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● 犯罪発生状況、防犯対策

1.治安情勢
 モンゴル警察当局によると、2019年中の犯罪認知件数は3万1,526件であり、前年比で13%減少したものの、殺人、強盗、強姦等の重要犯罪や窃盗の認知件数は依然として高い水準にあります。犯罪の発生は都市部に集中しており、モンゴルの全人口(約330万人)の約半分が居住する首都ウランバートルで全犯罪の約70%が発生しています。
 日本と比べて決して治安が良いとは言えない状況です。

2.被害例及び防犯対策
(1)スリ、置き引き等
 バスの車内やデパート、市場(ザハ)等の不特定多数が集まる場所をはじめ、市内のあらゆる場所で、スリ、置き引き等の被害が多発し、手口も巧妙かつ凶悪化しています。また、ホテルのロビーやレストランでも手荷物を置き引きされたり、ツーリストキャンプでゲル(遊牧民の移動式住居)に宿泊した際に、何者かに金品を盗まれたりする盗難被害が発生しています。
 モンゴルでは、一般的に、日本人を含む外国人は裕福であるとみられているので、外国人は犯罪者のターゲットになりやすいという意識を持ち、常に警戒を怠らないことが重要です。
 基本的な対策として、次の事項に留意してください。
○外出時には貴重品は極力持ち歩かないようにする。もし持ち歩く必要がある場合には必要最小限とし、常に警戒心を持ち、所持品から目を離さないようにする。
○犯行の標的にならないよう、むやみに人前で財布を持ち出したり、中の現金を数えたりしない。多額の現金は持ち歩かないようにする。現金を持ち歩く場合は、1か所にまとめず極力分散して所持するようにする。
○公共バス内では、スリ集団が標的(被害者)を取り囲み、被害者の注意をそらしてバッグを開けたり、ナイフで切り裂いたりして財布や貴重品を抜き取る事例が多発しているため、現地事情に精通している場合でもバスの利用は避け、ホテルで信頼できるタクシーを呼ぶか、知人に送迎依頼をする等、移動手段を工夫する。
○デパート、ショッピングセンター、市場等で両替を持ちかけられても断り、正規の両替所を利用する。
○街頭で見知らぬ人物から日本語で話しかけられても取り合わないようにする。
○ツーリストキャンプでは、ゲルの入口扉が南京錠で施錠されているにもかかわらず侵入されることがあるので、所持品はいつも肌身離さず持っておく。また、旅券(パスポート)等貴重品については、就寝時も体に巻く等の管理を徹底する。
○デパート等の出入り口には二重扉が設置されているところがあり、ドアとドアの間に閉じこめられて金品を奪われることがあるため、扉の内外に人がいる場合は特に注意し、場合によっては利用を控える。
○上着の胸ポケットやズボンのポケットなど、外部から触れることが可能なポケットには貴重品を入れない。
○バッグなどを所持する場合、以下の要領で持つように心がける。
手提げバッグを持ち歩く場合は、ひったくりに遭わないよう、脇の下に抱えるようにして所持する。リュックサックを背負って行動する場合は、ファスナーを開けられたり、カッター等で切られたりする可能性があるため貴重品は入れない。ウエストポーチの場合は、ポーチが体の前面に位置するよう着用する。

