機関などからキルギスの最新の情報を入手するよう努めてください。
(2)キルギスは、かねてからイスラム過激派組織の移動経路、麻薬密輸ルートとされており、特に南部地域では、過去に治安当局の取締りにより、多くの関係者が拘束され、武器なども押収されています。さらにイスラム過激派組織によるリクルート及びプロパガンダなどの犯罪行為の摘発も定期的に実施されています。また1999年には南部山岳地帯において、イスラム過激派組織による邦人技術者等4名の誘拐事件が発生しています。
(3)現在、オシュ州及びジャララバード州の政治・治安情勢は落ち着いており、大規模な騒乱等が発生する兆候はなく、犯罪認知件数も減少傾向にあります。しかしながら、2023年12月には、ジャララバード市において、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に忠誠を誓ったとされる少年2名が市内中心部に設置されたクリスマスツリーへの爆弾テロを企図したとして治安機関に逮捕されました。また、両州と国境を接するウズベキスタン、タジキスタンとの国境問題については、それぞれの国家との間において、国境策定へ向けた協議が進行中であり、過去と比較すれば、領土をめぐる住民間の対立、衝突の可能性は大幅に低下してはいるものの、この問題をめぐっては、過去数十年にわたって対立してきた経緯があり、今後も同様の紛争・騒乱等が、偶発的、局地的に発生する可能性は排除されません。
2 地域情勢
(1) バトケン州内のタジキスタンとウズベキスタンの飛び地周辺及び同州のタジキスタンとウズベキスタンとの国境地帯、オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯(オシュ市及びオシュ市からキジルキヤ、カダムジャイを経由してバトケン市まで続く国道13号線を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
キルギス南部、特にバトケン州は、タジキスタン及びウズベキスタンとの国境線が複雑に入り組んでいることに加え、両国の飛び地が存在すること、イスラム過激派組織の活動が活発なフェルガナ盆地に隣接していること、さらには山岳地帯のため国境警備も困難なことなどから、イスラム過激派組織の越境ルート、麻薬密輸グループの麻薬密輸ルートと見られています。
また、1999年夏には国境を越えて侵入してきたイスラム過激派組織による邦人技術者等誘拐事件が発生しています。
タジキスタンとの国境付近及びバトケン州内のタジキスタンの飛び地付近では、土地や水資源をめぐる住民対立が衝突に発展する可能性があるほか、タジキスタンとの国境付近の一部地域では、過去に埋設された地雷で住民が死亡する事件も発生しています。また、バトケン州内のタジキスタンとの飛び地付近では、2022年4月、6月、9月に同州北部地域を中心として、両国において激しい銃撃戦が発生しました。タジキスタン及びウズベキスタンの飛び地周辺を含む国境付近でひとたび衝突が発生すると、治安当局が予告無く国境を封鎖する可能性は否定できません。
つきましては、これら地域への渡航は、どのような目的でも止めてください。
(2)オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)、バトケン州の上記以外の地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)
現在、オシュ州及びジャララバード州の政治・治安情勢は落ち着いており、大規模な騒乱等が発生する兆候はありません。また、犯罪認知件数も減少傾向にあります。オシュ州西部・南部地域は、隣国ウズベキスタン、タジキスタンと国境を接していますが、これまでのウズベキスタンとの国境線画定により更に安定し、衝突・騒乱等の可能性は非常に低いと評価できます。しかし2010年6月には、両州においてキルギス系住民とウズベク系住民の銃撃を伴う衝突、またジャララバード州においても、2013年5月に、一部の野党勢力による同州政府庁舎の一時的占拠及び数日間にわたる、ビシュケク・オシュ間の道路封鎖事案が発生しました。
テロ関連においては、オシュ州はここ最近でも、国際テロ組織「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」や「ヒズブ・タフリール・アル・イスラム」の構成員が同地域でSNSやモスク等を利用した広報活動(プロパガンダ)をしたとして治安機関に逮捕される等の動向が確認されています。過去にはオシュ市に潜伏していたイスラム過激組織構成員がビシュケク市やオシュ市でのテロを計画していたとして、治安機関に検挙される事案が発生しています。これら地域では局地的に、住民間の衝突、イスラム過激派組織によるテロ及び治安機関による逮捕制圧作戦に伴う激しい銃撃戦が発生する可能性は否定できません。
イ バトケン州の上記以外の地域
近年、国際テロ組織による大きな事件は発生していませんが、依然として、イスラム過激派組織の活動や麻薬密輸組織の活動も活発に行われており、動向等には注意が必要です。
つきましては、これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ない理由でこれらの地域へ渡航・滞在する場合には、報道等により最新の情報を入手するよう努めるとともに、必要に応じて現地事情に精通したガイドを同行させるなどの十分な安全対策を講じてください。
