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南アフリカの危険情報【危険レベルの引き上げ等】

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更新日 2023年04月27日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●ヨハネスブルグ市、ツワネ市(旧プレトリア)及びダーバン市の各CBD(CENTRAL BUSINESS DISTRICT)およびその周辺
レベル2:不要不急の渡航は止めて下さい。(引き上げ)
●上記及びケープタウンを除くその他全土
 レベル1:十分注意してください。(新規発出)
●ケープタウン
 レベル1:十分注意してください。(継続)
(CBDの具体的な場所については、安全の手引きp.45~47を参照ください:https://www.za.emb-japan.go.jp/files/100513845.pdf

【ポイント】
●各都市のCBD地区(CENTRAL BUSINESS DISTRICT)では銃器を使用した強盗が多発しており、特にヨハネスブルグ、ツワネ、ダーバンの各都市では、日本人旅行者も首絞め強盗の被害に遭っています。そのため、危険情報レベルを2に引き上げます。当該地区への立ち入りはできる限り避け、やむを得ず立ち入る場合は昼夜を問わず徒歩での移動は控えてください。
※CBDは、以前企業のオフィスが集積するビジネス地区でしたが、現在は治安の悪化が顕著であり、一見賑わいを見せていますが、現地人もみだりに近づかない場所となっています。
●2022年6月、コロナ禍による諸規制が撤廃されて以降、コロナ禍で一時的に減少していた殺人、強盗、傷害等の凶悪犯罪発生数はコロナ禍前の水準を上回るまで増加しています。そのため、上記及びケープタウンを除くその他全土に危険情報レベル1を新規発出します。特にカージャック、空港・ショッピングモール等からの追尾強盗、偽パトカーによる強盗被害も多く発生していますので、十分注意してください。
●南アフリカでは、電気・水道・教育等の基礎行政サービス供給が圧倒的に不足しており、頻繁に停電や断水などが発生し、各家庭の生活にも影響が出ています。また、昨年は燃料費や物価の高騰などで現政権に対する抗議行動が全国各地で行われているため、都市部以外でも十分な注意が必要です。

詳細

1 概況
(1)2017年12月に行われたアフリカ民族会議(ANC)党大会でラマポーザ副大統領が同党総裁に選出され、2018年2月にはズマ前大統領が任期満了を待たずに辞任し、ラマポーザ副大統領が大統領に就任しました。同政権は、失業、政府・国営企業の汚職、経済停滞等を課題として政権運営を行っているところですが、2024年の大統領選挙等を控え、経済低迷を背景とした高い犯罪率に対する治安対策においても困難な舵取りを迫られている現状にあります。特に電力公社の債務問題等による計画停電が頻発しており、社会不安を生みかねない状況にあります。また、土地改革や汚職追及についても、内容によっては政治や治安の混乱をもたらす懸念も排除されません。

(2)南アフリカにおける所得格差は依然として大きく、失業率は40%近くあります。電気・水道・教育等の基礎行政サービスの供給が圧倒的に不足しており、右サービスが改善されないことへの不満や昨今の燃料費や物価の高騰で、現政権に対する抗議行動や行政サービス等への不満に対するデモが全国各地で行われています。2021年7月にズマ前大統領の収監に対する抗議行動に端を発し、ダーバンの大型ショッピングモール等で略奪が同時多発的に発生し、治安情勢が悪化したことがあります。また、一部のタウンシップでは、薬物等も蔓延しているといわれており、リスクが極めて高い場所となっています。また、当地では、LOAD SHEDDING と呼ばれる計画停電が頻繁かつ長時間にわたり実施されており、改善の兆しが見られず、一部メディア等では、大規模な完全電力消失(ブラックアウト)の可能性も指摘されております。停電により短時間で非常に困難な状況に置かれる可能性も否定できないため、平素から生活及び安全面での対策を講じるようにしてください。

(3)2022年10月~2022年12月の犯罪統計によれば、殺人、強盗、傷害等の凶悪犯罪の発生件数はコロナ禍による諸規制による外出制限があった時に比べ、約20~30%増加しており、依然として高水準で発生しています。世界的に見ても、南アフリカは一般犯罪が最も多い国の一つとされています。殺人の発生率や強盗の発生状況は深刻で、カージャックや住宅侵入強盗の発生は、日本人にとって大きな脅威となっているほか、車上ねらいや置き引きといった窃盗事件も数多く発生しています。
 特にカージャック事案については、2022年第2四半期の発生件数は前年比23.6%増と急増しています。これまでに在留邦人や他国外交団に関連する被害例も数多く報告されており、これらの多くは帰宅時自宅前でゲートが開くのを待っているわずかな隙や信号停車中等をねらった犯行です。また、外出先から車で帰宅した際、追尾してきた犯人に自宅前でゲートを開ける操作をしている際に襲われ、銃器などで脅されて金品を強奪される追尾強盗事件が後を絶ちません。強盗等凶悪犯罪の多くは、ターゲット、犯行時間・場所にかかわらず広範囲かつランダムに発生しているのが現状となっています。
 ヨハネスブルグ、プレトリア及びダーバン等の各地区都市のCBD地区では銃器を使用した強盗が多発し犯罪手口の凶悪化がみられます。また、周辺諸国からの不法移民を含む貧困層の流入、外国人を含む組織化された犯罪シンジケートによる活動、大量の銃器の不正流通などが依然として続いており、さらに、犯罪を取り締まるべき警察官による不適切な対応も後を絶ちません。
 誘拐事案も増加しており、多くは、強盗、性的犯罪、カージャックを目的としたものです。

