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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 犯罪発生状況
中南米諸国の中では比較的治安が良いとされてきたキューバですが、米国による経済制裁等による長引くモノ不足や度重なる大規模停電などの影響を受けて、治安は悪化しています。最近では警察官が殺害され拳銃を奪取される事案、ショッピングセンターが襲撃され商品が略奪される事案、外国人観光客が殺害される事案、外交官が多数居住する高級マンションに泥棒が入る事案等が発生しています。
外国人が被害にあった罪種別の発生事案については次のとおりです。
(1)詐欺
ア 「銀行よりも有利なレートでキューバ・ペソに両替します」等と言葉巧みに近づき、実際には正規より不利なレートで交換し、受け取った外貨を両替せずに逃走する。
イ 正規の両替所で両替を行い、ホテルに戻ってから金額を確認したところ、両替総額に対し、紙幣数枚分の現金が足りなかった。
(2)強盗および窃盗等
ア 機内預け荷物のスーツケースが壊され、現金や貴重品が盗まれた(キューバの空港職員が被疑者として検挙された事例もあります)。
イ レストランでカバンを椅子に掛けて食事をしていたところ、中に入れていた旅券と携帯電話が盗まれた。
ウ ビーチにバッグを置いたまま、写真を撮るため数分間目を離した隙に、バッグが持ち去られていた。
エ マタンサスの海岸でテントを張って野宿していたところ、寝ている間に現金と携帯電話を盗まれた。
オ 夜間、ハバナ旧市街の裏通りを1人で歩いていたところ、突然後ろから首を絞められ、ショルダーバッグを強奪された。
カ 満員の乗り合いバスに乗車中、財布を抜き取られた。
キ 混み合ったバーの店内で、チャックのついていないバッグから財布をすられた。
ク 公園で見知らぬキューバ人に話しかけられ、相手をしている最中に、背負っていたリュックの後ろポケットからスマートフォンをすられた。
ケ 電車内でうたた寝をしている間に、座席に置いてあったキャリーバッグを盗まれた。
コ 昼間、害虫駆除業者を装った男2名が被害者宅(アパート)を訪れ、室内に案内したところ、突然、同被害者の首を絞めて昏倒させ、現金等の貴重品を強奪した。
サ アパートの管理人に合い鍵で留守宅に侵入され、タンスに入れていた現金を盗まれた。
シ 深夜帯にマレコンを1人で歩いていたところ、2人組の男性に羽交い締めにされ、携帯電話を強奪された。
ス 日本人女性旅行者が民宿に宿泊していたところ、無施錠のベランダドアから室内に侵入され財布、旅券を盗まれた。
セ 野菜市場で買い物をしていたところ、ズボンのポケットに入れていた携帯電話をすられた。
(3)ぼったくり等
ア レストランで料金を確認せずに注文し、通常より高い料金を請求された。
イ 事前に料金を確認せずにタクシーやビシタクシー(自転車タクシー)を利用し、通常より高い料金を請求された。
ウ 親しげに道案内等を装って近づいてきた人物に、後から食事を奢らされ、またはグルと思われる飲食店に連れて行かれ、通常より高い料金を請求された上、それだけの現金を所持していなかったことから複数人の男性にホテルまで押しかけられた。
(4)その他
バラデロにおいて、外国人観光客が殺害され砂浜に埋められた。
2 防犯対策
犯罪被害に遭わないためには「自分の身は自分で守る」との心構えを持ち、最新の治安情報収集に努める、危険な場所には近づかない、多額の現金・貴重品は持ち歩かない、見知らぬ人物を安易に信用せずに警戒するなど、常に防犯を意識した行動をとることが重要です。 犯罪被害に遭わないよう、 次のような防犯対策が必要です。
(1)両替は、空港や銀行、正規の両替所またはホテル内で行い、必ずその場で金額と紙幣の種類を確認する(正規の許可を得ていない、いわゆる「闇両替屋」を利用した場合、利用した側も法律違反となるため、警察は被害届を受理しません)。
(2)両替屋を装って近づいてくる人物は相手にしない。
(3)機内預け荷物のスーツケースに現金や貴重品を入れない。
(4)ホテル等に貴重品を置いたままにしない。家主や従業員から害虫駆除等による退室を求められても安易に信用せず、もし退室する場合には貴重品を携行する。
