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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 危険情報
 現在、外務省はイスラエル、ヨルダン川西岸地区およびガザ地区に対して、「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」、「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」または「レベル2:不要不急の渡航はやめてください。」を発出しています。
 詳しくは危険情報(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_044.html#ad-image-0 )をご参照ください。

2 犯罪発生状況
 イスラエル国家警察の犯罪統計によれば、2023年のイスラエル国内での犯罪発生件数は約30万3,000件であり、人口比を基に日本と比較した場合、イスラエルの犯罪発生件数は日本の約6倍となります。

3 日本人の被害例
 過去に発生した日本人の犯罪被害は、主に旅券や現金等の貴重品の盗難被害(スリ、置き引き等)であり、一瞬の隙に被害に遭っています。凶悪犯罪については、日本人の被害件数は少ないものの、上記2の犯罪発生状況のとおり、かなりの数の事件が発生していますので、普段から注意を怠らないことが大切です。
 これまで実際に発生した日本人の主な被害例は次のとおりです。
・オールド・ヤッフォ(テルアビブ南部)で会食中、駐車していた車の窓ガラスを割られ、座席に置いていたバッグ(現金、旅券等)およびパソコンが盗まれた。
・オールド・ヤッフォのマーケットで客引き数名にしつこく付きまとわれ、気がつかない間にバッグに入れていた旅券や貴重品が抜き取られた。
・テルアビブのホテルで朝食中、見知らぬ者に声をかけられている隙に、他の者によって座席の横に置いていたバッグが盗まれた。
・テルアビブのマーケットで見知らぬ男に話しかけられている隙に、他の者によってバッグが開けられ、財布、旅券等が抜き取られた。
・エルサレムの街中で物売りの老人に話しかけられ、更に子供たちに囲まれ、気を取られている隙にバッグから財布が抜き取られた。
・エルサレム旧市街の人混みで、身につけていたバッグから旅券を盗まれた。
・エイラットのビーチで遊泳中、砂浜に置いていたバッグから現金、旅券を盗まれた。
・死海で遊泳中、ロッカーの鍵が開けられ、中に入れておいた現金を盗まれた。
・死海の近くにあるホテルのロビーで、荷物から目を離した隙に貴重品を入れたリュックを盗まれた。

4 外国人渡航者が多い主要な地域での注意点
(1)テルアビブ
・ベン・イェフダ通りおよびアレンビー通り
テルアビブ市の海岸から中心部に通じるこの地域は、飲食店や各種店舗が集中した繁華街で、昼間は人出が多く活気があり、夜間もバー、カフェ等が遅くまで営業していることもあり、市内で最も犯罪の発生件数が多い地域でもあります。特に深夜の一人歩き等は避けることをおすすめします。
・旧バスステーションおよびセントラル・バスステーション付近
 テルアビブ市南部のネヴェ・シャアナン地区およびシャピラ地区と呼ばれるこの地区は、外国人労働者(不法滞在者を含む)が多数集住する地域であり、また、風俗関係の店舗も多く、各種犯罪の発生率が高い地域です。夜間はもとより、昼間も立ち入ることは避け、いかがわしい店には立ち入らないことが賢明です。
・ハ・ティクヴァ地区
テルアビブ市南東部に位置する同地区は、麻薬等薬物関係の犯罪が多発しており、 浮浪者等も多数集まっています。夜間はもとより昼間も立ち入らないようにしてください。
・オールド・ヤッフォ付近
 テルアビブ市南部に位置する同地区は、昼間は観光客、骨董品の買い物客等で賑わっていますが、付近には安宿が多い関係で、外国人労働者やバックパッカーも集まっています。夜間人通りが少ない場所では、強盗・窃盗事件等の犯罪が発生していますので、夜間の一人歩き等は避けることが賢明です。
(2)ヨルダン川西岸地区、エルサレム旧市街および東エルサレム
・ヨルダン川西岸地区
 上記地域では、一般犯罪に加え、パレスチナ人とイスラエル治安当局との衝突やナイフ等を使った襲撃事案が、主にイスラエルとの境界にあるチェックポイントやイスラエル人入植地付近で発生することがあります。また、抗議活動が治安当局との衝突に発展する場合がありますので、抗議活動が行われている場所には近づかないようにしてください。万が一、抗議活動の現場に遭遇した場合には、決して近づかず、直ちに安全な場所に避難してください。
・エルサレム旧市街および東エルサレム
 エルサレム旧市街はユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地であり、イスラエル観光の中心地でもあり、多くの観光客等で賑わっていることから、昼間は観光客を狙ったスリ・置き引きが発生しているほか、夜間は強盗事件等の凶悪犯罪が発生することもあります。貴重品等は肌身離さず携行し、手荷物からは目を離さないよう十分注意し、夜間は単独での行動を避けることが賢明です。また、襲撃事案等が発生することがありますので、注意が必要です。

