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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)米国連邦捜査局(FBI)の犯罪統計によると、2024年中、米国における凶悪犯罪(殺人、強制性交、強盗、加重暴行)の発生は1,221,345件、財産犯罪(侵入窃盗、窃盗、自動車盗)の発生は推計5,986,400件となっています。

(注)本統計は全米の連邦・州・地方、大学など各管轄における法執行機関のうち16,000以上の組織が提出したデータに基づくものです。
(注)ここでいう「加重暴行(Aggravated Assault)」とは、他者に深刻かつ重度な身体的傷害を負わせることを目的とした不法な攻撃(通常、武器使用または死亡や重度の身体的傷害をもたらすその他手段が伴うもの)を指します。

(2)米国の犯罪発生数の推移を人口10万人当たりの数値でみると、凶悪犯罪は2020年が386.3件、2021年が360.9件、2022年が377.1件、2023年が379.5件、2024年が359.1件、財産犯罪は、2020年が1,966.9件、2021年が1,792.8件、2022年が1,973.8件、2023年が1,934.1件、2024年が1,760.1件であり、両犯罪ともに減少傾向にあります。ただし、例えば2024年の殺人事件発生総数は日本が970件であるのに対し米国は16,935件、強盗事件は日本が1,370件であるのに対し米国は205,952件であり、日米の人口差を考慮しても米国における犯罪発生率は日本よりも格段に高いことが分かります。また、米国ではこのような凶悪犯罪に銃器が用いられることが多い点にも留意する必要があります。

(注)米国(FBI統計)と日本(警察庁統計)では罪種の類型や犯罪件数の計上基準等が同一でないため、あくまでも参考値です。

◎米国連邦捜査局(FBI):2024年犯罪統計(英語、Reported Crimes in the Nation,2024)
https://cde.ucr.cjis.gov/LATEST/webapp/#/pages/home

2 防犯対策
(1)米国での日々の生活において、差し迫る危険を感じることは必ずしも多くないかもしれません。一方で、上記のとおり米国と日本では治安情勢が大きく異なることをよく認識し、どのような地域でどういった犯罪被害に遭うリスクが高いのか、各地における犯罪の傾向と対策を把握することは防犯対策上とても重要です。特に、自宅(一時滞在地)や学校、勤務先等、ご自身の生活圏内における治安情勢をよく確認しましょう(例えば、一つの都市の中にも、比較的安全とされる地区もあれば、犯罪発生率が高く特段の事情がない限り立ち寄るべきではない地区もあります)。

(2)米国各地に所在する日本国大使館や総領事館等では、在留邦人や短期渡航者の皆様が犯罪被害に遭わないよう安全対策情報を発信していますので、米国の治安当局が発信する情報と併せ、安全対策の一助としてください。

●在アメリカ合衆国日本国大使館
(ワシントンD.C.、メリーランド州、バージニア州)
https://www.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzen.html
●在アトランタ日本国総領事館
(ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、ジョージア州、アラバマ州)
https://www.atlanta.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/bohan.html
●在サンフランシスコ日本国総領事館
(ネバダ州、カリフォルニア州の在ロサンゼルス総領事館管轄地域以外)
https://www.sf.us.emb-japan.go.jp/pdf/anzen_no_tebiki.pdf
●在シアトル日本国総領事館
(ワシントン州、モンタナ州、アイダホ州のアイダホ郡以北)
https://www.seattle.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzen_tebiki_se.html
●在ポートランド領事事務所
(オレゴン州、アイダホ州の在シアトル総領事館管轄地域以外)
https://www.portland.us.emb-japan.go.jp/files/100199524.pdf
●在アンカレジ領事事務所
(アラスカ州)
https://www.anchorage.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/j_tebiki.html
●在シカゴ日本国総領事館
(インディアナ州、イリノイ州、ウィスコンシン州、ミネソタ州、アイオワ州、ミズーリ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州、ネブラスカ州、カンザス州)
https://www.chicago.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/con_main_j_00001.html
●在デトロイト日本国総領事館
(ミシガン州、オハイオ州)
https://www.detroit.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/safety.html
●在デンバー日本国総領事館
(ワイオミング州、コロラド州、ユタ州、ニューメキシコ州)
https://www.denver.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/safety.html
●在ナッシュビル日本国総領事館
(ケンタッキー州、テネシー州、ミシシッピ州、アーカンソー州、ルイジアナ州)
https://www.nashville.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzenjoho.html
●在ニューヨーク日本国総領事館
(ニューヨーク州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、デラウェア州、ウエストバージニア州、コネティカット州フェアフィールド郡、プエルトリコ、バージン諸島)
https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00471.html#life
●在ヒューストン日本国総領事館
(テキサス州、オクラホマ州)
https://www.houston.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00084.html
●在ボストン日本国総領事館
(メイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネティカット州の在ニューヨーク総領事館管轄地域以外)
https://www.boston.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzen-info.html
●在マイアミ日本国総領事館
(フロリダ州)
https://www.miami.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzen_iryo_info.html
●在ロサンゼルス日本国総領事館
(アリゾナ州、カリフォルニア州ロサンゼルス、オレンジ、サンディエゴ、インペリアル、リバーサイド、サン・バーナディノ、ヴェンチュラ、サンタ・バーバラおよびサン・ルイ・オビスポ各郡)
https://www.la.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_safety.html

