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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 犯罪発生状況
(1)最近の犯罪発生傾向
韓国警察庁の統計によれば、2021年の犯罪発生総件数は、1,429,826件で、前年に比べ約10%減少しました。治安は比較的安定した状況にありますが、韓国警察庁の統計によれば、人口10万人あたりの事件発生件数は詐欺などの知能犯罪(699.3件)が最も多く、次いで交通犯罪(597.7件)、暴力犯罪(450.6件)、窃盗犯罪(322.3件)の順となっています。   
(2)主要都市・地域別の状況
 犯罪発生件数は、京畿道が357,243件で全体の25.0%を占め、次いでソウル市が257,969件(18.0%)、釜山市が100,439件(7.0%)の順となっています。
  
2 日本人の被害・トラブルの例
 主な犯罪被害やトラブルの事例は以下のとおりです。
(1)窃盗(置き引き・スリ)
○食事中やホテル・空港でのチェックイン等の手続のため、一時的に所持品から目を離したすきに置き引きに遭う。
○駅、市場、繁華街などでスリの被害に遭う。
○サウナのロッカーやクラブ等の手荷物預かり所にカバン等を預けたところ、盗難に遭う。
(2)強盗、ひったくり
○深夜、人通りが少ない路上で、所持品を強奪される。
(3)詐欺・ぼったくり
○飲食店で法外な料金を要求される。
○カジノで知り合った日本人・外国人に遊興費を借りたところ、法外な利息を付加した金額の返済を求められる。
○ネット上で知り合った韓国人にアイドルグループのチケット入手などの名目で送金したが、その後、連絡が取れなくなる。
(4)わいせつ(性犯罪)
○チムジルパン(韓国式サウナ・男女が一緒に利用可)で仮眠中に女性が胸や体を触られる。
○夜間、すれ違いざまに女性が体を触られる。
○SNSや現地で知り合った男性と飲酒し、相手を信用してついて行ったところ、カラオケボックスなどの個室に連れて行かれ、女性が体を触られるなどのわいせつな行為をされる。
○歓楽街等で飲酒した際、一緒に飲酒した相手から飲料等に薬物のようなものを混入され、気を失うなどして、性犯罪の被害に遭う。
○男性が路上で女性に声をかけ、肩を抱いて道を尋ねたところ、強制わいせつで訴えられ、逮捕される。
(5)暴行傷害事件
○飲食店で隣の客とトラブルとなり殴られる、または殴る。
○交通上のトラブルから暴行を受ける、または暴行を加える。
○韓国人との交際のもつれから凶器で危害を加えてしまう。
(6)無許可、無資格の美容エステ等のトラブル
 韓国警察によると、外国人観光客を相手に、医療免許がないまま、不法な入れ墨(いわゆる「アートメイク」)の施術、無資格のマッサージ師や観光ガイドなどが検挙されており、これに伴うトラブルが報告されています。
(7)コールバンや違法タクシーによるトラブル
 「ジャンボタクシー」(大型タクシー)に酷似した「コールバン」(貨物用営業車)を利用した際に、法外な料金を請求されるといったトラブルが報告されています。
 「コールバン」は重い荷物や大きな荷物を持った乗客のための貨物車で、通常、料金メーターは設置されておらず、料金は乗客との乗車前の合意により決められます。この「コールバン」の中には「ジャンボタクシー」に車体の色や外装を意図的に酷似させているものがあり、車体に「タクシー」や「VAN TAXI」と書かれていたり、屋根にタクシー表示灯を設置したり、料金メーターを設置したりしている車両もあります。また、扉部分に「日本語(可能)」や「自動ドア」と日本語で書かれているものもあり、日本人旅行者などを目当てに営業している車両も多くありますので、注意してください。(「ジャンボタクシー」と「コールバン」の見分け方など、詳細は韓国観光公社公式サイト(https://japanese.visitkorea.or.kr/jpn/TRP/TR_JPN_6.jsp )を確認してください)
 違法タクシーの中には、車両は正規のタクシーを使用しつつも偽運転手による違法営業や「自家用コールタクシー」と呼ばれるレンタカーを使用した違法タクシー等も存在します。違法タクシーに乗車した場合には、法外な料金を請求されるばかりではなく、事故に遭遇しても何ら補償が受けられない場合がありますので、違法タクシーに乗車しないよう注意が必要です。外装はタクシーに酷似している車両もありますが、多くの車両はTAXI(またはハングルでタクシー)とは表記されていません。
 「ジャンボタクシー」と間違って「コールバン」に乗車したり、違法タクシーに乗車したりしないようにするための注意事項は次のとおりです。
○乗車前に確実に車体横の「JUMBO TAXI(ジャンボタクシー)」との表記を確認する。
○周知のタクシー会社がある場合は、事前予約することを検討する。
○客引きする運転手は信用しない。
○定められたタクシー乗り場または比較的明るく人通りの多い場所から乗車する。
○乗車後には、ダッシュボード上に掲示されている運転手の身分証明書が実際の運転手と同一人物であることを確認する。
 万一、違法タクシーに乗車してしまった場合には、あわてず、なるべく人通りの多い場所で早目に下車し、また、「コールバン」等で法外な料金を請求された場合は、車両番号を控え、警察に相談する。
(8)その他のトラブル
○「周りの人は日本語はわからないだろう」との安易な考えから、街中での不用意な日本語での会話が原因でトラブルになる。
○電車等を並んで待っていたら、他人が前に割り込み、口論になる。

3 犯罪被害危険地域
 特に危険地域とされている場所はありませんが、各種トラブルを避けるため、歓楽街や夜間人通りの少ない場所の一人歩きは控えてください。
 また、韓国では主要都市の中心部などにおいて大規模なデモ等が行われ、警察部隊との衝突や雑踏事故(混雑に伴う事故)が発生することがありますので、興味本位でデモ等の現場には近づかないでください。
 多人数が集まる行事に参加される際は、安全確保に留意の上、事件・事故に巻き込まれることのないよう十分注意してください。

4 一般的な防犯対策
 防犯の観点から、以下の点に注意してください。
○外国にいることを常に忘れず、スリや置き引き、詐欺等の一般犯罪には特に注意する。
○日本人女性を含む外国人に対する性的暴行も報告されていることから、夜間の一人歩きや過度の飲酒、見知らぬ人との接触には十分注意する。
○雑踏を避けて行動すると共に、移動時は貴重品を身体から離さないようにする。
○盗難・紛失時に備え、旅券(パスポート)のコピーをとっておき、クレジットカード会社の連絡先等を控えておく。
○外出する際、携行する貴重品や現金は必要最小限にする。
○ホテル在室中はドアの施錠を確実に行い、ドアチェーンも使用する。
○詐欺の被害に遭わないために、(a)他人を無条件に信用しない、(b)甘い言葉や誘いに乗らず、毅然と「ノー」と断る勇気を持つ。
◯不当な料金請求をされないため、予めSNSなどで飲食店等の評判・評価を確認するとともに、入店・購入前に一般的な相場を把握しておく。
 なお、万一、飲食店やタクシーなどで不当な料金を請求された時は、韓国観光公社が運営する「観光苦情申告センター」(電話:(韓国内からは局番なしの)1330、メール:tourcom@knto.or.kr 、ホームページ:https://www.touristcomplaint.or.kr/jp/gate )まで申告・ご相談ください。

5 テロ・誘拐
 テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_003.html )をご確認ください。

※ 在留邦人向け安全の手引き
 在韓国日本国大使館や各地の日本国総領事館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.anzen.mofa.go.jp/manual/korea_manual.html )もご参照ください。


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