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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)全般
 ブラジルでは一般犯罪や麻薬に絡む組織的な犯罪が頻発しています。これらの犯罪の手口は凶悪で、多くの犯行に拳銃等が使用され、抵抗すると殺害されることがあります。特に「ファベーラ」と呼ばれるスラム街は犯罪の温床となっており、立ち入った者が殺害されることもあります。また、観光地においても同様に油断できませんので、注意が必要です。

(2)強盗
 多数の日本人が拳銃等を使用した強盗被害に遭っています。ATMで現金を引き出した後やショッピングセンターなどから出た後に狙われることが多いので注意してください。

(3)短時間誘拐
 短時間誘拐(電撃誘拐)と呼ばれる、金品や車両を強奪するために拳銃等を使って脅迫し、被害者を一時的に拘束する犯罪が頻発しています。拘束後は、ATMで現金を引き出させた上、金品等の貴重品や携帯電話、車両を奪った後に、連絡手段のない市街から離れた場所で解放するのが特徴です。車の乗り降り時や停車時に狙われやすいので、不審者の有無等、常に周囲の状況を確認するようにしてください。

(4)スキミング被害
 クレジットカードのスキミング被害が頻発しており、一流ホテルでも多くの日本人が被害に遭っています。従業員の行動を確認できる場所で決済させるようにする等の注意が必要ですが、スキミング行為は瞬時に行われ、防ぎきれないところがありますので、利用明細書等を小まめに確認し、不正使用があった場合にはすぐカード会社に連絡してください。

(5)テロ
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。 

2 都市別の状況
【リオデジャネイロ】
(1)犯罪発生状況
 リオデジャネイロ州公安局の犯罪統計によれば、リオ州内における2019年の人口10万人当たりの殺人事件件数は23件、同強盗事件件数は1162件となっており、2013年以降、上昇傾向にあった凶悪犯罪の発生に一定の歯止めが掛けられた状況といえます。しかしながら、依然として、コパカバーナやセントロ地区といった観光地も含め、麻薬密売組織の抗争事件、銃器やナイフを使用した強盗、置き引き、ひったくりが発生しています。また、麻薬密売組織間の抗争に治安当局が介入した銃撃戦や、『ミリシア』と呼ばれる民兵組織の勢力拡大に伴う抗争事件がスラム街で昼夜を問わず発生し、多くの一般市民が巻き添えになるケースが頻発していますので注意が必要です。最近では、スラム街の観光ツアーに参加していた外国人旅行者が警戒中の警察官から銃撃を受けて死亡する事件も発生しており、スラム街への立ち入りはツアー参加も含め絶対に止めてください。ひったくりの手口は、自転車または徒歩で接近し、後ろから追い越しざまにひったくる、複数で前後から挟み込んだり、取り囲んだりする等して財布や手荷物を奪う、物売り等が親しげに話しかけ、気をそらした隙に他の仲間が荷物を奪い取る等があります。携帯電話(特にスマートフォン)、腕時計、カメラ、ビデオ及び装飾品等も狙われます。
 また、路線バス内での強盗・窃盗事件が頻発していますので、市内を移動する際は、タクシー(可能な限りタクシー乗り場から)を利用してください。その際、手荷物はトランクや車内の足下に置くなどして、外から見えないようにしてください。

(2)犯罪多発地域
 スラム街のみならず、従来は安全といわれていた観光名所、高級住宅街及びその周辺においても各種の凶悪犯罪が発生しています。観光地や高級住宅街の周辺にもスラム街が密集しており、麻薬密売組織の抗争事件や治安当局の取締りによる銃撃戦等が頻発しています。
 スラム街はリオ市中心部と国際空港を結ぶ高速道路周辺にもありますので、特に犯罪が発生しやすい深夜から未明の時間帯の空港の利用、幹線道路の通行は避けてください。
 その他、次のような地区で犯罪被害が発生しています。なお、人通りのある時間帯であっても事件が発生していますので、時間帯や人通りの多少にかかわらず注意が必要です。

 ア フラメンゴ地区
 浮浪者やストリート・チルドレンが集まっており、人通りの多い場所であっても十分な注意が必要です。アテホ・ド・フラメンゴ(海岸沿いの埋立地公園)は、特に夕暮れ時から明け方にかけ、人通りがほとんどなくなることから、強盗被害に遭う確率が高くなっています。 

