キルギス | Kyrgyz Republic

情報種別:海外安全情報(危険情報)
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キルギスの危険情報【一部地域の危険レベル引き下げ】(更新)

2018年03月12日

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【危険度】
●バトケン州内のウズベキスタンとタジキスタンの飛び地及び同州のウズベキスタンとタジキスタンとの国境地帯,オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●上記を除くバトケン州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)
●オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●首都ビシュケク市を含む上記を除くキルギス全土レベル1:十分注意してください。(継続)




【ポイント】
●バトケン州内に存在するウズベキスタンとタジキスタンの飛び地及び同州のウズベキスタンとタジキスタンとの国境地帯,オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯は,イスラム過激派組織及び麻薬密輸グループの移動ルートであり,ウズベキスタン及びタジキスタン当局との衝突が発生していますので,渡航は止めてください。
●上記を除くバトケン州,オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く)では,民族衝突や野党勢力による抗議活動が発生したり,治安当局とイスラム過激派組織等の間で銃撃戦が発生するおそれがありますので,不要不急の渡航は止めてください。
●首都ビシュケク市を含む上記を除くキルギス全土において,反政府勢力によるデモ活動,イスラム過激派によるテロ行為及び同過激派と治安当局との銃撃戦等が発生するおそれがありますので,十分注意が必要です。
1.概況
(1)キルギスでは,2010年4月に首都ビシュケク市や北西部タラス市を中心に発生した政変により,バキーエフ前政権が崩壊するとともに,治安部隊と民衆との衝突で多数の死傷者が出ました。2011年10月30日に政変後の大統領選挙が民主的且つ平和裡に実施されましたが,各地で各種抗議デモや集会が散見されました。しかし,2017年10月15日に大統領選挙が実施され,ジェエンベコフ大統領が就任した後は,落ち着きを取り戻しつつあります。また,2016年12月にミルジヨーエフ・ウズベキスタン大統領が就任して以来,同国との間で緊張緩和が進んでいるほか,2018年2月にジェエンベコフ大統領がタジキスタンを訪問したことにより,タジキスタンとの関係も改善されつつあります。その一方で,国内各地においてテロ企図事案等がたびたび発生しています。

(2)オシュ州及びジャララバード州では,2010年6月,キルギス系住民とウズベク系住民の間で銃撃戦を伴う衝突が発生し,多数の死者及び負傷者が出ました。また,西部・南部地域は,隣国ウズベキスタン,タジキスタンと国境を接しており,これらの国境付近では国境警備隊同士の衝突等,死傷者が出る事案が過去にたびたび発生しており,注意を要します。

(3)キルギスは,以前からイスラム過激派組織の移動経路,麻薬密輸の運搬経路とされており,特に南部地域では,治安当局の取締りにより,多くの関係者が拘束されるとともに,武器等も押収されており,現在もテロ企図事案・宗教過激主義団体による犯罪が摘発されています。また,南部山岳地帯では,1999年にイスラム過激派組織による邦人技術者等4名の誘拐事件も発生しています。

