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06月の渡航関連情報
(2023年06月1日~30日の発出情報)


I.「海外安全情報(危険情報)」
6月1日 ベネズエラ 【危険度】 ●スリア州、タチラ州、ボリバル州の一部地域(州北東部の「アルコ・ミネロ」鉱業地帯及びブラジルとの国境地帯)、アプレ州の一部地域(コロンビアとの国境地帯)及びアマゾナス州の一部地域(コロンビアとの国境地帯及びブラジルとの国境地帯)  レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続) ●ボリバル州の一部地域(州北東部の「アルコ・ミネロ」鉱業地帯及びブラジルとの国境地帯を除く)  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き下げ) ●上記以外の地域  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続) 【ポイント】 ●ボリバル州の総犯罪件数は、2019年には年間5,000件近くに上ったものの、2022年には対2019年比で50%以上減少し、殺人事件や強盗などの凶悪犯罪も含め大幅に減少しています。また、現在もデモ活動は継続しているものの、2019年1月以降に行われていた激しい暴力を伴うものは発生しておらず、平和的なデモへと変遷しています。 ●上記を踏まえ、ボリバル州の一部地域(州北東部のオリノコ川南側に広がる「アルコ・ミネロ」鉱業地帯及びブラジルとの国境地帯を除く)を危険レベル2(不要不急の渡航中止)に引き下げます。 ●ベネズエラにおいては、与野党の対立、経済情勢の悪化や社会インフラの悪化、国内各地での深刻な燃料不足や多くの移民避難民の発生など、政治・経済・社会情勢には未だ改善は見られませんので、引き続き情勢を注視する必要があります。

6月8日 パプアニューギニア 【危険度】 ●ヘラ州、南ハイランド州  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き上げ) ●上記を除く全土  レベル1:十分注意してください。(継続) 【ポイント】 ●山岳部に位置するヘラ州、南ハイランド州においては頻繁に部族間衝突が発生しており、治安情勢が悪化している状況です。特に2022年11月にはヘラ州において部族間衝突に端を発する大規模な暴動や放火が立て続けに発生し、地元民間企業への被害及び多数の死傷者が出ています。この状況を受けて、同州に対して非常事態宣言の発出が検討されるなど、治安悪化が顕著です。南ハイランド州においては選挙や部族間衝突に起因する暴力行為の連鎖により数百人規模の死者が発生しています。このような治安情勢から、一般生活において行政サービスが行き渡っておらず、治安は劣悪な状態となっています。そのため、ヘラ州、南ハイランド州を危険レベル2に引き上げます。同地域への不要不急の渡航は止めてください。 ●首都ポートモレスビー、モロベ州レイ(ラエ)市等の都市部では、部族間衝突、各種犯罪等が頻発しており治安情勢が不安定な上、警察機構が人員及び予算不足等の理由で十分機能しておらず、衝突や犯罪を抑止出来ていない状況ですので、十分注意してください。 ●2022年は、モロベ州レイ近郊でM7.6の地震が発生した他、ニューブリテン島近傍で、大きな地震(M6程度)が散発していますので、十分注意してください。

6月13日 パラグアイ 【危険度】 ● コンセプシオン県ウブ・ジャウ市と隣接するアマンバイ県内の県境付近、コンセプシオン県(サン・ラサロ市、サン・カルロス・デル・アパ市を除く)、サン・ペドロ県サン・ペドロ・デ・ウクアマンディジュ市及びショレ市以北、アマンバイ県カピタン・バド市及びアルト・パラナ県プレシデンテ・フランコ市  レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続) ● 首都アスンシオン市及びその周辺、アマンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市及びペドロ・ファン・カバジェロ市、カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市、アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ市並びにイタプア県エンカルナシオン市 レベル1:十分注意してください。(継続) 【ポイント】 ● コンセプシオン県、サン・ペドロ県の一部及びアマンバイ県の一部の地域で、パラグアイ人民解放軍(EPP)や武装農民グループ(ACA)などの反政府武装グループが誘拐・殺人等の凶悪犯罪を引き起こしています。同地域への不要不急の渡航は止めてください。 ● 首都アスンシオン市及びその周辺をはじめ、ブラジルとの国境を接する一部地域(アマンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市、同県ペドロ・ファン・カバジェロ市、カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市、アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ市)、アルゼンチンと国境を接する一部地域(イタプア県エンカルナシオン市)においては、強盗や麻薬等に関連した犯罪に一般市民が巻き込まれる危険があります。

