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ボリビア
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情報種別:海外安全情報(危険情報)
本情報は現在有効です。

ボリビアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

2023年8月21日

【危険度】
●ラパス県ラパス市及びエルアルト市、サンタクルス県サンタクルス市
 レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●2019年の大統領選挙・国会議員選挙後、開票手続に不正が疑われたことを発端に全国各地で抗議活動などが行われ、一部は暴動に発展し同年11月末までに多数の死傷者が発生しました。
●国内各地では政治的要求に基づく各職業団体、労働組合、市民団体等によるデモ行進、集会、道路封鎖が頻繁に実施されており、治安部隊との衝突も散発的に発生していることから、社会・治安情勢に引き続き十分注意する必要があります。

1 概況
(1)2019年10月20日の大統領選挙・国会議員選挙後、開票手続に不正が疑われたことを発端に全国各地で抗議活動などが行われ、一部は暴動に発展し同年11月末までに多数の死傷者が発生しました。
 2021年3月にアニェス前暫定大統領が逮捕されたことを契機に、サンタクルス市、ラパス市、コチャバンバ市、ポトシ市、トリニダー市などの県都において、逮捕・拘禁された前政権関係者の釈放を求める市民団体主導の大規模な抗議活動が行われました。
 現在も、散発的に抗議活動が発生していますが、社会情勢は比較的落ち着いています。今後、労働組合、社会団体、市民団体等による政治的要求等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き十分注意する必要があります。
(2)ボリビアでは、人口10万人あたりの殺人事件の年間発生件数は約4.6件(2021年の参考統計から算出)と中南米諸国の中では比較的少ないですが、日本と比較すると殺人事件が多く発生しています。また、偽警察官による詐欺やスリ、置き引きなどの窃盗事件が観光地を中心に発生しています。
(3)サンタクルス県では、強盗、窃盗事件などが多発しています。また、麻薬密輸犯罪も発生しており、外国人旅行者が麻薬密輸関連の犯罪に巻き込まれないよう十分な注意が必要です。
(4)ラパス県ラパス市(南地区を含む)、サンタクルス県サンタクルス市等の主要都市及びその周辺地域では、強盗、空き巣、置き引き、スリといった犯罪が発生しているため、防犯対策を怠らないようにしてください。
(5)これまでに、ボリビアにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
 テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロに巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
 また、テロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_262.html )も参照してください。