(4)首都ビシュケク市を含む上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ビシュケク市
(ア)現在、ビシュケク市の政治・治安情勢は落ち着いていますが、これまでビシュケク市を中心に累次にわたって政変に伴う騒乱、治安機関との衝突が発生しており、今後も同様の事案が発生する可能性は否定できません。また2024年5月には、飲食店において、当地の若者グループが外国人留学生に言いがかりをつけたことに端を発する殴り合いの喧嘩が発生し、後日、その喧嘩の状況がSNSに投稿されると短時間に若者の間で拡散されました。その結果、ビシュケク市内の中心部で約1,000人規模の大規模なデモが発生し、その一部が暴徒化して外国人留学生寮の窓ガラスを損壊するなどの破壊行為が行われました。
(イ)国際テロ組織による活動、テロ企図事案の検挙、治安機関による関係者の拘束及び自動小銃、手榴弾等の押収について定期的に報じられるなど、依然としてテロの脅威も存在しています。
(ウ)キルギスに渡航・滞在を予定される方は、上記情勢や渡航情報に留意の上、テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう、外務省、在キルギス日本国大使館、現地関係機関等よりキルギスの最新の情報を入手するよう努めてください。また、テロに関する情報については、テロ・誘拐情勢( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_265.html )も併せてご参照ください。
イ チュイ州、タラス州、ナリン州及びイシク・クル州
チュイ州、タラス州、ナリン州及びイシク・クル州の政治・治安情勢は落ち着いており、大規模な騒乱等が発生する兆候はありません。
しかし、過去の政変において、野党勢力による各州の行政府庁舎を占拠するなどの事案が発生、タラス州の州都タラス市では、政変の際、暴徒により商業施設等の略奪や破壊が行われたほか、州内務局から多量の武器が持ち出されるなどの事件が発生しました。現在もその多くが未回収となっています。
つきましては、これらの地域に渡航、滞在される方は、報道等により最新情報の入手に努めるなど十分注意してください。
3 滞在に当たっての注意
キルギスへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_265.html )も併せて参照してください。
滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、あらかじめ危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在キルギス日本国大使館、現地関係機関、報道等により最新情報を入手するよう努めてください。
海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
キルギスに3か月以上滞在する方は、在キルギス日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時に在キルギス日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )
近年、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しており、常に注意が必要です。また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。滞在中は常に周囲の状況に注意を払い、不審人物や危険な状況を察知すれば、速やかにその場を離れる等、自らの安全確保に努めてください。
4 アフガニスタン、中央アジア、南アジア等の近隣諸国についても別途危険情報が発出されていますので、参照してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5140
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
〇在キルギス日本国大使館
住所:Tashkent Street 35/1, Bishkek, 720014, Kyrgyz Republic
電話:(市外局番0312)-375-515
国外からは(国番号996)-312-375-515
ファックス:(市外局番0312)-375-518
国外からは(国番号996)-312-375-518
ホームページ:http://www.kg.emb-japan.go.jp