(5)貴重品を部屋に置く場合は、施錠できる金庫等に収納する。
(6)バッグ等の持ち物を安易に地面や脇に置かず、常時身につけておくか、目の届く所に置く(旅行者等の周りには、持ち物を狙っている置き引き犯が常にいるという意識をもってください)。
(7)面識のないキューバ人に話しかけられても相手にしない。また、当該人物の周りの人物にも注意する(グループで旅行者の持ち物を狙っている可能性があります)。
(8)公共交通機関を利用する場合は、カバンを体の前に抱えるなど、スリに注意する。
(9)野宿はせず、安全を第一に考え、信用できるホテル・民宿等に宿泊する(キューバでは、海岸を含む多くの場所で野宿は禁止されています)。
(10)自宅内の窓の近くに貴重品を置かない(棒のような物を使用して窓の外から財布等を引っ張り、盗むという事件も発生しています)。
(11)外出する際、特に夜間や混雑する場所に行く場合は、携帯品は必要最小限にする。
(12)夜間や未明の時間帯に小人数での外出は控える。移動が必要な場合は、車を使う等安全対策を心掛ける(特に夜間や深夜は飲酒や売春等に絡む事件が増加します。また、突然の停電により、信号機や街灯も消え真っ暗闇になり、帰り道すら分からなくなりますので、注意が必要です)。
(13)常に周囲の状況に目を配る(特に、レストランやコンサート会場などの建物から外に出た直後は、周囲の状況に注意してください。これまでの犯罪被害の状況を見ると、ひったくり等の犯人は建物の外で待ち伏せ、狙いやすい人物を見定めて犯行に及んでいます。周囲の人物に対して、警戒しているという態度をはっきりと示すことが大切です)。
(14)所持品を他人に預けない。相手を簡単に信用しない。
(15)観光地等で声を掛けてくる人物のほとんどは、何かしらの悪意があって声を掛けていることを念頭におく。
(16)犯罪者に行動を予測させないように、決まった時間に自宅や職場に出入りしたり、同じコースを通ったりと、行動をパターン化しない(犯罪者は、前もって行動を観察した上で対象者を選定し、さらに警戒が手薄な時間・場所など、犯行に都合のよい状況を確認して、犯行に及んでいます)。
(17)金品や、携帯電話等の貴重品は外から見えないように携帯し、金目の物を持っていると思わせないようにする。
※犯罪者が犯行の対象を選定するときは、犯罪の成功率のほかに、当然成功した場合に得られる報酬を考えます。犯人に裕福と思わせるような派手な服装や高価な装飾品を身につけることは控え、目立たないようにすることが大切です。また、キューバではアジア系の人が非常に少ないため、日本人であるというだけで、街中で目立つことも念頭に置く必要があります。キューバでは、日本人は非常に裕福だと思われています。
(18)旅券等の貴重品や現金は分散して保管する(貴重品を持ち歩く場合は、ズボンのポケットやカバン等、数か所に分散して携帯するように心掛けてください)。
(19)重要な書類はコピーを取っておく(事前に、航空券、海外旅行の保険証書、旅券などの重要な書類はコピーを取って携行してください。コピーもしくは書類を特定できる番号等があれば、犯罪の被害に遭ったとしても再発行等がスムーズに行えることがあります)。
【犯罪被害に遭った場合】
十分注意を払っても犯罪の被害に遭うことはあります。被害に遭った場合は、相手が拳銃やナイフなど凶器を所持していることもあるため、身の安全を優先し、絶対に抵抗をしないことが大切です。
在キューバ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」を参照ください。https://www.cu.emb-japan.go.jp/jp/ryoji/anzen.pdf
5 テロ・誘拐
テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢をご確認ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_245.html
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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