(4)2016年6月、米国及び英国は、南アフリカ国内のショッピングモールなどでテロ行為が行われる可能性があるとして注意喚起を行いました。最近では、2022年10月に米国大使館が、ヨハネスブルグ・サントン地区において、多くの人々が集まる場所を標的にしたテロが計画されている可能性があると注意喚起を行いました。南アフリカでは、爆弾テロのような重大なテロ事案は発生していないものの、イスラム過激派組織の資金や物資の調達拠点として利用されているとされており、注意が必要です。
 また、2020年6月、ISILは南アフリカがモザンビーク北部問題に軍事介入した場合、南アフリカ国内においてISIL戦士に戦端を開かせると警告しましたが、翌年7月に南ア国防軍が南部アフリカ開発共同体(SADC)ミッションに参加する形でモザンビークに派遣されていることから、今後の動向に注意が必要です。
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。テロ情報の詳細については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_122.html )も参照ください。
 
2 地域別情勢
(1)ヨハネスブルグ市、ツワネ市(旧プレトリア)及びダーバン市の各CBD(CENTRAL BUSINESS DISTRICT)およびその周辺
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き上げ)
 どの地域においても移動は車を利用し、徒歩での移動(特に夕方や早朝を含む夜間)は避けてください。多数の人が集まる場所でデモや暴力事件を見かけた場合は、直ちに目立たないようにしてその場を離れてください。また、下記に記載のない場所でも犯罪被害は発生していますので油断は禁物です。
ア ヨハネスブルグ
 ヨハネスブルグの市街中心地(CBD地区)、カールトンセンター付近からヨハネスブルグパーク駅、ヒルブローに至る地区(エリスパークスタジアムを含む)及び同市中央東部のアレクサンドラ地区では殺人、強盗、性犯罪、恐喝、暴行、ひったくり、車上ねらい、麻薬売買等の犯罪が昼夜を問わず発生しています。CBD地区に位置するヨハネスブルグパーク駅付近や長距離バスターミナル等においては、日本人旅行者が付近を徒歩で通行中に首絞め強盗(複数の犯人が突然背後から首を絞めて所持品を奪う強盗)に襲われる事件が相次いで発生しています。白昼の人通りが多い場所でも発生していますので、CBD地区へは立ち入らないようにしてください。CBD地区へのバスツアーなどもありますが、同地区内の路上でバスが信号や渋滞で停止している間に複数名の暴漢に襲われて貴重品を強奪される事件が発生し、日本人旅行者が被害に遭っています。
 タウンシップ内においても同様に、一般犯罪の発生率が高いことから、ソウェトなどの観光地化された有名なタウンシップであっても、信頼できる案内人の同伴なしに立ち入ることは避けてください。また、ハニーデュー、アイボリーパーク等も避けてください。
 同市北部郊外のサントン、ローズバンク、ハイドパーク、ブライアンストン、フォーウェイズやその周辺地区はヨハネスブルグ市街中心部に比べれば比較的安全と言えますが、ショッピングセンター内での武装強盗やカージャック、車上ねらい、高速道路出口で停車中の車の窓ガラスを割って車内のバッグをひったくる事件(スマッシュ・アンド・グラブ)等が発生しています。

イ ツワネ(旧プレトリア)
 プレトリアCBD地区においても強盗や窃盗等の犯罪が昼夜を問わず発生しており、ロフタス・スタジアムがあるサニーサイド地区やプレトリア・ウエスト地区でも武装強盗や殺人・性犯罪といった凶悪事件、スマッシュ・アンド・グラブ、自動車・バイク盗、車上ねらいが頻発しています。テンバ、アカシア等やマメロディなどの近隣のタウンシップにおいても一般犯罪の発生率が高いので、立ち入ることは極力避けてください。
 また、在南アフリカ共和国日本国大使館付近のフルンクルーフ地区やブルックリン地区などでも、白昼、一般住宅への武装強盗や路上強盗事件が発生しており、安全に見えるモールや大使館付近のショッピングセンターでも武装強盗事件が発生しています。
 さらに、プレトリア駅周辺やバスターミナル付近では、日中でも日本人旅行者が路上強盗(首絞め強盗)に遭う事件も過去に報告されていますので、高速鉄道や長距離バス等を利用する方は、あらかじめ宿泊先又は旅行業者等に送迎車を依頼するようにしてください。