2.地域情勢
(1)バトケン州内のウズベキスタンとタジキスタンの飛び地及び同州のウズベキスタンとタジキスタンとの国境地帯,オシュ州とジャララバード州のウズベキスタンとの国境地帯:
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
キルギス南部,特にバトケン州は,ウズベキスタン及びタジキスタンとの国境線が複雑に入り組んでいることに加え,両国の飛び地が存在すること,イスラム過激派組織の活動が活発なフェルガナ盆地に隣接していること,さらには山岳地帯のため国境警備も困難なこと等から,イスラム過激派組織の越境ルート,麻薬密輸グループの麻薬運搬ルートとして頻繁に利用されている模様です。
 1999年夏には国境を越えて侵入してきたイスラム過激派組織による邦人誘拐事件も発生しています。
 タジキスタンとの国境付近においては,2014年1月に国境警備隊員間での銃撃戦により負傷者が出ているほか,同年5月にはバトケン州ジャカ・オルクにおいてキルギス市民とタジキスタン市民合わせて1,500名ほどが集まり,投石するなどの衝突が発生しました。その際に国境付近のキルギス側トルト・コチョ村でバトケン・イスファナ間の道路を封鎖しようとする動きがありました。現在も,タジキスタンとの国境付近及びバトケン州内のタジキスタンの飛び地付近では,土地や水資源をめぐる住民対立が衝突に発展するリスクが高い状況が続いています。このほか,タジキスタンとの国境付近では,過去に,一部地域に埋設された地雷により,住民が死亡する事件も発生しています。
ウズベキスタンとの国境付近においては,2015年6月に両国国境警備隊間での銃撃戦が発生しているほか,2016年には同国との国境未確定地域におけるトラブルが発生しています。さらに,バトケン州内のウズベキスタンとの飛び地では,2013年1月に国境を巡る衝突が発生し,一時,キルギス人住民数十人が,ウズベキスタン領内の住民らに人質に取られる事件が発生しました。
 
 ウズベキスタン及びタジキスタンの飛び地を含む国境付近で紛争が発生すると,治安当局により予告無く国境が封鎖されるなどの事態も発生しています。
つきましては,これら地域への渡航は,どのような目的でも止めてください。

(2)バトケン州のその他の地域:
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ)
 2016年12月にミルジヨーエフ・ウズベキスタン大統領が就任して以来,同国とキルギスの関係が改善のプロセスに乗り,両国国境の多くの未確定部分につき合意が達成されるなど,両国間の緊張緩和が進んでいます。また,2018年2月,ジェエンベコフ大統領がタジキスタンを訪問し,国境未確定問題等を含めて首脳会談を実施したことにより,両国関係も改善されつつあり,近年イスラム過激派等による大きな事件は発生していません。このような情勢をふまえ,バトケン州の上記(1)に掲げる地域を除く地域については,危険情報をレベル3からレベル2に引き下げます。但し,イスラム過激派組織の活動や麻薬密輸組織の動向等には引き続き警戒が必要です。今後もこれら地域への不要不急の渡航は控えてください。やむを得ない理由で渡航,滞在する場合は報道等により最新情報を入手するよう努めるとともに,十分な安全対策をとってください。

(3)オシュ州及びジャララバード州(ウズベキスタンとの国境地帯を除く):
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
 オシュ州及びジャララバード州では,2010年6月,キルギス系住民とウズベク系住民の間で発生した衝突が銃撃戦にまで発展しました。両州では,暴徒による商業施設,民家等への略奪・破壊・放火が行われ,435人(キルギス法医学鑑定所発表)の死者と多数の負傷者を出しました。
 ジャララバード州では,2013年5月に一部の野党勢力による抗議活動が発生し,同州政府庁舎を占拠するとともに,数日間にわたり,ビシュケク・オシュ間の道路が封鎖される事態が発生しました。その後落ち着きを取り戻していますが,引き続き注意を要します。
 オシュ州では,これまでにイスラム過激派組織の潜伏が確認されており,2013年8月には,「イスラム・ジハード団」の構成員を名乗る数名(キルギス人2名を含む)が,ビシュケク市やオシュ市でのテロを計画していたとして治安当局に検挙されています。また,2015年1月にはオシュ市において「ウズベキスタン・イスラム運動」(IMU)関係者が,キルギスやウズベキスタンでテロを企図していたとして,治安当局に逮捕されています。
 このため,これら地域では,局地的に衝突が発生する,または治安当局とイスラム過激派組織等の間で銃撃戦が発生する等のおそれがあります。
つきましては,これらの地域への不要不急の渡航は控えてください。上記の情勢にもかかわらず,やむを得ない理由で渡航・滞在する場合には,報道等により最新の情報を入手するよう努めるとともに,必要に応じて現地事情に精通したガイドを同行させるなどの十分な安全対策を講じてください。