 イ ボタフォゴ地区
 日系企業の事務所が多数所在するボタフォゴ地区では、商店や事務所を狙った侵入強盗事件が増加傾向にあります。海岸に面した通りでは深夜、早朝等の人通りの少なくなる時間帯に被害に遭う確率が高くなります。

 ウ コパカバーナ地区、イパネマ地区、レブロン地区
 観光地であることから、警察官や警備員が多く配置されていますが、早朝や夕暮れ(海水浴客の帰宅時間帯)以降に、海岸通りで外国人旅行者を狙った強盗事件が発生しています。人通りの多い時間帯であっても置き引き、スリ、ひったくり等が発生しており、夜間、早朝には拳銃、ナイフを使用した強盗事件が頻発しています。犯行の大半が未成年者グループによるもので、特に、夜間の砂浜での一人歩きは大変危険です。

 エ コルコバードの丘、ポン・ジ・アスーカル
 この2か所はリオデジャネイロで最も有名な観光名所で、軍警察官及び市警察官が配置されていますが、スリ、ひったくり、置き引き等が発生しています。持ち物には常に気を配り、携帯電話、カメラ等はできるだけカバン等に収めて携行し、必要な時のみ取り出すようにしてください。
 コルコバードの丘(キリスト像)へ至る登山道では、拳銃を使用した強盗事件が発生していますので、徒歩は避け、なるべく登山電車を利用してください。また、観光客をターゲットにして法外な値段でガイドを申し出る違法業者がいますので注意してください。

 オ セントロ地区及びカテドラル・メトロポリターナ、ラパ水道橋
 路上強盗が頻発しています。最近では、背後から尾行され、人通りのない脇道に入ったところで、拳銃を突きつけられて所持品を奪われる事件が発生しています。特に、夜間、早朝及び週末は人通りが少なくなるので注意が必要です。セントロ地区のバスターミナル内では、バスを降りた旅行者を狙った置き引きが頻発しています。移動には極力タクシー、配車アプリを利用してください。ラパ地区の水道橋、カテドラル付近では、早朝や昼間であっても強盗被害が多発していますので、注意が必要です。

【サンパウロ】
(1)犯罪発生状況
 拳銃を使用した強盗・殺人等の凶悪事件が昼夜を問わず頻発しています。日本人の被害が多い強盗事件については、依然として高止まりの状態が続いていますが、サンパウロにおいては、被害者が警察に届け出ないケースが多く、警察が認知している以上に事件が発生していると推測されます。拳銃やナイフ等を使用した犯行では、抵抗したり逃げたりしようとすると、危害を加えられ、命を落とす危険がありますので、被害に遭った場合には、身体の安全を優先する行動を取ってください。日本とは危険度が全く異なることを認識しておくことが重要です。

(2)犯罪被害多発地域
 ア セントロ地区(旧市街)
 サンパウロの起点であり、観光名所となっている大聖堂(カテドラル・メトロポリターナ)があるセー広場は、連日多くの観光客でにぎわっていますが、スリ、ひったくりなどの窃盗事件の多発地域でもあります。記念撮影をしている際に所持品を盗まれる事件や、親切を装って「服が汚れていますよ」などと声をかけてきたり、アイスクリームをかけたりするなどして実際に衣服を汚し、気をそらしている隙をついて所持品を盗むといった手口による事件が発生しています。

 イ リベルダージ地区
 日本の食材が揃い、日本人が多く訪れる東洋人街があるリベルダージ地区では、人混みの中でのスリ、ひったくりといった窃盗事件や拳銃使用による強盗事件が昼夜を問わず発生しており、時間帯や人通りの多少に関わらず注意が必要です。

 ウ パウリスタ大通り周辺
 高層ビルが建ち並ぶオフィス街であり、多くの日系企業や在サンパウロ日本国総領事館が所在するパウリスタ大通りは、一見安全に見えますが、携帯電話を狙った強盗・窃盗が多発している場所です。さらに同大通り周辺では、車輛を狙う強盗事件や家屋、レストランに侵入しての強盗・窃盗事件も発生しており、そのほとんどには拳銃が使用されています。

 エ モルンビー地区
 アイルトン・セナが眠るモルンビー墓地があるほか、サンパウロFC(サッカークラブ)のホームスタジアムもあり、試合開催日には多くの観客で賑わいます。同地区は多くの著名人の居宅が建ち並ぶ高級住宅地でもあり、富裕層をねらった路上・侵入強盗事件が頻発しています。

