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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 犯罪発生状況
(1)犯罪発生件数
2025年の犯罪発生件数は、以下のとおりほぼ全ての項目で2024年に比べて減少しています。しかしながら、首都ポートモレスビー市特別区では、強盗、窃盗、空き巣、殺人、強姦、カージャック等の一般犯罪が時間・場所を問わず発生していますので、十分注意する必要があります。
〔 犯罪の種類(全国) ア 2025年発生件数/逮捕者数、 イ 2024年発生件数/逮捕者数〕
殺人:ア689/529、イ689/480
過失致死:ア 73/33、イ 89/66
性犯罪:ア 1,204/338、イ 1,342/411
強盗:ア 1,142/342、イ 1,208/402
家宅、店舗等侵入:ア 577/113、イ 796/201
カージャック、車両盗難:ア 486/127、イ 759/289
詐欺: ア 543/157、イ 640/204
傷害:ア 1,717/402、イ 2,085/556
銃刀法違反:ア 203/168、イ 218/189
薬物:ア 716/743、イ 939/1,021
留置場脱走、脱獄:ア 155/98、イ187/97
放火:ア 434/105、イ 581/165
誘拐:ア 263/25、イ 273/18
賄賂:ア 8/5、イ3/3
合計:ア 8,210/3,185、イ 9,809/4,102
(2)最近の犯罪発生傾向
ア 強盗等
パプアニューギニア(以下PNG)では、失業者や生活困窮者が多く、金品強奪を目的とした犯罪や、部族間抗争に端を発する暴力事件が頻発しています。「ラスカル」と呼ばれる武装強盗集団による、蛮刀、ナイフ、銃または手製銃などを使用した強盗やカージャック等の犯罪が多く見られます。また、PNGでの犯罪は、昼夜、場所を問わず発生しています。
イ 性犯罪等
PNGでは、男尊女卑の風潮が強く見られ、性犯罪の発生状況は改善されていません。婦女暴行目的の誘拐や暴行後に殺害されるケースも多く、PNG社会に深刻な影響を与えています。
ウ その他留意事項
市民の安全を守るべきPNG警察機構は、人員不足や予算不足により十分に機能しておらず、犯罪者の検挙率は極めて低く、犯罪の抑止は期待できません。さらに、国内各地で頻繁に脱獄事件が発生しており、脱獄犯が再び犯行を繰り返しています。犯罪被害に遭わないために渡航者自身が意識的に安全対策を行う必要があります(下記「4 防犯対策」をご参照ください)。
(3)主要都市・地域別の状況
PNGの地域別情勢については、危険情報(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2026T003.html#ad-image-0)をご参照ください。
2 日本人の被害例
(1)強盗、押し入り強盗
事例1:幹線道路沿いのスーパーマーケットにて、在留邦人が2人組のラスカルによる強盗被害に遭った。1人の男が銃を構えながらバッグを渡すように脅し、もう1人の男が荷物を奪って逃走した。
事例2:在留邦人が勤務する国際NGO事務所に武装したラスカル3人組が押し入り、現金や携帯電話などを奪い逃走した。
事例3:日系企業の事務所にブッシュナイフや銃で武装した複数人の強盗が侵入し、金庫室のドアをこじ開け、現金を奪って逃走した。
(2)窃盗、詐欺、空き巣等
事例1:旅行者のホテルの居室へ空き巣が侵入し、金品や貴重品が盗み出された。犯人は同旅行者が利用していた部屋のカギを所持した部外者であった。
事例2:ホテルに滞在中の邦人のクレジットカードをホテルの従業員が部屋から持ち出し、不正利用した。犯人はカードの不正利用をした後、密かに財布に戻していたため、被害者は気付かなかったが、カード会社からの通報により事件が発覚した。
事例3:在留邦人が、赤信号で停車中に10数人のストリート・チルドレンに取り囲まれ、金品を要求された。同人が無視していると、彼らは一旦、同人の車から離れたが、その直後に車に向けて投石した。
事例4:在留邦人が銀行に登録していた携帯電話番号が使用不可となり、携帯電話会社へ連絡。その間、身に覚えのない認証コード(送金時に必要)をメールで10件程度受信。翌日、前日のメールを不審に思い、銀行に連絡したところ、100回以上にわたり、少額の送金(出金)がされていることが判明した。なお、使用不可になっていた携帯電話番号は第三者に契約変更され、不正利用されていた。
事例5:出勤途中の邦人が運転する車の前部から破裂音のような異音が鳴ったため、事故の可能性を危惧し路肩に停車。周囲を確認の上、運転手席のドアロックを解除後、降車せず運転席よりタイヤの状況を確認。その際、車の死角に潜んでいた賊が車両のドアを開け、助手席の足元に置いてあった入ったカバンを強奪。犯人らはセトルメント居住の若者と判明し、別事案で逮捕された。
(3)その他(交通トラブル等)
事例1:邦人が運転する車両が、対向車線の車両に衝突される事故が発生。双方に怪我はなかったものの事故の相手車両運転手は、飲酒運転かつ無免許運転であった。警察による事故現場での検証の際、事故の相手運転手は酒酔い状態かつ無免許運転にもかかわらず、自車で移動を開始し、事故現場とは反対方向に向かった。交通警察が相手運転手を取り逃がしていたことが判明したが、犯人は後日逮捕された。
事例2:邦人の運転する車両が、通行人の横断のため停車して待機していたところ、タクシーに追突された(怪我はなく、被害は双方の車両の損傷のみ)。警察による状況確認で、同運転手は無免許で、ナンバープレートもタクシー用ではなく、一般車用を使用して営業していたことが判明した。タクシー会社のオーナーを交えて話し合った結果、タクシー会社側が全てを負担することとなった。後日、タクシー会社側に修理費用の見積りを提示したところ、高額過ぎるとして支払いを拒否。引き続き交渉したが平行線を辿ったため、相手側が支払い可能な額で妥協せざるを得なかった。
