情報種別:海外安全情報(スポット情報)
本情報は(日本時間)現在有効です。

アフガニスタン:治安情勢(定期更新)

2017年12月04日
【安全のために】
●危険情報「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」を全土に対して発出しています。目的の如何を問わず,渡航は止めてください。
●既にアフガニスタンに入国されている方は,国外の安全な地域へ直ちに退避してください。退避までの期間の緊急連絡先(氏名,連絡先,滞在日程)を在アフガニスタン日本国大使館又は外務省邦人テロ対策室まで至急連絡してください。
 在アフガニスタン日本国大使館: (93) 799-689-861,(93) 793-915-658
 外務省邦人テロ対策室:    (代表)03-3580-3311(内線)3047

【主要トピック】
● タリバーンの他,「ISILホラサーン州」を称する勢力等の反政府武装勢力による攻撃で,一般の市民や外国人も巻き込まれる事件が相次いでいます。(継続)
● 国内各地でロケット弾が着弾しています。(継続)
● 外国人が誘拐される事件が相次いでおり,誘拐のリスクが高い状態にあります。(継続)
● 地方の治安情勢は極めて不安定で,攻撃の標的にならずとも被害に巻き込まれる危険性が大いにあります。(継続)

☆詳細については,下記の内容をよくお読み下さい。

1 最近のアフガニスタンにおける治安情勢
(1)タリバーン等の反政府武装勢力による攻撃
 アフガニスタンでは,主要な反政府武装勢力であるタリバーンの他,「ISILホラサーン州」を称する勢力等が各地で攻撃を繰り返しており,厳しい治安情勢が続いています。治安当局による警備・警戒が特に強化されている首都カブール市内でも,簡易爆発装置(IED)の爆発,銃撃,自爆攻撃等の事件が多発しています。政府関係者,議員,軍・治安当局,駐留外国軍,各国の大使館・総領事館等が主な攻撃対象となっていますが,一般の市民や外国人も相次いで巻き込まれています。
 10月,国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)は,本年1月から9月までのテロ等の事件による民間人の被害状況に関する報告書を発出しました。同報告書によれば,これらの事件による死者数は2,640名と,2016年の同時期よりも24名多く,依然として高い水準にあります。また,反政府武装勢力別では,タリバーンに起因する死傷者数が66%,「ISILホラサーン州」を称する勢力に起因するものが10%と見積もられている他,それら以外の勢力による殺傷も相当数に上ります。
(参考URL:
https://unama.unmissions.org/sites/default/files/unama_protection_of_civilians_in_armed_conflict_quarterly_report_1_january_to_30_september_2017_-_english.pdf

(2)ロケット弾の着弾
 カブール市内も含め全土でロケット弾の着弾が相次いでいます。9月には,マティス米国防長官の到着の際にカブール国際空港及びその近辺に複数着弾して死傷者が出た他,10月には,カブール市内中心部において少なくとも2つのロケット弾が着弾しました。ロケット弾は,一度に複数着弾するケースが多く,更に,標的から外れて着弾することもあり,巻き込まれて被害を受けるリスクがあります。

(3)外国人を狙った誘拐
 警察当局は,外国人が所属するNGO事務所等に対して,誘拐の防止に向け,事務所や住居への監視カメラや警備員の配置,移動の経路や時間帯の頻繁な変更,身辺警護員の同行,可能な限りの防弾車の利用等を勧告しています。
 アフガニスタンでは,外国人が誘拐されるリスクは高く,2016年には援助関係者や大学教授等がいずれも車で移動中に誘拐される事件が発生しました(同乗していたアフガニスタン人はいずれも誘拐されていません。)。また,本年10月,アフガニスタン・パキスタン国境付近において,2012年10月にカブール県付近に立ち入っていたところ誘拐された夫婦(カナダ人男性,米国人女性)及びその子供3名がパキスタン軍によって救出されたと公表されました。このように,拘束期間が約5年と長期に上るケースもあります。