3 銃乱射事件(アクティブ・シューター)
(1)米国における治安上の主な懸念の一つとして銃犯罪が挙げられますが、その中でも、一度に多くの死傷者をもたらすリスクが高い銃乱射事件が近年増加傾向にあることへの懸念が高まっています。FBIは、人が多く集まる場所において一人又はそれ以上の者が銃器を用いて人々を殺害する、又は殺害を試みる行為を「アクティブ・シューター事件(Active Shooter Incident)」と類型し、その統計を公表するとともに対策を講じています。

(2)発生件数(2020年〜2024年)
○米国では、2020年から2024年までの5年間に、計223件のアクティブ・シューター事件が発生し、計1,070人が被害に遭いました(うち死者は369人)。

○2024年(計24件)の主な事件発生州
4件 テキサス州 
2件 カリフォルニア州、ノースカロライナ州
(以下略)

○2024年の主な事件発生状況
・発生月
  6月 5件
  9月 4件
  (最小発生月:3月、10月 0件)

・発生曜日
  月曜日  7件
  木曜日  6件
  水曜日  5件
  (最小発生曜日:日曜日、火曜日 1件)

・発生時間
 零時〜6時   3件
 6時〜正午  9件
 正午〜18時  6件
 18時〜零時  6件

(3)対策
○アクティブ・シューター事件に遭遇した場合の対策として、米国の治安当局は、「Run, Hide, and Fight(逃げる、隠れる、戦う)」を対処方針として推奨し、具体的に取るべき行動を主に以下のとおり示しています。

<逃げる>(可能であれば、その場から避難する)
・避難経路を把握し、避難計画を持つ
・他者が賛同するか否かに関係なく逃げる
・所持品は携行しない
・可能な場合、他者を助ける
・犯人がいる可能性がある場所へ立入らない
・警察(法執行機関)が現場に臨場する場合、両手を見えるところに出す
・負傷者をむやみに動かさない
・安全な状況にあるとき「911」に通報する

<隠れる>(避難が困難な場合)
隠れる場所のポイントは以下のとおり:
・犯人から見えない場所
・移動を阻害しない場所
・犯人の立入りを妨害する場所(錠付きドア等)
・重い家具を用いてドアにバリケードを設置する
・ドアを施錠する
・携帯電話を消音モードにする
・ラジオ、テレビ等、音がする装置の電源を落とす
・キャビネットや机など大きな物の後ろに隠れる
・静寂を保つ
・避難できず隠れる場所がない場合も慌てない
・「911」に通報し、犯人の場所を伝える(話すことができない場合でも回線を繋いだままにして警察が現場の音声を聞けるようにする)

<闘う>(逃げることも隠れることもできない場合の最終手段)
・犯人に対し可能な限り攻撃的に行動する
・犯人に対し身近にある物を投げつける、また、武器として用いる
・叫ぶ
・全力を注いで行動する

○上記のほか、アクティブ・シューター事件を回避するための日頃の心がけとして、米国の治安当局は以下を推奨しています。
・初めて訪問する場所では、最低2つの緊急用出口の所在を把握する。
・不審な人や行動、物などをみかけたら通報する(See something, say something.)。
・携帯電話が使用できない状況に備え、家族や親しい人の電話番号を少なくとも一つか二つ、暗記しておく。

