1. ホーム
  2. 危険情報詳細
危険情報
本情報は(日本時間)現在有効です。

ニジェールの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ等】(更新)

2018年09月26日
地図へ

【危険度】
●ニジェールの北緯15度以北の地域,ディファ州全域及びティラベリ州北部
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)。(一部引き上げ)
●上記及びニアメ市並びにドッソ市を除く全域
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)。(継続)
●ドッソ市
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)
●ニアメ市
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

【ポイント】
●ナイジェリア北東部に拠点を置くイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」は,たびたび越境の上ディファ州の村などへの襲撃を繰り返している等のため,ディファ州の北緯15度以下の地域及びディラベル州北部の一部地域をレベル3からレベル4に引き上げます。
●また,北緯15度以北の地域においては,イスラム過激派組織による外国人誘拐事案などが続発していることから,引き続きレベル4を継続します。この地域に加え,上記ディファ州の北緯15度以下の地域及びディラベル州北部の一部地域への渡航は止めてください。また,既に滞在している方は,直ちに安全な地域へ退避してください。
●ドッソ市については,同市における治安状況は改善している傾向にあるため,レベル3からレベル2に引き下げますが,同市への不要不急の渡航・滞在は止めてください。
1 概況
(1)ニジェールは1960年の独立以降,政局が不安定であったため,これまで,クーデターなどの政変がたびたび発生していましたが,2011年に現大統領のイスフ氏が選出されると政治的な落ち着きを見せました。2016年3月,イスフ大統領は再選され,政治は比較的安定してきている状況にあります。

(2)一方,ニジェールにおける治安は,イスラム過激派組織が活動する隣国マリやリビアの治安情勢の影響を大きく受け,依然として不安定な状況にあります。イスラムとムスリムの支援団(JNIM)をはじめとする各イスラム過激派組織は,サヘル地域の情勢悪化に伴い設立されたG5サヘル合同部隊への参加国に対する報復的なテロ攻撃を続けており,その参加国であるニジェールにおいても,テロの脅威が認められます。
 これらのテロ組織は,マリ北部及び中部,ニジェール,アルジェリア,リビア並びにチャドの国境地域を移動しながら活動しており,主に,北緯15度以北の地域においては,これまで多くの外国人が誘拐される事件等が発生しています。また,ニジェール南東部ディファ州では,ナイジェリア北部に拠点を置くイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」(ISIL西アフリカ州)もニジェールへ越境の上,たびたびテロ事件を起こしています。

(3)これまでに,ニジェールにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア,バングラデシュにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また,テロは日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,特に,近年では単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから,こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐことがますます困難となっています。
 上記(2)のとおり,ニジェールでは,テロ事件がたびたび発生していることを十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道機関により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。


2 地域情勢
(1)ニジェールの北緯15度以北の地域,ディファ州全域及びティラベリ州北部
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(一部引き上げ)

 これらの地域では,これまで多くの外国人が誘拐される事件等が発生しています。JNIMやイスラム・マグレブ地域のアル・カーイダ(AQIM)等のイスラム過激派組織は,マリ北部及び中部,ニジェール,アルジェリア,リビア並びにチャドの国境地域を移動しながら活動しているとみられています。
 近年においても,例えば,2017年10月,ティラベリ州にあるマリ国境沿い地帯で米・ニジェール合同パトロール部隊に対し,イスラム過激派組織によるものとみられる攻撃があり,米兵4名とニジェール兵4名が死亡し,その後,JNIMが犯行を認める声明を出しています。
 また,2016年10月には,タウア州アバラク県で米国人男性1名が,2018年4月にはティラベリ州アヨル市においてドイツ人男性1名が,いずれも武装集団により誘拐され,マリ国境方面へ連れ去られる事件が続発しているほか,「ボコ・ハラム」は,ナイジェリア北東部から越境してニジェール南東部のディファ州の村などへの襲撃を繰り返している状況にあります。

 つきましては,これら地域には,どのような目的であれ渡航は止めてください。また,既に滞在している方は,直ちに安全な地域へ退避してください。なお,ニジェールには日本大使館がないため,迅速な邦人援護等の対応が困難であることにも留意してください。