(4)地方の不安定な治安情勢
 アフガニスタン国内各地では,治安部隊(国軍・警察)がタリバーン等に対する掃討作戦を展開し,激しい戦闘が繰り広げられています。一見平穏な場所でも,急遽情勢が変わることがいつでも起こり得ます。
 一部では,政府の統制の及ぶ地域が減少傾向にあるとされています。米国のアフガニスタン復興特別査察官(SIGAR)の2017年10月付報告書によれば,アフガニスタン政府の支配あるいは影響が及んでいるのは国内407の郡のうち231郡とされており,SIGARが地域別の統制に関する調査を開始した2015年12月以降,最も少ない数となっています。中部のウルズガン県,南部のヘルマンド県やカンダハール県,北部のクンドゥーズ県等が反政府武装勢力の影響が強い地域の例として挙げられています。
 「ISILホラサーン州」を称する勢力は,元々は東部のナンガルハール県,クナール県を中心に活動しておりましたが,2016年よりカブール市でもテロ事件を引き起こしております。また最近は北部のジョウズジャーン県,サリプル県,及び西部のヘラート県,ゴール県でも同勢力の名前で襲撃等が行われており,活動範囲は増加傾向にあります。
 こうした地方における反政府武装勢力に対して,国軍や米軍による空爆も行われており,攻撃の標的とならずとも被害に巻き込まれる危険性が大いにあります。また,反政府武装勢力同士が戦闘するなど,地方の情勢は極めて不安定な状態にあります。
 (参考URL:https://www.sigar.mil/pdf/quarterlyreports/2017-10-30qr.pdf

2 2017年11月1日~11月30日に発生した主なテロ・誘拐事件抜粋(以下いずれも現地時間)
(1) カブール市
● 11月7日,テレビ局に対する自爆攻撃等が発生し,2名が死亡,20名が負傷。(「ISILホラサーン州」が犯行声明発出)
● 11月16日,市内北西部において爆発が発生し,15名が死亡,複数名が負傷。(「ISILホラサーン州」が犯行声明発出)

(2)カブール市以外
● 11月1日,パルワーン県チャリカル市において,燃料タンカーに設置されていた爆弾が爆発し,8名以上が死亡,20名以上が負傷。(「ISILホラサーン州」が犯行を主張)
● 11月1日,バルフ県東部において,自動車による自爆攻撃が発生し,少なくとも1名が死亡,9名が負傷。
● 11月6日,ナンガルハール県ジャララバード市において,パキスタン人外交官1名が銃撃され死亡。
● 11月9日,バルフ県マザリシャリフ市において,自爆攻撃が発生し,1名が死亡,2名が負傷。
● 11月9日,ゴール県において,武装集団により支援物資を運搬する国際機関等の複数のトラックが襲撃され,複数の運転手が誘拐。
● 11月10日,ヘルマンド県ラシュカルガー市において,自動車爆弾が爆発し,1名が死亡,5名が負傷。
● 11月10日,ガズニ県ガズニ市において,検問所が襲撃され,5名が死亡,2名が負傷。
● 11月11日,ヘルマンド県ラシュカルガー市近郊において,軍用車を使った自爆攻撃が発生し,2名が負傷。(タリバーンが犯行声明発出)
● 11月13日,ファラー県ファラー市において,検問所が襲撃され, 8名が死亡。(タリバーンが犯行を主張)
● 11月13日,カンダハール県カンダハール市近郊において,外国軍の車列に対する自動車による自爆攻撃が発生し,少なくとも米兵4名が負傷。(タリバーンが犯行声明発出)
● 11月13日,カンダハール県各地で,警察関連施設が襲撃され,少なくとも22名が死亡,少なくとも15名が負傷。(タリバーンが犯行声明発出)
● 11月14日,パクティア県東部において,IEDが爆発し,5名が死亡,2名が負傷。
● 11月18日,ヘラート県南部において,警察関連施設が襲撃され,10名以上が死亡,数名が負傷,数名が行方不明。(タリバーンが犯行を主張)
● 11月18日,ファラー県において,検問所が襲撃され,6名が死亡,8名が負傷。(タリバーンが犯行声明発出)
● 11月22日,カブール県北部において,オートバイに仕掛けられたIEDが爆発し,1名が死亡,ジョージア兵3名を含む16名が負傷。(タリバーンが犯行声明発出)
● 11月23日,ナンガルハール県ジャララバード市において,自爆攻撃が発生し,8名が死亡,15名以上が負傷。(「ISILホラサーン州」が犯行声明発出)
● 11月27日,ニームローズ県北東部において,軍の検問所が襲撃され,少なくとも12名が死亡。
● 11月28日,ロガール県プリアラム市において,自爆攻撃が発生し,11名が負傷。
● 11月28日,カンダハール県東部において,IEDが爆発し,少なくとも8名が死亡。
● 11月30日,ファラー県中部において,警察車両が襲撃され,4名が死亡。