ウ ダーバン
 市中心部のCBD地区などの治安状況は悪く、殺人、住居侵入強盗、路上強盗が頻発しており、散策中の日本人旅行者が強盗やひったくりに遭う被害が報告されています。昼夜を問わず市中心部では一人歩きは避け、慎重に行動してください。信号や渋滞で停車中の車の窓ガラスを割って車内のバッグをひったくるスマッシュ・アンド・グラブ事件の日本人被害の報告もあり、車での移動中であっても周辺への警戒や車内の見える場所に荷物を置かないなどの注意が必要です。パインタウン等も一般犯罪率が高いため避けてください。
 また、ダーバン市の郊外の高速道路でアジア系を標的とした思われるカージャック事件が発生しています。夜間はサービスエリアの利用を避け、昼間であっても目立たないようにし、手短に利用してください。
 2021年7月、ズマ前大統領の収監に対する抗議行動に端を発し、ダーバンの大型ショッピングモール等で略奪が同時多発的に発生し、治安情勢が悪化したことがあります。

 つきましては、これら地域への不要不急の渡航は止めてください。

(2)上記及びケープタウンを除くその他全土
 レベル1:十分注意してください。(新規発出)
 南アフリカは世界で最も格差の大きい国であり、失業率は40%あまりで、電気・水道・教育等の基礎行政サービス供給が圧倒的に不足しており、さらに燃料費や物価の高騰で現政権に対する抗議行動が全国各地で行われています。2024年には国政選挙を控えており、政治が不安定化しさらなる抗議行動の活発化が想定されます。
 また、南アフリカ警察が四半期ごとに発行している犯罪統計によると、各種犯罪は南アフリカ全土で高い水準で発生しています。

 このため、レベル2発出地域及びケープタウンを除く南アフリカ全土に新たに危険情報レベル1を発出します。滞在にあたっては十分注意してください。

(3)ケープタウン
 レベル1:十分注意してください。(継続)
 ケープタウンにおける犯罪件数は、南アフリカ国内の他の都市と比べても高水準ですが、犯罪傾向は窃盗、車上狙い等が多く見られます。市街中心地では、時間帯を問わず複数名での行動を心がけ、人通りの少ない路地には立ち入らないことが賢明です。また、週末は日中であっても閑散としたエリアが多く注意が必要です。特にロングストリート、ケープタウン駅、ボカープエリアとその周辺はひったくり、車上狙いが多発しているので十分注意してください。
 ケープタウンの代表的なタウンシップであるニャンガ地区やカエリチャ地区の殺人事件発生率は南アフリカの中でも高く、不十分な行政サービスに対するデモや暴動等が度々発生しているほか、通行車両に対する投石も頻発しています。また、タウンシップに加えデルフト、ググレツ、ミッチェルズプレイン地区等の一部のエリアでは、ギャング組織による銃撃や無差別なドライブバイシューティング(走行中の車内からの発砲)の被害も絶えません。不必要な立ち入りは避けてください。
 エクルレニ、ムスンドゥヅィ、ネルソン・マンデラベイ、ポートエリザベス、ブルームフォンテイン、ネルスプリット、ポロクワネ、ラステンバーグ等その他の地方都市(特に中心部のダウンタウン)でも同様の手口の犯罪が発生していますので、十分注意して行動してください。

3 滞在に当たっての注意
 旅行者及び滞在者は、上記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在南アフリカ共和国日本国大使館、在ケープタウン領事事務所、現地関係機関等より最新情報を入手するよう努めてください。滞在に当たっては、「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_122.html )
を参照し、十分注意してください。

 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 南アフリカ共和国に3か月以上滞在される方は、在南アフリカ共和国日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在南アフリカ共和国日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

4 隣国のナミビア、モザンビーク及びジンバブエについても別途危険情報が発出されておりますので留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2306
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館等連絡先)
○在南アフリカ共和国日本国大使館
  住所:259 Baines Street, corner Frans Oerder Street, Groenkloof,
Pretoria 0181, Republic of South Africa.
  電話:(市外局番012)452-1500
国外からは(国番号27)12-452-1500
FAX :(市外局番012)460-3800
国外からは(国番号27)12-460-3800
ホームページ  
http://www.za.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○在ケープタウン領事事務所
  住所: 21st Floor Office, The Towers, 2 Heerengracht Corner,
      Hertzog Boulevard, Cape Town 8001, Republic of South Africa
  電話:(市外局番021)425-1695
    国外からは(国番号27)21-425-1695
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