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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 一般犯罪
(1)犯罪発生状況
 バングラデシュ警察が公表している犯罪統計によれば、バングラデシュ全土における2025年の殺人事件の件数は、1月の294件から徐々に増加し、7月に最大の362件を記録しました。その後は減少傾向となり、11月に最少の279件となっています。また、強盗事件の件数は、月ごとに上下動はあるものの、概ね横ばいで推移しています。一方、夜間、特に地方の未舗装道路において、丸太や車両等で道路を塞ぎ、周囲に潜んでいた犯罪者が運転手らを脅して金品を奪う手口の強盗事件が増加している傾向が見られます。この種の事案は、地方において深夜帯の交通量が少ない時間帯を狙って発生していることから、深夜の移動は極力控えるよう注意してください。
 携帯電話や財布を盗んだ者や交通事故を起こした者に対して、被害者や周囲にいる人々が暴力を振るい、殺害したり、けがをさせたりするモブジャスティスも依然として発生しています。また、同年11月には、粗製爆弾の爆発や公共交通機関のバスへの放火事案も発生しています。
 今後、本年(2026年)2月の総選挙が近づくにつれて、これらの事案が増加する可能性も否定できないため、不測の事態に巻き込まれないよう、十分な注意が必要です。
 日本人が被害にあった事例詳細は、在バングラデシュ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」の該当部分「3(2)(ア)これまでの犯罪事例」をご参照ください。
https://www.bd.emb-japan.go.jp/files/100477114.pdf

(2)防犯対策
 犯罪被害に遭わないためには「自分の身は自分で守る」との心構えを持つことはとても大事です。そのために最新の治安情報収集に努める、危険な場所には近づかない、多額の現金・貴重品は持ち歩かない、見知らぬ人物を安易に信用せずに警戒するなど、常に防犯を意識した行動をとることが重要です。
犯罪被害に遭わないための予防策が大切ですので、次の点に留意して犯罪被害に遭わないように注意してください。
ア 安全の3原則「目立たない、行動を予知されない、用心を怠らない」を厳守する。
イ 移動には自家用車やハイヤーを利用する。夜間、早朝のリキシャ、CNG(小型オート三輪車)、一般タクシー、Uberタクシーにはできる限り乗らないようにする。特にオートリキシャと呼ばれる電動モーターを設置したリキシャによる交通事故で多くの死亡事故も発生しているため、オートリキシャは利用しないようにする。
ウ 強盗被害にあった際には抵抗しない(犯人は銃器、刃物等を持っている可能性がある)。
エ 人通りの少ない場所や外灯のない暗い道路の通行は避ける。
オ 不審な行動をする人物、車(何度も同じところを行き来する。長時間同じ場所にある等)に注意する。
カ 車両に乗る際は、自家用車であっても常時ドアロックを掛ける。
キ 外食、買い物などで迎えの車両を待つ際は、店舗敷地内で待機し、道端に留まる時間をできるだけ少なくする。
ク バッグは道路側とは反対側の手に持ち、万一ひったくられた際には無理に抵抗しない(引きずられて怪我をしてしまうため)。
ケ なるべく一人では行動しない。
コ 空港周辺で旅行ガイドやホテル従業員を装い気軽に声を掛けてくる人物には絶対についていかない。また、荷物を勝手に運搬しようとする者が多いため、必要なければはっきりと断る。
サ 列車、バス、フェリーなどの一般公共交通機関は、極力使用しない。
シ 見知らぬ人物から飲食物を勧められても口にしない(言葉巧みに飲食物を勧められ、口にした直後に意識が朦朧となり、その間に金品を奪われるというケースがある)。

