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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)一般犯罪
 モロッコにおける一般犯罪は、スリ、ひったくり、強盗、詐欺など金銭目的のものが多く、最近ではナイフを使った強盗など、手荒な手口による犯行も度々報告されています。
 また、モロッコ国内では麻薬関連の犯罪が増加傾向にあります。麻薬に関してはモロッコ政府は厳重な取り締まりを行っており、麻薬関連の犯罪は、法律により厳しく処罰されます。なお、薬物の乱用は精神・身体に致命的な悪影響を与えますので、絶対に手を出さないでください。
(2)テロ・誘拐
 テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_124.html )をご確認ください。
(3)デモ・集会
 モロッコでは、事前に当局からの許可を得られれば、デモ、集会の実施が認められており、恒常的に労働団体を中心としたデモが治安当局の監視下で行われています。最近では物価上昇に対するデモや高学歴失業者によるデモ等も行われています。
 デモの規模は、一般的に回数を重ねるごとに縮小される傾向にありますが、場合によっては暴力を伴う抗議活動に発展する可能性も否定できませんので、注意が必要です。治安部隊との間で小競り合いが生じ、怪我人が発生することもありますので、たとえ規模が小さくても決してデモには近づかないようにしてください。
 詳しくは、「危険情報:モロッコ」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2018T043.html#ad-image-0 )をご参照ください。

2 主な日本人の被害事例
(1)スリ、置き引き
ア メディナ(旧市街)の屋台で食事中、脇に置いていたバッグがいつの間にか盗まれた。
イ 列車の中で居眠りをしてしまい、目が覚めたらカバンの中の貴重品が全て無くなっていた。
ウ 宿泊中のホテルに荷物を置いて外出し、その後ホテルに戻ると荷物の中の貴重品全てが盗られていた。
(2)強盗、ひったくり
ア 深夜、ひと気のない通りを歩いていたところ、突然後ろからバットのような物で殴られた上、首を絞められた結果気絶し、気がつくと所持していた貴重品をすべて奪われていた。
イ 夜、単独で市内を歩いていたところ、ナイフを持った二人組の男に襲われ気絶するまで暴行を受けた。気がつくと所持品のほか、身につけていた物すべてを奪われていた。
ウ 市内を歩いていたところ、背後から近づいてきたオートバイに乗った2人組の男から肩に掛けていたバッグをひったくられた。(昼夜を問わず、特に外国人を標的として市街地で多く発生しています)
(3)詐欺
ア 親切そうなモロッコ人に「君は大金を持っているが、財布の中に入れておくと危ないからこの袋に詰めた方がよい」と勧められ、現金を移し替え、別れた後で袋を開けるとお金の代わりに紙切れが詰まっていた。
イ モロッコ人に「ほかの宿泊客が君の荷物に麻薬を入れようとしている」と忠告されたほか、宿泊先の従業員から電話で、「警察があなたを捜している」と言われたため、荷物を確認したところ、白い粉の入った袋が見つかり、モロッコ人から「それはコカインだ。持っていると大変なことになる。俺の知り合いに警察官がいるから、彼に頼んで穏便に処理してもらおう」と持ちかけられ、その費用として数十万円を支払わされた。
(4)女性に対する「つきまとい行為」
 モロッコでは、モロッコ人男性による女性観光客を狙った「つきまとい行為」が頻繁に行われています。特に観光地や公共交通機関等において日本人女性旅行者に対するつきまといの被害報告がたびたび寄せられており、しつこくつきまとうだけでなく、身体を触られる、暴力を振るわれる等にまで発展するケースもあります。
 一般的な手口としては、初めは「友達になろう」「君はきれいだ」「私は日本が好きだ」などと声を掛け、相手の反応を見て、黙っていると徐々に行為がエスカレートしていくケースが多く、このような時は大声を出す等周囲の注意を引くようにしてください。また、親切な人だからといって、警戒心を解かないように注意してください。
 具体的な被害例は次のとおりです。
ア 長距離バスで移動中、隣の席に座っていたモロッコ人男性に身体を触られた。
イ モロッコ人男性に声を掛けられ、暫く応対していたが、しつこく話し掛けてくるので逃げたところ、宿泊先のホテルまでつきまとわれた。
ウ ホテルの従業員と世間話をしただけで、部屋の前までつきまとわれた。
エ 一人で大通りを歩いていたところ、同一のモロッコ人男性に数度にわたり声を掛けられ、つきまとわれる。当該男性を無視し続けたが、突然背後から襲いかかられ、パスポートを強奪された。抵抗した際、骨折と裂傷を負った。
(5)その他
ア 観光地では、特に単独の外国人旅行者を狙うモロッコ人等がいます。彼らは「私はガイドではない」「お金は要らない」「日本語を勉強したいだけ」などと言葉巧みに旅行者を信用させ、土産物店などに連れて行きます。そこで高価な品を購入させると店側から仲介料が得られるため、彼らは必死で何かを買わせようとします。旅行者が何も買わなかった場合には、その後に法外な案内料を要求されることもあります。
イ 出国時に出入国審査官等から金品やデジタルカメラ等の貴重品を渡すように要求されるケースが散見されますが、そのような場合は絶対に渡さないようにしてください。仮にトラブルになった場合は、速やかに在モロッコ日本国大使館まで連絡してください。

