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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 危険情報
レバノンの情勢が緊迫し流動的であることを踏まえ、現在、外務省はレバノン南部のイスラエルとの国境地帯に「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」を、その他レバノン全土に「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出しています。どのような目的であれ、同地域への渡航は止めてください。また、既に滞在されている方は、安全を確保した上で直ちに退避してください。
詳細については、「危険情報」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2023T084.html#ad-image-0 )をご確認ください。
2 一般犯罪発生状況
レバノン政府は、犯罪件数等に関する統計を公表していませんが、連日各種犯罪の発生について報じられています。レバノン国内の経済・財政危機が深刻化し、燃料不足、停電、食料品および医療品等の生活必需品の不足・高騰が生じているなどの背景もあり、国内全域において生活困窮者等による窃盗(バイクによるひったくり等)の犯罪が増加傾向にあります。
また、過去の内戦の影響により国内には銃器が出回っているため、強盗や傷害事件では銃器を使用したケースが多く見られるほか、死傷者を伴う銃撃事件等も発生しています。
その他、薬物関連の犯罪も深刻化しています。
3 日本人の被害例
(1)2020年には、日中にベイルート郊外を歩いていた日本人1名が、商人を装い接近してきた現地人に貴重品をひったくられる被害に遭いました。過去にも日本人旅行者が深夜に人通りの少ないベイルート郊外の幹線道路沿いを歩行中に強盗の被害に遭っています。国籍を問わず盗難被害に巻き込まれる可能性があるため、外出する際は注意が必要です。
(2)2022年には、ベイルート市内のホテルに滞在していた日本人1名が、何者かにより勝手に部屋の鍵を解錠され、部屋に複数回侵入される事案が発生しました。外国人をターゲットにした類似の事案が散発していますので、宿泊施設の選定にあたっては、インターネット等による金額の比較のみでなく、現地の信頼できる業者に確認するなど、安全管理の徹底が重要です。
4 防犯対策
(1)ひったくり防止の観点から、ハンドバッグや肩掛けタイプのバッグは車道側ではなく歩道側(建物側)に所持するよう心掛けてください。万一、ひったくりに遭った場合は、怪我を負う可能性がありますので、無理な抵抗はしないでください。
(2)人目を引くような華美な服装や装飾品を身につけない、多額の現金は持ち歩かない、所持金は分散して持つ、むやみに人前で財布を取り出さない、といった基本的な防犯対策を心掛けてください。
(3)昼夜を問わず、極力人通りの少ない場所での単独行動は避けてください。
(4)事件に遭遇した場合は、犯人が銃等の凶器を持っている可能性がありますので、絶対に抵抗せず、犯人の要求に応じるなどして身体に危害を加えられないようにしてください。
(5)外出中は常に周囲に不審者や不審車両等がいないか確認することを心掛けてください。特に歩きながらスマートフォン等を操作することなく、意識的に前後左右の人の動向に注意を払うことが重要です。昨今、ベイルート市内において歩行中にスマートフォンをひったくられる窃盗被害が多発しています。屋外におけるスマートフォン等の使用には細心の注意を払うとともに、万が一に備えて、防犯ブザー等を携行することを推奨します。
(6)過去に女性旅行者が現地人と思われる男に声をかけられて、ついて行ったところ乱暴されるという事件が発生しました。安易に見知らぬ人物について行くことは絶対にやめてください。また、乱暴目的で女性に薬物入りの飲料を飲ませようとする手口も確認されています。見知らぬ人物から勧められた飲食物には手をつけないよう注意が必要です。
(7)個人タクシーの利用には十分な注意が必要です。事前にタクシー会社を通じて配車したタクシーであれば基本的に問題はありませんが、個人タクシーの中には不当に高い料金を請求したり、降車時に料金を釣り上げようとしたりするドライバーもいます。
また、個人タクシーは乗客がいても他の客を乗せる「相乗り」を行います。ドライバーと他の乗客が共犯となり、旅行者や外国人の乗客を狙って強盗やスリ等の犯罪を行うという手口も確認されています。
2017年には、深夜に配車アプリを通じて個人タクシーを手配し、一人で乗車した外国人女性がドライバーに殺害される事件が発生しました。同じく深夜に個人タクシーを利用していた旅行者が、料金を巡りドライバーとトラブルになり、途中でタクシーを降りて徒歩で移動していたところを強盗被害に遭うという事件も発生しています。
個人タクシーの利用には様々なリスクが潜んでいるという点を認識し、安全面から、特に夜間は個人タクシーの利用を避け、信頼できるタクシー会社に配車を依頼するよう心掛けてください。
(8)ホテル等においては、見知らぬ訪問者に対してはインターフォン越しに対応し、安易に扉を開けたり、決して室内には入れないようにしてください。
(9)車を離れる際は確実に施錠し、また、貴重品に限らず、すべての荷物は車の外から見える場所に放置しないようにしてください。
(10) 万が一被害に遭った場合には、最寄りの警察署(ISF:国家警察軍)に被害届を提出するとともに、在レバノン日本国大使館に速やかにご一報ください。
5 テロ・誘拐
レバノンのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_055.html )をご確認ください。
※在留邦人向け安全の手引き
在レバノン日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.lb.emb-japan.go.jp/files/100612749.pdf )も参照ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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