2 地域別情勢
(1)ラパス県ラパス市及びエルアルト市、サンタクルス県サンタクルス市
 レベル1:十分注意してください。(継続)
ア ラパス県ラパス市
(ア)ラパス市では、首締め強盗や短時間誘拐などの発生件数は減少しているものの、強盗、窃盗などの一般犯罪は引き続き発生しているので注意が必要です。
また、日本人を含む外国人旅行者を標的とした犯罪が発生しており、特に人通りが減少する早朝及び夜間は犯罪が増加するため注意が必要です。
(イ)ラパス市内の中・長距離バスの発着所付近、観光客の多いサンフランシスコ教会及びサガルナガ通り、ムリージョ広場周辺、エストゥディアンテ広場周辺、イサベラ・ラ・カトリカ広場周辺等で、置き引き及び偽警察官による詐欺被害等が発生していますので、注意してください。特に、サンフランシスコ教会及びムリージョ広場に面する大聖堂において、日本人を含む外国人観光客を標的として、女性が写真撮影などの依頼を行った後に偽警察官が現れ、現金や貴重品をだまし取る事件が発生しています。 
(ウ)ラパス県ラパス市から同県コパカバーナ市、ティワナク遺跡、チチカカ湖、ソラタ等へ向かうミニバスが発着するラパス市内のセメンテリオ地区では、日本人旅行者を含む外国人旅行者がたびたび置き引き等の被害に遭っており、さらに、タクシーによる「短時間誘拐」も発生しました。同地区での単独行動は避け、夕方以降は同地区に立ち入らないようにしてください。また、ミニバスを装う強盗、誘拐被害も過去に発生していますので、個人旅行よりも大型バスを利用したツアーに参加することをお勧めします。
イ ラパス県エルアルト市
 ラパス市に隣接し、国際空港のあるエルアルト市は、急激な人口増加に伴い貧困層が多く、昼夜を問わず殺人、強盗、窃盗などの犯罪が多発していますので注意が必要です。チョリータ・プロレス観戦や市場散策等を目的に同市を訪問した日本人が、首絞め強盗やスリの被害に遭っています。
ウ サンタクルス県サンタクルス市
(ア)サンタクルス県では野党が県政を担っていることもあり、政府の政策等に対する抗議も散発しており、2022年10月には、政府の国勢調査実施延期に反対する36日間の市民ストライキ、道路封鎖が行われ、死傷者も生じています。さらには、2022年12月末のカマチョ県知事逮捕・拘留に伴い、2023年初めには大規模な抗議デモも発生し、警察当局との衝突により死傷者も確認されています。カマチョ知事は引き続き拘留されていることから、今後も同様の抗議デモ等が発生する可能性があり、十分注意が必要です。
(イ)麻薬や武器密輸に従事する国際犯罪組織が活動しているとの見方があります。(注:麻薬は主として、ペルーやコチャバンバ近郊から運ばれ、サンタクルス経由でブラジル、欧州等へ密輸されるのが一般的と言われています)。これら麻薬密輸組織等の犯罪に一般人が巻き込まれるケースは非常に稀ではあるものの、同組織間の抗争に巻き込まれないよう注意してください。
(ウ)インフラ整備の一環として、市内の市場(ロス・ポソス及びラ・ラマダ)を郊外に移転させ、路上販売を禁止しましたが、抗議活動者と市の交通局警備隊との衝突が散発しているため、同市場で買い物する場合は、このような衝突に巻き込まれないよう注意してください。
(エ)同様に、ミニバスの入域規制を行いましたが、新たな規制に反対するバス運転手の抗議デモが散発しているため、デモに巻き込まれないよう注意してください。


3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)上記情勢に留意の上、報道等から治安情勢に関する最新情報を入手し、不測の事態に巻き込まれないよう、デモ等には決して近づかず、仮にこれらの場所に通りかかった場合には、直ちにその場から離れ、安全な場所へ避難してください。
 また、日本国外務省、在ボリビア日本国大使館、在サンタクルス領事事務所、現地関係機関、報道等から最新の情報を入手するよう努めてください。
 ボリビアにおける主要な犯罪の詳細は、
・安全対策基礎データ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_262.html
・在ボリビア日本国大使館のホームページ
https://www.bo.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
に掲載していますので、こちらも御参照ください。
(2)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 ボリビアに3か月以上滞在される方は、在ボリビア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在ボリビア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html
(3)政府や議会に対する抗議のため、各都市を結ぶ幹線道路が道路封鎖によりしばしば遮断されることがあるので、陸路での長距離移動の際には、道路封鎖等に関する交通情報の入手に努め、時間に余裕のある旅行計画を立てるようにしてください。また、道路封鎖やデモが行われた場合、活動が激化して小競り合いに発展したり、参加団体によっては爆竹や小型ダイナマイトを投げつけることがあるため、現場には決して近づかないでください。


4 なお、隣国のペルー、ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、チリには、別途それぞれ危険情報が発出されていますので留意して下さい。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2306
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在ボリビア日本国大使館
住所:Calle Rosendo Gutierrez No. 497, esq. Sanchez Lima, La Paz, Bolivia
電話:(市外局番2)241-9110〜3
  国外からは(国番号591)-2-241-9110〜3
FAX:(市外局番2)241-1919
  国外からは(国番号591)-2-241-1919
ホームページ:https://www.bo.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○在サンタクルス領事事務所
住所:Calle Saavedra 314, Esq. Calle Cochabamba, Santa Cruz, Bolivia
電話:(市外局番3)335-1268/1329
  国外からは(国番号591)-3-335-1268/1329
FAX:(市外局番3)335-1022
  国外からは(国番号591)-3-335-1022
ホームページ:https://www.bo.emb-japan.go.jp/itpr_ja/santacruz.html



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