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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 トンガは,太平洋島嶼国の中でも比較的治安の良い国と言われていますが,首都ヌクアロファ(Nuku'alofa)及び周辺地域を中心に,若年層による暴行,傷害,窃盗及び外国人を狙った住居侵入事件等の一般犯罪が増加傾向にあります。特に,2000年初頭から中国人移民が急増し,ビジネスで成功している中国人移民に反感を抱いたとされる一部トンガ人による中国人経営の商店への強盗及び窃盗事件等が多く発生しています。また,2006年10月に発生した暴動では,中国人が経営する多くの商店に対し,トンガ人が破壊や焼き討ちを行いました。中国人に間違えられた日本人が白昼暴行を受けたり,住居侵入等の被害者になったりする事件も少なからず発生していますので,犯罪等に巻き込まれないよう十分注意する必要があります。
 また,銃器を用いた凶悪犯罪も複数報告されています。2016年3月には,コロモトゥア(Kolomotu’a)地区にある中国人が経営する商店で,夜10時頃トンガ人男性が店舗に侵入し,女性従業員に発砲した事件がありました。外国人が狙われた犯罪では,2016年7月,ソプ(Sopu)地区の海岸沿いにある遊歩道で,早朝にランニングをしていた欧米人女性が,背後からトンガ人男性2人に襲われ,顔面を複数回殴打され,被害者は国外に緊急搬送されました。警察によると,金品目的の犯行であったとのことです。同年5月には,パフ(Pahu)地区にある中国人が経営する商店で,中国人経営者がトンガ人男性と口論になり殴打され,頭部に重症を負いました。
 警察当局は治安維持に努めていますが,凶悪犯罪の受刑者が収監されているトンガタプ島内刑務所から脱獄する事件も1年に数回起きています。
麻薬犯罪に関しては,近年,麻薬の不法生産・所持及び販売等が増加しつつあり,警察当局も取り締まりを強化しています。路上やクラブ等で麻薬らしき物を売りつけた後,捜査協力の奨励金目当てに警察に密告するような事件も起きていますので,十分ご注意ください。
 2015年度の犯罪統計によれば,総犯罪件数は4,993件で,そのうち,殺人3件,強姦6件,窃盗773件,住居侵入528件となっています。トンガの総人口が約10万人と考えると,犯罪率は決して低いとは言えません。

2 過去1年間の日本人の主な被害事例は次のとおりです。
(1)住居侵入窃盗(2015年12月)
 午後帰宅したところ,玄関ドアの鍵の様子がいつもと異なることに気づいた。ドアを開けると,居間,食堂及び各寝室にある棚等は全て物色されており,現状がわからない程散らかっている状況であった。警察によると,犯人は住居裏の有刺鉄線を飛び越えて敷地内に侵入し,住居の裏口のドアをこじ開けて屋内に侵入したのではないかとのこと。犯人は冷蔵庫内も物色し,シャワーを浴びた形跡もあった。
(2)暴行未遂(2016年5月)
 午前青空マーケットにて駐車を試みたところ,駐車場係の案内で一方通行を走行中,前方に走行を妨げる杭のようなものを発見した。そのため,前方に走行できなくなり,複数の後続車もあったため,回避するために別の出口に置いてあった交通整理用のカラーコーンを一時的に移動させようとしたところ,近くにいたトンガ人店員が説明も聞かずに突然殴りかかろうとしたため,恐怖のあまりその場を逃げ去った。
(3)車上荒らし(2016年4月)
夕方ブナロード沿いに路上駐車したところ,車から離れている間に窓ガラスが割られ,車内を物色された。車内に貴重品は置いていなかったこともあり,金銭的な被害はなかった。2016年12月にも同じ場所で同様の被害があったとのこと。
(4)詐欺事件(2016年9月)
 ホエールスイミングのため訪れた旅行者が,トンガ政府が定めた「ホエールウォッチング及びホエールスイミング規定2013」に基づくライセンスを有していない業者を利用し,詐欺被害に遭った。
(5)暴行未遂事件(2016年11月)
 日中自宅から徒歩で買い物に出かけたところ,たむろしている若年層3人組に絡まれ,胸ぐらをつかまれた。その場をすぐに離れたため,怪我はなかったが,その後も数回同じ3人組に絡まれることがあった模様。
この他,2015年には,在留邦人に対する住居侵入及び強姦未遂事件が発生している。

3 犯罪被害多発地域
 犯罪の多くは首都ヌクアロファ(Nuku'alofa)及びその周辺で発生しており,特にソプ(Sopu)地区,アナナ(Anana)地区,ウムシ(Umusi)地区,マウファンガ(Ma'ufanga)地区,コロフォウ(Kolofo'u)地区,トフォア(Tofoa)地区,パフ(Pahu)地区等外国人が居住する新興住宅地で犯罪件数が増加しています。これらの地域には街灯がない場所もあるため,夜間の外出,特に女性の一人歩きは避けてください。

4 防犯対策
日中でも人通りの少ない場所は避けてください。また,スリ等に遭わないようにバック等はしっかりと身に着けてください。普段は温厚なトンガ人ですが,口論になると暴力に訴えることがあります。そのような場合は,被害に遭わないため落ち着いて行動し,その場を離れるようにしてください。
夜間は街灯が少ない場所も多いので,外出は極力控えてください。特にバーやクラブ等の周辺では,酔っ払いに絡まれたり,トンガ人同士のけんかに巻き込まれたりしないよう十分ご注意ください。夜間,住宅街等で若年層がたむろしている場所では,暴力事件が多発していますので,近づかないようにしてください。
犯罪とは直接関係はありませんが,トンガ国内では,路上に犬が非常に多く,飼い犬であっても放し飼いにされています。狂犬病はないと言われていますが,噛まれたり,自転車に乗っている際に追いかけられ,転倒して怪我をする事故も発生していますのでご注意ください。
なお,事件や事故等に巻き込まれた場合は,現地警察及び在トンガ日本国大使館に連絡してください。

5 その他
 トンガにおいて,日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が複数発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/

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