=-=-=-=-=-=-=-=

=-=-=-=-=-=-=-=
● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)トンガは南太平洋島嶼国の中でも比較的治安の良い国と言われていますが、首都ヌクアロファ市(Nuku'alofa)および周辺地域を中心に、若年層による暴行、傷害、窃盗、外国人を狙った住居侵入事案が発生しているほか、銃器を用いた凶悪犯罪や違法薬物に関する事件も複数報告されています。

(2)日本人が遭遇する被害の多くは、窃盗、置き引き、住居侵入および暴行です。一部のトンガ人は中国人移民に反感を抱いているともいわれており、過去には、中国人が経営する商店等に対する破壊や焼き討ち事件も発生しましたが、こうした中国人移民への反感が影響したと思われる日本人被害の暴行事件も発生しています。

2 トンガにおける主な犯罪事例(日本人の被害を含む)
(1)殺人・強盗・傷害
 ア コロフォウ地区(Kolofo’ou)にて若者の喧嘩が発生し、16歳の男性が頭と体に重傷を負い病院に搬送されたが、死亡が確認された。
 イ アジア人男性が宿泊していたホテルに強盗が押し入り、被害者の手首を縛り、口に物を詰め込んだ後、iPhone、金品および現金などを持ち去った。
 ウ ヒヒフォ・ロード(Hihifo Rd)にあるガソリンスタンドに強盗が押し入り、女性店員から現金約2,000TOPを盗んで逃走した。
 エ ファヘファ(Fahefa)に住むオーストラリア人の夫婦の家に2人の男が現れ、石で妻の頭を殴った。
 オ マウファンガ地区(Maufanga)にあるバーにて37歳の男性が暴行を受け、5本の歯を失った。

(2)窃盗、置き引き、スリ、ひったくり、住居侵入
 ア 午後8時頃ヌクアロファで商店を営む中国人女性が営業後に道路を歩いていたところ、後ろから近づいてきた男に現金1,500TOPと携帯電話等をひったくられた。
 イ ブナ・ロード(Vuna Rd)沿いのベンチにて女性観光客がテーブルにスマートフォンを置き夕日の写真を撮っていたところ、気づいたときにはスマートフォンが無くなっていた。警察署に行き相談するも追跡は困難とのことであった。
 ウ マウファンガ(Maufanga)の住宅に空き巣が入り、約20万円相当のトンガマットが盗まれた。
 エ 韓国料理レストランを営む韓国人夫婦の自宅に空き巣が入り、貴重品とパスポートを盗まれた。その数日後、夜自宅に帰宅した際、居合わせた2人の若者に石で額を殴られ、現金と携帯電話を奪われた。
 オ 早朝、ヌクアロファ市内の日本人宅で、就寝中に何者かに窓が壊され、現金が盗まれた。
 カ 自宅裏庭に面した窓がバールの様な工具でこじ開けられ、窓際に置いていた複数の腕時計が盗まれた。

(3)詐欺など
 ア ホエールスイミングのためトンガを訪れた日本人旅行者が、ツアー業者に料金を支払ったものの、ツアーは催行されず、料金も返金されなかった。この業者は、トンガ政府が定めた「ホエールウォッチングおよびホエールスイミング規定2013」に基づくライセンスを有していなかった。
 イ ヌクアロファ市内の銀行でATMを利用した際に、銀行カードの磁気情報と暗証番号を盗み取られ、後日、銀行口座から現金を引き出されるスキミング被害に遭った。このATMには不正機器が取り付けられていた。
 ウ フェイスブック上で輸入車やエンジンの販売をしているように偽装し、デポジットを奪い取る詐欺行為が多発した。1年間で8人が被害に遭い、被害額は約1,500万円に及んだ。

3 犯罪被害多発地域
 犯罪の多くは、首都ヌクアロファ市およびその周辺で発生しており、特にソプ(Sopu)地区、アナナ(Anana)地区、ウムシ(Umusi)地区、マウファンガ(Ma'ufanga)地区、コロフォウ(Kolofo'u)地区、トフォア(Tofoa)地区、パフ(Pahu)地区等の外国人が居住する新興住宅地における犯罪件数が増加しています。
 これらの地域には街灯がない場所もあるため、夜間の外出、特に女性の一人歩きは避けてください。

4 防犯対策
 旅行者、長期滞在者ともに、トンガ滞在中は隙を見せないよう注意し、日頃から治安状況について、トンガ政府のホームページやFacebook、ラジオ、新聞、地元の人々、ホテル従業員、旅行代理店、在トンガ日本国大使館等から情報収集することをおすすめします。
 ◎トンガ政府ホームページ: https://www.gov.to/
 ◎トンガ政府Facebook: https://www.facebook.com/TongaGovPortal

 その他、以下の諸点にもご留意ください。
(1)日中散策する場合は、人通りの少ない場所は避けてください。盗難は、他のことに注意が奪われている隙に被害にあう事例が多い傾向にあります。路上、マーケット、空港、観光船、レストラン、カフェ、バー、ナイトクラブ、ホテルの敷地内等では、ひったくり、スリ、置き引きに逢わないよう、所持品からは目を離さない、知らない人から声をかけられたら警戒する、定期的に周囲を見渡すなど、十分注意してください。

(2)ヌクアロファ市および周辺地域では日本人および外国人が被害者となる侵入強盗事件が発生しています。日頃から施錠を確実に行い、屋外から見える位置に貴重品を置かない等の注意が必要です。
ホテルによっては、バルコニー側ガラス戸の鍵が未設置であったり、損壊して施錠不能になっていたりする場合がありますので、滞在される際は部屋の鍵の設置状況を確認することをおすすめします。

(3)普段は温厚な性格のトンガ人ですが、喧嘩になった場合には暴力に訴えることもあります。そのような場合は、暴行被害に遭わないようにするためにも、落ち着いて行動し、その場を離れるようにしてください。
なお、状況によっては、みずからが日本人であることをはっきり伝え、犯罪やトラブルに巻き込まれないよう十分注意してください。。

(4)夜間は街灯が少ない場所も多いので、外出は極力控えてください。昼間は比較的治安が安定していますが、夜間、特にバーやクラブ等では飲酒に端を発する喧嘩やトラブルが発生しており、2019年にはバーでトンガ人同士の撲殺事件も発生しています。このような場所およびその周辺では、酔っ払いに絡まれたり、喧嘩やトラブルに巻き込まれたりしないよう十分ご注意ください。

(5)住宅街や海沿い等で夕方や夜間に若年層がたむろしている場所では、暴行事件や窃盗事件が発生していますので、そのような場面に遭遇した場合には、道を変更する等近づかないようにしてください。

5 テロ・誘拐
 トンガのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_273.html )をご確認ください。

※ 在留邦人向け安全の手引き
 在トンガ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.ton.emb-japan.go.jp/files/100623886.pdf )もご参照ください。


−−−−−−−−−−
トップページ
−−−−−−−−−−