(2)強盗、傷害、暴行等
 ウランバートルでは、夏季は日没前でも街頭で酩酊者に絡まれる、あるいは何者かに金品を強奪される等の事件が発生しています。日本人も、石で後頭部を殴打され負傷したり、夜間、路上で複数の男に暴行を受けた上に所持品を全て奪われたり、ひと気の無い路地で刃物を突きつけられ金品を奪われたりするなどの被害に遭う例が発生しています。なお、飲酒に起因した傷害・暴行事件が多発しており、バーやカラオケ等の盛り場では、特に注意が必要です。
 また、タクシーを利用した際、目的地ではない場所に連れて行かれ、待ち受けていた仲間に金品を強奪される事件も発生していますので、タクシーの利用に際しては相応の注意と警戒が必要です。最近では、白タク(認可外タクシー)に一人で乗車した女性客が運転手にナイフで脅され、ATMに連れていかれて多額の現金を引き出させられるといった事件が発生しています。
 基本的な対策として、次の事項に留意してください。
○徒歩による夜間の外出は、単独はもちろん、複数人であっても避ける。やむを得ず夜間に外出する場合は、遠回りであっても照明がある人通りの多い大通りを利用する。なお、ウランバートル市内の道路は、マンホールにふたがされていないこと(穴が開いたまま放置されている。)もあるため、必ず路面にも気をつけ、転落や怪我をしないよう注意する。
○ウランバートル郊外や遠隔地においては、日中でも単独行動を避ける。あらかじめ信頼できるガイドを紹介してもらう等により、計画的な行動を心がける。
○万一、刃物を突き付けられ逃げられないと感じたら、身の安全を第一に考え、抵抗しない。
○日中でも、飲酒(酩酊)者には近付かない。万一、絡まれても相手にせず、人のいる明るい場所を目指して逃げる。
○車で外出する場合、信号等で停車した際に酩酊者や犯罪者の乗り込みを防ぐため、ドアを必ずロックする。
○高級ホテルでも深夜に酩酊者が廊下を徘徊していることがあるので、部屋に入り込まれないように注意する(就寝前には必ず窓の鍵もかける。)。
○特に女性は外出の際、華美な服装や開放的な態度を避け、目立たない服装(靴はハイヒールを避ける。)や行動を心がける。
○タクシーを利用する際は、いわゆる「白タク」の利用は避け、正規のタクシー会社のタクシーを利用する。特に、初めから複数名が乗車しているタクシーの利用は避ける。バーやパブ等の場所でタクシーを利用する場合は、客待ちをしているものは避け、電話でタクシー会社に迎車を依頼する(移動にあたっては、あらかじめ信頼できる送迎者を確保しておくことも一案。)。

3.交通機関
(1)公共交通機関
 公共交通機関には、トロリーバス、路線バスがあります。市内トロリーバスは故障が多く、市内路線バスではスリ犯罪が多発していますので注意が必要です。
なお、市内を走るタクシーの台数は増加しつつありますが、十分整備されていない車両があり、安全面に問題のある場合があります。

(2)自動車の運転など
 モンゴルでは、自動車の増加に伴い交通事故が増加しており、日本人が当事者となる事故も発生しています。モンゴル国内での自動車での移動に際しては、次の事項を参考に事故防止に努めてください。
○モンゴルで自動車等を運転するには、交通警察においてモンゴルの運転免許証の発給を受ける必要があります。
○モンゴルでは、日本の運転免許証での運転は認められていません。
○日本とモンゴルでは批准している国際条約が異なるため、各都道府県公安委員会で発給される国際運転免許証では運転できません。
○モンゴルでは、車は右側通行です。
○歩行者用信号が「青」であっても、車両は歩行者の横断に関係なく突進して来る場合があるので、注意が必要です。
○万一、交通事故の当事者となった場合は、車両を動かさずに直ちに警察に通報してください。警察官の指示を受けずに事故車両を動かすと処罰される場合があります。
○信号無視、急な飛び出し、無理な割込み等、運転マナーが悪いだけでなく、歩行者の交通マナーも悪いので注意が必要です。
○街灯が薄暗く、また、街灯自体が点灯していない道路が多いため、注意が必要です。
○大きな通りでも信号機のない交差点や通行区分表示のない区間が多い上、道幅も随所で変わるため、突然道路中央に緑地帯や遊歩道が現れる等、戸惑うことが少なくありません。また、路面が陥没していたり、マンホールにふたがなかったりする等、路上の障害が多いので、道路状況を熟知していないと危険です。
○9月中旬から3月頃までは朝晩の気温が氷点下になります。路面が一旦凍結すると日陰ではなかなか溶けないため劣悪な道路状況になります。また、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤ等が普及していませんので、追突事故も多発しています。無理なハンドル操作や急発進、急加速、急ブレーキは避け、ゆとりを持った運転が必要です。厳冬季には、氷点下数十度の中、突然の横殴りの猛吹雪で視界不良となり、吹きだまりにタイヤをとられて車体が横転する事故も発生しており、特に注意が必要です。
○地方の道路は路面の整備状況が悪く、街灯がないため、特に夜間は運転には注意が必要です(例えば、地方で交通事故が発生した場合、通信網が充実していないため携帯電話で連絡を取ることや交通量が少ないことから通りすがりの車に救助を求めることも困難です。不測の事態に備え、衛星電話を携行したり(レンタルが可能)、単独車両での移動は避け、複数の車両で移動したりすることをお勧めします)。

4.テロ対策
 テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では単独犯によるテロや、一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発しているなど、テロの発生を予測し、未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。


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