5 防犯対策
(1)現金、クレジットカード等の貴重品は安全と思われるところに保管し、持ち歩く場合は分散して肌身離さず携行するよう心掛ける。警察官に旅券等の身分証明書の提示を求められた際に携行していない、または、応じない場合、拘束されることもあるので注意する。
(2)ホテルの部屋に人が訪ねて来た場合は、まずドアスコープ(覗き穴)から相手を確認し、ドアを開ける場合はドア・チェーンを付けたままにする。
(3)ホテルでは見知らぬ人を部屋に入れない。
(4)不審な小包や手紙は受け取らない。不審な荷物を預からない。
(5)手荷物から目を離さない。
(6)夜間の一人歩きは避け、ひと気のない場所に行かない。
(7)駐車する際は車内に貴重品を残さず、また車外から見える場所には荷物等を置かない。
(8)不審な人物、見知らぬ人を安易に信用しない。
(9)私設カジノや風俗関係の場所には出入りしない。
(10)交通事故および一般犯罪に遭わないために、知らない人の車には絶対乗らない。また、自分が運転中は知らない人を乗せない。
 なお、明らかな犯罪行為ではありませんが、エルサレム旧市街等の土産品店での強引な客引きやそのような土産物店で購入した土産品を巡るトラブルがあります。以下のような事項にも留意が必要です。
・強引な客引きをする店には入らない。
・商品購入の判断は自分で行い、買いたくない場合ははっきりと断る。
・財布の中身を相手に決して見せない。

6 テロ・誘拐
 これまでに、イスラエルにおいて日本人・日本権益を標的としたテロ事件は確認されていませんが、イスラエル人に対するテロ事案が散発しています。
詳細は、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_044.html )をご確認ください。

7 空襲警報サイレン吹鳴時の対処法等
 イスラエルではガザ地区等からのロケット弾の飛来に対する様々な民間防衛対策をとっています。ロケット弾が着弾する事案が発生する可能性があることを常に考慮し、以下の点に注意した行動を心掛けてください。また、ロケット弾の飛来を警告するレッドアラート(Red Alert: https://redalert.me/index_en.html (英語))等のアプリケーションがありますので、ご自身のスマートフォンにインストールいただき、飛来情報に十分注意し、シェルターへの避難等必要な措置をとるようにしてください。

(1)サイレン吹鳴時に備えての心掛け
 ガザ地区、レバノン領およびシリア領内からのロケット弾等飛来時の同サイレン吹鳴の対処について留意しておくことが必要です。
同サイレン吹鳴時に迅速に退避できるよう、あらかじめ最寄りのシェルター、避難場所等を確認しておくよう心掛けてください。
 ロケット弾攻撃への対応について、イスラエル民間防衛軍は、以下(2)に示す案内を発出しており、ラジオ等でも案内していますので参考にしてください。
(2)サイレン吹鳴時における注意事項
 サイレンが吹鳴する場合、あるいは爆発音が聞こえる場合、対応できる時間(下記の民間防衛軍ウェブサイト参照)に従い、以下のとおり、防護の体制を取ってください。
ア 建物内にいる場合:退避できる時間の長さに従い、安全が確保できると思われる場所、シェルター、(厚い壁コンクリートの壁と鉄の扉等により)強化されたセキュリティー・ルームに入り、ドア、窓を閉じる。
イ 建物の外にいる場合:退避できる時間の長さに従い、最寄りの建物に入る。近くに建物、遮蔽物、シェルターがない場合、あるいは、オープン・スペースにいる場合、地面に伏せ、頭部を手で保護する。
ウ 運転中の場合:道路の脇に停車の上、車外に出て、最寄りの建物・シェルターに入る。建物・遮蔽物・シェルターへ行けない場合、車外に出て、地面に伏せ、頭部を手で保護する。車外に出られない場合、道路の脇に停車の上、10分間待つ。
エ 保護スペース、シェルター、強化されたセキュリティー・ルームのない4階建以上のビルの最上階に居住する場合には、2階分降りる。
オ 保護スペース、シェルター、補強されたセキュリティー・ルームのない3階建のビルの最上階に居住する場合には、1階分降りる。
カ 爆発物やその破片による危険を避けるため、ビルの出入り口付近に留まらない。
キ 特に指示がない場合には、10分後に保護スペースから出てもよい。
ク 不審物やロケットを見かけた場合には近づかないことが重要であり、こうした際に周囲に物見高い見物人がいる場合、近づかないよう呼び掛け、警察に通報する。
ケ メディアが発信する指示を継続的に確認する。
○民間防衛軍:Home Front Command (Pikud Ha'Oref) のNational Emergency Portal
ウェブサイト::https://www.oref.org.il/en
(*但し、上記ウェブサイトはイスラエル国外からのアクセスに対し、制限(拒否)がかかることがあります。)
電話: 104(イスラエル国内のみ通話可能)

※在留邦人向け安全の手引き
 在イスラエル日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.israel.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000056.html )もご参照ください。


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