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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 犯罪発生状況の概要
ジョージア内務省が公表した犯罪統計によると、2023年の国民1人当たりの犯罪発生件数は日本の約2倍と、数字上は日本と比べて極端に治安が悪い状態ではないと言えます。しかしながら、首都トビリシでは外国人旅行者を狙ったとみられる未成年窃盗集団のスリや路上強盗が発生しているほか、銃器を使用した強盗や殺人、夜間の人がいない公園や山道での強姦事件等が発生しており、安全とは言い切れませんので、できるだけ目立たないように行動するとともに、多額の現金を持ち歩かない、夜間は不必要な外出を控える、ひと気のない場所の一人歩きは避けるなど、滞在する地域を問わず一般的な防犯対策を講じる必要があります。地方へ移動する場合は、夜間は避けるようお勧めします。
2 日本人の主な被害状況と防犯対策
近年ジョージアを訪れる日本人旅行客が増加していることもあり、以下のような犯罪被害の報告も増えています。
犯罪者は、ターゲットをよく観察しています。「自分は狙われているかもしれない」との意識を頭の片隅に置いておくことが被害を防ぐ上で重要です。
(1)物乞いによる窃盗被害
観光客が多く集まる場所において、白昼堂々と子供の物乞いが複数で観光客に声をかけ、油断した隙に鞄やポケットの中の財布等を抜き取られることがあります。このような被害は、ショタ・ルスタヴェリ通り(Shota Rustaveli Avenue)沿い、旧市街地区のシオニ大聖堂(Sioni Cathedral)付近、メイダン広場(Meidan Square)付近等で発生しています。
知らない人にいきなり声をかけられた場合は、立ち止まることなく、気づかないふりをして速やかにその場を離れてください。
また、店内で飲食していても、物乞いがしつこく寄ってくることもあります。無視しても物乞いに絡まれる場合は店員や他の客に助けを求めてください。
(2)ひったくり、路上強盗等の被害
外国人旅行客を狙ったひったくりや路上強盗が増加しており、特にひと気の少ない路地や夜間に被害が多く見られます。中には、斜めがけにしていたカバンを引っ張られて転倒しり、カバンを奪われまいと抵抗して負傷を負ってしまうケースもあります。また、飲食店内や地下鉄駅構内において若者数人に囲まれ金銭を脅し取られそうになった事例もあります。
このような被害は、マルジャニシヴィリ(Marjanishvili)地区、ルスタヴェリ通り(Shota Rustaveli Avenue)、旧市街地区といった繁華街で発生しています。
鞄などは前に抱えて持つ、努めて明るい道や人通りの多い道を選ぶ、一人での行動を避けるなどの対策のほか、万が一被害にあった場合は、犯人が凶器を持っていることを念頭に、無理に抵抗しないようにしてください。
(3)空き巣被害
留守宅に窃盗に入られ貴重品や金品を盗まれるケースの他、就寝中に居宅に侵入され被害に遭ったという被害も報告されています。
住居の選定や防犯対策については在留邦人向け「安全の手引き」の該当部分(https://www.ge.emb-japan.go.jp/files/100564938.pdf )を参考にしてください。
(4) 宿泊施設内での窃盗、強盗被害
安価なホステルにおいて、外出した隙に同部屋に宿泊していた外国人や従業員に現金やノートパソコン等を盗まれる事件や、たまたま知り合った外国人を部屋に招き入れ、いきなり殴打されて現金を奪われる事件が発生しています。
部屋の鍵が壊れていたり、防犯カメラが設置されていないなど、セキュリティ面に不安のある宿泊先は使わない、貴重品は部屋に残さず持ち歩くなどの対策の他、たまたま知り合った人など素性の分からない他人を部屋に決して入れないように注意してください。
(5)飲食店における高額請求事案
観光名所や繁華街において、若い女性や外国人の男性に話しかけられ、その場で話を続けるうちに仲良くなり、食事に行こうと誘われ、見知らぬレストラン・クラブ・バーに連れて行かれ、サービスの提供を受けた後に高額な料金を請求されたり(知り合った女性や外国人は平然と支払う)、いわゆる客引きに強引に店に連れて行かれて、断れずにサービスを受けたところ高額な料金を請求される事案が発生しています。
このような被害は、ルスタヴェリ駅(Rustaveli Station)周辺のミヘイル・ジャヴァヒシヴィリ通り(Mikheil Javakhishvili Street)やギオルギ・アフヴレディアニ通り(Giorgi Akhvlediani Street)周辺、アヴラヴァリ駅(Avlavari Station)周辺等で発生しています。
いわゆるぼったくり事案は、警察に訴えても犯罪として扱われず、取り合ってもらえません。地図に掲載されていないような怪しい店には自分から行かない、誘われても断る、店に入った後に違和感を感じたら速やかに店を出るなどの対策を行ってください。
(6) 車内での強制わいせつ被害
タクシー乗車中に運転手に身体を執拗に触られたり、たまたま知り合った男性の車に乗せてもらったところ人気のない場所に連れて行かれて性行為を強要されそうになる被害が発生しています。夜間に一人でタクシーに乗ることは避ける、「車で案内してあげる」など親切を装った声かけに注意する等、不審に思ったら車から降りるなどの対策を行ってください。
3 違法薬物
ジョージアでは薬物犯罪は無期懲役まで科せられる重罪です。「大麻は合法」といった誤った情報にまどわされたり、知り合いからの誘いに乗って薬物に手を出した結果、警察に逮捕され、長期間刑務所に収容されることになりかねませんので十分注意してください。
4 テロ・誘拐
テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_200.html )をご確認ください。
5 デモ・集会
2024年5月から6月にかけて、「外国エージェント法」に反対する大規模な抗議活動がトビリシ市内を中心として発生しました。
ジョージアでは今後も情勢を受けて大規模なデモや集会が行われる可能性があります。日頃からニュース等を通じて情報収集に努めるとともに、デモ等が行われている場には身の安全のため近づかないように注意してください。
※ 安全の手引き
在ジョージア日本国大使館が作成した「安全の手引き」(https://www.ge.emb-japan.go.jp/files/100564938.pdf )もご参照ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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