=-=-=-=-=-=-=-=

=-=-=-=-=-=-=-=
● 犯罪発生状況、防犯対策

1.発生の多い一般犯罪とその対策
(1)一般的傾向
 首都ビエンチャン等の都市部を中心に,ひったくり,強盗,置き引き,スリ及び侵入盗等の一般犯罪が増加傾向にあり,当局も注意を呼びかけていますが,日本人が被害に遭う事案も増えています。
(2)ひったくり
 最近,ビエンチャンの中心地で日本人女性のひったくり被害が増えています。その一般的な手口は,犯人がバイクで追い抜きざまに,歩行中又は自転車乗車中の人からバッグ等をひったくるというものですが,物を奪うために手段を選ばないのが特徴です。例えば,犯人は,被害者がバッグを奪われまいとしがみつくと,被害者ごとバックを無理矢理引きずることがあります。また,深夜等で周囲に人気がないと,バイクから降りてきて暴力を振るって無理矢理物を奪うこともあります。犯人は,拳銃及びナイフ等で武装している可能性が高く、2016年には,外国人の被害者が犯人に抵抗したところ,拳銃で撃たれた事案も発生しました。
つきましては、次の点に注意してください。
・ 夜間は徒歩・自転車での不要不急の外出を控える。また,日中も徒歩等で外出する場合は,必要最低限の現金のみ携行し,小分けにして身に付けるようにする
・ 歩行中は鞄を車道側に持たない。また,自転車の前カゴには鞄を入れない
・ スマホ操作や通話,音楽を聴きながらの歩行は控える
・ 万一被害に遭った場合には絶対に抵抗は絶対にしない
(3)強盗
 路上強盗に加え,銃器等を使用した銀行・商店等に対する強盗も発生しています。最近では,賊が中国系資産家宅に深夜押し入り,住人を殺害して現金等を奪う強盗殺人が発生しました。一般に当地では,外国人は金品を持っていると見られており,財産犯罪の標的にされやすい傾向にあります。犯罪が増える夜間の徒歩や自転車での不要不急の外出を避けるとともに,派手な服装や高価な装飾品を身に付ける等の人目に付きやすい行動は避けてください。
(4)置き引き
 置き引き被害は,カフェ,レストラン及び公共施設等の不特定・多数人の集まる場所で発生しています。また,長距離バス内でも被害が発生しています。いずれの被害も持主が荷物から目を離した僅かな隙に発生しています。短時間であっても決して油断せず,特に貴重品は常に身につけておくことが大切です。
(5)スリ
 スリ被害は,飲食店で飲酒して泥酔状態になった人のポケット等から貴重品を抜き取る,多数の人が集まるイベント会場で群衆の混雑に乗じて貴重品を荷物から抜き取る等の手口が把握されています。貴重品はポシェット等を用いて自分の体に結束するよう心掛けてください。
(6)侵入盗
 侵入盗被害は,都市部で一般民家,事業所を問わず発生しています。賊の中には,高い壁をよじ登って侵入するような身体能力の高い者もいる模様です。住居の選定は警備が行き届いた物件を選ぶとともに,特に就寝の際は出入口,二階以上の窓を含め全ての窓を確実に施錠するなどして防犯に努めてください。また,ホテル,ゲストハウス及びサービスアパートメントの居室内では,家政婦等の従業員の内部犯行による盗難被害も発生しています。施錠した居室内でも決して油断せず,貴重品を放置しない等の十分な注意が必要です。また,居室内の備え付け金庫も従業員がマスターキーを所持しているので,100パーセント安全とまでは言い切れませんので,注意してください。
(7)乗り物盗及び車上ねらい
 オートバイ及び自動車の盗難,車上狙い事件も多発しています。オートバイや自動車を駐車する際は,短時間であっても,エンジンを切ると共に,鍵の抜き忘れをしない等,保管・管理には十分に注意するほか,貴重品は,車内に放置しないようにしてください。また,駐車場所の選定は,犯罪を未然に防ぐ上で重要です。特に人通りのない,暗い路上には駐車せず,明るい場所や警備員が常駐している場所を選定してください。