◎米国連邦捜査局(FBI):アクティブ・シューター関連資料(統計ほか)(英語)
https://www.fbi.gov/about/partnerships/office-of-partner-engagement/active-shooter-resources
◎米国連邦政府 緊急事態対策:アクティブ・シューター対策(英語)
https://www.ready.gov/public-spaces
◎米国連邦緊急事態管理庁(FEMA):アクティブ・シューター(英語)
https://www.fema.gov/sites/default/files/documents/fema_scenario_1_active_shooter_06252025.pdf  

(注)アクティブ・シューター対策資料は、この他にも連邦・州・地方の多くの治安当局が作成・公表しています。

4 ヘイトクライム
(1)FBIは、人種/民族/血統(ancestry)、宗教、性的指向、障がい、ジェンダー、又は性同一性についての加害者の偏見に基づく犯罪を「ヘイトクライム(Hate Crime)」と類型し、その統計を公表するとともに対策を講じています。

(2)発生件数(2024年)
○米国では、2024年、一つの偏見に基づくヘイトクライムは11,928件(被害者は13,946人)発生しています。うち、51.3%は人種/民族/血統についての偏見に基づく犯罪で、24.3%は宗教、17.4%は性的指向についての偏見に基づく犯罪でした。

○主な偏見とそれに基づく犯罪件数
・人種/民族/血統についての偏見に基づく犯罪:
  黒人又はアフリカ系アメリカ人に対する偏見 3,239件
  白人に対する偏見 873件
  ヒスパニック又はラテン系に対する偏見 858件
  アジア人に対する偏見 404件
  (以下略)

・性的指向についての偏見に基づく犯罪:
  男性同性愛者に対する偏見 1,121件
  女性同性愛者、男性同性愛者、バイセクシュアル又はトランスジェンダー(mix group)に対する偏見 790件
  女性同性愛者に対する偏見 176件
  (以下略)

・宗教についての偏見に基づく犯罪:
  ユダヤ教に対する偏見 2,100件
  イスラム教(ムスリム)に対する偏見 262件
シーク教に対する偏見 143件
  カトリック教に対する偏見 55件
  (以下略)

○主な発生場所
  住宅 3,242件
  車道・歩道等 2,339件
  小・中学校 896件
  駐車場・車庫等 641件
  大学 459件 
  教会/シナゴーグ/寺院/モスク 443件  (以下略)

(3)対策
○ヘイトクライムに遭遇した場合、緊急時には、911に通報するか、地元の警察署に連絡してください。また、ヘイトクライムの被害に遭った場合やヘイトクライムを目撃した場合、FBIチップライン(1-800-225-5324)に報告することができます。

◎米国連邦捜査局(FBI):ヘイトクライム関連資料(統計ほか)(英語)
https://cde.ucr.cjis.gov/LATEST/webapp/#/pages/explorer/crime/hate-crime

5 詐欺
(1)特殊詐欺
米国においても詐欺は近年巧妙化しており、最近では、銀行員、警察官、税関職員、大使館・総領事館職員を装った者による詐欺事案が増加しています。
不審な電話がかかってきた際には、決して相手の言いなりにならず、金銭を要求された場合には、一旦電話を切って家族や知人など周りの人や警察に相談するなど、慎重な対応を心がけてください。

◎特殊詐欺についての注意喚起
●被害に遭わないために(日本語)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2024C049.html
●加害者にならないために(日本語)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2025C056.html

(2)フィッシング詐欺
 銀行、配送業者、ネット通販サイトなどを装い、偽のウェブサイトへ誘導してクレジットカード情報や個人情報を盗み取るフィッシング詐欺が非常に巧妙化しています。
 送信元のメールアドレスが公式のものか確認し、少しでも疑わしい場合は、メール内のリンクではなく、公式アプリや公式サイトからログインするようにしてください。

(3)白タク被害
 主要都市の空港や駅において、正規のタクシー乗り場や配車アプリの指定場所以外で、「タクシー?」などと声をかけてくる無許可営業の車(いわゆる白タク)による被害が報告されています。法外な料金を請求されたり、強盗被害に発展するリスクもあります。
 客引きには絶対に応じず、必ず正規のタクシー乗り場を利用するか、配車アプリを通じて車両を呼び、乗車前にアプリ画面に表示されたナンバープレートと一致するか確認してください。

6 テロ対策
テロ・誘拐情勢については、以下の海外安全ホームページをご確認ください。 
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_221.html


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