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広域情報
本情報は(日本時間)現在有効です。

ポリオに関する注意喚起(ポリオ発生国・地域に渡航する際は、追加の予防接種をご検討ください)

2025年02月21日
1 ポリオ発生国・地域
最新のポリオ発生国・地域については、下記のウェブサイト等を参照してください。

○世界保健機関(WHO)(Countries with Polio 2024)
https://worldpopulationreview.com/country-rankings/countries-with-polio
○世界ポリオ根絶計画(Polio Global Eradication Initiative)(※)
https://polioeradication.org/
(※)WHOが推進しているポリオ根絶に向けた官民パートナーシップによる取組み。WHOのほか、米国CDC、UNICEF等が参加している。

2 本広域情報の対象国・地域
 全世界

3 ポリオについて
(1)感染源
ポリオ(急性灰白髄炎)は、感染者(特に小児)の糞便又は咽頭分泌液との直接接触等によってポリオウイルスが人の口の中に入り、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスが再び便の中に排泄されて、この便を介して更に他の人に感染します。まれに汚染された水や食物などからも感染します。成人が感染することもありますが、主に小児で起こります。
(2)症状
潜伏期間は3~21日(通常は7~21日)、感染しても90%~95%は無症状(不顕性感染)です。4~8%は軽症であり、発熱、風邪のような症状や胃腸症状(咽頭痛、咳、発汗、下痢、便秘、悪心など)が見られます。また、感染者の1~2%は、頭痛、嘔気、嘔吐、頸部及び背部硬直などの髄膜刺激症状を呈します。感染者の0.1~0.2%が典型的な麻痺型ポリオとなり、1~2日の風邪のような症状の後、解熱に前後して急性の筋肉麻痺、特に下肢の麻痺(急性弛緩性麻痺)が起きることが多いです。発症から12か月過ぎても麻痺又は筋力低下が残る症例では、永続的に後遺症が残る可能性があります。
(3)治療
麻痺の進行を止めるための治療や、麻痺を回復させるための治療が試みられてきましたが、現在、特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては、残された機能を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われます。
(4)予防
ア 予防接種
日本の定期の予防接種では、2012年(平成24年)8月までは経口生ワクチンが使用されていましたが、同年9月以降は注射の不活化ポリオワクチンが使用されています。ポリオが発生している国・地域に渡航する人は、追加の予防接種を検討してください。
なお、生ポリオワクチンを接種した場合、ワクチンウイルスが体外に排泄されるため、極めてまれではありますが、接種後便中に排泄されるワクチンウイルスから免疫のない子供や大人に感染し、麻痺を起こすこともありますので、接種後の衛生管理にも注意してください。ただし、日本国内で主に用いられている不活化ポリオワクチン接種(注射によるもの)では、基本的にこのようなことが起こることはないとされています。
イ 感染予防
ポリオの流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
● こまめに石けんと水で手洗いし、特に飲食の前、トイレの後は念入りに手洗いを励行する。
● 野菜や果物は安全な水で洗い、食物は十分加熱してから食べる。
● 乳製品は殺菌処理されたもののみ飲食する。
● 飲料水や調理用の水はミネラルウォーターを使用する。水道水を利用する場合は、一度十分に沸騰させた後使用する。安全な水から作ったと確認できる氷以外は使用しない。
(5)予防接種証明書
ア 国内での予防接種証明書
国内での予防接種証明書の取得については、予防接種を実施した医療機関にご相談ください。
イ 海外での予防接種証明書
海外での同証明書の取得については、渡航先の在外公館(日本国大使館・総領事館)にご照会ください。

4 ポリオ発生国・地域への渡航に当たっての予防接種
ポリオ発生国・地域へ渡航を予定している方及び現地に滞在している方は、ポリオの予防接種を検討してください。過去に予防接種を受けていても、現地での感染状況等に応じて追加接種をご検討ください。現地の小児定期予防接種一覧、医療機関情報等については、渡航・滞在先の在外公館のホームページ等をご参照ください。

○厚生労働省(5種混合ワクチン)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/dpt-ipv-hib/index.html
○厚生労働省検疫所FORTHホームページ(海外渡航のためのワクチン)
https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
(在外公館連絡先)
各国の在外公館は以下の外務省ホームページをご参照ください。
○外務省ホームページ:在外公館リスト
https://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/index.html

5 パキスタン出国時の注意喚起
パキスタン政府は、WHOの暫定勧告に伴い、同国に4週間以上滞在した者(4歳未満を除く。)が同国を出する国時に、ポリオワクチン接種証明書の提示を求めています。

○外務省(世界の医療事情:パキスタン・カラチ)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/karachi.html

6 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
 海外渡航前には、万一に備え、家族や友人、職場などに日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え、必ず在留届を提出してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
また、3か月未満の旅行や出張などの際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受け取れるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。 
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(感染症情報)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)4477
○外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地在外公館連絡先)
各国の在外公館は以下の外務省ホームページをご参照ください。
○外務省ホームページ:在外公館リスト
https://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/index.html
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