6月13日 イラク 【危険度】 ●ニナワ県(以下に規定するニナワ平原経由幹線道路を除く。)、キルクーク県、サラーハッディーン県、アンバール県、バグダッド県(以下、ただし書き付きのレベル4エリアを除く地域)、ディヤーラ県、バービル県、ワーシト県、並びにクルディスタン地域(エルビル県、スレイマーニーヤ県及びドホーク県)のニナワ県、キルクーク県、サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近。 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続) ●エルビル県エルビル市とドホーク県ドホーク市間を移動する場合に通過するニナワ県のカラク、バーダラシュ、ルビア及びバーダラを経由する幹線道路並びにこれ以北のニナワ平原を通過する幹線道路(以下「ニナワ平原経由幹線道路」という。)、並びにバグダッド国際空港とインターナショナルゾーン(以下IZ)を結ぶ空港道路(ルート・アイリッシュ)、バグダッド県のIZ、ガディール区(イマーム・アリー道路(N6号線)及び同道路より南西の地域)、アーザミーヤ区、ルサーファ区、マンスール区、カルク区、カッラーダ区、ドーラ区(ドーラ高速道路以北の地域)及びラシード区(高速道路1号線以東の地域)。 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続) (真にやむを得ない事情で、これらの道路を通過又はこれらの区域に渡航・滞在する場合は、現地大使館と緊密に連絡を取りつつ、信頼できる警備会社のアドバイスを受け、安全な宿舎の確保、警護員の同行、防弾車両による移動を含め、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。) ●エルビル県(エルビル市並びにニナワ県、キルクーク県及びサラーハッディーン県との県境を除く)並びにスレイマーニーヤ県及びドホーク県のトルコ、イラン又はシリアとの国境付近 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続) ●中南部・南部7県(カルバラー県、ナジャフ県、ディワーニーヤ県、バスラ県(バスラ国際空港敷地内を除く。)、ムサンナー県、ズィーカール県及びミーサーン県) レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続) (真にやむを得ない事情でこれら地域に渡航・滞在する場合には、現地大使館と緊密に連絡をとりつつ、信頼できる警備会社のアドバイスを受け、安全な宿舎の確保、警備員の同行、防弾車両等による移動を含め、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。) ●バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む)並びにバスラ国際空港敷地内 レベル3:渡航はやめてください。(渡航中止勧告)(継続) (真にやむを得ない理由からこれら施設敷地内に立ち入る、又は滞在する方は、信頼できる警備会社のアドバイスを受け、空港敷地内での滞在期間を必要最小限にするなど、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。) ●エルビル県エルビル市、並びにスレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ、イラン又はシリアとの国境付近並びにニナワ県、キルクーク県、サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近を除く地域 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続) 【ポイント】 ●イラクでは、2017年12月に政府がイスラム過激派組織「イラク・ レバントのイスラム国」(ISIL)からの全土解放を宣言しましたが、ISIL分子によるテロが引き続き発生していること、国民議会選挙後の政府形成プロセス時の抗議活動の激化及びこれに関連した民兵組織同士の武力衝突、親イラン民兵による即席爆弾やロケット弾攻撃等を踏まえ、レベル3以上の地域への渡航は止めてください。 ●イラク駐留米軍は、2021年12月31日をもって戦闘任務を終了しましたが、それ以降、米軍を含む有志連合軍は、イラクにおいて助言・支援・訓練任務を継続しています。これに対し、親イラン民兵組織等による主に米国権益への攻撃が継続していることから、引き続き米国権益を標的としたロケット攻撃、幹線道路での簡易即席爆弾等の流れ弾・誤爆等に巻き込まれないよう警戒が必要です。 ●2021年1月21日、バグダッド中心部のタヤラーン広場付近の市場で、自爆ベストを用いた無差別テロが発生し、死者32名、負傷者110名にのぼる大事件となりました。また、同年7月19日、バグダッド東部のサドル・シティー区にある市場で発生した自爆テロでは、35名が死亡、57名が負傷しました。いずれのテロ事件もISILが犯行声明を発出しており、人が多く集まる場所や米国が関係する祝祭日、宗教祭事期間中は特に警戒が必要です。 ●2021年9月5日、エルビル市内で複数のテロ攻撃を計画していたISILの工作員7名が治安当局に逮捕されました。捜査における供述によると、外国人が頻繁に訪れる場所や市内で最も人が集まる城塞付近の市場で、車両爆弾テロを企てていた模様です。さらに同市内で、車両に仕掛けられた簡易即席爆弾が爆発し、治安当局者4名が死傷する事件も発生しています。さらにエルビル国際空港や米国総領事館付近でもロケット弾やドローン攻撃が発生しています。これまで比較的治安が保たれていたエルビルにおいても、人が集まる場所や標的となった場所には近寄らない等注意が必要です。 ●2021年10月10日にイラク国民議会選挙が行われたものの、政府形成プロセスが難航し、2022年7月以降、IZ内を含めサドル派支持者による大規模な抗議活動が頻発しました。同年8月29日にはサドル師による突然の政界引退表明に伴い、サドル派支持者がIZ内に流入し、一時銃撃戦に発展し、その後も断続的なロケット弾攻撃等が発生しました。銃撃戦は翌日にサドル師による撤退表明により鎮静化し、その後、同年10月にはラシード大統領の就任及びスーダーニー首相の下での組閣が行われ、現在は一定の政治的安定が見られ、同地域の治安が改善傾向にあり、武力衝突やロケット攻撃等の深刻な事案は発生していません。

