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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 犯罪発生状況
(1)最近の犯罪発生傾向
韓国警察庁の統計によれば、2022年の犯罪発生総件数は、1,482,433件で、前年に比べ約3.5%増加しました。治安は比較的安定した状況にありますが、韓国警察庁の統計によれば、人口10万人あたりの事件発生件数は詐欺などの知能犯罪(787.5件)が最も多く、次いで暴力犯罪(476.8件)、交通犯罪(468.6件)、窃盗犯罪(345.3件)の順となっています。
(2)主要都市・地域別の状況
犯罪発生件数は、京畿道が364,534件で全体の25.4%を占め、次いでソウル市が279.507件(19.5%)、釜山市が105,057件(7.3%)の順となっています。
2 日本人の被害・トラブルの例
主な犯罪被害やトラブルの事例は以下のとおりです。
(1)窃盗(置き引き・スリ)
○食事中やホテル・空港でのチェックイン等の手続のため、一時的に所持品から目を離したすきに置き引きに遭う。
○駅、市場、繁華街などでスリの被害に遭う。
○サウナのロッカーやクラブ等の手荷物預かり所にカバン等を預けたところ、盗難に遭う。
(2)詐欺
○ネット上で知り合った韓国人にアイドルグループのチケット入手などの名目で送金したが、その後、連絡が取れなくなる。
○韓国人を名乗る人物とSNSのやりとりを通じて知り合いになり、恋愛感情や親近感を抱くうちに投資に勧誘されるなどして詐欺の被害に遭う。
○カジノで知り合った日本人・外国人に遊興費を借りたところ、法外な利息を付加した金額の返済を求められる。
(3)わいせつ(性犯罪)
○チムジルバン(韓国式サウナ・男女が一緒に利用可)で仮眠中に女性が胸や体を触られる。
○SNSや現地で知り合った異性と飲酒し、相手を信用してついて行ったところ、カラオケボックスなどの個室に連れて行かれ、体を触られるなどのわいせつな行為をされる。
○歓楽街等で飲酒した際、一緒に飲酒した相手から飲料等に薬物のようなものを混入され、気を失うなどして、性犯罪の被害に遭う。
○男性が路上で女性に声をかけ、肩を抱いて道を尋ねたところ、警察に通報され、逮捕される。
○男性がクラブで女性の身体に手が触れたところ警察に通報され、逮捕されて出国禁止となる。
(4)暴行傷害事件
○飲食店で隣の客とトラブルとなり殴られる、または殴る。
○交通上のトラブルから暴行を受ける、または暴行を加える。
○韓国人との交際のもつれから凶器で危害を受ける、または加える。
(5)盗撮等
韓国では盗撮が社会問題になっています。公衆トイレや宿泊施設等を利用する際はご注意ください。
また、観光で韓国を訪れた男性が路上で女性の後姿を撮影したところ、警察に通報され、逮捕されたという事例もあります。
(6)その他のトラブル
韓国警察によると、医療免許がないまま外国人観光客を相手に不法な入れ墨(いわゆる「アートメイク」)の施術をした者や、無資格のマッサージ師、観光ガイドなどが検挙されており、美容整形手術をしたが後遺症や金銭面でトラブルになっているとの相談事例や、美容整形手術の結果、意識不明の重体となってしまった方の家族から、滞在費用や治療費についての相談事例もあります。
(7)コールバン(貨物用営業車)や違法タクシーによるトラブル違法タクシーによる被害を未然に防止するため、以下の事項に注意しましょう。
「ジャンボタクシー」(大型タクシー)に酷似した「コールバン(貨物用営業車)」や、違法タクシーによるトラブルを防ぐための注意事項は次のとおりです。
○外装はタクシーだが、「TAXI」あるいは「??」と書かれていないタクシーに乗車しない。
○周知のタクシー会社がある場合は、事前予約することを検討する。
○客引きする運転手は信用しない。
○定められたタクシー乗り場または比較的明るく人通りの多い場所から乗車する。
○乗車後には、ダッシュボード上に掲示されている運転手の身分証明書が実際の運転手と同一人物であることを確認する。
万一、違法タクシーに乗車してしまった場合には、あわてず、なるべく人通りの多い場所で早目に下車し、また、「コールバン」等で法外な料金を請求された場合は、車両番号を控え、警察に相談する。
3 犯罪被害危険地域
特に危険地域とされている場所はありませんが、各種トラブルを避けるため、歓楽街や夜間人通りの少ない場所の一人歩きは控えてください。
また、韓国では主要都市の中心部などにおいて大規模なデモ等が行われ、警察部隊との衝突や雑踏事故(混雑に伴う事故)が発生することがありますので、興味本位でデモ等の現場には近づかないでください。
多人数が集まる行事に参加される際は、安全確保に留意の上、事件・事故に巻き込まれることのないよう十分注意してください。
4 一般的な防犯対策
防犯の観点から、以下の点に注意してください。
○外国にいることを常に忘れず、スリや置き引き、詐欺等の一般犯罪には特に注意する。
○日本人女性を含む外国人に対する性的暴行も報告されていることから、夜間の一人歩きや過度の飲酒、見知らぬ人との接触には十分注意する。
○雑踏を避けて行動すると共に、移動時は貴重品を身体から離さないようにする。
○盗難・紛失時に備え、旅券(パスポート)のコピーをとっておき、クレジットカード会社の連絡先等を控えておく。
○外出する際、携行する貴重品や現金は必要最小限にする。
○ホテル在室中はドアの施錠を確実に行い、ドアチェーンも使用する。
○詐欺の被害に遭わないために、(a)他人を無条件に信用しない、(b)甘い言葉や誘いに乗らず、毅然と「ノー」と断る勇気を持つ。
◯不当な料金請求をされないため、予めSNSなどで飲食店等の評判・評価を確認するとともに、入店・購入前に一般的な相場を把握しておく。
なお、万一、飲食店やタクシーなどで不当な料金を請求された時は、韓国観光公社が運営する「観光苦情申告センター」(電話:(韓国内からは局番なしの)1330、メール:tourcom@knto.or.kr 、ホームページ:https://www.touristcomplaint.or.kr/jp/gate )まで申告・ご相談ください。
5 テロ・誘拐
テロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_003.html )をご確認ください。
※ 在留邦人向け安全の手引き
在韓国日本国大使館や各地の日本国総領事館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.anzen.mofa.go.jp/manual/korea_manual.html )もご参照ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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