 オ 空港周辺等
 空港内で置き引き被害が頻発しており、多くの日本人も被害に遭っています。空港のチェックインカウンターでの手続き中に見知らぬ人物から声をかけられ、気を取られている隙に荷物を盗まれる事案が多く発生していますので、荷物は身のまわりに置き、常に目を離さないよう気をつける必要があります。
 空港からサンパウロ市内に向かう幹線道路では、犯罪者が警察官を装って検問を偽装し、車両を停車させて強盗に及ぶ手口が見られます。また、空港から後をつけ、ホテルや自宅に到着したタイミングを狙って犯行に及ぶ事例も発生しています。

【クリチバ】
(1)犯罪発生状況
 パラナ州公安局発表による2018年の殺人件数は、クリチバ市内で317件、パラナ州全体では2,088件発生しています。麻薬絡みのトラブルや怨恨による殺人が大半ですが、強盗犯に抵抗して殺害されるケースも頻発しています。クリチバ市での強盗件数は年間25,291件、窃盗件数は年間43,359件、車両強盗は年間2,852件と非常に多く、十分な注意が必要です。強盗犯は拳銃を使用し、見張り、実行犯、逃走車両の運転手等、複数名で犯行に及ぶことが大半です。強盗犯に遭遇した場合は絶対に抵抗せず、犯人の要求に従ってください。

(2)犯罪被害多発地域
 ア クリチバ市で殺人事件が頻発している地域は、クリチバ工業団地(CIC)、 カジュルー地区、シティオ・セルカード地区、ウベラーバ地区等河川に隣接する地域、パロリン及びグアイーラのファベーラ、南西部の高速道路沿いの地区及び北東部のコロンボ市に隣接する地区です。殺人事件の主な原因は、犯罪者と市民や警察との衝突、麻薬取引のトラブル、ギャング間の抗争です。特に違法な取引(麻薬や偽造物品等)の現場となることの多いバスターミナル周辺では、昼夜問わず発砲事件が発生しており、十分な注意が必要です。

 イ これまで治安が良いとされていたセントロ地区、アグア・ベルジ地区、ジャ ルジン・ダス・アメリカス地区、セミナーリオ地区でも治安が悪化しつつあり、以前から多発していた車両盗難に加え、家宅侵入や殺人等の凶悪犯罪が発生しています。

 ウ クリチバ市内とクリチバ国際空港を結ぶ「トーヘス街道」、サンパウロへ向かう国道116号線沿い、パラナグア市(海岸方面)に向かう国道277号線沿い及び市内の河川沿いには、ファベーラの住民による走行車両を狙った強盗事件などが発生しています。

【マナウス】
(1)犯罪発生状況
 アマゾナス州マナウス市では、銃器を使用した殺人や強盗、短時間誘拐等の凶悪犯罪が昼夜、場所を問わず発生しており、日本人も被害に遭っています。また、マナウスは麻薬密輸の中継地といわれており、麻薬絡みの犯罪も頻発しています。
 アマゾナス州公安局が発表した2019年のマナウス市の犯罪統計によれば、年間の総件数と(1日あたりの件数)は、殺人事件879件(2.4件)、強盗事件42,102件(115件)、窃盗事件40,454件(110.5件)となっており、同地域に滞在する際には十分注意してください。

(2)犯罪被害多発地域
 ア セントロ地区周辺(観光名所が多数所在)
 夜間や人通りの少ない場所では路上強盗等の犯罪が頻発しており、また、人の往来が多い場所(港周辺、商店街、バスターミナル周辺など)では昼夜を問わず強盗、スリやひったくり等の犯罪が頻発しています。

 イ アドリアノーポリス地区(総領事館所在地、日本人が多く居住)、ノッサ・ セニョーラ・ダス・グラッサス地区、パルキデス地区周辺
州軍警察が頻繁にパトロールを実施し、比較的治安が良いとされてきましたが、最近では同地区のショッピングセンター内での強盗事件や路上での強盗殺人事件等凶悪犯罪が発生しています。

 ウ マナウス市北部、東部
 麻薬密売に絡む殺人や銃器を使用した強盗が頻発している他、麻薬組織員の潜伏エリアとされているため、不要な訪問は避けてください。
また、東部に位置する工業団地周辺には貧困地区もあり、人通りが少なく人目につかないことから強盗事件が発生し、企業の現地従業員送迎バスも強盗被害に遭っています。

