【ポイント】
●9月23日から10月8日まで第19回アジア競技大会が、また10月22日から同月28日まで第4回アジアパラ競技大会が杭州で開催されます。
●この期間に杭州へ渡航・滞在される方は、犯罪など不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の安全関連情報の入手に努め、安全確保に十分注意してください。
●最新の安全情報や緊急時の連絡を受信できるよう、「たびレジ」に登録してください。
【本文】
中国の浙江省杭州市では、本年9月23日から10月8日まで「第19回アジア競技大会(2022/杭州)」(以下「杭州アジア大会」)が、また10月22日から同月28日まで「第4回アジアパラ競技大会」(以下「杭州アジアパラ競技大会」)が、それぞれ開催されます。
両大会開催期間中、中国当局は、不測の事態を避けるため、各競技会場だけでなく、空港や地下鉄、高速道路等において厳重な警備体制を敷き、保安対策を強化しています。一方、選手団を始めとする大会関係者、マスコミ関係者、観戦者等のこの期間に杭州へ渡航・滞在される方におかれても、事件・事故に遭遇することが懸念されます。この期間に杭州へ渡航・滞在される方は、外務省海外安全ホームページに掲載されている「安全の手引き」等を参照し、以下の諸点に注意の上、犯罪など不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の安全情報の入手に努め、繁華街や公共交通機関等では周囲の状況に注意を払うなど、安全の確保に十分心掛けてください。
また、8月下旬のALPS処理水の海洋放出開始後、日本関係機関に対する抗議や嫌がらせの行為・電話が発生しており、注意が必要です。
また、万一、事件・事故等に遭遇した場合には、現地警察等の指示に従って行動するとともに、在上海日本国総領事館へのご連絡をお願いします。
1 競技観戦時のトラブル回避について
観戦予定の皆様におかれては、以下の点に留意し、無用のトラブルに巻き込まれないように注意してください。
(1)中国の法令では競技場やイベント会場で政治的、民族的、宗教的なスローガンや侮辱的な内容を含む旗・横断幕等を掲げることは禁じられています。
(2)相手の選手や応援団に野次をとばしたり、相手の国を侮辱したりするような非友好的な応援の仕方は、厳に慎んでください。スポーツ精神にのっとったマナーの良い応援を心がけてください。
(3)会場への入退場や持込み禁止品等については、現場の係員の指示に従ってください。また、大会関係者や警察当局の安全に関する指示に従ってください。
(4)試合会場においては次の点に注意してください。
・会場には時間より早めに入る、終了後はある程度時間を置いてから退出するなど、人混みを避けるように努めてください。
・セキュリティの確保されていない会場の外側や出入口付近は危険なので、こうした場所での人だまりや行列は避けるようにしてください。
・犯罪やテロなど不測の事態の発生を念頭に、会場の出入口や非常口、避難の際の経路等についてあらかじめ入念に確認してください。
・周囲がパニック状態になっても冷静さを保つように努め、警備当局の指示に従って避難してください。
(5)試合会場の外でも無用なトラブルを避けるため、不必要に大声を出したり、過度に目立つ行動はとらないようにしてください。不必要に日本語を大きな声で話さないなど、慎重な言動を心がけ、周囲の様子に細心の注意を払うようにしてください。
(6)大勢の人が集まっている場所、急に大きな音などが聞こえた場所等に興味本位で近寄らないようにしてください。万が一抗議活動等の場に遭遇した場合には決して近づかないようにし、その様子をスマートフォン等で撮影する等の行為も行わないでください。
(参考)
在中国日本国大使館の「安全の手引き」
https://www.cn.emb-japan.go.jp/files/100523396.pdf 8月27日付スポット情報「中国:ALPS処理水の海洋放出開始に伴う注意喚起」
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2023C043.html 2 旅券(パスポート)の携帯義務について
中国に在留または滞在する満16歳以上の外国人は、旅券を常時携帯することが法令上義務付けられており、警察官に提示を求められた場合には応じなければなりません。違反した場合には罰金等を科されることもありますので、盗難や紛失に十分注意しつつ、常時旅券を携行してください。
3 臨時宿泊登記について
外国人が中国国内で宿泊する場合には、都市部では24時間以内に公安当局に届け出て臨時宿泊登記を行う必要があります。 ホテル等に宿泊する場合は、チェックインの際に旅券を提示して記入する臨時宿泊登記表がホテルから公安当局へ提出されますが、知人宅や会社社宅等に宿泊する場合にはご自身で届出を行う必要があります。届出がない場合には罰金等を科されることもありますので、十分注意してください。
