【ポイント】
●ギニア湾では、武装集団による乗り込み事案、強盗等の海賊等事案(注)が多発しています。
●ギニア湾及び同湾周辺海域を航行する船舶の運航事業者及び当該船舶に乗船を予定されている方は、同海域において海賊等事案による被害に遭遇する危険性を十分認識し、最新情報の入手に努め、安全の確保に細心の注意を払うとともに、情勢によっては同海域を航行する船舶への乗船を控えてください。
注:「海賊等事案」は、公海上で発生した「海賊」と領海内で発生した「武装強盗」を含む。
(内容)
1 ギニア湾における武装集団による乗り込み事案、強盗等の海賊等事案は近年減少傾向にあるものの、引き続き多発しています。
国際商工会議所(ICC)国際海事局(IMB)の報告書によれば、2024年にギニア湾で発生した海賊等事案は18件ありました。内訳は、乗り込み事案:16件(前年比:+2件)、ハイジャック:1件(前年比:-2件)、未遂:0件(前年比-3件)、銃撃:1件(前年比-1件)となっています。
2 また、同報告書は、2024年中に発生した船員の誘拐被害は全てギニア湾で発生(ベナン:1件、赤道ギニア:11件)し、全世界で発生した船員の人質事件(126件)のうち約23%(30件)はこの海域で発生していると指摘しています。また、ナイジェリアは2021年以降、事案件数が大幅に減少しているものの(2020年は35件→2024年は1件)、依然として危険な海域であるとして、特別な警戒を推奨しています。
【参考】最近のギニア湾での海賊等事案発生件数等(出典:2024年IMB年間報告書)
2020年:81件、2021年:35件、2022年:19件、2023年:22件、2024年:18件
3 上記のように、ギニア湾での脅威は継続しています。ついては、ギニア湾及び同湾周辺海域を航行する船舶の運航事業者及び当該船舶に乗船を予定されている方は、同海域において海賊等事案による被害に遭遇する危険性を十分認識し、事前に関連する報道や下記ホームページ等を通じて、最新情報の入手に努めるとともに、安全の確保に細心の注意を払うようにしてください。
乗船を予定されている方におかれては、乗船予定の船舶の安全対策を確認するほか、情勢によっては、船舶の運航事業者や旅行事業者と相談の上、これらの海域を航行する船舶への乗船を控えてください。
4 本広域情報の対象国・地域:アンゴラ、ガーナ、カーボベルデ、ガボン、カメルーン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、コートジボワール、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、サントメ・プリンシペ、シエラレオネ、赤道ギニア、セネガル、トーゴ、ナイジェリア、ベナン及びリベリアの沿岸
(関連ホームページ)
○外務省ホームページ(ギニア湾における海賊・海上武装強盗問題の現状と取組)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100146020.pdf ○外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.asp (携帯版)
○海上保安庁(海賊対策)
http://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/chian/anti-piracy.html○「海外渡航の安全対策」リーフレット
https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_10.html○パンフレット「海外における脅迫・誘拐対策Q&A」
https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html(問合せ先)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人緊急事態課
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2851
○外務省領事局海外邦人安全支援室
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047