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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
 フィンランドは、ヨーロッパの中で比較的治安が良い国とのイメージを持たれています。しかし、フィンランド統計局の発表によれば、2022年のフィンランド国内全体の刑法犯認知件数は約51万件であり、人口10万人当たりの刑法犯認知件数は日本(約70万件(2023年度))の約16倍に上ります(フィンランドの人口は約556万人)。2023年に入ってから、特にヘルシンキ市内における路上強盗の件数は急増し、治安悪化が社会問題となっています。旅行者や在留邦人が被害に遭う可能性もありますので、十分な注意を要します。
 夏季や冬季の観光シーズンには、ヘルシンキなどの都市部において窃盗(置き引き・スリ)事案が多数発生しています。

2 防犯対策
(1) スリ、置き引き
 空港、駅、公共交通機関、繁華街、マーケット広場等の観光地、ホテルのロビー、レストラン等の不特定多数の人が集まる場所で財布やパスポートを盗まれる事例が発生しています。言葉巧みに近づき、注意をそらしながら携行品を盗み取る手口もあります。外出時の携行品は可能な限り必要最小限にし、現金、貴重品は分散して持つとともに、他人にむやみに見せないようにしてください。携行品は常に体から離さず、足下に置いたり、椅子の背もたれ等にかけたりしないよう注意してください。

(2) ニセ警察官等による強盗・窃盗
 私服の薬物捜査官と称する人物や偽の制服を着たニセ警察官が、観光中の日本人を呼び止め、所持するバッグや財布の中を調べるふりをして、金品やクレジットカードを抜き取る事件も発生しています。本来、警察官が路上等で財布の中身(所持金)を調べたりすることはありません。なお、警察官が携帯しているIDカードは、フィンランド警察ホームページ(https://poliisi.fi/en/badge-and-uniform )で確認できます。

(3) 詐欺
 街中で声をかけてきた人物と親しくなり、金銭を貸してほしいと頼まれたので連絡先を交換したものの、その後は音信不通になるという事例があります。見知らぬ人物を信用し、金銭や個人情報等を渡さないようにしてください。また、近年は、フリマアプリで出品者から商品のみをだまし取ったり、郵便局や銀行を名乗って銀行口座の暗証番号を盗み取る特殊詐欺が増加し、フィンランド警察は注意を呼びかけています。

(4) 暴行・傷害
 駅や繁華街等では夜間にギャンググループ、薬物使用者、酩酊者等が出没し、刃物や銃器による事件が発生しています。思わぬ状況で被害に遭う可能性があり危険ですので、夜間の外出は必要最小限にし、単独行動はなるべく避けるとともに、周囲の雰囲気や人物の言動等に気を配り、危険と思われる兆候を感じ取ったら速やかにその場を離れるなど、自ら危険を回避するよう努めてください。

3 被害の届出
 被害に遭った場合は、警察に届け出、被害届の受理についての書類(Tutkintailmoitus)を受け取ってください。パスポートの再発給等に必要です。また、後日、被害品が発見された旨、警察等から在フィンランド日本国大使館に連絡が入る場合もあるので、被害に遭った場合は警察へ被害届を届出後、在フィンランド日本国大使館へ連絡してください。パスポートの盗難等に備え、パスポートのコピーと予備の証明写真を用意しておくと、再発行の手続がスムーズに行えます(ただし、再発行手続には戸籍謄本が必要)。
 詳しくは、在フィンランド日本国大使館ホームページ「犯罪被害に遭ったとき(警察への通報等)」(https://www.fi.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ryoji-criminaldamage.html )をご覧ください。

4 テロ・誘拐
 フィンランドのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_169.html )をご確認ください。

※在留邦人向け安全の手引き
 在フィンランド日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.fi.emb-japan.go.jp/files/100149657.pdf )もご参照ください。


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