 エ マナウス市西部、ポンタネグラ地区
 ネグロ川沿いに位置する同地区の川岸では、人通りの多くなる週末や夜間に、飲酒者の喧嘩を起因とする殺人事件や、集団強盗事件が発生しています。

【ブラジリア】
(1)犯罪発生状況
 連邦区公安局が発表した犯罪統計によれば、2019年中に連邦区では、殺人事件は407件(人口10万人当たり約13件)、強盗事件は36,013件(人口10万人当たり約1,129件)発生しています。殺人事件は麻薬関連のトラブルや男女間のトラブル、怨恨等によるものが大半ですが、強盗犯に抵抗して殺害される事案も発生しています。また、郊外の衛星都市を中心に治安が悪いため、ブラジル国内の他の大都市と同様に、防犯対策に十分留意する必要があります。特に近年は、歩行者の携帯電話を狙った路上強盗が多いため、徒歩での移動は避け、タクシー等の車両を利用すると共に、車両乗降時には、周囲に不審な人物がいないかを確認する等、細心の注意を払う必要があります。なお、2018年にブラジリア郊外に国内5ヶ所目となる連邦刑務所が設置され、犯罪組織の幹部らが相次いで移送されたことに伴い、連邦区内においても全国的な犯罪組織(PCC)の構成員等が集まる傾向にあることから、同構成員が関与し、逮捕される事件も発生しています。犯罪組織が活動を定着化させつつある状況が窺われるような事件もあるため、他州の大都市と同様に犯罪組織が関与する各種犯罪に巻き込まれないように十分な注意が必要です。

(2)犯罪被害多発地域
 ア プラノピロト(全般)
 プラノピロト内では歩行者に対する強盗事件が引き続き多発しているため、移動はタクシー等を利用してください。

 (ア) ホテル地区
 プラノピロト中心部に近いホテル地区及びその周辺部には、浮浪者や麻薬使用者、売春婦等が集まる傾向があり、特に夜間は、車上狙いや自動車盗をはじめ、強盗や殺人、薬物密売も発生しています。

(イ) バスターミナル地区
 プラノピロト中心部にあるバスターミナル周辺は、ブラジリア郊外から多数の人が集まり、人通りが多いためプラノピロトの中でも最も治安が悪い場所の一つです。この地区では、路上強盗、スリ、置引き等が頻発している他、麻薬及び武器等の売買も行われており、それに関連した殺人事件等も発生しています。昼夜問わず十分な注意が必要です。

 イ 郊外(衛星都市)
 郊外の衛星都市では、犯罪組織が絡む薬物密売の他、殺人、強盗等の凶悪事件が頻発しています。

【ベレン】
(1)犯罪発生状況
 パラー州ベレン大都市圏(ベレン市、アナニンデウア市、マリツーバ市、ベネビデス市、サンタ・バルバラ市、サンタ・イザベル市)全域で銃器を使用した殺人、強盗等の凶悪犯罪が日常的に発生しています。特に歩行者を狙った路上強盗、車両減速時を狙った車両強盗、バス車内での強盗、逃走中の強盗犯による人質立て籠もり、警察と強盗犯との間で発生する銃撃戦等、いずれも銃器を使用した事件が頻発しています。
 2018年の犯罪件数(人口10万人あたり)を東京都(1,385万人)とベレン大都市圏(240万人)で比較すると、ベレン大都市圏での発生は、強盗が東京の538倍、殺人が68倍です。
 なお、ベレン大都市圏内では1日平均913件の犯罪が認知されていますが、これは警察に届け出があったもので、実数はさらに多いものと考えられます。

(2)犯罪被害多発地域
 ベレン大都市圏中心部のベレン市内で特に犯罪が頻発しているのはマルコ、ジュルーナス、グアマ、サクラメンタ、テーハ・フィルメ等の貧困地区で、麻薬密売組織間の縄張り争いなどにより、殺人事件等が多発しています。従来比較的安全と言われていた日本人長期滞在者が多く住む、ウマリザウ、サンブラス、ナザレ、バチスタ・カンポス等の地区でも犯罪件数が急増しており、注意が必要です。
 ベレンの主要観光地であるヴェロペーゾ市場、ナザレ大聖堂、エミリオ・ゲルジ博物館、カステロ要塞、共和国広場(平和劇場周辺)、宝石美術館、マンガル・ダス・ガルサス公園では、日本人を含む旅行者の多くが強盗、スリ、ひったくり等の被害に遭遇しています。夜間、休日の人通りの少ない時間帯には立ち入らないことをお勧めします。