(1)現在のキルギスの政治・治安情勢は比較的安定しています。しかし過去にはビシュケク市を中心に累次にわたって政変に伴う騒乱、治安機関との衝突が発生しており、今後も同種事案が発生する可能性は否定できません。また依然として国際テロ組織及びイスラム過激組織による活動や、治安機関による関係者の拘束、自動小銃、手榴弾等の押収がしばしば報じられるなど、テロの脅威を否定できない状況にあります。さらに2024年5月には、外国人留学生と当地若者グループとの間で発生した喧嘩に端を発する大規模なデモが発生し、暴徒化した一部群衆による破壊行為が発生しています。以上のような情勢から、滞在中は常に安全面に気を配るとともに、テロの標的となる可能性のある機関、施設には特に訪問する必要が無ければ近づかず、デモや集会等に遭遇した際には、すぐにその場所を離れる、人が多く集まるイベントや、公共交通機関・観光施設・ショッピングセンター等を訪れる際には、常に周囲の状況に注意を払い、不審な人物や危険な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、自らの安全確保に努めてください。またキルギスに渡航・滞在を予定される方は、当地の情勢や渡航情報に留意の上、テロ事件など、不測の事態に巻き込まれることのないよう、外務省、在キルギス日本国大使館、現地関係機関などからキルギスの最新の情報を入手するよう努めてください。
(2)キルギスは、かねてからイスラム過激派組織の移動経路、麻薬密輸ルートとされており、特に南部地域では、過去に治安当局の取締りにより、多くの関係者が拘束され、武器なども押収されています。さらにイスラム過激派組織によるリクルート及びプロパガンダなどの犯罪行為の摘発も定期的に実施されています。また1999年には南部山岳地帯において、イスラム過激派組織による邦人技術者等4名の誘拐事件が発生しています。
(3)現在、オシュ州及びジャララバード州の政治・治安情勢は落ち着いており、大規模な騒乱等が発生する兆候はなく、犯罪認知件数も減少傾向にあります。しかしながら、2023年12月には、ジャララバード市において、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に忠誠を誓ったとされる少年2名が市内中心部に設置されたクリスマスツリーへの爆弾テロを企図したとして治安機関に逮捕されました。また、両州と国境を接するウズベキスタン、タジキスタンとの国境問題については、それぞれの国家との間において、国境策定へ向けた協議が進行中であり、過去と比較すれば、領土をめぐる住民間の対立、衝突の可能性は大幅に低下してはいるものの、この問題をめぐっては、過去数十年にわたって対立してきた経緯があり、今後も同様の紛争・騒乱等が、偶発的、局地的に発生する可能性は排除されません。
2 地域情勢
(1) バトケン州内のタジキスタンとウズベキスタンの飛び地周辺及び同州のタジキスタンとウズベキスタンとの国境地帯、オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯(オシュ市及びオシュ市からキジルキヤ、カダムジャイを経由してバトケン市まで続く国道13号線を除く)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
キルギス南部、特にバトケン州は、タジキスタン及びウズベキスタンとの国境線が複雑に入り組んでいることに加え、両国の飛び地が存在すること、イスラム過激派組織の活動が活発なフェルガナ盆地に隣接していること、さらには山岳地帯のため国境警備も困難なことなどから、イスラム過激派組織の越境ルート、麻薬密輸グループの麻薬密輸ルートと見られています。
また、1999年夏には国境を越えて侵入してきたイスラム過激派組織による邦人技術者等誘拐事件が発生しています。
タジキスタンとの国境付近及びバトケン州内のタジキスタンの飛び地付近では、土地や水資源をめぐる住民対立が衝突に発展する可能性があるほか、タジキスタンとの国境付近の一部地域では、過去に埋設された地雷で住民が死亡する事件も発生しています。また、バトケン州内のタジキスタンとの飛び地付近では、2022年4月、6月、9月に同州北部地域を中心として、両国において激しい銃撃戦が発生しました。タジキスタン及びウズベキスタンの飛び地周辺を含む国境付近でひとたび衝突が発生すると、治安当局が予告無く国境を封鎖する可能性は否定できません。
つきましては、これら地域への渡航は、どのような目的でも止めてください。
(2)オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)、バトケン州の上記以外の地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)
現在、オシュ州及びジャララバード州の政治・治安情勢は落ち着いており、大規模な騒乱等が発生する兆候はありません。また、犯罪認知件数も減少傾向にあります。オシュ州西部・南部地域は、隣国ウズベキスタン、タジキスタンと国境を接していますが、これまでのウズベキスタンとの国境線画定により更に安定し、衝突・騒乱等の可能性は非常に低いと評価できます。しかし2010年6月には、両州においてキルギス系住民とウズベク系住民の銃撃を伴う衝突、またジャララバード州においても、2013年5月に、一部の野党勢力による同州政府庁舎の一時的占拠及び数日間にわたる、ビシュケク・オシュ間の道路封鎖事案が発生しました。
テロ関連においては、オシュ州はここ最近でも、国際テロ組織「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」や「ヒズブ・タフリール・アル・イスラム」の構成員が同地域でSNSやモスク等を利用した広報活動(プロパガンダ)をしたとして治安機関に逮捕される等の動向が確認されています。過去にはオシュ市に潜伏していたイスラム過激組織構成員がビシュケク市やオシュ市でのテロを計画していたとして、治安機関に検挙される事案が発生しています。これら地域では局地的に、住民間の衝突、イスラム過激派組織によるテロ及び治安機関による逮捕制圧作戦に伴う激しい銃撃戦が発生する可能性は否定できません。