(4)首都ビシュケク市,チュイ州,タラス州,ナリン州及びイシク・クル州:
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア 首都ビシュケク市
 首都ビシュケク市では,2010年4月,野党支持者らによる数千人規模の反政府集会が開催され,その後,市中心部の大統領府庁舎前においてデモ隊と機動隊の間で大規模な衝突が発生し,多数の死傷者を出す結果となりました。また,2010年11月から12月にかけ,内務省や憲法裁判所等の政府施設を標的とした爆弾テロ事件(未遂事件等を含む)が連続的に発生しました。2011年1月4日には,テロ事件の犯行を計画したと見られるグループの検挙に際し,治安当局と武装グループとの間で銃撃戦が生じ,警察官3人が射殺されたほか,翌日には,治安部隊が容疑者2人を射殺,1人を拘束しています。2015年7月16日,治安当局がテロリストの拠点を摘発した際,テロリストとの間で銃撃戦が発生し,テロリスト6人が死亡,治安当局側は4人が負傷しました。同テロリストは,ISIL(イラク・レバントのイスラム国)との関係が疑われており,ラマダン(断食月)明けの祝祭に合わせたビシュケク市内でのテロや,同市郊外に所在するロシア軍の空軍基地に対する攻撃を計画していたものとみられています。同テロリストの拠点からは多数の武器や爆薬が押収されました。また,同年10月には宗教過激主義等の容疑で服役していた受刑者の監獄からの脱走事案が発生し,脱走者の殲滅作戦も行われました。また,2016年8月30日には,当地中国大使館前において自爆テロが発生しています。
 その他にもビシュケク市でのテロを計画していたとして検挙され,多くの武器が押収される事案は数件発生しており,依然としてテロの脅威は排除できず,注意が必要です。
 また,ビシュケク市南部において,銃器を使用した殺人事件が発生しているほか,市内中心部においても殺人事件が複数発生しており,強盗事件や強姦事件など凶悪犯罪が少なからず発生しています。
イ チュイ州,タラス州,ナリン州及びイシク・クル州
 チュイ州,タラス州,ナリン州及びイシク・クル州などの北部地域では,2010年4月の政変において,これら北部の州を中心に野党勢力による反政府集会が開催され,各州の行政府庁舎が占拠されるなどの事態に発展しました。タラス州の州都タラス市では,暴徒により商業施設等の略奪や破壊が行われたほか,州内務局から多量の武器が持ち出されるなどの事件が発生し,現在もその多くが回収されないままとなっています。
 イシク・クル州ジュティ・オグズ地区では,2013年5月に,同州の鉱山運営を巡るデモ隊と警官隊との衝突が発生し,デモ隊によりバスが放火される等,一部が暴徒化したため,治安部隊が一部の道路を封鎖し,催涙ガス等を使用してデモ隊の鎮圧に乗り出し,多数の逮捕者と負傷者を出しました。また,この事態を重く見たアタムバエフ大統領(当時)は,一時,同州の一部地域に対して,夜間の外出を禁止する内容の非常事態宣言を発出しました。この衝突は,数日後には落ち着きを取り戻しましたが,前記鉱山運営を巡っては,再びデモ等が発生する可能性が排除できず,引き続き注意を要します。このほか,2014年1月には,同州の中国との国境付近の山中において,中国側から不法に越境してきたテロ組織との関連が疑われるウイグル人と思われる11名の集団に,狩猟中であったキルギス住民1名が刃物で殺害される事件も発生しています。
つきましては,これらの地域に渡航,滞在される方は,報道等により最新情報の入手に努めるなど十分に注意してください。

