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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 危険情報
 イラクに対しては、国内の地域情勢に応じて危険情報「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」、「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」、「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」を発出しています。特にレベル4および3の地域にはどのような目的であれ、渡航・滞在は止めてください。
 以下の情報は、真にやむを得ない事情で渡航・滞在をされる方の為の参考情報です。現地大使館と緊密に連絡を取りつつ、信頼できる警備会社のアドバイスを受け、安全な宿舎の確保、警護員同行、防弾車両による移動を含め、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。
 危険情報も併せご参照ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_045.html#ad-image-0

2 治安情勢
(1)2017年12月、イラク政府は過激派組織「イラク・ レバントのイスラム国」(IS)からの全土解放を宣言しました。これ以降、長年にわたる多国籍軍およびイラク軍等による対テロ作戦努力の結果、IS分子によるテロ事案について著しく減少傾向にあります。しかし、現時点においても、ISの残党が主にディヤーラ県、サラーハッディーン県、キルクーク県、アンバール県、ニナワ県等の地域でテロ活動を継続しています。
 2023年10月のイスラエル・パレスチナ間の武力衝突以降、米国権益を標的とした攻撃が多数発生しています。その多くは、西部アンバール県に所在する米軍拠点に対するものですが、2023年10月20日にはバグダッド国際空港に隣接するバグダッド外交支援センター(BDSC)に対して、12月8日にはインターナショナル・ゾーン(IZ)に所在する米国大使館を標的としてロケット弾攻撃が発生しています。
 なお、小火器や手榴弾を使用した犯罪や争いごと、誘拐、政府等に対するデモは各地で頻発していますので、引き続き十分な警戒が必要です。

(2)クルディスタン地域のエルビル県やスレイマーニーヤ県においては、IS分子の逮捕や隠れ家の摘発が散発的に報じられるなど、依然としてIS残党の掃討作戦が継続しています。イスラエル・パレスチナ情勢の悪化により、2023年10月以降はエルビル国際空港付近の米国権益施設への無人機による攻撃事案が断続的に発生しています。2024年1月15日には、イラン革命防衛隊(IRGC)がエルビルの住宅へ複数のミサイル攻撃を行い、複数の死傷者が出ました。また、トルコ国境付近の山岳部では、トルコ軍がクルディスタン労働党(PKK)に対する空爆等の掃討作戦を行っています。

3 一般犯罪(国際ロマンス詐欺)
 イラクで活動していると主張する、実在しない医師、軍人、国連職員等になりすまし、Facebook、X(旧Twitter)、Instagram等のSNS、LINE等のメッセージアプリを通じて親密になった後に、荷物の輸送費・日本への渡航費・契約解除金等様々な名目で高額の送金を求める詐欺(国際ロマンス詐欺)の手口が多数確認されています。米軍関係者や国連職員が一般の方に近づき、料金の支払いや費用の立て替えを要求することは一切ありませんので、SNSで知り合った人物を安易に信用しないよう十分注意してください。

4 テロ・誘拐
 イラクのテロ・誘拐情勢については、こちら(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_045.html )をご確認ください。

5 安全対策
 真にやむを得ない事情で退避勧告地域、渡航中止勧告地域以外に渡航・滞在する場合でも、事前に信頼できる警備会社等の安全対策の専門家に相談を行い、必要な安全対策を講じてください。また、滞在中はテロ・誘拐など不測の事態に巻き込まれることのないよう常に最新の関連情報の入手に努めるとともに、以下の点に留意して自らの安全確保に十分注意を払ってください。

(1)緊急時の連絡のため、短期の渡航・滞在であっても、出発前に「たびレジ」に登録するとともに、在イラク日本国大使館又は在エルビル領事事務所にイラク滞在中の連絡先・日程などを届け出る。

(2)不要不急の外出は控える。テロの標的となりやすい施設(モスク、繁華街、マーケット、レストラン等)には近づかない。

(3)行動のパターン化を避ける。

(4)外出時には出発・到着時間や行き先を関係者に報告する。

(5)携帯電話等の連絡手段を確保する。

(6)防弾車や警護員を配置するなど十分な警護措置を行う。

(7)自宅・事務所等についても必要な警備措置を講じる。


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