3 犯罪被害危険地域
 上記のような犯罪の多くは、カサブランカ、タンジェ、フェズ、マラケシュ、エルフード、ワルザザート、エッサウィラなど外国人観光客が多く集まる都市で発生しています。スリや置き引きは、列車やバスの中、空港や駅、メディナ(旧市街)、ホテル周辺、海水浴場、カフェやレストランなど、不特定多数の人が集中する場所で発生しています。
 また、夜間はもちろんのこと、昼間であっても極端に人通りの少ない場所では、強盗やひったくりに遭う被害が発生しています。
 なお、夏休みのシーズン(7月〜8月)、ラマダン(大陰暦で期間が決まるので、年によって変動します)、犠牲祭(年によって変動します。)の期間中及びその前後に犯罪が増加する傾向がみられます。

4 防犯対策
(1)ひったくり防止の観点から、ハンドバッグや肩掛けタイプのバッグを使用する際は、建物側・壁側に持つ、胸にしっかり抱える、歩きながら携帯電話は使用しない等の防護策をとってください。バイクや人が近づいて来るような気配を感じたら、背後を確認するなどして警戒することも必要です。
 万一、ひったくりにあった場合、無理に抵抗すると大怪我をする可能性もありますので、時には手荷物等を手放すことも必要です。
 必要以上の現金は持ち歩かない、貴重品は分散して持参する等の心がけが大切です。
(2)強盗やひったくりによる被害ケースのほとんどが、ひと気が少ない所での単独の旅行者です。夜間及び昼間であっても人通りの少ない場所での単独行動は極力避けてください。やむを得ず単独で行動する場合は、時々背後を確認するなどして、警戒心をアピールしてください。
(3)人が多い場所では、荷物を常に目の届く位置に保持し、身体から離さないようにしてください。また、盗難による被害を小さくするため、貴重品(特にパスポート、現金、クレジットカード、携帯電話など)は一つにまとめず、何カ所かに分けて携行する等の工夫を心掛けてください。上着のポケットやズボンの後ろポケットは狙われやすいため注意が必要です。
 なお、日本の雑貨店等では、貴重品を肌身離さず収納するポーチ等が販売されていますので、このようなものを利用することも一案です。
(4)いわゆる「安宿」では、鍵の掛からない部屋もあり、そのような宿泊施設は避けるべきです。
 ホテル室内における窃盗の多くは清掃人による犯行ですが、ホテルのスタッフならだれでも部屋に入ってこられるということを忘れてはいけません。また、部屋に設置されたセーフティ・ボックスも安全とは言えませんので、貴重品は努めて身に付けるようにしてください(但し、トランクに入れても安心は禁物です)。
(5)車輌を使用する場合、車から離れる時には貴重品を携行し、車上荒らしを避けるためにも携行できない荷物はトランクの中などの外から見えない場所に入れてください。
(6)店で代金を支払う際には、周囲の者に手荷物や財布の中身を見られないように注意してください。高額な品を購入した直後やATMの引き出し後などは、不審な人物が後をつけてこないか、時々周囲を確認してください。また、クレジットカードを利用して買い物等をした場合には、必ずレシート、カード利用控えとともに、カードを返却してもらうことを忘れないようにしてください。
(7)親しげに声を掛けてくる見知らぬ人物には特に警戒してください。金銭目的の可能性がありますので、安易に信用するのは危険です。
(8)観光地等でガイドが必要な場合には、公認ガイドを雇ってください。観光地の主要ホテルを通して言語別の公認ガイドを雇うことができ、料金も公式に決められています。公認ガイドを雇う場合でも、名前、ガイド登録番号、料金は事前に確認してください。
 一般にメディナ(旧市街)の路地は複雑で、特にフェズのメディナは迷路のようになっています。また、メディナの中には一部治安が悪い場所もあります。公認ガイドを雇うことは、ガイドをしてもらえるという本来の目的を得るだけでなく、無用な被害を未然に防ぐ一助になることも併せて考えてください。
 なお、モロッコでは政府が認めた公認ガイド以外、ガイドを行ってはならない規則となっています。ガイドを名乗る悪質な非公認ガイドもいますので、注意をしてください。
(9)犯罪に巻き込まれ、貴重品の盗難に遭った場合等は、直ちに最寄りの警察署に被害届を提出し、被害届受理書を受け取ってください。被害届受理書は、損害保険の請求時に必要となるほか、旅券の盗難・紛失の際の新規発給手続きにも必要です。なお、被害届は被害に遭った地域を管轄する警察署以外では受理されませんので注意してください。

※在留邦人向け安全の手引き
 在モロッコ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.ma.emb-japan.go.jp/pdf/ryoji/anzen-tebiki-ma.pdf )もご参照ください。


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