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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況・社会情勢
(1)犯罪統計
 アルジェリア国家警察庁の統計によると、2023年中のアルジェリア全土における刑法犯認知件数は約376,000 件(前年比+7%)、検挙率は約77%(前年比+16%)でした。刑法犯認知件数は、人口比で日本の約1.6倍に相当します。
 認知件数の罪種別内訳は、財産犯、身体犯、薬物犯がそれぞれ2〜3割を占め、これら3種別で全体の8割以上を占めます。
 薬物犯は近年増加の一途をたどっており(取扱件数前年比+37%)、未成年者を含む若年層にまで違法薬物が浸透していることから大きな社会問題となっています。

(2)一般治安情勢
 2013年11月にイナメナスで発生した天然ガス精製プラント襲撃事件以降、アルジェリア政府は国軍による警備を強化し、国境地帯におけるテロ掃討作戦やテロリスト支援者の検挙などを推進しており、治安情勢は改善しています。
 治安当局は、一般犯罪への対策も強化していますが、依然として犯罪被害は多く、特に各種窃盗(侵入盗、自動車盗、自動車盗、車上狙い、ひったくり等)や強盗(侵入強盗、路上強盗)、誘拐、薬物犯罪などが増加しています。
 
(3)社会情勢
 政治腐敗への民衆の怒りにより、2019年2月から「ヒラク」と呼ばれる大規模な民衆デモ運動が展開されました。その後、新型コロナウイルス感染症の影響や、選挙で新たに当選した現職大統領の政策が民衆から一定の評価を得たことなどもあり、ヒラクは2020年2月頃に収束しました。それ以降、2023年10月19日、イスラエル・パレスチナ情勢に端を発する平和的なデモ行進が全国的に行われたほかは、現在に至るまで、大規模な民衆デモは行われておらず、兆候も現在のところ認められません。

2 防犯対策
(1)すり、ひったくり、置き引き
 貴重品や大金はできるだけ持ち歩かないようにしてください。また、手荷物は不用意に手から離さず、大きな荷物を足下等に置く場合も、決して目を離さないよう注意してください。
 街中を移動する際は、現地の事情に詳しい人と共に行動することをおすすめします。また、できるだけ複数で行動し、人通りの少ない場所や夜間の単独行動は避けるように心掛けてください。

(2)侵入盗・侵入強盗
 住居及び住居外周の警備強化措置が必要です。塀を高くする、塀の上に有刺鉄線、忍び返しを設置する、カメラ付インターホンを設置する、出入口に複数の錠を取り付ける、窓に鉄格子を入れる等の措置を取ることをおすすめします。

(3)車上狙い
 駐停車中には車両のドアを必ず施錠し、車両を離れる際には、貴重品やバッグを車内に放置しないよう注意してください。

※ 在留邦人向け安全の手引き
 在アルジェリア日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.dz.emb-japan.go.jp/files/100465617.pdf )もご参照ください。

3 危険情報
 外務省海外安全ホームページに掲載の危険情報において「レベル3:渡航中止勧告」、「レベル4:退避勧告」が発出されている地域には、どのような目的であれ渡航は止めてください。
 詳しくは危険情報(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_091.html#ad-image-0 )をご確認ください。

4 テロ・誘拐
 アルジェリアでは、過去に日本人10名が犠牲となったイナメナス事件のような日本人・日本権益へのテロ攻撃や、観光目的の外国人に対する誘拐・殺害事件が発生しており、今後も外国権益がテロ等の標的となり被害に遭うことが懸念されます。
 テロ事件等の不測の事態に巻き込まれないよう、不特定多数の人が集まる場所では細心の注意を払うとともに、テロの標的となり得る治安機関や政府関係施設へは不用意に近寄らないようにしてください。
テロ・誘拐はどこでも起こり得ること、日本人も標的になり得ることを十分に認識し、最新の治安情報の入手に努め、十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。詳しくはテロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_091.html )をご確認ください。


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