事例3:在留邦人が運転中、乗り合いバス(PMV)の追い越しを試みた際、同PMVは急加速し、同邦人は追い越しに苦労しつつも目的地のホテルへ進入した。その際、同PMVも併走してきたため、ホテル入口前で同PMVと邦人が運転する車が隣り合う形で停車した。その後、同PMVに乗り合わせていた数名の乗客が降車し、同邦人の車のガラスを強く叩き、車扉の開放を試みる等の行為を受けたため、直ちに自宅へ引き返した。自宅に戻る最中も同PMVに追われ、赤信号で停車している間やラウンドアバウト前の停車するタイミングでも乗客から同様の行為に遭遇するも、善良な市民がその行為を制止する助けもあり、無事自宅まで帰還した。
3 犯罪被害危険地域
PNGでは、地域および時間を問わず犯罪が発生しているため、どこに滞在していても常に安全に対する細心の注意が必要です。
4 防犯対策
(1)基本的な対策
ア 外出する際には、なるべく目立たない服装(華美でない、高級品を身につけない等)を心掛けてください。また、バッグ類はひったくりに狙われやすいので、十分注意してください。なお、万一犯罪に遭遇したり、事件に巻き込まれたりした場合には、身体の安全を優先し、金品などの所持品を奪われても抵抗しないようにしてください。犯人から刃物や銃器による追撃を受ける可能性があります。
イ 日中でも単独行動は危険で、特に徒歩は犯罪の標的になりやすいです。そのため、信頼のできる車両で移動する必要があります。また、当地では性犯罪が多発していることから、女性の単独行動は避けてください。
ウ 屋外マーケットにおいても武装集団による強盗事件が発生しています。カメラ等を含め、貴重品を持ち歩く際は、周囲に十分警戒しつつ行動してください。外出の際は旅券等貴重品を持ち歩かず、旅券のコピーや最小限の現金を持参し、ご自身で確実に管理してください。
エ 現金や貴重品を人目にさらしたり、車内等に所持品を放置したりすることは、犯罪を誘発するので避けてください。また、PNGにはチップの習慣はなく、安易に現金を渡すとたかりや襲撃の対象となりやすいので、たとえ親切心からでもチップを出すことは避けてください。
オ 休暇や出張で長期不在とする場合だけでなく、日常の買い物に行くときでも、空き巣被害が発生しているため、戸締まりには十分注意してください。特に内部の者による犯行と疑われる事件も発生しています。
カ 渡航先の治安状況について、渡航前に最新の情報を訪問先や日本国大使館に確認してください。また、渡航の際は、現地で信頼のおける旅行業者を利用し、安全対策に十分配慮してください。
(2)公共交通機関、車両の運転
ア 現地の人々が利用する乗り合いバス(PMV)やタクシーなどの公共交通機関は、信頼性や治安上の観点から利用を避けてください。実際、乗車中のPNG人が窃盗等の犯罪被害に遭う事例も発生しています。なお、航空便についても、突然の予定変更や運航取り止めが発生します。PNGを訪れる際には、信頼できる旅行会社や現地の関係者等を通じて事前手配する、旅行中は現地事情に通じた者に同行してもらう等の安全対策を心がけ、単独行動はできるだけ避けてください。
イ 住居などのゲート前や交通渋滞に伴い車両が停車したところを刃物や銃器で武装した複数犯が襲撃する事件が発生しています。また、投石、路上への障害物(大木やガラスの破片等)の設置、道路横断者を装う等の手口により、車両を停車させて襲撃するケースがあります。交通環境が整っていないため、渡航者自身の車両の運転はおすすめしません。(以下「滞在時の留意事項」の「5(2)運転時の注意事項」ご参照)やむを得ず車両を運転する際は、十分注意してください。
(3)宿舎の手配
いわゆるバックパック旅行といわれる個人手配旅行者に適した宿泊施設はありません。宿泊に際しては、警備がしっかりしているホテルをおすすめします。さらに、そのようなホテルであっても必ずしも安全とは言えませんので、施錠を確実に実施し、来訪者のためドアを開ける時には必ずドアを開ける前に相手を確認する等の警戒が必要です。
(4)その他留意事項
ア 警察官になりすました犯人による事件が発生していることから、警察官の制服を着ている者に話しかけられても身分証の提示を求めつつ、近くの警察署まで移動した上で話を聞く必要があります。なお、真正の警察官であっても飲酒をしながら検問をする、言いがかりをつけ金品を要求する等の報告もあります。
イ PNGの人々は、自分たちの故郷や部族に対する帰属意識が極めて高く、社会通念よりも故郷の掟に従い行動することがあります。そのため、部族間闘争に起因する予測不可能なトラブル、またそれに対する報復行動も起こり、当事者とは関係のない者まで巻き添えとなることもありますので、注意する必要があります。
5 テロ・誘拐
PNGのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_075.html )をご確認ください。
※在留邦人向け安全の手引き
在パプアニューギニア日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.png.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consul_j.html )もご参照ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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