●赤道ギニア大陸部においてマールブルグ病の感染が拡大しています。
●バタ市を含む大陸部への不要不急の渡航は、当面の間自粛してください。
●マールブルグ病はエボラ出血熱と同様に致死率が高く極めて危険な感染症で、主として感染者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染します。首都マラボを含む島嶼部においても、体調不良の人や感染の疑いがある人との接触は極力避けるようにしてください。
1 マールブルグ病の感染拡大状況
2月13日、WHOは、赤道ギニアの保健当局が、同国東部のKie-Ntem州においてマールブルグの症例を確認した旨公表して以来、感染は拡大しており、3月22日には、WHOにより8件(Kie-Ntem州2件、Litoral州4件、Centre-Sur州2件)の新たな確定例が報告されています。8件の確定例を検出した各州は約150km離れているため、ウイルスの広範囲な伝染が示唆されています。また、Litoral州の4件については、バタでの感染例であることが判明しています。さらに4月2日付の赤道ギニア保健当局発表の最新データによると、感染例が14件(内8件はバタ市で検出)に増加しており、今後も感染拡大が懸念される状況となっています。
2 感染防止対策
上記感染拡大状況から、感染防止のため、バタ市を含む大陸部への不要不急の渡航について、当面の間の自粛をお願いします。
マールブルグ病はエボラ出血熱と同様に致死率が高く致死率が高く(88%に至るケースも有り)極めて危険な感染症であるため、何よりも予防が重要です。主として感染者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)に触れることにより感染することから、特に葬儀への出席は避ける(赤道ギニアの一部地域においては葬儀において死者に触れる習慣があるため)とともに感染者又は感染の疑いがある人のあらゆる体液に直接触れないよう注意してください。
また、野生動物(含・死骸、排泄物)に触れない、不用意に洞窟・採掘坑に立ち入らないなどに注意するとともに、アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うよう心掛けてください。さらに野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの等)を食さない、同種肉類を提供する非衛生的な場所の利用を避けるなど、感染に十分配慮した行動に努めてください。
首都マラボを含む島嶼部への感染拡大も懸念されますので、島嶼部においても、同様に感染防止対策に努めてください。
3 マールブルグ病について
マールブルグ病は、エボラ出血熱と同様に最も危険な感染症である一類感染症に指定されています。コウモリやラットなどの媒介動物の関与が指摘されてはいますが、自然界からヒトへの感染経路は依然不明です。感染源になるのは、患者の血液、体液、排泄物、唾液などで、これらとの直接接触及び医療機関や家族内での濃厚接触が感染経路となっており、空気感染はありません。現在、ワクチン等の特異的な治療法はまだ確立されておらず、対症療法となりますが、早期に支援治療を受けることで生存率が上がることが期待されます。潜伏期間は通常3日から10日(2日から21日)で、突発的に発症し、発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛に続き発疹がみられます。その後、症状は悪化し、黄疸、全身衰弱、精神錯乱、出血、多臓器不全をきたし、死に至る場合があります。
(参考)
○厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name49.html○国立感染症研究所:「マールブルグ病とは」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/343-marburg.html4 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には、万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え、必ず在留届を提出してください。
(
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
また、3か月未満の出張などの渡航の際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(詳細は
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html 参照)
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)4919
○外務省 海外安全ホームページ:
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (携帯版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp(現地在外公館連絡先)
○在ガボン日本国大使館(赤道ギニアを管轄)
住所:Boulevard du Bord de Mer, B.P.2259, Libreville, Gabon
電話:(+241)011-73-22-97 / 011-73-02-35
閉館時の緊急連絡先:(+241)077-38-73-38
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