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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)2007年以降,トルコ警察は犯罪統計を公表していないため,件数は不明ですが,日本と比べると一般犯罪(特に窃盗事件)や凶悪犯罪(殺人,強盗)も数多く発生しています。また,2015年7月以降,トルコ南東部を中心に各地でPKK(クルド労働者党)によるテロが発生したほか,2016年にはいりイスタンブールやアンカラにおいて,ISIL(イラク・レバントのイスラム国)や,PKKの関連組織であるTAK(クルディスタン解放の鷹)による自爆テロの発生により,トルコの一般市民や外国人が死亡しました。2017年1月のイスタンブールのナイトクラブにおけるテロ事件以降は,南東部を除き一般人の死者を伴う大きなテロは発生していません。
(2)テロによる日本人の被害は,シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは,日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,これまでもチュニジア,ベルギー,バングラデシュ,スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では,単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど,テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように,テロはどこでも起こり得ること,日本人も標的となり得ることを十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2.日本人の被害事例
(1)ぼったくりバー
事例:夕方や夜間,スルタンアフメット地区やタクシム地区(特にイスティクラル通り)を一人で歩いていたら,外国人旅行者(自称中東系旅行者を名乗ること多し)だと名乗る若者から親しげに声を掛けられて会話が弾んで友達になった。その後,「自分の知っている店があるから一緒に飲みにいこう」と誘われ,タクシーで連れて行かれた。店に入ると女性が隣に座って接客に当たり,一緒に飲食をした。いざ支払いになると,数十万円相当の金額を要求され,外国人(当然,店の仲間)も仕方がないよと割り勘での支払いを要求された。または,支払いを渋ったら別室に連れて行かれ,大柄で強面の男達に囲まれてしまい,支払わざるを得なかった。あるいは,所持金が無いと言ったが,クレジットカードでの支払いを強要され,店外のATMで現金を引き出させられた。
対策:一番の対策は,知らない外国人(トルコ人を含む)からの誘いには絶対に乗らないことが重要です。騙されたと分かった後で警察に訴えたとしても,店側は営業許可や監督機関から認められた高額な料金表を用意しているほか,被害者が実際に飲食をしている様子やクレジットカードを使って自ら支払った様子をビデオに撮影していますので,被害に遭ったとの説明が難しくなります。
(2)置き引き・スリ
事例:レストランでトイレに立った時や長距離バスの途中休憩で降りた時に座席や車内に置きっ放しにした荷物を取られた。写真を撮って欲しいと頼まれ,カメラをのぞき込んで写真を撮ってあげた後,置いていた自分の荷物が無くなっていた。混雑した人混みで,着衣のポケットやカバンから財布を抜き取られたり,複数人で取り囲んで話しかけられ,または,物を売りつけられている間に金品を抜き取られていた。あるいは,ケンカを装って故意にぶつかられ,その間に貴重品を抜き取られた。
対策:犯人は目星をつけて,ターゲットの隙を狙っています。目的地を探すため路上で地図を見たり,商店で買い物をする時は,身の回りへの警戒心がゆるんでしまいがちです。どのような場合でも,貴重品は身体から離さず,常に周囲に注意を払うようにしてください。
(3)ひったくり
事例:車やオートバイに乗った犯人に,あるいは後ろから走ってきた犯人に追い越される時に,ショルダーバッグやハンドバッグなどの手荷物をひったくられた。
対策:歩道を歩くときは車道とは反対側の手で荷物を持つようにしてください。もし,車やオートバイに乗った犯人からひったくられそうになった時に,荷物を取られまいとしっかり持ったりすると,そのまま引きずられ,逆に大けが(実際に重傷を負ったケースが発生しています)をする場合がありますので,ご注意ください。
(4)悪徳じゅうたん店
事例:スルタンアフメット地区(旧市街)を巡っていたら,トルコ人から日本語で話しかけられ,日本へ行ったことがある、あるいは日本の芸能人にたくさん友達がいると言われて(実際にその芸能人と一緒に撮影した写真を見せてくる),信用してしまった。その後,食事をおごられたり,無料で観光ガイドをしてもらったので,じゅうたん屋に誘われても断れなかった。最後は高額なじゅうたんを売りつけられて,買ってしまった。
対策:一部の悪徳じゅうたん店の従業員が,日本人旅行者に日本語で話しかけ,最初は「単なる親切心から」という風を装って食事をご馳走したり,市内を案内したりして,恩を売っておき,最後にじゅうたん店に誘うことで,日本人が断りにくい状況を作り出しています。彼らの目的は高額なじゅうたんを買わせることなので,どんなに親切にされても,買う気が無ければ毅然と断りましょう。購入を考えておられる方は,じゅうたんは美術品と同じで「適正価格」の判断は簡単ではないことや、購入後の返品は困難であることを念頭において,多くの店を見た上で,信頼のおける店で十分納得してから購入することです。特に向こうから声を掛けてきて,離れたじゅうたん屋に連れて行くような店は避けるのが無難です。
(5)クレジットカード詐欺