4 薬物犯罪に関する注意喚起
中国政府は、麻薬の密売や製造に関する犯罪の取締りを強化しています。中国では麻薬犯罪に対する罪は極めて重く、最高刑は死刑であり、日本人を含む外国人に対しても死刑が執行されています。麻薬等違法薬物の使用や売買に関わらず、また、知り合いからの依頼であっても中身の分からない荷物は預からないなど、犯罪に巻き込まれないよう慎重に行動してください。
5 写真撮影の制限について
中国国内では、写真の撮影が禁止・制限されている場所があります。撮影が禁止されている場所や一般市民の政治活動などを撮影し、警察官から写真の削除を指示される事例などもありますので、写真撮影の際は、事前に制限の有無を確認してください。
6 見知らぬ人物に声をかけられた場合
中国では、見知らぬ人や客引きに声を掛けられ、マッサージ店や飲食店等に入り、多額の料金を請求される「ぼったくり」被害に遭ったとの報告が寄せられています。甘い言葉に誘われて不用意に付いて行かないようご注意ください。
7 買春に関する注意喚起
中国では、買春行為(性行為のみならず、日本では合法となる性交類似行為による性的サービスを含む)は違法となります。当該性的サービスは、主に表向きカラオケ店やマッサージ店を謳う店舗で違法に提供されており、検挙された場合、15日以下の拘留及び5千元以下の罰金が科される可能性があるほか、国外退去処分及び数年間の再入国禁止措置が付される場合があります。このような違法行為は厳に慎むようにしてください。
8 交通事故について
中国では、右側通行や赤信号時の右折可など、日本と交通規則が異なる上、自動車や電動バイク等の信号無視、歩行者や自転車の無理な横断など、交通ルールが遵守されないケースがあり、交通事故に巻き込まれる危険があります。歩行中や横断中は左右後方から近づいてくる車両に十分注意するなど、自己防衛に努める必要があります。また、中国で交通事故の被害に遭った場合、日本と同様の十分な被害補償を受けられない可能性があるため、万一に備え、渡航前に、海外旅行保険には必ず加入するようにしてください。
9 このほか、杭州アジア大会の公式ホームページ及び杭州アジアパラ競技大会の公式ホームページ並びに日本オリンピック委員会(JOC)の公式ホームページ及び日本パラリンピック委員会(JPC)の公式ホームページには、同大会開催に関する情報が掲載されていますので、こちらも併せご参照ください。
【杭州アジア大会の公式ホームページ】
英語
https://www.hangzhou2022.cn/En/ 中国語
https://www.hangzhou2022.cn/ 【杭州アジアパラ競技大会の公式ホームページ】
英語
https://www.hangzhou2022.cn/paragames/En/ 中国語
https://www.hangzhou2022.cn/paragames/ 【JOCの公式ホームページ】
https://www.joc.or.jp/games/asia/2022/ 【JPCの公式ホームページ】
https://www.parasports.or.jp/paralympic/index.html 10 現地の最新の安全情報や緊急時の連絡を受信できるよう、「たびレジ」に登録してください。
外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html (問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2851
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地公館連絡先)
○在上海日本国総領事館(杭州市を管轄)
(管轄地域:上海市,安徽省,浙江省,江蘇省,江西省)
住所:上海市万山路8号
電話:(市外局番021)-5257-4766
国外からは(国番号86)-21-5257-4766
FAX:(市外局番021)-6278-8988
国外からは(国番号86)-21-6278-8988
ホームページ:
https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html ○在中国日本国大使館
(管轄地域:北京市,天津市,陝西省,山西省,甘粛省,河南省,河北省, 湖北省,湖南省,青海省,新疆ウイグル自治区,寧夏回族自治区,チベット自治区,内蒙古自治区)
住所:北京市朝陽区亮馬橋東街1号
電話:(市外局番010)-8531-9800 (代表),(市外局番010)-6532-5964(邦人援護)
国外からは(国番号86)-10-8531-9800(代表),(国番号86)-10-6532-5964(邦人援護)
FAX:(市外局番010)-6532-9284
国外からは(国番号86)-10-6532-9284
ホームページ:
https://www.cn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html