3.滞在に当たっての注意
(1)キルギスの政治・治安情勢は落ち着きを取り戻しつつありますが,依然としてテロの脅威も存在していることから,滞在中は常に安全面に気を配るとともに,また,テロの標的となる可能性のある政府機関,軍・警察等治安当局やその関連施設には無用に近づかず,デモや集会等に遭遇した際には,すぐにその場所を離れてください。人が多く集まる公共交通機関・観光施設・ショッピングセンター・市場等を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等,自らの安全確保に努めてください。また,キルギスに渡航・滞在を予定される方は,上記情勢や渡航情報に留意の上,テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,外務省,在キルギス日本国大使館,現地関係機関等よりキルギスの最新の情報を入手するよう努めてください。
その他の一般犯罪の傾向については,「安全対策基礎データ」(URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_265.html )を御覧ください。

(2)観光旅行者向けの注意事項
ア 日本語及び英語はほとんど通じず,ロシア語及びキルギス語が一般的です。言葉が通じないことに起因するトラブルが頻発していますので,現地語を理解し,かつ,信頼の置ける方と行動を共にするようお勧めします。
イ 夜間の外出を避けるとともに,昼間であっても複数で行動し,身の周りの安全に十分注意してください。
ウ ビシュケク市では,警察官をかたる者がパスポートの確認を口実に外国人を引き留め,所持品内から現金を抜き取るなどの被害やトラブルが発生しています。そのため,制服・私服を問わず,警察官らしい人物から声をかけられた場合は,必ず相手の身分証明書を確認すると共に,場合によっては記載されているIDナンバー等を控えるようにしてください。また,所持品検査を受ける場合には,相手の行動から目を離さないようにし,強引な行為が行われた場合には,大声で助けを求めることも大切です。
エ ホテルに宿泊する場合は,安全なホテルを選んでください。また,ナイトクラブやバーなど深夜営業の店では,料金等をめぐるトラブルが発生していますので,極力立ち寄らないようにしてください。
オ 中国との国境が年に数回,中国の祝日の前後に閉鎖されます。ウズベキスタンやタジキスタンとの国境も時々の治安情勢等により閉鎖されることがあります。また,かつてカザフスタンの大統領選挙が行われた際や2010年4月の政変の際にカザフスタンとの国境が閉鎖されたこともあります。陸路で周辺国に渡航する場合には,当該国を含めて情報収集に努めてください。
カ 海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在する方は,在キルギス日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet
 3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時に在キルギス日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

(3)長期滞在者向けの注意事項
ア キルギスでの滞在期間が60日を超える場合には,あらかじめ,駐日キルギス大使館等にてキルギス入国査証を取得する必要があります。また,入国後は5労働日以内に,上記入国査証に加え,滞在地を管轄するキルギス共和国政府付属国家登録庁付属人口及び戸籍簿登録局にて,滞在登録を行う必要があります。キルギスでの査証制度や滞在登録制度については,「安全対策基礎データ」(URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_265.html )をご参照ください。
イ 住居は二重ドアが設置されている等,警備の観点を考慮して選定し,常に身の周りの安全に十分注意してください。
ウ 特に女性の方は,通勤・通学や買い物の際の時間帯,経路,交通手段等を適宜変更し,行動パターンを特定されないように配慮するとともに,外出時や帰宅時は周囲の状況に十分注意する習慣を身につけてください。
オ 水道水は石灰分を多く含むため,飲料水にはよく煮沸したものか,ミネラルウォーターの利用をお勧めします。また,夏場は食品がいたみやすいので,食中毒に対する注意が必要です。炭疽症の発生がまれに報告されているので,特に肉類は十分加熱してください。

4.アフガニスタン,中央アジア,南アジア等の近隣諸国についても別途危険情報が発出されていますので,参照してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省内関係課室連絡先)
 ○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2306
 ○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
 ○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
  https://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
〇在キルギス日本国大使館
  住所:Razzakov Street 16, Bishkek, 720040, Kyrgyz Republic
  電話:(市外局番0312)-30-00-50
   国外からは(国番号996)-312-30-00-50
  ファックス:(市外局番0312)-30-00-52
   国外からは(国番号996)-312-30-00-52
  ホームページ:http://www.kg.emb-japan.go.jp