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ニジェール
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情報種別:海外安全情報(危険情報)
本情報は現在有効です。

ニジェールの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】

2023年8月16日

【危険度】
●首都ニアメ市、タウア州、マラディ州及びザンデール州の北緯15度以南の地域、ドッソ州全域
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
●北緯15度以北の地域、ディファ州全域及びティラベリ州(ニアメ市を除く)
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

【ポイント】
●2023年7月26日、首都ニアメ市にあるニジェール大統領府が大統領警護隊により封鎖され、バズム大統領が拘束されました。これに伴い、ニジェール国内では、兵士を支援する大規模なデモ等が発生し、それに対しバズム大統領側も支持者にデモを呼びかけています。また、西アフリカ諸国経済共同体(以下、ECOWAS)によるニジェールへの軍事介入の可能性もあり、予断を許さない流動的な状況が継続しています。
●つきましては、ニジェール全土を危険レベル4(退避勧告)へ引き上げます。ニジェールへの渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は直ちに退避してください。

1 概況
(1)2023年7月26日、首都ニアメ市にあるニジェール大統領府が大統領警護隊により封鎖され、バズム大統領が拘束されました。同大統領の拘束は続いており、ニジェール国内では、兵士を支援する大規模なデモ等も発生し、それに対しバズム大統領側も支持者にデモを呼びかけています。さらに、ECOWASによる同加盟国とニジェールの間の陸路・空路の国境封鎖や全商業・金融取引停止等の制裁により、ニジェール国内での生活にも影響が出ています。現状、ECOWASによるニジェールへの軍事介入の可能性もあり、予断を許さない流動的な状況が継続しています。
(2)ニジェールでは依然としてテロが続発し、多くの民間人も命を落としています。経済平和研究所(IEP)の報告書「グローバル・テロリズム・インデックス」(2022年版及び2023年版)によれば、2021年にはニジェールにおけるテロによる死者数は595名と、前年比2倍になり、2007年以来過去最高となりました。同報告書によれば、2022年の同死者数は198名でしたが、このうち60%が民間人だったとされています。
(3)「イスラムとムスリムの支援団(JNIM)」及び「大サハラのイスラム国(ISGS)」をはじめとする各イスラム過激派組織は、サヘル地域の情勢悪化に伴い設立されたG5サヘル合同部隊への参加国に対する報復的なテロ攻撃を続けており、その参加国であるニジェールにおいても、イスラム過激派組織によるものとみられるテロ・誘拐事件が多数発生しています 。
 また、南東部のディファ州では、ナイジェリア北東部に拠点を置く「ボコ・ハラム」及び「ISIL西アフリカ州」(ISWAP)がニジェール領内に越境してテロ事件を引き起こすケースが多発しており、南西部ティラベリ州でも、ブルキナファソとの国境地帯において誘拐・襲撃事案が頻発するなど、テロの脅威が増しています。外国人が、誘拐や襲撃等の標的となる可能性も排除されません。
(4)これまでに、ニジェールにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが、上記のとおりイスラム過激派組織によるテロ・誘拐事件が多発しており、外国人も被害に遭っていることから、今後、日本人・日本権益がテロ・誘拐の標的となる、あるいはその巻き添えとなる可能性は排除できません。
 このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
 また、テロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_046.html )も参照してください。

2 地域情勢
(1)首都ニアメ、タウア州、マラディ州及びザンデール州の北緯15度以南の地域、ドッソ州全域
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)

2023年7月26日、首都ニアメ市にあるニジェール大統領府が大統領警護隊により封鎖され、バズム大統領が拘束されました。同大統領の拘束は続いており、ニジェール国内では、兵士を支持する大規模なデモ等も発生し、それに対しバズム大統領側も支持者にデモを呼びかけています。さらに、ECOWASによる同加盟国とニジェールの間の陸路・空路の国境封鎖や全商業・金融取引停止等の制裁により、ニジェール国内での生活にも影響が出ています。現状、ECOWASによるニジェールへの軍事介入の可能性もあり、予断を許さない流動的な状況が継続しています。

ニアメはテロが頻発しているマリ及びブルキナファソ国境地域に近接しており、テロリストが市民に交じってニアメに入る可能性も指摘されています。

つきましては、同地域への渡航はどのような目的であれ、渡航は止めてください。また、既に滞在中の方は直ちに退避してください。

(2)北緯15度以北の地域、ディファ州全域及びティラベリ州(ニアメ市を除く。)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

 同地域では、多くのテロ事件が発生しており、民間人を含む多数の犠牲者が出ています。2022年に発生した主なテロ事件は、以下のとおりです。
・2月、ティラベリ州バニンバング県において、輸送トラックが複数台のバイクに乗った武装集団による襲撃を受け、民間人18人が死亡、8名が負傷しました。
・3月、ティラベリ州テラ県ペテルコール国境管理所付近で、バイクや車に乗った武装集団がバスを襲撃し、警官2名を含む19名の乗客が死亡しました。同日、武装集団は、果物や野菜を積んだトラックを襲撃し、トラックに乗っていた2名が死亡しています。
・10月、マリ国境付近のバニバングー市とティジゴル村の間の道路で、イスラム過激派がトラック3台を襲撃し、同乗していた9人及びバイクに乗っていた2名が死亡しました。
・11月、ディファ州(マルジョリ)において、ボコ・ハラムの集団による誘拐を伴うテロ襲撃が発生し、テロリストにより人質3名が殺害され、国家警備隊3名が負傷しました(州兵の追撃により、人質12名が解放され、テロリスト5名を殺害しています)。
・12月、首都ニアメから約50キロのブルキナファソとの国境付近のセイにおいて、警察、国家警備隊、水・林業の合同検問所が襲撃され、水・林業担当1名が殺害、掃討作戦で女性1名が死亡しました。
また、外国人が被害となる誘拐事件も発生しています。近年では、2021年6月にも、同州ンバンガで中国人2名が誘拐される事件が発生しています。リビアとの国境地帯であるアガデス州は、従来から麻薬や武器の密輸といった越境犯罪のため、犯罪組織が通過する交差地帯と言われています。
 
 つきましては、これらの地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在中の方は、直ちに退避してください。


(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ:
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版) 

(現地大使館連絡先)
○在コートジボワール日本国大使館(ニジェールを兼轄)
  住所:Immeuble La Pr?voyance, Batiment B, 2?me ?tage, Avenue Nogu?s, Plateau, Abidjian, C?te d'Ivoire
  電話:(市外局番なし)27-2021-2863/3043、27-2022-1790
   国外からは(国番号225)27-2021-2863/3043、27-2022-1790
  FAX:(市外局番なし)27-2021-3051
   国外からは(国番号225)27-2021-3051
  ホームページ:http://www.ci.emb-japan.go.jp/index_j.htm



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