【参考データ】
1 カブール市内における外国人の死傷者が生じた事件抜粋(2016年以降)
 ※新しい事案から順に記載
・2017年5月31日,各国大使館や政府機関が集まるエリアにおける大規模な爆発により,ネパール人等を含む600名近くが死傷。
・2017年5月20日,国際NGOの事務所が襲撃され,ドイツ人1名含む2名が死亡。
・2016年10月,軍事基地内で,アフガニスタン軍の格好をした者が銃を発砲し,米国人2名が死亡,米国人3名が負傷。タリバーンが犯行声明発出。
・2016年6月,警備会社に勤務するネパール人及びインド人を乗せたバスに対する自爆テロが発生し,15名が死亡,20名以上が負傷。タリバーンとISILが犯行声明を発出。
・2016年1月,市内中心部にあるイタリア大使館の敷地内にロケット弾1発が着弾し,少なくとも2名が負傷(同館員の負傷者はなし)。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月,カブール国際空港付近で外国軍の車両及び施設を標的とした二度の自爆テロ事件が発生し,少なくとも1名が死亡,22名が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月,市内北西部にある仏レストランの前で自爆テロが発生し,少なくとも1名が死亡,15名が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。

2 アフガニスタン全土における外国人誘拐(2015年以降)
 ※新しい事案から順に記載
・2017年6月18日,カブール市内で,ケニア人とされる外国人1名が国家保安局(NDS)の格好をした者によって誘拐。
・2017年5月20日,カブール市内で,国際NGOの事務所において,フィンランド人職員が武装した者によって誘拐(後日解放)。
・2016年12月,ヘラート県で,イラン人トラック運転手が武装した者によって誘拐(後日解放)。
・2016年12月,クンドゥーズ県で,車両移動中の赤十字国際委員会(ICRC)のスペイン人職員が誘拐(後日解放)。
・2016年11月,ヘラート県ヘラート市で,イラン人トラック運転手が武装した者によって誘拐。
・2016年11月,カブール市内で,NGOに勤務するオーストラリア人職員が,拳銃を所持した者により誘拐。(後日解放)
・2016年8月,カブール市内で,アフガニスタン・アメリカン大学の米国人とオーストラリア人の教授2名が武装集団によって誘拐。
・2016年6月,カブール市内で,教育・医療支援を行う国際NGOに勤務するインド人職員が拳銃を所持した者によって誘拐(後日解放)。
・2016年4月,ナンガルハール県ジャララバード市で,オーストラリア人の援助機関職員が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2016年3月,バングラデシュ国籍のNGO職員2名が,クンドゥーズ県からバグラーン県への移動中,武装集団によって誘拐。
・2016年3月,カブール市内で,建設会社に勤めるトルコ人が誘拐。
・2015年8月,カブール市内で,ドイツ人援助関係者が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2015年6月,カブール市内で,オランダ人援助関係者が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2015年6月,ヘラート県で,イラン人運転手が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2015年4月,クンドゥーズ県で,ドイツ人援助関係者が何者かによって誘拐(後日解放)。


(問い合わせ窓口)
 ○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省内関係課室連絡先)
 ○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
 ○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
 ○海外安全ホームページ:
 http://www.anzen.mofa.go.jp/
 http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
 http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在アフガニスタン日本国大使館
 住所:Street# 15, Wazir Akbar Khan, Kabul, Afghanistan
 電話:(870) 772-254-504,(870)772-250-388(衛星電話)
   (93) 799-689-861,(93) 793-915-658(早朝,夜間,週休日(金・土曜日)等で緊急を要する場合)
 FAX:(870) 782-255-504 (衛星電話回線)
 ホームページ:http://www.afg.emb-japan.go.jp/