6月14日 カザフスタン 【危険度】 ● カザフスタン全土 レベル1:十分注意してください。(継続) 【ポイント】 ● カザフスタンの治安は概ね安定していますが、2022年1月に発生した騒擾中に強奪された銃器の多くが未だ発見されておらず、治安上の大きな懸念となっています。 ● 近年、カザフスタン国内でテロ事件は発生していませんが、準備・未遂段階での摘発は報告されています。アフガニスタン情勢を受けてテロリストがカザフスタンに流入する可能性も指摘されており注意が必要です。 ● 新型コロナウイルス感染拡大以降、一般犯罪の件数は減少していますが、大都市での窃盗犯は依然として多いほか、薬物犯罪も多発しており引き続き十分な注意が必要です。

6月23日 パナマ 【危険度】 ●ダリエン県,エンベラ自治区及びクナ・ヤラ自治区の各一部及びコロンビアとの国境地域 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ) ●チリキ県ダビ市,西パナマ県ラ・チョレーラ市、同アライハン市、パナマ県パナマ市、同サン・ミゲリート市及びコロン県コロン市 レベル1:十分注意してください。(継続) 【ポイント】 ●ダリエン県、エンベラ自治区及びクナ・ヤラ自治区の各一部地域及びコロンビアとの国境地域は、治安当局の監視が十分行き届かない密林地帯であり、麻薬密売や人身取引等の犯罪が発生しています。近年はダリエン地峡を越えて入国する不法移民の増加に伴い、移民を対象とした犯罪が急増しており、治安当局が把握できていない犯罪も発生しています。 ●また、同地域では、道路などのインフラが未整備で基本的に車両での通行ができず、緊急時の対応が困難であり、治安上相当な危険が存在するため、危険レベル3に引き上げます。

6月30日 中華人民共和国(中国) 【危険レベル】 ●新疆ウイグル自治区、チベット自治区    レベル1:十分注意してください。(継続) 【ポイント】 ●新疆ウイグル自治区では、過去に多数の死傷者を出す暴動や無差別殺傷事件が発生しています。今後も不測の事態が発生する可能性があり、引き続き注意が必要です。 ●チベット自治区では、過去に僧侶等によるデモが一部暴徒化し、多数の死傷者が出る事案が発生しています。今後も不測の事態が発生する可能性があり、引き続き注意が必要です。




II.「海外安全情報(スポット情報、広域情報)」発出状況(3件)
6月1日 アメリカ合衆国(米国)、カナダ、北マリアナ諸島、グアム、ハワイ、エルサルバドル、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、ドミニカ共和国、トリニダード・トバゴ、ニカラグア、ハイチ、パナマ、バハマ、ベネズエラ、ホンジュラス、メキシコ、アンティグア・バーブーダ、バルバドス、ベリーズ、ドミニカ国、グレナダ、セントクリストファー・ネービス、セントルシア、セントビンセント ハリケーン・シーズンに際しての注意喚起
6月5日 タンザニア タンザニア・カゲラ州におけるマールブルグ病の終息
6月9日 赤道ギニア 赤道ギニアにおけるマールブルグ病の終息