(2)上記(1)及びニアメ市並びにドッソ市を除く全域
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

 これら地域のうち,特にニジェール南部のナイジェリア国境付近の地方都市では,麻薬密輸,車両強盗等犯罪の発生が認められます。首都ニアメ及びドッソ市以外の地域においても,このような犯罪は依然として減少する兆しが見られません。
 また,「ボコ・ハラム」は,上記(1)にもあるとおり,ナイジェリアから越境の上,南東部ディファ州への襲撃を繰り返し行っており,今後,その影響地域が拡大するおそれがあるほか,ナイジェリアとの国境地域では,イスラム過激派組織に人質を売る強盗集団が犯行を行っているとの情報もあります。

 つきましては,同地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。

(3)ドッソ市
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)

 ドッソ市においては,これまで,上記の(2)のようなリスクが認められていましたが,近年,テロ発生の危険性が低下しており,テロ事件の発生がないなど同市の治安状況は改善している傾向にあります。ただし,その他の治安情勢の改善は認められていません。

 つきましては,ドッソ市の危険度をレベル3からレベル2に引き下げますが,同地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。渡航・滞在する場合には,現地の最新の情報の入手に努めるとともに,特に夜間の外出は控えるなど,自身の安全対策に万全を期してください。

(4)ニアメ市
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

 首都ニアメにおいては,金品目的の犯罪や車両強盗が多く起きており,一般犯罪が多発しているほか,テロ事件や外国人誘拐事件等が発生するおそれがあります。過去に,ニアメ市内のレストランにおいて,フランス人男性2人が誘拐された事件のほか,イスラム過激派組織による襲撃事件が発生しています。また,2017年10月以降,ニアメ市内では野党などによるデモが続いており,警官隊との間で衝突が発生し負傷者も出ています。

 つきましては,ニアメ市への不要不急の渡航・滞在は止めてください。渡航・滞在する場合には、現地の最新の情報の入手に努めるとともに、特に夜間の外出は控えるなど、自身の安全対策に万全を期してください。


3 滞在に当たっての注意
 ニジェールにおける渡航・滞在に当たっての注意事項については,外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure._116.html )も併せてご参照ください。
 また,日本国外務省,在コートジボワール日本国大使館(ニジェールを兼轄),現地関係機関等より最新の情報を入手するよう努めてください。なお,ニジェールには,日本国の在外公館が設置されていないため,緊急の事件・事故が発生した場合の迅速な対応が困難です。万一,事件・事故等に巻き込まれた場合には,在コートジボワール日本国大使館に連絡してください。

(1)海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在する方は,在コートジボワール日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )。
 3か月未満の旅行や出張等の際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時に在コートジボワール日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。

(2)移動には徒歩を避け,可能な限りタクシー等の車両を利用してください。特に夜間の徒歩による移動は危険です。また,昼間でも複数で行動するなど,自身の安全対策に万全を期すことを心掛けてください。
 また,強盗等に遭遇した場合には,身の安全を最優先にして,抵抗したり逃走したりせず,所持金を差し出す等,相手を刺激しないようにしてください。

(3)やむを得ない事情等により,地方に移動する場合には,通信事情は劣悪ですので,可能な限り衛星電話を携行するなど,不測の事態における通信手段の確保に努めてください。また,車両による移動の場合,夜間の移動は避け,現地旅行業者の案内人を同伴するなど一層の注意を払うとともに,給油施設が極めて少ないことから,日程を十分検討し燃料の確保に努めるとともに複数車両で移動するなど,一層の注意を払ってください。

(4)医療水準については,日本と同じレベルは望めず,重傷者への十分な対応ができません。これらの医療事情により重大な症状を呈する疾患では,ヨーロッパへの搬送も考慮されるため,搬送費用,治療費を十分に考慮にいれた保険に加入してください。
 そのほかの衛生・医療事情の詳細につきましては,外務省海外安全ホームページ内のニジェールの「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/niger.html )をご参照ください。


4 隣国のマリ,アルジェリア,リビア,チャド,ベナン,ブルキナファソ及びナイジェリアに対しても,それぞれ危険情報を発出していますので,併せてご留意ください。


(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ:
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版) 

(現地大使館連絡先)
○在コートジボワール日本国大使館(ニジェールを兼轄)
  住所:Immeuble La Prévoyance, Batiment B, 2ème étage, Avenue Noguès, Plateau, Abidjian, Côte d'Ivoire
  電話:(市外局番なし)2021-2863,2021-3043,2022-1790
   国外からは(国番号225)2021-2863/3043/3079/3081
  FAX:(市外局番なし)2021-3051,2033-5001
   国外からは(国番号225)2021-3051,2033-5001
  ホームページ:http://www.ci.emb-japan.go.jp/index_j.htm
page TOP