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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
 犯罪件数はエクアドル全国で増加傾向にあります。大都市であるキト市およびグアヤキル市では、車両に連れ込み金品を奪う短時間誘拐、銀行での高額取引者を狙う強盗などが増加傾向にあり、地方都市また観光地においても、日本人を含む外国人が盗難、強盗被害に遭っています。また、タクシーやバスなど公共交通機関利用時の犯罪被害や飲食店等での置き引き、スリなどの犯罪も多く発生しており、注意が必要です。特に銃器を使用した殺人・強盗事件が増加しており、在エクアドル日本国大使館付近においても拳銃強盗殺人事件が発生しています。警察と軍が共同オペレーションを実施するなど、治安対策を推進していますが、現在のところ改善には至っていません。

2 日本人を含む外国人の被害例
 日本人を含む外国人は、犯罪のターゲットになりやすいので、十分注意が必要です。多額の現金が入った財布を公衆の面前で出し入れしたり、高級品を身につける、夜間に暗い場所を歩いたりするなど、犯罪を誘発するような行為は厳に慎む必要があります。

(1)強盗
ア 夕方、キト市内の大通りにおいて、タクシーの後部座席に乗車していた女性が、開放されていた窓から男に手を差し込まれ、スマートフォンを奪われた。
イ 昼間、リオバンバ市内の住宅地において、単独で徒歩にて帰宅中、後方から近づいてきた男からナイフを突きつけられ、所持品を奪われた。
ウ 夜間、グアヤキル市内の住宅で拳銃を持った6人組に押し入られ、手足を縛られ金品を強奪された。
エ 夜間、カルチ県を家族とともに車両移動中、前方車両が停止したため、運転していた車両を同じく停止させたところ、周囲を強盗に囲まれ、金品を強奪された。

(2)ひったくり
 昼間、日本人夫妻がキト市内の市場を歩行中に、衣服の汚れを指摘され、その汚れを拭き取るためにバッグを路上に置いたところ、バッグをひったくられた。(衣服には、犯人がかけたと思われるマスタードが付着していた。)

(3)置き引き
 昼間、グアヤキル市内のバスターミナルにおいて、係員を装った男の案内に従い荷物をバス車内に預け入れたところ、荷物を盗まれた。その後、その男も姿を消し、バスの関係者ではないことが分かった。

(4)スリ
 日中、キト市内中心部において、歩行中、ポスターを持って近づいてきた少年2人から話しかけられ、腕を触られるなど執拗につきまとわれた後、所持していたバッグから財布を盗まれていることに気づいた。

3  テロ・誘拐
 エクアドルのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_243.html )をご確認ください。

4  犯罪被害危険地域
(1)首都キト市およびグアヤキル市
ア キト市
 観光地として有名なパネシージョの丘周辺および旧市街地では置き引き、スリなどの窃盗事件が発生しています。パネシージョの丘中腹では、徒歩で訪れる観光客の強盗被害が報告されていますので、徒歩での移動は避けて必ずタクシー等を利用するようにしてください。(後述「5(2)ア タクシー利用の注意点」参照)
 また、昼夜を問わず外国人観光客がスリ、置き引き、拳銃強盗等の被害に遭うケースも発生しています。買い物、散策等に際しては、人通りの少ない通りを避け、不審な人物に近づかない、声を掛けられても相手にしない、トラブルに近づかないなど、十分注意して行動してください。

イ グアヤキル市内
 繁華街の10月9日通りやグアヤス川河畔のマレコン2000地区周辺では殺人、凶器強盗、誘拐事件などの凶悪犯罪が頻発しています。夜間の単独行動は避け、昼間であっても移動に際しては信用のおけるタクシー、登録制の配車サービス等を選び、徒歩や乗り合いバスでの移動は避けてください。

(2)コロンビアとの国境地域
 隣国コロンビアと国境を接するエスメラルダス県、スクンビオス県およびカルチ県北西部で、コロンビアの反政府ゲリラ組織、麻薬組織、不法出国斡旋ブローカーの存在が確認され、殺人・誘拐事件等の凶悪犯罪や薬物・武器の密輸等の増加が治安上の問題となっています。コロンビア出入国を含めた上記地域への陸路での立ち入りは避けてください。

5 防犯・安全対策
(1)銃犯罪
 近年、殺人、強盗などでも銃器が使用される事例が増加しており、違法銃器が広まっています。路上強盗等の犯罪に遭遇した場合には、身の安全を第一に考え、絶対に抵抗しないでください。

(2)交通機関
 エクアドルにおける公共交通機関は、バス、タクシー、航空機などがありますが、運賃の安い市バスはスリなどの被害が頻発しているので、可能な限り乗車しないことをお勧めします。

ア タクシー利用の注意点
 タクシー利用中の犯罪被害も多くなっています。タクシーを利用する際には以下の点に注意してください。
(ア) 非正規タクシー(白タク)や流しのタクシーは利用しない。
 正規の登録タクシーは、ナンバープレートが橙色(または白色のプレートで上端が帯状にオレンジ色)で、正規タクシー登録証が左右ドアと前後の窓ガラスに貼られています。非正規のタクシー利用は犯罪に遭う危険性が高いので、絶対に利用しないでください。また、正規のタクシーに乗車する前に、ナンバープレートと登録証を必ず確認し、できれば番号をメモしてください。

(イ) 無線タクシーを利用する。
 無線タクシーは、ホテルやレストランに頼めばすぐに手配してもらえる上、タクシー会社が客と車両情報を記録しているため、比較的安全と言えます。タクシー会社が手配した車両のナンバーや車種、色などを伝えてくれますので、車両が到着した時に車種、色、ナンバーに間違いがないかを確認し、所属するタクシー会社名、客の名前(自分の名前)を必ず運転手に確認した上で乗車してください。

(ウ) 登録制配車サービスを利用する。
 車両情報および運転手の情報が確認できる登録制配車サービスは、比較的安全な移動手段と言えます。また、運賃が乗車前に分かり、銀行カードなどの支払い方法を登録することで、現金を使用することなく支払いを完了できるため、利用距離に対して不当な高額運賃を請求されるなどの支払いトラブルを回避することができます。

イ 長距離バス
 長距離バスは、メンテナンス不足等により交通事故を起こすことがあり、また、スリや置き引き、夜間は強盗等に狙われる可能性があります。長距離バスを利用する際はこれらを念頭に置いて荷物に施錠する、夜間の移動は控える等注意してください。

※在留邦人向け安全の手引き
 在エクアドル日本国大使館が作成した安全の手引き(https://www.ec.emb-japan.go.jp/files/100457177.pdf )もご参照ください。


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