事例:じゅうたん店や土産物屋で代金を支払う際にクレジットカードを利用した。機械にクレジットカードを差し込み,暗証番号を入力しても「うまく決済ができない」と言われて,繰り返し入力させられたり,他のクレジットカードも使って決済(暗証番号を入力)させられたりした。帰国後にカード会社に確認したら,何度も支払わされていた。
対策:第一に信頼できる店で買い物することをお勧めします。支払の際は,表示される金額を必ず確認してから,暗証番号を入力してください。また,クレジットカード利用限度額の残りを把握し,十分決済できるはずなのに,店側が「決済できない」と言ってきた場合は,それに応じるのではなく,機械から印刷されるレシート(トルコ語で記載)を受け取って,信頼できるトルコ語を解する人に確認してもらうなどしてください。
(6)恋愛詐欺
事例:トルコ人男性から気安く日本語で声をかけられ,会話を交わすうちに,「君とは運命の出会いだ」などと言われ,交際や結婚をちらつかせられた。いい人だと信じて付き合い始めたが,そのうち借金の肩代わりや家族の病気治療費,自分の商売への出資話などをもちかけられたり,高いじゅうたんを買わされたりして,騙されていると分かった。
対策:どんなに親切にされたり,甘い言葉をささやかれたりしたとしても,初対面の人を全面的に信頼し,相手の言うままに行動することは危険です。日本人の相手を信用しやすいという性格を逆手にとったやり方ですが,ほかの被害者がインターネットに相手の人物像を掲載している場合もありますので,交際を始める前に,あるいは,送金をする前に是非確認することをお勧めします。
(7)性犯罪
事例:日本語や英語で親しげに話かけられ,日本の話題などで盛り上がり,夕食に誘われた。その時に,「今日はお祝いだ」などと言われ,アルコール度数の強いお酒を飲まされて,気付いたらホテルに連れ込まれていた。
対策:たとえ親切にされたとしても,初対面の人を全面的に信頼し,相手の言うままに行動することは大変危険です。日本語で話しかけられても,相手についていくようなことは絶対にしないでください。また,服装や言動にも注意し,隙を見せないことも重要です。できるだけ複数で行動してください。
(8)格安ツアー詐欺
事例:スルタンアフメット地区を散歩していると,カッパドキアやパムッカレなどの国内各地への格安ツアーはいかがですかと声を掛けられた。話を聞いてみると,非常に安い値段で移動のバスやホテルを提供してくれているので申し込んだが,実際にツアーに参加してみると,路線バスに乗せられて,ホテルもとてもひどいものだった。
対策:国内各地へのツアーに参加する場合は,事前に日本から信用のある業者を通して予約するか,当地で申し込む場合でも,呼び込みや業者の説明を鵜呑みにするのではなく,複数の業者をまわって比較し,その内容に納得した上で参加することをお勧めします。ツアーに参加した後に,その内容がひどかったと言って返金を求めても,業者はそれに応じません。また,あるツアーへの参加が既に決まっている場合でも,自社のツアーに振り替えようと,あなたの参加するツアーはいくらだ,うちはもっと安い値段で同じものを提供できると言ってくる業者もおり,それを鵜呑みにしたところ,質の低い内容に不満を持ったという例もありますので,注意が必要です。
(9)タクシー料金詐欺
事例:流しのタクシーに乗って,目的地の地図を見せたが,イスタンブールの道路事情を知らないために,近距離にもかかわらず,ここは一方通行などと言われて遠回りをされ,最後に高額な料金を請求された。あるいは,目的地に着いたらメーターの料金表示が消えており,不当な額を請求された。仕方がないので,請求額である45リラを払おうとして,50リラを渡したら,これは5リラだと言われて,更に40リラを払うように言われて口論になった。
対策:流しのタクシー(特にドアの部分や助手席前面にタクシーの所属会社の名前が書かれていないもの)は利用せず,必ずホテル前やタクシー乗り場にいるタクシーを利用してください。タクシーの車両番号を控え,その様子を運転手にも分かるようにすることも有効です。(ただし,トルコの大都市の道路は日本と異なり,一方通行や右左折禁止の交差点が多い複雑な作りであり,地図にある最短経路どおりに行けないことも多々あります。)
(10)ニセ警察官による金品詐取
事例:警察官と称して,英語や日本語で「ニセ札事件の捜査をしているので財布を見せてほしい」「麻薬の捜査をしているので所持品を見せてほしい」などと言われて財布を渡したが,後で財布の中を見ると,現金やクレジットカード等が抜きとられていた。
対策:当地の警察官はこのような方法で捜査をすることはなく,ましてや,いきなり財布の提示を求めることはありません。もし財布の提示を求められた場合は,相手の身分を確認(トルコの私服警察官は銀色のPOLICEと書かれた写真付きのカード型の身分証明書またはバッジを持っています)した上で,更に不安がある場合は警察署内や制服警察官と一緒なら捜査に応じると毅然な態度で対応してください。
(11)路上強盗
事例:日本のことが知りたいなどと言って親しく声を掛けられ,人気のない公園などに誘い込まれた。すると,待ち伏せていた相手の仲間と共に暴行を加えられ,金品を強奪された。
対策:たとえ親切にされ,意気投合したとしても,初対面の人を全面的に信頼し,相手の言うままに行動することは危険です。
また,現金がたくさんあることを周囲に知られると,犯罪の対象になるおそれがあります。買い物などでお金を支払う際には,財布の中身を見られないよう注意してください。
 なお,トルコでは許可があれば銃器の所持が認められており,相手が銃器を所持している可能性がありますので,強盗に遭遇した場合には決して抵抗しないでください。

○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/

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