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ベネズエラにおける社会・経済状況の悪化に伴う感染症の流行

2018年07月05日
【ポイント】
●6月20日,世界保健機関(WHO)は,ベネズエラが社会・健康指標に悪影響を及ぼす社会政治・経済状況に直面しており,ジフテリア,麻しん,マラリアが急速に拡大している他,エイズ(HIV),結核並びに妊婦及び乳児の死亡率増加が懸念されており,医薬品へのアクセス,生命を脅かす慢性疾患の患者に対する適切なケアについても懸念がある事を発表しました。
●同国に渡航・滞在する場合は,必要な予防接種を受けるなど,各種感染症に対する感染予防措置をとるとともに(以下3参照),常備薬の他にも日常的に使用する医療品を持参するなどの対策を講じてください。

1 ベネズエラにおける医療事情
6月20日,世界保健機関(WHO)は,ベネズエラが社会・健康指標に悪影響を及ぼす社会政治・経済状況に直面しており,ジフテリア,麻しん,マラリアが急速に拡大している他,エイズ(HIV),結核並びに妊婦及び乳児の死亡率増加が懸念されており,医薬品へのアクセス,生命を脅かす慢性疾患の患者に対する適切なケアについても懸念がある事を発表しました。
つきましては,同国に渡航・滞在する場合は,必要な予防接種を受けるなど,各種感染症に対する感染予防措置をとるとともに(以下3参照),常備薬の他にも日常的に使用する医療品を持参するなどの対策を講じてください。
同国で流行している主な感染症の発生状況は次のとおりです。

(1)マラリア
マラリアの症例数は,2015年から2017年にかけて大幅に増加しています。
2015年 136,000例
2016年 240,000例
2017年 406,289例

(2)麻しん
麻しんは,24州のうち21州と首都圏にまで拡大しており,2017年7月(第26週)から2018年6月(第22週)までに2,285例の確定例が報告されています(うち1,558例が2018年に報告された)。

(3)ジフテリア
近年,ジフテリアも流行しており,2016年7月頃(第26週)に最初に報告されてから2018年4月中旬(第16週)までに疑い例1,716例(うち確定例1,086例)が報告されています。
 
(4)エイズ(HIV)
新たなHIV感染者は,2010年から2016年にかけて24%増加したと推定されています。

(5)結核
結核症例は,2014年の6,063例から,2016年には7,816例に増加しています。
 
2 5月15日,米国疾病管理予防センター(CDC)は,米国人に対して,ベネズエラへの「不要不急の渡航の延期(Avoid Nonessential Travel)」を呼びかける渡航情報(3段階の最上位)を発出しています。
(参考)
米国疾病予防管理センター(CDC)(英文)
https://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/warning/health-infrastructure-breakdown-venezuela 

3 各感染症について
(1)マラリア
マラリアは,ハマダラカという種類の蚊に刺されることでマラリア原虫が体内に侵入して感染する病気です。ハマダラカは夕方から夜間に活発に活動する習性があります。熱帯熱マラリア,三日熱マラリアなどヒトが感染するマラリアは4種類あり,潜伏期間は種類により違いますが2~4週間で,主な症状は発熱です。第一の予防方法は蚊に刺されないようにすることです。予防内服薬もありますが,完全に予防できるとは限りません。現地におけるマラリア流行状況や服用者本人の体質,持病,渡航先での滞在中の生活スタイルなどを総合的に判断する必要がありますので,事前に必ず専門の医療機関などに相談してください。
(2)麻しん
麻しんは,感染力が非常に強く,空気感染,飛沫感染,接触感染によって簡単に人から人に感染する急性のウイルス性発しん性感染症です。潜伏期間は10~12日で,免疫が不十分な人が感染すると高い確率で発症します。主な症状は発熱,咳,鼻汁,結膜充血,発しんなどですが,まれに肺炎や脳炎になることがあります。予防のためは,麻しんの罹患歴や麻しん含有ワクチンの接種歴を確認し,必要に応じて麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)の接種を必要回数受け,麻しん・風しんに対する免疫をつけておくことが重要です。
(3)ジフテリア
ジフテリアはジフテリア菌により発生する病気です。主にジフテリア患者の気道の分泌物によってうつり、喉などに感染して毒素を放出します。この毒素が心臓の筋肉や神経に作用することで,眼球や横隔膜(呼吸に必要な筋肉)などの麻痺,心不全等を来たして,重篤になる場合や亡くなってしまう場合があります。
予防にはワクチン接種が有効です。ワクチン接種により,ジフテリアの罹患リスクを95%程度減らすことができると報告されています。ジフテリアワクチンは1968年から始まった3種混合ワクチン(ジフテリア、百日せき、破傷風)に含まれています。定期の予防接種で2種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風)を12歳の時に受けていれば、20代前半くらいまでは免疫がありますので、それまでは接種は不要です。その後は、1回の追加接種で10年間有効な免疫がつきます。
(4)エイズ(HIV)
HIVに感染し無治療のまま経過すると,他の病気に対する抵抗力がなくなり,いろいろな病気にかかりやすくなります。感染症など一定の病気を発症した状態をエイズといいます。病気が進行すると死亡することがあります。HIVに感染した人の血液,母乳,精液,膣分泌液などの様々な体液によって感染します。予防のためにコンドームを適切に使うなど,感染に対する正しい知識を身につけておくことが重要です。
(5)結核
結核菌を吸い込み,体の中に入ることによって起こる病気です。結核菌は主に肺の内部で増えるため,咳,痰,発熱,呼吸困難等,風邪のような症状を呈することが多いですが,肺以外の臓器が冒されることもあり,腎臓,リンパ節,骨,脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。特に,小児では症状が現れにくい一方で,全身に影響が及び重篤な結核につながりやすいため注意が必要です。
生後1歳までのBCGワクチン接種により,小児期における結核の発症を52~74%程度,重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度罹患リスクを減らすことができると報告されています。

4 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には,万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は,緊急事態に備え,必ず在留届を提出してください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html
また,3か月未満の旅行や出張などの際には,海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/# 参照)

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
        (携帯版)  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp

(現地在外公館連絡先)
○在ベネズエラ日本国大使館
住所:Torre Digitel, Piso 9, Avenida Don Eugenio Mendoza con Esquina Calle Miranda, Urbanización La Castellana, Municipio Chacao, Estado Miranda, Venezuela (Apartado No.68790, Altamira,Caracas 1062-A Venezuela)
電話:212-262 3435(代表)
国外からは(国番号58)212-262 3435
ホームページ: http://www.ve.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
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