2.日本人を狙った犯罪とその対策
 近年,単独行動している日本人旅行者を狙って,複数の外国人犯人グループによるいかさま賭博強要詐欺事件及び睡眠薬強盗事件の発生が報告されています。犯人は,用意周到かつ組織的に犯行を行っていることが窺えます。言葉巧みにそそのかされて犯人について行ってしまうと,その後逃げることが難しくなります。次の点に特に留意してください。
・ いかに誠実そうに見えても,見知らぬ人物の言葉を安易に信用しない。特に,日本や日本人を話題に接触を試みてくる外国人には注意が必要
・ 偶然出会った見知らぬ人物から食事等に誘われても,絶対についていかない
・ 賭け事や儲け話等には絶対に乗らない
・ 街を散策する際は,多額の現金を持ち歩かない。仮に持ち歩く場合には,分散させた上で必ず身につける
・ 見知らぬ人物に自分の所持金やクレジットカード・キャッシュカード情報を明かさない
 これまで発生した被害の主な手口は次のとおりです。
◎ いかさま賭博強要詐欺事件
ア 主な被害事例としては,東南アジア系外国人男性(40歳位)若しくは,高齢女性,自称オーストラリア国籍短期旅行者(白人男性)及びその妹が、市内を単独で観光している日本人(男女問わず)に英語又は片言の日本語で、「妹が日本語を話せ,日本への留学を予定している。食事をしながら日本のことをもっと聞かせて欲しい。」若しくは,「娘がボランティアで日本に行く予定であり,日本のことをもっと知りたいので,食事をしながら教えて欲しい」,「ラオス人の知り合いが居るので,一緒に食事でもしよう」等と言葉巧みに話しかけ,アジトへ誘い出す(誘い文句は,その都度変わる)。
イ 共犯と思われる者にトゥクトゥク(三輪タクシー)にて1戸建て住宅のアジトへ連れて行かれる。アジトでは,女性を含む複数の多国籍犯人グループが現れ,最初は,談笑しながら食事の提供を受けるが,次第にトランプゲームの賭けを持ちかけられる。奥の寝室に案内され,ブラックジャックで八百長ができ,勝負に勝てる方法を教示された後,所持金を全て賭けるようにそそのかされ,拒否しても強要される。
ウ 賭博客として富豪らしきアジア系外国人(自称シンガポール人,タイ人,マレーシア人,ブルネイ人等そのときの状況により変わる)が現れると多額の現金の束を見せられ,犯人グループから「これよりも掛け金が少ないと自動的に負けになるため,これまで出した現金は全て没収対象となる」と脅される。
エ 市内のATM及び質屋に連れて行かれ,クレジットカードの上限まで現金をキャッシングさせると共に、質屋にてクレジットカードの上限まで金を購入するように強要される。
オ 犯人は,ラオス国内では賭博が禁止されているため,賭博の続きは他国で行わなければならず,掛け金等はそれまでの間,犯人側で預かると説明し,次回再会する日時場所等を指定してくる。また,犯人側から今後の連絡手段として携帯電話を渡される,若しくは被害者の携帯電話番号(連絡先)を教えるよう依頼されるが,その後犯人から連絡があるとは限らない。結果,犯人から現金等が戻ってくることはない。

◎ 睡眠薬強盗事件
ア 事例1:
(ア)外国人の男(自称トルコ人若しくはイラン人(状況によって変わる))が夕食時間帯に市内を単独で行動している日本人に対して,親しげに声を掛ける。
(イ)意気投合したところで,付近のレストランで飲食を持ちかけられる。日本人が断ってもしつこくつきまとい誘い続ける。
(ウ)犯人は,周囲及び店内にひと気のないレストランへ誘い出し,飲食を共にする。犯人から会話の中で,何気なく貴重品はどのように持ち歩いているのかと聞かれる。日本人がトイレ等で席を離れた隙に,ビール等の飲み物内に睡眠薬を混入する(犯人は,睡眠薬の混入を疑われないよう,日本人を追うよう何気なく,トイレへ向かう)。
(エ)日本人が席に戻り飲食をしていると,急に意識を失い,目覚めたときには,犯人の姿はなく,自身の貴重品(主に現金)が窃取されている。
  
イ 事例2:
(ア)〜(イ)事例1に同じ。
(ウ)犯人から,クレジットカード若しくはATMカード所持の有無を聞かれる。
(エ)言葉巧みにATM機に連れて行かれ,キャッシングの方法(ATM機の使用方法)についてしつこく聞かれる(被害者がATM操作方法(やり方)を見せる際,犯人にカードの暗証番号を盗み見されている)。
(オ)犯人から,二軒目のレストランで再度飲食しようと誘われ,飲食しているうちに睡眠薬を混入され,急に意識を失う。目覚めたときには,レストラン若しくはトゥクトゥクにて自身のゲストハウスに到着している。付近に犯人の姿はなく,自身の貴重品(現金,クレジットカード等)が窃取されており,犯人によりカードからキャッシングされている。

3.銃器等を用いた凶悪犯罪とその対策
 銃器等を使用した凶悪犯罪も増加しており、外国人も被害に遭っています。ラオスでは,銃器が規制されているものの,近隣諸国からの密輸入により,水面下で相当数の銃器が出回り,特に不良若者グループに流通していることが窺えます。これまで,少年が警備員と口論になった挙げ句に拳銃で殺害した事件,若者グループ同士がクラブで飲酒の上口論になって拳銃の撃ち合いとなり,死者が出た事件等が発生しています。また,女性や金銭を巡るトラブル,怨恨等から凶器や爆弾等が用いられ,結果的に重傷害事件や殺人事件に発展したケースも報告されています。
 自覚ある行動をとり,現地の人と良好な関係を保持し,無用なトラブルを起こさないよう心掛けることが大切です。また,特に若者が集まるクラブ,ディスコ等の飲食店については,飲酒に起因するトラブルも発生しがちですので,利用を控えることをお勧めします。

4.薬物犯罪
 ラオス国内では,違法薬物が大量に流通しており,社会問題になっています。違法薬物は都市部はもとより,地方部でも安価に手に入り,これを多くの外国人旅行者等が乱用しているとも言われています。他方,当局も取締りを強化しており,日本人の逮捕者も相次いでいます。違法薬物の種類,所持量等によって刑罰の重さは異なりますが,違反者に対しては最高で死刑の適用もあり、毎年20名程度の違反者が死刑判決を受けています。2014年には,外国人女性がワッタイ国際空港へ麻薬を密輸しようとしたところ,逮捕されて死刑判決を受けました。薬物に手を染めることは絶対にやめてください。また,安易に人から荷物を預からないよう(特に報酬を伴う場合)注意してください。

5.テロ対策
 これまでに,ラオスにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア,バングラデシュ及びスリランカにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また,テロは,日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,特に,近年では単独犯によるテロや,一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから,こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐことが益々困難となっています。
 このようにテロはどこでも起こり得ること及び日本人が標的となり得ることを十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/

−−−−−−−−−−
トップページ
−−−−−−−−−−