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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 概況
 ベナンは、西アフリカでは比較的治安が良好といわれていますが、コトヌ市等の都市部では、ひったくりやスリ、置き引き等の窃盗事件、悪質なタクシー運転手による法外な運賃の請求、偽警察官による金銭要求の詐欺事件等、外国人に対する犯罪が散見されます。また、麻薬に加え銃器の密輸も多く、容易に入手することができるため、銃器を用いた殺人や強盗等の凶悪犯罪も発生しています。

2 犯罪発生地域
(1)海岸線沿いやフィジロセ(Fidjrosse)地区といったコトヌ市周辺部は、治安当局の目が届きにくいこともあり、市中心部に比べて犯罪発生リスクが高いため注意が必要です。
(2)コトヌ市中心部においても、ダントッパ(Dantokpa)市場、ミセボ(Missebo)市場や土産物屋街等、観光客の集まる場所においては、ひったくりやスリ等が出没する可能性が高いので、極力、貴重品や多額の現金を持ち歩かないで下さい。
(3)家屋が密集しているスラム街等では、薬物事犯が発生しています。ゾンゴ(Zongo)地区、隣接するジョンケ(Jonquet)地区においては、売春や麻薬密売が日常的に行われているといわれ、犯罪に巻き込まれるリスクが高いため、不要不急の立ち入りは控えて下さい。

3 日本人が被害者となった犯罪事例
 過去にベナンにおいて日本人が巻き込まれた主な事件は、次のとおりです。
(1)路上で警察官を名乗る男から声を掛けられ、同人の要求に従い所持品等を提示しようとしたところ、現金等が入ったネックストラップケースごと盗まれた。
(2)路上を歩行中、バイクタクシーに乗った男とすれ違った際に、携帯電話が入った鞄をひったくられた。
(3)車両内に鞄を置いたまま離れたところ、鞄内の財布から現金を盗まれた。
(4)自宅に何者かが侵入して、携帯電話を盗んで逃走した。
(5)群衆の多い雑踏においてスリの被害に遭い、鞄に入れていた携帯電話を盗まれた。

4 外国人および外国企業を対象とした詐欺事件
 近年、日本人個人や日本企業等を含むベナン国外に所在する外国企業等を狙った詐欺事件が多発しています。連絡手段としては、メールだけでなく、WhatsAppやInstagramといったSNSも悪用されています。
 典型的な手口としては、ベナンの商制度や慣習に疎い外国企業に対して、ベナン企業を名乗る詐欺グループが偽の取引を持ちかけ、輸入手数料等の名目で金銭を騙し取ろうとするもの、外国人資産家の遺産相続を名目とするもの、マネーロンダリングを目的とした口座貸しを依頼するものなどがあります。
 このような詐欺事件の特徴として、ベナンの公用語はフランス語であるにもかかわらず、商談用の公的機関作成文書が英語で作成されている点、ベナンで流通する通貨がFCFA(セーファー・フラン)またはユーロであるにもかかわらず、一般に取引通貨として使用されていない米ドルで取引を持ち掛けられる点、送金受取人を弁護士とし、相手を信用させるよう仕向けられている点が挙げられます。最近では、手口も巧妙かつ洗練され、相手を信じ込ませるために、取引の過程で偽の公文書が詐欺グループから送られてくる場合もあります。
 面識がなく、名前も知らない相手の話を鵜呑みにせず、また、現地企業との商談の際には、必ず取引相手の詳細な情報入手に努め、先方に安易に送金しないようにしてください。
 現地の商取引に関する制度および現地企業に関する情報は、ベナン商工会議所((国番号229)01-21-31-20-81、http://www.ccibenin.org )にお問い合わせください。

5 テロ・誘拐事件の発生状況
 ベナンにおけるテロ・誘拐については、「テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_118.html )」をご確認ください。
 また、在ベナン日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き(https://www.bj.emb-japan.go.jp/files/100795893.pdf )」もご参照ください。


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