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北マケドニア共和国の危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

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更新日 2021年02月15日
危険情報
地図

危険レベル・ポイント

【危険度】
●北マケドニア共和国北部(首都スコピエ市を除く)、北西部及び西部
レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●北マケドニア北部(スコピエ市を除く)、北西部及び西部では、アルバニア系武装勢力と治安当局との間で武力衝突が発生する可能性があるため、十分注意してください。

詳細

1.概況
(1)北マケドニアでは、2001年にアルバニア系武装勢力と政府治安部隊との間で武力衝突が発生しましたが、同年の停戦合意等以降、大きな戦闘行為は発生しておらず、情勢は全般的に落ち着いています。

(2)しかしながら、北マケドニア北部(首都スコピエ市を除く)、北西部及び西部は、アルバニア系住民が多数居住する地域であり、同地域における2001年のアルバニア系武装勢力と政府治安部隊との武力衝突の際、アルバニア系武装勢力の活動が活発化しました。そのため、マケドニア系とアルバニア系の衝突が起こる可能性は依然として排除できず、引き続き十分な注意を払う必要があります。

(3)北マケドニアにはISIL(イラク・レバントのイスラム国)に外国人戦闘員として参加していた者が多数帰還しているといわれており、このような人物が国内でテロを起こす懸念があることから、潜在的な脅威となっています。また、2016年11月、北マケドニア内務省は北マケドニア国内においてテロ行為を準備し、ISILの元戦闘員達と接触していた容疑で、2名の北マケドニア人を逮捕したことを発表しています。

(4)北アフリカ、中東情勢の不安定化により、同地域から多くの難民がギリシャを経由して北マケドニアに入国し、その後、セルビアに陸路(鉄道・道路)を利用して移動しており、これらを防止するため国境警備が強化されています。そのため、国境周辺では難民をめぐる混乱が生じていますので、国境通過に際しては、難民情勢に注意するとともに、難民が多く集まる場所には必要がない限り近づかないようにしてください。また、難民の増加・不法入国を受け、国境や国境沿いの駅において検問が実施されているため、車両や鉄道での移動に時間を要する場合があります。移動に際しては、時間に十分余裕を持つようにしてください。

(5)テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてもテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を心がけてください。

2.地域別情勢
 北部(スコピエ市を除く、クマノボ(Kumanovo)、リプコボ(Lipkovo)、ラチノボ(Aracinovo)、チュチェル・サンデボ(Cucer Sandevo)、シュトゥデニチャニ(Studenicani)及びソピシュテ(Sopiste)各自治体(Municipality))、北西部(イェグノフツェ(Jegunovce)、テアルツェ(Tearce)、ジェリノ(Zelino)、テトボ(Tetovo)、ブルベニツァ(Brvenica)、ボゴビニェ(Bogovinje)、ヴラプチシュテ(Vrapciste)各自治体)及び西部(ゴスティバル(Gostivar)、オスロメイ(Oslomej)、ザヤス(Zajas)、マブロボ・ロシュトゥシェ(Mavrovo and Rostuse)、デバル(Debar)、ツェンタル・ジューパ(Centar Zupa)、ストルガ(Struga)、ベブチャーニ(Vevcani)各自治体):「レベル1:十分注意してください。」

 これらの地域は、アルバニア系が多数居住する地域であり、 2001年にアルバニア系武装勢力(いわゆる「民族解放軍(NLA)」)と政府治安部隊との間で武力衝突が発生し、一時はスコピエ市近郊まで戦闘が及ぶ状態となりました。その後、政府とアルバニア系武装勢力との間で停戦合意がなされ、アルバニア系住民の権利を拡大すること等を主な内容とする「オフリド枠組み合意」が成立しました。
 しかしながら、 2010年5月、コソボとの国境に近い北西部において、アルバニア系の武装集団と警察との銃撃戦が発生したほか、2015年4月にはクマノボに隣接するゴシンツェにおいて武装集団が警察署を襲撃する事案が発生、翌5月にはクマノボにおいて警察と武装集団との間で大規模な戦闘が発生し多数の死傷者が出ています。このため、今後もマケドニア系とアルバニア系の衝突が発生する可能性は依然として排除できません。

 つきましては、これらの地域の危険情報「レベル1:十分注意してください。」を継続します。同地域への渡航・滞在に当たっては危険を避けていただくため、現地の情勢に十分留意して行動するとともに、海外安全ホームページや報道等により最新の情報を入手し、事件・事故等に巻き込まれないよう、十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

 なお、上述の地域以外でも、2014年5月、スコピエ北西部において、マケドニア系青年がアルバニア系強盗に殺害されたことを理由にマケドニア系住民がデモを行い、それをきっかけに2日間の暴動が発生しました。また、最近では、国名問題等に関連してしばしばデモが発生しています。このため、デモや集会等の抗議活動を行っている場所には近づかないなどの注意が必要です。

3.滞在に当たっての注意
 滞在中は以下の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在北マケドニア日本国大使館、現地関係機関等より最新情報を入手するように努めてください。

(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
北マケドニアに3か月以上滞在する方は、在北マケドニア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の在北マケドニア日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

(2)国境付近における主要道路を離れた地域への立入りは特に注意してください。

(3)デモ行動、集会等の人が多数集まっている場所や軍関係施設等へは近づかないでください。また、テロの標的となりやすい場所(政府・公共交通機関・観光施設・ショッピングモールや市場等不特定多数が集まる場所)を訪れる場合には、周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場を離れるなど安全確保に十分注意してください。

(4)スリ・ひったくり等の一般犯罪が頻発していますので、注意してください。

(5)住民との会話においては、宗教、民族的な話題等、マケドニア系、アルバニア系両住民間の対立を刺激するような話題は避けてください。

(6)民族間の衝突事件や隣国との問題等については北マケドニア国内において迅速・正確な報道を得るため、国内の報道だけでなく、在北マケドニア日本国大使館ホームページに加えて、外国通信社等の情報もあわせて確認するようご留意ください。
また、隣国のコソボ、セルビア及びアルバニアにも、各々危険情報が発出されていますのでご留意ください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、 2903

(外務関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)4567
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○外務省海外安全ホームページ
  http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在北マケドニア日本国大使館
  住所:Filip Vtori Makedonski 3, Soravia Center, floor 6, 1000 Skopje, North Macedonia
  電話: (02)3118-063
   国外からは(国番号389)
  ファックス: (02)3117-440
   国外からは(国番号389)
  ホームページ:http://www.at.emb-japan.go.jp/mk/jp/index.html
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