2 政治問題に起因する治安情勢
(1) デモ・ストライキ等発生状況
 2024年7月の首都ダッカを含むバングラデシュ全土において、公務員採用制度を巡り大規模なデモ活動等の抗議行動が先鋭化し、ハシナ首相(当時)は辞任、同年8月、ユヌス首席顧問率いる暫定政権が発足しました。暫定政権は、法と秩序の回復を最優先課題に位置づけ、治安改善の取り組みを強化しました。その結果、同年末の時点では、2023年夏の政変時と比べ、過激な抗議活動は収束し、情勢は落ち着きを取り戻しました。
 2025年に入り、暫定政権は、国民的合意形成委員会(NCC)の枠組みを活用し、政党間等の対立を緩和し暴力を抑制しながら、政治プロセスを進めました。
 12月11日、選挙管理委員会は、第13次総選挙を2026年2月12日に実施することを発表し、2026年の総選挙を見据え、政党や学生等の政治活動が活発化してきています。様々な政治勢力による示威・妨害行為やそれに対する抗議活動を含め、政治的要因による突発的な衝突や襲撃事件等がダッカを含むバングラデシュ各地で発生する可能性がありますので、引き続き注意が必要です。また、各種抗議活動のうち、ハルタル(ゼネラル・ストライキ)は、暴動化する可能性が高いので特に注意が必要です。さらに、政治活動の活発化に乗じて、過激派組織がテロを引き起こす可能性も否定できないため、注意が必要です。

(2)安全対策
 政治闘争に対する安全対策については、以下の点を心掛けてください。
ア ハルタルや政治的デモの実施予定日については、突発的なものを除いて、一般的に事前に報道されます。渡航・滞在にあたっては、日頃からニュースや新聞報道等により情報収集に努めることが重要です。また、在バングラデシュ日本国大使館ホームページにも注意喚起を掲載していますのでご参照ください。
イ 大使館が注意喚起のメールを発出する場合(後述●滞在時の留意事項 「2 在留届」「 3 たびレジ」参照)、大使館は、各方面からの治安情報と近況を分析した上で、注意喚起を行っているので、通常とは状況が異なることを認識し、不要不急の外出は控えてください。
ウ ハルタルやデモにあたっては、暴徒化した集団が外国人を狙う可能性があります。集会場やデモ隊の経路に近付かないようにするとともに、車両での移動中はそれらの場所を避け、迂回措置を取るなど安全な経路を選定してください。

3 テロ・誘拐
(1)テロ・誘拐等発生状況
 テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_012.html )をご確認ください。

(2)安全対策
 テロに対する安全対策は、以下のとおりです。
ア 行動予定を多くの人に知られないようにし、できるだけ目立たないように行動する。
イ 通勤や買い物等の移動は、常に同じ経路や時間帯とせず、日常の行動パターンをできるだけ固定しないようにする。
ウ 状況や場所に応じて警備員を配置したり、移動に際して帯同させたりする。
エ 外出時の移動はできるだけ車両を利用する。その際、交通渋滞となっている場所や渋滞になりそうな場所は迂回するなど、自らの安全確保を念頭に慎重な行動をとる。
オ 早朝・夜間の外出、移動はできる限り控え、日中の時間帯に用事を済ませる。
カ 駐車時を含め、車両に不審者や不審車両(バイク等を含む)が近づかないよう留意する。乗車時には必ずドアを施錠し、車両乗降時には、特に慎重に周囲の状況を確認する。
キ 最新の治安情勢について情報収集に努め、滞在先や個別の訪問先の治安状況や警備体制を常に確認する。
ク 目立たないように努め、人目につきやすく警備が手薄かつ外国人が多く集まるレストランやカフェ、欧米関連施設、政府関係施設、警察関連施設署、政治関連施設、公共交通機関、宗教施設、ショッピングモールなどの、テロの標的となり得る場所をできるだけ避ける。訪問先においては、周囲の警戒を怠らず、非常事態発生時を想定し避難経路を確認するとともに、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場を離れる。
ケ ラマダン、イード等の宗教行事、季節的な行事や大規模イベントの際は、不要不急の外出は控え、人混みには近づかない。
コ イスラム教では、金曜日が集団礼拝の日とされており、その機会を利用してテロや襲撃が行われることがある。金曜日にはモスク等宗教施設やデモ、その他テロの標的となりやすい場所には、不用意に近づかない。特に、ラマダン期間中の金曜日は最大限の注意が必要。また、ヒンドゥー教、キリスト教、仏教等の宗教行事についても、警戒を怠らない。

※在留邦人向け安全の手引き
 在バングラデシュ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.bd.emb-japan.go.jp/files/100477114.pdf )もご参照ください。


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