イ バトケン州の上記以外の地域
近年、国際テロ組織による大きな事件は発生していませんが、依然として、イスラム過激派組織の活動や麻薬密輸組織の活動も活発に行われており、動向等には注意が必要です。
つきましては、これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ない理由でこれらの地域へ渡航・滞在する場合には、報道等により最新の情報を入手するよう努めるとともに、必要に応じて現地事情に精通したガイドを同行させるなどの十分な安全対策を講じてください。
(4)首都ビシュケク市を含む上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ビシュケク市
(ア)現在、ビシュケク市の政治・治安情勢は落ち着いていますが、これまでビシュケク市を中心に累次にわたって政変に伴う騒乱、治安機関との衝突が発生しており、今後も同様の事案が発生する可能性は否定できません。また2024年5月には、飲食店において、当地の若者グループが外国人留学生に言いがかりをつけたことに端を発する殴り合いの喧嘩が発生し、後日、その喧嘩の状況がSNSに投稿されると短時間に若者の間で拡散されました。その結果、ビシュケク市内の中心部で約1,000人規模の大規模なデモが発生し、その一部が暴徒化して外国人留学生寮の窓ガラスを損壊するなどの破壊行為が行われました。
(イ)国際テロ組織による活動、テロ企図事案の検挙、治安機関による関係者の拘束及び自動小銃、手榴弾等の押収について定期的に報じられるなど、依然としてテロの脅威も存在しています。
(ウ)キルギスに渡航・滞在を予定される方は、上記情勢や渡航情報に留意の上、テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう、外務省、在キルギス日本国大使館、現地関係機関等よりキルギスの最新の情報を入手するよう努めてください。また、テロに関する情報については、テロ・誘拐情勢( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_265.html )も併せてご参照ください。
イ チュイ州、タラス州、ナリン州及びイシク・クル州
チュイ州、タラス州、ナリン州及びイシク・クル州の政治・治安情勢は落ち着いており、大規模な騒乱等が発生する兆候はありません。
しかし、過去の政変において、野党勢力による各州の行政府庁舎を占拠するなどの事案が発生、タラス州の州都タラス市では、政変の際、暴徒により商業施設等の略奪や破壊が行われたほか、州内務局から多量の武器が持ち出されるなどの事件が発生しました。現在もその多くが未回収となっています。
つきましては、これらの地域に渡航、滞在される方は、報道等により最新情報の入手に努めるなど十分注意してください。
3 滞在に当たっての注意
キルギスへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_265.html )も併せて参照してください。
滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、あらかじめ危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在キルギス日本国大使館、現地関係機関、報道等により最新情報を入手するよう努めてください。
海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
キルギスに3か月以上滞在する方は、在キルギス日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時に在キルギス日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )
近年、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しており、常に注意が必要です。また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。滞在中は常に周囲の状況に注意を払い、不審人物や危険な状況を察知すれば、速やかにその場を離れる等、自らの安全確保に努めてください。
4 アフガニスタン、中央アジア、南アジア等の近隣諸国についても別途危険情報が発出されていますので、参照してください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5140
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
〇在キルギス日本国大使館
住所:Tashkent Street 35/1, Bishkek, 720014, Kyrgyz Republic
電話:(市外局番0312)-375-515
国外からは(国番号996)-312-375-515
ファックス:(市外局番0312)-375-518
国外からは(国番号996)-312-375-518
ホームページ:http://www.kg.emb-japan.go.jp