【ポルトアレグレ】
(1)犯罪発生状況
 リオ・グランデ・ド・スル州公安局発表による2018年の殺人件数は、ポルトアレグレ市内で殺人件数は458件、州全体では2,109件、その他、車両強盗等の犯罪も発生しています。物取り等が強盗殺人に発展する事案も昼夜問わず発生していますので、十分な注意が必要です。

(2)犯罪被害多発地域
 ア セントロは最も危険な地区の一つとされています。同地区にあるクラブは、麻薬売買の中心となっており、殺人事件が発生することもあるため、訪問を控えることをお勧めします。

 イ パルテノン、ヴィラクルゼイロドスル、ボンジェズース等の地区や市内を一望できるサンタテレーザの丘、ポリシアの丘などの地区は、スラム街に接しており、非常に危険なため、絶対に近寄らないでください。

【レシフェ】
(1)犯罪発生状況
 ペルナンブコ州レシフェ市における2019年の殺人件数は493件(州全体で3,466件)、強盗件数は28,539件(州全体で78,943件)発生しています。レシフェ市では2018年から数値上は犯罪件数に改善傾向が若干見受けられますが、実際には数値以上の犯罪が発生している可能性があります。市内各所、特に人通りの少ない場所では、ひったくりや拳銃を所持した強盗事件等が昼夜を問わず発生していますので、単独行動は極力避けるようにし、万一、強盗被害に遭った場合には、絶対に抵抗しないことが肝要です。
 また、レシフェ市には同市をホームタウンにした3つのサッカーチームがあり、市内サッカースタジアムで毎週末に試合が行われていますが、時々、興奮したファン同士による傷害事件が発生しています。中には拳銃を所持したファンが発砲したケースもありますので、十分に注意してください。

(2)犯罪被害多発地域
 ア レシフェ市内各所にスラム街が点在しており、高層マンションビルの谷間にバラック小屋がひしめき合うという光景も珍しくありません。それらの周辺地域では麻薬の売買、強盗、スリ等の被害が頻発していることから、絶対に近づかないでください。

 イ 旧市街地区
 観光名所が所在し、休日は多くの観光客で賑わいますが、観光客を狙った窃盗やスリが発生していますので、常に周囲を警戒し、目立つ服装・行動は控え、ターゲットにならないよう工夫してください。

 ウ ボア・ビアージェン地区
 ビーチを訪れる観光客が多く、比較的治安が良い地域とされていますが、殺人事件や強盗事件が多発しています。白昼にビーチで拳銃を使用した殺人事件や、ショッピングセンターで現金輸送車が襲撃されるといった事件も発生しています。また、有名ホテル内においても宿泊客による銃の発砲事件が発生していますので、時間帯に関係なく十分な注意が必要です。

 エ ピーナ地区
 同地区内には3つのスラム街が存在し、拳銃を使用した強盗や殺人事件が多発しています。白昼に銀行強盗も発生しており、警察官と犯人との銃撃戦で住民・通行人が流れ弾に巻き込まれるケースが頻発しています。また、市内最大のリオマール・ショッピングセンターはスラム街(通称ボジ)と隣接していますので、同ショッピングセンターへの往復は極力タクシー(流しのタクシーを除く)を利用してください。時間帯や人通りの多少に関わらず十分な注意が必要です。

 オ その他の地区でも拳銃強盗が頻発していますので、注意が必要です。また、メトロ(郊外電車)の車内や駅構内、路線バス車内においても集団強盗事件が頻発していますので、移動に際してはタクシー(流しのタクシーを除く)を利用してください。

3 防犯対策
(1)犯罪被害に遭わないために、上記各項で記述した危険な地域への立ち入りを避け、ブラジル各地で頻発する強盗、スリ、ひったくり対策として、以下の防犯対策を参考にしてください。
 ○ 夜間、休日など、人通りの少ない時間帯の外出を避ける。
 ○ 複数人で行動する。
 ○ 時計、貴金属ははずし、華美な服装を避ける。
 ○ 携帯電話やカメラの取り出しは、必要最小限にとどめる。
 ○ 必要な現金を小分けにして携行する。

