● 9月4日、世界保健機構(WHO)アフリカ地域事務所は、コンゴ民主共和国保健当局が、カサイ州のブラペ(Bulape)保健区域及びムウェカ(Mweka)保健区域において、エボラ出血熱の新たな症例を確認した旨発表しました。
● エボラ出血熱は致死率が高い極めて危険な感染症で、主として感染者の体液など(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染します。感染者が発生している区域には近づかないようにし、感染者又は感染の疑いがある人との接触は避けてください。
1. コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生
(1) 9月4日、コンゴ民主共和国保健省は、カサイ州のブラペ保健区域及びムウェカ保健区域において新たな症例が確認された旨発表し、エボラ出血熱の発生を宣言しました。
(2) 同日現在、同州では28件の疑い症例と15件の死亡例が報告されており、国立生物医学研究所(INRB)が患者から採取した検体からエボラウイルスを確定し、解析した結果、発生の原因がエボラ出血熱(ザイール型)であることが確認されました。
(3) 同国保健省はWHOの支援を受けて、同区域へ国家緊急対応チームを派遣、サーベイランス、治療、感染予防・管理の迅速な強化、患者の接触者の特定など、対応に当たっています。
○9月4日付WHOアフリカ地域事務所による発表(英文)
https://www.afro.who.int/countries/democratic-republic-of-congo/news/democratic-republic-congo-declares-ebola-virus-disease-outbreak-kasai-province 2. エボラ出血熱について
エボラ出血熱は、エボラウイルスが引き起こす、致死率が高い極めて危険な感染症です。患者の血液、分泌物、排泄物などに直接触れた際、皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。ヒトからヒトへの感染は、家族や医療従事者による患者の看護や葬儀の際の遺体への接触を通じて起きることが報告されています。
エボラ出血熱に対しては、WHOの承認を受けたワクチンがワクチン提供に関する国際調整グループ(ICG)により備蓄されており、早期に治療を受けることで生存率が上がることが期待されます。潜伏期間は2日から21日(通常は7日程度)で、発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振などに始まり、嘔吐・下痢・腹痛などの症状があります。更に悪化すると、皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ、死に至ります。
アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うとともに、エボラ出血熱の患者(疑い含む)・遺体・血液・嘔吐物・体液や動物に直接触れないようにすることが重要です。
エボラ出血熱に感染しないよう、以上を参考に、感染者が発生している区域には絶対に近付かないようにし、感染者又は感染の疑いがある人との接触は避け、野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの)を食さないなど、エボラ出血熱の感染予防を心掛けてください。
(参考)
○厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708.html ○厚生労働省検疫所(FORTH)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/name48.html ○国立健康危機管理研究機構
https://id-info.jihs.go.jp/diseases/a/ebola-hemorrhagic-fever/index.html 3. 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には、万一に備え、家族や友人、職場などに日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え、必ず在留届を提出してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html また、3か月未満の出張などの渡航の際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html (問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(感染症情報)
電話:(代表)03-3580-3311
○外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (フィーチャーフォン)
(現地在外公館連絡先)
○在コンゴ民主共和国日本国大使館
住所:372, Avenue Colonel Mondijiba, Concession Immotex, Ngaliema, Kinshasa, Republique Democratique du CONGO
電話:081-555-4731~34(代表)
国外からは(国番号243)81-555-4731~34
緊急用電話:081-880-5059
国外からは(国番号243)81-880-5059
ホームページ:
https://www.rdc.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html