(2)公共交通機関利用時
 ア タクシー
 流しのタクシーや空港、その他の観光地周辺で客待ちをしているタクシーの利用は避けるようお勧めします。外国人と見るとメーターを稼働させずに法外な料金を請求したり、受け取った紙幣をすばやく小額紙幣にすり替え、不足している等と言いがかりをつけ再度要求してきたり、故意に遠回りをし、相場以上の運賃を要求する悪質な運転手がいます。料金前払い制の無線タクシーまたはタクシー乗り場に待機中のタクシーの利用をお勧めします。なお、乗車後にメーターが作動していることを確認してください。支払いは必ず車内で済ませ、釣り銭や財布を手に持ったまま降りないよう注意してください。タクシーを乗降車する際に襲われる強盗事件が頻発していますので、乗降車の際は路上ではなく、できるだけ建物の車寄せ等安全な場所に入れるよう心がけてください。

 イ バス
 市内、長距離を問わず車内での強盗事件が頻発しているので利用は避けてください。
 リオデジャネイロ北部地区等においては、スラム街の抗争に伴う放火事件などの発生や多数の死傷者を伴う交通事故も多く発生していることが報じられています。
 クリチバ市においては、バス専用道路とチューブ型バス停で名物となっている市営バス(オレンジ色の3両連結)は、鉄道感覚で利用しやすいものとなっています。しかし、朝夕のラッシュ時など、時間帯によっては混雑が激しく、車内やバス停留所内でのスリや停留所で集金したバス料金をねらった強盗が発生しており、日本人の被害も増加しています。

 ウ 地下鉄(リオデジャネイロ、ブラジリア、サンパウロ)
 混雑時のスリ、乗車口付近での発車間際の携行品のひったくり等に注意してください。駅の出入口付近は、強盗事件が頻発しているので十分な注意が必要です。特に大きなターミナル駅では、麻薬の売人等も多く、強盗事件も頻発していますので、付近を徒歩で移動することは避けてください。

 エ 配車アプリ(Uber、 99等)
 タクシーよりも比較的安価であり、その利便性から、近年急激に利用者が増えています。アプリを利用して目的地を住所や地図で指定でき、乗車前に料金が確定するので料金トラブルのリスクが小さく便利である反面、運転手は一般人であるため、車両整備が十分でない場合や、希に土地勘のない運転手がナビの指示どおりに進んでファベーラ(スラム街)等の危険な場所に迷い込んでしまうこともあるので注意が必要です。なお、乗車中に自分の現在地を家族等と共有することができる携帯電話等のアプリ機能を、必要に応じて活用するようにしてください。

(3)短時間誘拐については、主として夜間に車両が信号停車したところや、人通りが少なく照明のない駐車場で、拳銃等で脅迫されるケースが多いとされています。車両で移動する際には、常に窓を閉めてドアをロックし、駐車する際は、照明付近で、かつ人通りのある場所を選ぶ等の工夫をしてください。なお、危険を避けるために、深夜は赤信号であっても止まらず、徐行して通過することが必要な場合があります。まずは行動を予測されないよう、パターン化した行動や移動経路は避け、また、行動予定を第三者に知られないように努めてください。更に、キャッシュカードやクレジットカードを必要時以外持ち歩かないこと、万一拘束されたら犯人の指示に従い、抵抗しないことが重要です(誘拐対策の詳細は外務省海外安全ホームページを参照してください)。:https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_10.html 及び https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html

(4)カーニバル開催期間
 ブラジルにおけるカーニバルは、毎年2月ごろ各地で開催されます。世界的に有名なリオデジャネイロ、サルバドール、レシフェ・オリンダを始め、各地域は国内外からの多くの旅行者で賑わいますが、この時期には殺人、強盗事件等の凶悪犯罪も含め、犯罪の発生件数が増加します。カーニバル期間中の犯罪の特徴として、飲酒、薬物等によって興奮した若者達による乱闘騒ぎや、銃の乱射等が挙げられます。
 カーニバル開催期間中、現地に渡航・滞在する方は、以下の注意事項を参考にして、十分注意してください。
 ○空港・市内間の移動や外出時には、可能な限り旅行会社等の手配したハイヤーやラジオタクシー(料金前払い)を利用する。路線バス等の公共交通機関は利用しない。
 ○危険な場所を把握している地元ガイドを利用し、単独での行動は避ける。
 ○日没から夜明けまでは外出を控える。
 ○サンバチームのパレードは、正式なパレード会場の中で観戦する。
 ○知らぬ人物と安易に出かけない。
 ○宿泊先は、安全面優先で選び、3つ星未満のホテルの利用を避ける。


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